スーツ姿に合う財布って? 選び方と使い方をレクチャー!
財布にこだわりはありますか?「財布なんて何でもいいんじゃない?」「絶対に二つ折りしか使わない!」こんな方は要注意です。ビジネスシーンでスーツと合わせる財布は、周りからの印象を左右する意外と重要なポイントですよ。スタイリッシュなできるビジネスマンの雰囲気を醸し出したいなら、ぜひ財布もこだわって選んでみてください。カジュアル過ぎる財布を使っていたり、スーツのポケットを膨れ上がらせるような財布を使っていては、周囲からだらしないと思われてしまうかもしれませんよ。前提としてスーツに合う財布は「革素材」一択です。ビジネスブランドがリリースする財布も、ほぼすべて革素材の財布となっています。ブランド品であるに越したことはないですが、最低限革素材の財布を選んだ方が良いでしょう。また財布を内ポケット以外に入れることは、厳密にいえばマナー違反の行為です。内ポケットに収まって、見た目を崩さないサイズ選びも重要ですよ。そこで今回は、スーツ周りの小物ももちろん詳しい「オーダースーツSADA」のスタッフが、「スーツと相性が良い財布、悪い財布」「スーツでの財布のしまい方、使うコツ」「上級者ならではの財布」について解説します。
スーツ姿にぴったりの財布はあるのでしょうか。財布の素材・色・形など、ビジネスシーンにぴったりの財布の選び方を解説します。また、スーツの型を崩して不格好にならないための財布活用術、スマートでおしゃれなマネークリップについても紹介しました。カジュアルすぎる財布やスーツから膨れ上がった財布で恥をかかないために参考にしてください。
スーツに合う財布の素材
スーツに似合う財布の素材は何か、と考えると、結論は「革」一択です。ビジネスシーンで使う財布としては、有名ブランドの財布もほぼ全て革製品であり、スーツと合う観点から見れば革以上に似合う素材はありません。男性の場合、プライベートとフォーマルで財布を使い分ける人が少ないため、しばしばカジュアルすぎる財布をスーツのポケットから取り出すシーンに巡り合いますが、厳しい目を持った人から見れば完全にNGです。あまりにもスーツにそぐわない財布だと、その人の品格を損ねてしまいます。プライベートは、個人のセンス優先でもちろんかまいませんが、ビジネスシーンは他人の目を優先すべき場と言えるでしょう。
革素材の財布のメリットは、高級感と渋さと言えるでしょう。要するに、大人の格好よさを演出しやすいということですが、それには、天然革がベストです。天然革は、手入れさえしっかり行えば、合成皮革に比べて劣化しにくく、使い続けることで風合いが生まれてきます。一方、合成皮革は経年変化するポリウレタン素材を使っていることが多いため、長期間の使用には向いていません。天然革は持ち主になじんでくるので、財布・スーツ・持ち主の雰囲気が相乗効果となり、大人の格好よさを醸し出してくれるでしょう。
このように、天然革がスーツには必須のアイテムですが、上級者の場合は、もうひとつ決めておきたいポイントがあります。それは「くったり派」なのか「ビシっと派」なのかということです。くったりと馴染んだ財布にしたい場合は、しなやかな革の素材を選んだ方がいいでしょう。牛革にオイルを塗り重ねて仕上げているタイプやマットーネレザーが向いています。ビシっとした財布が好みの人は、馬の臀部の皮で仕立てたコードバンや、ロウで強度を上げているブライドルレザーがいいでしょう。
注意点は、水分に弱いということです。革は水分を含むと繊維が硬くなり型崩れをおこしやすいので、早めの手入れが必要です。乾いたタオルなどでたたくように水分を取り除き、風通しのよい場所で陰干しするのが基本です。特に、表面加工されていないヌメ革は水分に弱いので注意しましょう。
スーツとの相性がいい財布の色や模様
スーツとの相性を考えるのであれば、財布の色は茶色や黒といった落ち着きのある色がベストです。赤や青もありますが、ビジネス向けではありません。デザインもできるかぎりシンプルなほうがスーツと似合います。三色国旗のような派手なデザインの財布では、ビジネスの場にはふさわしくないでしょう。
革財布の場合、黒は「ブルーム」があらわれやすいメリットがあります。「ブルーム」とは革の表面に白い粉があらわれている状態のことで、使い込むうちに自然と出てきます。2年ほど使い込むうちに重厚かつ上品な風合いに変化していくのを楽しめるのも、革財布の魅力のひとつです。
茶色の場合、ロイヤルブラウン・キャメル・ブランデーなどで色合いが異なります。自分に合ったニュアンスの色を選べるのは、茶色のメリットと言えるでしょう。黒にはない洒落っ気があると感じる人も多くいます。ビジネス向けは、シックな茶色です。明るいとややカジュアルに見えてしまうからです。また、茶色の場合、天然革本来の経年変化が楽しめるところも魅力です。独特の風合いが出てくるので、手入れのしがいがあり、愛着が湧いてきます。なお、茶色の場合、カジュアルに合わせやすいというメリットもあります。プライベート用とビジネス用で財布を分けている人はそれほど多くいません。スーツ姿にもカジュアルでも合う財布というのは、この点でとても便利と言えるでしょう。
黒や茶色以外でスーツに似合う色には、ネイビーがあります。あまり明るいネイビーでなく、黒に近いものが人気です。黒以外で少し変化をつけたいという人に向いている色と言えるでしょう。主張しすぎないので、どのスーツとも合います。濃い緑という選択もありますが、黒系や紺系のスーツが多い人がほとんどでしょうから、ネイビーのほうが無難と言われます。
スーツに合った財布の形って?
