大切なスーツをカビから守るためには?スーツにカビが生える原因と事前にできる対策を解説
あなたは毎日のスーツのお手入れ、ちゃんとしていますか?この記事を読みに来たということは、大切なスーツにカビが生えてしまったのでしょう。スーツは、革製品の次にカビやすいアイテムといわれています。毎日着るからこそ、お手入れや保管方法を押さえておくことが重要です。カビは「湿気」「温度」「汚れ」などの原因で発生してしまいます。生えるカビにも種類があるので、対処方法はカビの種類ごとに押さえておくべき。さらに、スーツの素材によってもカビの発生しやすさが変わります。あなたのスーツは「カビが生えやすい」素材だったのかもしれません。さらに厄介なことに、カビは他の衣服に移ります。カビさせないことはもちろん、カビを移さない対策もしっかり知っておいてくださいね。
今回は、スーツのメンテナンス知識もおまかせ「オーダースーツSADA」の現役スタッフが「スーツに発生するカビの種類」「カビが発生する原因」「カビが生えやすいスーツ」「カビを見つけた時の対処法」「カビが生やさないための対策」を詳細に解説します。この記事を読めば、スーツをカビさせないメンテナンス方法はバッチリ押さえられますよ。ぜひ、最後まで読んでくださいね。
お気に入りのスーツにカビ!原因や対策を徹底解説!
「クローゼットにしまっていたスーツがいつの間にかカビてた…」
「スーツにカビができているけど、どうすればいいかわからない」
このような経験がある方は、多いのではないでしょうか。
実は、スーツは革製品の次にカビやすいと言われているのです。
では、スーツをカビから守るためにはどのようなことに気を付ければ良いのでしょうか。
この記事では、カビたスーツの原因と対策について解説していきたいと思います。
スーツに発生するカビって何カビ?
スーツに発生することが多いのは、「黒カビ」と「白カビ」があります。
まれに、「緑カビ」と「茶カビ」が生えることもあります。
黒カビ
⚫︎黒カビの特徴
黒カビとは、室内に存在する代表的なカビの種類です。その名の通り黒い見た目をしており、根を張って寄生先の奥深くに入り込む特徴があります。そのため表面だけ綺麗に除去したように見えても、正しく対処しないとすぐに再繁殖してしまいます。
さらに、黒カビが繁殖してしまうと低温や乾燥にも強いため、対処に戸惑うケースも少なくありません。
また、黒カビも喘息などのアレルギー症状の原因になるため、早期に対処する必要があります。
⚫︎黒カビが発生しやすい場所
黒カビの発生条件は、高温多湿で栄養が豊富な場所です。
具体的には、浴室・壁・窓のサッシ・エアコンの内部などがこれにあたります。
湿気が多く含まれやすい環境では、特に黒カビに注意しなければなりません。加えて、条件を満たしてしまうとスーツなどの衣類にも黒カビが生じてしまうリスクが高まるため、梅雨などの季節は除湿機を活用するなどして対策を講じましょう。
白カビ
⚫︎白カビの特徴
白カビとは、黒カビ同様室内に存在する代表的なカビの種類です。
黒カビとの見分け方として、見た目が白色で埃のようであり、とても軽い特徴があります。
ものを動かしたりはたいたりすることで空気中にカビは飛散するため、スーツなどの衣類だけでなく食料品などにも付着して増殖を繰り返すという厄介な特徴があります。
そのまま白カビを放置すると、スーツに悪影響を与えるダニなどの害虫を呼び寄せてしまいます。
さらに、白カビを原因にアレルギーを引き起こすと、鼻炎や気管支喘息などの症状を誘発する可能性もあります。
⚫︎白カビが発生しやすい場所
白カビは、高温多湿で汚れなどの栄養素が豊富な場所で繁殖します。
具体的な場所としては、スーツを保管するであろうクローゼットや押し入れが該当します。
衣類や布団は水分を吸収しやすく、乾燥しきっていない状態で収納してしまうケースも少なくありません。そうすると、締め切って空気の通りが悪い環境は高温多湿の状態になってしまいます。
それに加えて、クローゼットや押し入れはほかの部屋と比べて掃除をする回数が少ないため、それだけ汚れも蓄積しやすいのです。
ほかにも、畳・下駄箱・観葉植物など、さまざまな場所で白カビが発生する可能性があります。
緑カビ
緑カビは、地中に存在していることが多く樹木や落ち葉を分解するので、服に付着することはまれです。
しかし、何かのタイミングで服に付着してしまった場合にアレルギーや喘息を発症したり、家具に使われている木材の腐敗の原因となったりすることがあるので油断はできません。
茶カビ
茶カビは、他のカビが酸化することで茶色く変化したもののことを指します。
高温多湿で、通気性の悪いところで長期間放置されているとカビが酸化して茶カビとなります。
見た目では、茶カビとシミを区別するのは難しいです。
スーツにカビが発生した場合、クリーニングに出すのが基本ですが、クリーニングでは、カビ取り専用のサービスを行っているところはあまり多くありません。
黒カビと白カビでは対処法が異なるので、適宜サービスを使い分けるようにするのが良いです。
カビが発生する原因はこれ!
「なぜスーツにカビが生えてしまうか」について原因に迫ってみましょう。
湿気
湿気があると、カビが繁殖しやすくなります。
湿度が高いほど、活発に活動しますが、なかには湿度60%程度でも繁殖するものもいます。
湿気の多い梅雨の時期は、特に管理に注意が必要です。
クローゼットに長い間しまわれたままで湿気が溜まっていると、カビの原因になります。
また、クローゼットにたくさん服をしまいすぎて風通しが悪くなっているのも、湿気が溜まってカビやすいです。
温度
20℃~30℃が、カビの最も発生しやすい温度であると言われています。
50℃以上の高温になるとカビは死滅しますが、低温の場合死滅はせず活動がゆるやかになるだけです。
なので、温度が上がるとまた活発に活動するようになります。
汚れ
カビの主な栄養は、ほこりやちり、汗などに含まれるタンパク質です。
食べこぼしや、飲みこぼしなどの汚れが付着したままクローゼットにしまうと、その部分からカビやすくなります。
スーツに汚れがついたら、なるべくすぐに落とすようにしましょう。
ウール素材
天然素材であるウールも、カビの発生の原因です。
スーツの素材として多く使用されているウールですが、カビが繁殖する栄養素としても機能してしまいます。カビはタンパク質が好物のため、ウールも栄養源として発生してしまうのです。
高温多湿やスーツの汚れといったほかの条件が揃ってしまうと、栄養豊富なスーツにはカビが付着する恐れが高まります。
スーツにカビが発生したらどうすれば良いの?カビの原因やおすすめのクリーニング方法を解説
スーツにカビが発生したらどうすれば良いの?カビの原因やおすすめのクリーニング方法を解説
カビが生えやすいスーツってあるの?
湿度が高く、汗をかくことの多い夏場に着るスーツは特にカビが生えやすいと言えます。
中にはスーツの素材そのものが、カビの栄養となるものもあります。
スーツの素材によく使われている、ウール、コットン、リネン、シルクなどはカビの好物です。
特に、ウール素材に含まれているタンパク質は、カビが栄養として好む傾向にあります。
ウール素材のスーツは多く出回っていますが、スーツがカビやすいのはこれが原因であると考えられているのです。
カビが生えたら捨てないとダメなのか
スーツにカビが生えたら「もう着れないかも?」と簡単に捨てる必要はありません。
カビを取り除くには、いくつかの方法や手段があります。
特に、白カビや黒カビであれば自宅でも対処しやすいのが特徴です。
クリーニングでもカビの根絶は厳しい
カビは、放置している時間が長くなるにつれて衣類の中で繁殖が進みます。
特に、スーツに生える黒カビは落としにくい汚れです。 カビの状態があまりにもひどい場合は、 クリーニングの技術でも「除去は難しい」と断られてしまうケースもあります。
スーツにカビを発見した時は自宅での除去は応急処置にして、 できるだけ早めにクリーニング店に持って行くようにしましょう。
【自宅でできる応急処置】翌日着るスーツのカビに気づいてしまった
翌日にスーツを着る予定が急遽入ったので、クローゼットにしまっているスーツを出してみました。 すると、困ったことにカビが生えてしまっています。
「どうしよう!カビが生えている!明日必要なのに…。」
そんな時は、自宅で何とか応急処置するしか方法はありません。 スーツにカビが生えてしまった時に、自宅でもできるカビの落とし方をご紹介します。
自宅でカビを退治する方法!【白カビ編】
お湯を使う
白カビは、一般的に50度以上のお湯で死滅すると言われています。 お湯で落とす方法は2つあります。
【用意するもの】
- 洗面器やバケツ
- 50度から60度のお湯
- タオル
- マスク
- ゴム手袋
【方法①】
軽い白カビであれば、まずはタオルを使った方法を試してみましょう。
- ゴム手袋を着用して、用意した熱湯でタオルを湿らせます。
- そのあと、しっかりと水気を絞ってください。
- タオルを使って白カビの部分を軽く叩くように落とします。
【方法②】
- タオルで落ちない白カビの場合、洗面器やバケツに熱湯を入れます。
- スーツも一緒に入れて、白カビの部分が全体的に浸かるようにしましょう。
- 熱湯がぬるくなってきたら、洗濯機ですすぎと脱水をします。
※洗濯機の使用はウォッシャブルスーツに限り使用可能です。
最終的に、どちらの方法でもスーツは陰干しをして乾かしましょう。
アルコールを使う
今からすぐにでもスーツが必要! そんな緊急事態の時におすすめな方法は、アルコールを使った除去です。
カビを完全に取り除くことは出来ないのであくまで応急処置となります。
スーツによって生地の種類は異なるため、色落ちの可能性もあるので注意です。 はじめに、スーツの袖裏部分など見えにくい部分でチェックをしてから行うようにしましょう。
【用意するもの】
- 消毒用エタノール(アルコール除菌スプレー)
- 歯ブラシ(使い古したものでOK)
【方法】
- まず、エタノール(アルコール)を歯ブラシの毛先に浸けてください。