財布の素材と色が決まったら、次に形を選びましょう。スーツにあった財布の形とはどのようなものでしょうか。まず、スーツの形を崩してはいけないということです。財布のせいでスーツ姿が台無しでは、とても残念ですよね。そうならないためには、収納力がある程度ありながらコンパクトな財布を選ぶことが大事です。また、実用性も大事です。会計をスマートにスピーディに済ませるのもビジネスマンのマナーと言えるでしょう。収納力と実用性のバランスが取れているスーツに合う財布は「L字ファスナーの長財布」または「かぶせ蓋のある長財布」です。
L字ファスナーの長財布は、スマートながらも収納力に優れたものが多くあります。開けたときに他人から中のものを見られず、落ちにくいのが利点です。大きすぎるとビジネスシーンでは邪魔ですが、かといって小さすぎると心もとないので、L字ファスナーの長財布はビジネスマンにとってちょうどよい大きさと言えるでしょう。
もうひとつの、かぶせ蓋のある長財布も、同じようにコンパクトで収納力があります。部品の数が少ない分、コンパクトで薄いタイプが多いのが特徴です。かばんなどに入れると中のものがこぼれることがあるのがデメリットですが、スーツのポケットに入れる場合は問題ありません。逆に、取り出すアクションが少ないので、スムーズにお金やカードを取り出せます。
スーツとの相性が悪い財布の形は?
スーツと相性が悪い財布の種類もあります。「ラウンドファスナーの財布」と「二つ折り財布」です。どちらも分厚くなっていまい、ポケットに入れると不格好になるからです。 「ラウンドファスナーの財布」とは、コの字型にファスナーが財布を囲っているタイプの財布です。通常、長財布を指して言われます。財布が完全に閉じられているので、お金やものが飛び出さないという安心感があり、収納力も抜群ですが、ビジネスマンには大きすぎるというのがデメリットです。かばんなどで財布を持ち運ぶのは現実的ではありませんし、無理にポケットに入れると、スーツの型を崩してしまいます。 「二つ折り財布」は、財布自体はコンパクトです。しかし、お札や小銭を入れ過ぎると二つ折りのため、厚みが出てしまいます。ポケットに入れると不格好になってしまいがちなので注意が必要です。普段、ほとんどがカード決済・電子マネー決済という人は二つ折り財布でもかまいませんが、現金を持ち歩く人の場合、スーツに合う財布とは言えません。
スーツ姿での財布のしまい方は?
結論から言えば、内ポケットにしまうのがベストです。スーツの場合、外側に出ているポケットは装飾用と考えるのが基本です。ただし、腰の後ろポケットはつい使ってしまいがちですよね。実際、日本のビジネスマンには、二つ折りの財布を後ろポケットに入れている人も多くいます。
しかし、後ろポケットに入れると、膨らみが分かりやすいので不格好です。エスカレーターなどで、俺についてこいとばかりに先陣を切っていたものの、いつも後ろで部下にみっともないと思われていたのでは悲しいですよね。スーツのお尻の辺りは、最も負担がかかるところのひとつなので、財布など角があるものを入れると、生地の表面の毛が寝たりつぶされたりする「アタリ」がすぐでてしまいます。財布の型崩れにもつながるので、後ろポケットに入れるのはやめたほうがいいでしょう。
内ポケットに入れる場合も注意が必要です。まず、財布にボリュームがありすぎないか注意していることが大事です。昔のスーツスタイルは、余裕を持ったタイプが一般的でしたが、現在はジャストフィットのスーツスタイルが主流になっています。そのため、財布のボリュームによって、スーツの型が崩れ、不格好に見えてしまいやすいので注意が必要です。フロントボタンを開けられる三つ揃いを着れば目立ちにくくはなりますが、本末転倒というところもありますし、季節によっては使えない方法です。
財布をスマートに使うコツ
スーツの型を崩して不格好にならないためには、なるべく財布を薄くすることが大切です。財布選びでは、「L字ファスナーの長財布」「かぶせ蓋のある長財布」が、収納力と薄さのバランスでビジネスシーンにぴったりです。
また、使い方では、お金やカードを入れ過ぎないのがポイントです。例えば、不要なカードが何枚も財布に入っていることはありませんか。もちろん、必要な場合があるから持ち歩いているカードもあるでしょうが、使用頻度が低いものは別のカードケースに入れておくなど工夫すると、財布が薄くなりますよ。
他には、レシートを溜めすぎてしまうのも財布が膨らむ原因のひとつです。こまめに処理しましょう。また、小銭がいつの間にか溜まってしまうというのも、ありがちなことです。対応策として、小銭ごとに貯金箱に入れている人もいれば、週末に小銭を整理する習慣がある人もいます。自分に合った方法で、財布を薄く保ちましょう。
また、財布を薄くするという点では関係ありませんが、お札の種類を分けておく習慣も、ビジネスシーンでスマートに支払いを済ませるのに役立ちます。お札をいちいち取り出して数えることも少なくなるでしょうし、スピーディに支払いを完了することも可能です。なかには、プライベート用とビジネス用でお札を分けておく習慣を持つ人もいます。小さな空間ですが、財布のなかにも人柄が表れるので、横から見られてガサツな人だと思われないよう整理整頓しておくことが大切です。
上級者ならではの財布とは
ビジネスマンのなかには、一般的な財布を使わず、マネークリップと小銭入れを併せて使用している人もいます。マネークリップとは、紙幣を半分に折りたたんだ状態でまとめて留められるクリップのことです。カード文化が進んでおり、紙幣でチップを渡す機会が多い海外では、ごく一般的に使われています。日本では、それほどカード文化が進んでいないので、マネークリップと小銭入れを持ち運ぶのが現実的な使い方になるでしょう。
マネークリップのメリットは、どの種類の財布に比べても薄いということです。細身のシルエットのスーツを着用する場合など、財布では膨らみが目立ってしまう場合にもマネークリップを使えばスマートに着こなせます。人によっては、お札だけでなく、クレジットカードを一緒に挟むスタイルの人もいるようです。ただし、マネークリップを使っても、その代わりに小銭入れがいつもパンパンということでは意味がありません。そのため、上級者向けであり使い方にも慣れが必要と言えるでしょう。
もうひとつのメリットとしては、マネークリップが流行のアイテムなのでおしゃれに見えることです。似合うかどうかは人それぞれなのですが、スーツに似合うおしゃれなアイテムのひとつとして活用してみてはいかがでしょうか。
ビジネス向きの財布を重視しよう!
スーツに似合う財布、ビジネスシーンに相応しい財布というテーマで素材・色・形などを紹介したので、どのような財布を選べばいいのか、候補が絞り込めるはずです。財布はスーツを引き立たせてくれるアイテムのひとつとも言えるので、良質の財布を選びたいところです。天然革の財布を選べば、スーツとともに長年愛用できますし、使い込むうちに色や革の変化が楽しめ、上品で独特の風合いが出てきます。
ビジネスシーンでは、やはり、オーソドックスな財布が使用されています。黒や茶色が基本で、デザインもシンプルなものが好まれます。また、スーツの型を崩して不格好にならないためには、収納力がある程度ありながら、コンパクトなものが向いています。L字ファスナーやかぶせ蓋の長財布がビジネスシーンに最適な財布と言えるでしょう。もちろん、これらの財布を購入しても、お金やカードを入れ過ぎたり、レシートでパンパンになった財布にしたりしてしまえば意味がありません。こまめに整理整頓も必要です。
ビジネスシーンでは、飲み会や接待などで財布を取り出す機会がたくさんあります。趣味嗜好が丸出しの財布を出して恥ずかしい思いをすることがないように、ビジネス向けの財布を選ぶようにしましょう。
でも、新しい財布をおろすと良い日も重要ですので、こちらの記事も参考にしてみて下さいね。
小物使いでもっとおしゃれになろう“メンズ&レディース”ワンランク上のスーツスタイルに挑戦!
この記事では、 ビジネスパーソンに見ていただきたい、スーツスタイルに合わせる小物類のご紹介をいたします。
財布の選び方についてはミソジカラのこちらの記事もご参考ください。
「【長財布は時代遅れ?】流行りが終わった理由と今トレンドの財布を調査!」
スーツに似合う財布は、高級感と渋さを感じさせる「革素材」一択でしょう。色は茶色、黒といったベルトや靴にも使われるカラーと統一すると、落ち着いた印象を与えられます。ビジネスに合うのはブラックやシックな茶色、ダークネイビーなどのカラー。あまり主張しすぎない色柄を意識して選びましょう。形は「L字ファスナー」や「かぶせ蓋」のついた長財布です。コンパクトで薄く、内ポケットに入れても違和感のないサイズ感を意識してください。逆に二つ折りやラウンドファスナーの長財布は厚みが出て不格好です。薄さをキープできるL字ファスナーなどを選んでも、お金やカードを入れすぎず、財布が膨らまないように注意してくださいね。プライベートとビジネスで財布を分け、ビジネス用には最小限のお金とカードしか入れない使い方もおすすめです。常にスタイリッシュさを保てますね。また上級者は「マネークリップ」や「小銭入れ」を活用しています。マネークリップは財布よりも圧倒的に薄さをキープでき、非常に「オシャレ感」を感じさせるアイテムです。最小限の古銭を入れた小銭入れと併用して、上手に活用しましょう。ビジネス向けの違和感のないデザイン、薄さを保てる形をチョイスして、周りにスタイリッシュな印象を与えてくださいね!