- 歯ブラシをスーツに軽く叩きつけながらブラッシングします。
- 最終的にスーツは陰干しをして乾かしましょう。
ハッカ油を使う
薬局で購入できるハッカ油と消毒用エタノール(アルコール除菌スプレー)を混ぜ合わせたスプレーを作りましょう。嬉しいことに、ハッカ油には防虫・防カビ効果もあるため、カビ予防にもおすすめの方法です。
【用意するもの】
- ハッカ油
- 消毒用エタノール(アルコール消毒液)
- スプレーボトル
- 歯ブラシ(使い古したものでOK)
【方法】
- まず、「ハッカ油10滴+消毒用エタノール(アルコール消毒液)10ml+水90ml」を混ぜ合わせたスプレーを作ります。
- 作ったスプレーをスーツに直接かけて、歯ブラシで軽く叩きつけながらブラッシングします。
- 最終的にスーツは陰干しをして乾かしましょう。
アイロンを使う
アイロンで、カビに直接熱を加えることによってカビを死滅させて除去することも可能です。
【用意するもの】
- アイロン
- 当て布
【方法】
- スーツのカビ部分に当て布をしてから、アイロンを当てます。
- 最終的にスーツは陰干しをして乾かしましょう。
自宅でカビを退治する方法!【黒カビ編】
続いて、スーツに黒カビを見つけてしまったときはどうすれば良いでしょうか。自宅で行える黒カビへの対処法を解説します。
酸素系漂白剤を使う
黒カビは、白カビと同じ方法では除去することができません。黒カビを除去するには、酸素系漂白剤が必要となります。
【用意するもの】
- 酸素系漂白剤
- タオル2枚
- ゴム手袋
- マスク
【方法】
- まずゴム手袋を着用して、タオルに酸素系漂白剤を染み込ませます。
- タオルで黒カビ部分を軽く叩くように落とします。
- もう1枚のタオルを水で湿らせて、黒カビ部分を叩いてください。
- 最終的にスーツは陰干しして乾かしましょう。
カビの生えたスーツをクリーニングへ出す方法
一通り自宅でのカビへの対処法を解説しましたが、自宅で行うのは手間もかかり簡単な作業ではありません。正しい方法で確実にスーツのカビを撃退するには、最初からクリーニングに出す方法がおすすめです。
特にウールなど、素材によっては洗濯できないものは早目のクリーニングが確実です。
黒カビはしみ抜きを追加する、白カビはドライクリーニングなど、適宜サービスの使い分けが必要になります。
主に油汚れを落とすドライクリーニングで出せば、1~3日で仕上がります。
カビの状態がひどい場合は、高度な技術で汚れを落とすウェットクリーニングに出すようにしましょう。
クリーニング店も、手頃な価格でできるものから、1枚1枚丁寧に仕上げる高級クリーニング、ネットで注文し自宅に集荷にきてもらうものなど様々あります。
カビ取りを得意としているクリーニング店もあるので、ご自分の予算や通いやすさと照らし合わせてお店を比較して選ぶのがおすすめです。
もし、どうしてもすぐにスーツを着たいけど、時間がない場合は応急処置をする方法もあります。
応急処置の方法は、
- 30℃のお湯でたたき洗いする
- 消毒用エタノールを使ってブラッシングする
- ハッカ油でブラッシングする
- 酸素系漂白剤を使って落とす
などです。
ただし、これらはあくまで緊急時の応急処置なので、後日必ずクリーニングに出すようにしてください。
スーツのカビは他のスーツにも移るのか
クローゼットの中で服が密集していると、風通しも悪くなるのでカビが生えやすいです。
また、服と服が触れあっている場合、カビの生えたスーツから隣のスーツにカビが移ることがあります。
クローゼットではなるべく服と服の距離をあけて、風通しをよくして収納することが大切です。
クローゼットには距離を開けられる範囲で服を収納することを心がけましょう。
仕事で1日着たスーツは、脱いだ後すぐにクローゼットに収納せず、半日程度は風通しのよい日陰に干しておくとカビが発生しにくくなります。
スーツはクリーニングに出した方がいい?カビの種類や日頃のお手入れと保管方法についても紹介
この記事では、スーツにカビが生えてしまった場合の自宅での対処方法。クリーニングに出した後の注意や保管方法などをご紹介します。
カビが生える前に事前に対策しておく【日常編】
ここからは、カビが生える前にご自宅でできる対策についてご紹介していきたいと思います。
毎日のお手入れを徹底する
カビが生えないようにするためには、毎日のお手入れを徹底的に行うことが大切になります。
カビの原因となるほこりやちりを溜めないように、脱いだスーツはブラッシングして汚れを落としましょう。
ブラッシングをすることで、繊維の流れが整い光沢のある見た目になることも期待できます。
コロコロをかける方もいらっしゃいますが、表面の汚れしか落とせないためブラッシングするのがおすすめです。
太いハンガーにかける
カビ予防のためには、ハンガー選びも大切です。
太いハンガーを使うと、生地がひっぱられてしわになりにくくなります。
細かいしわをなくすことで、湿気が溜まりにくくなり、カビの繁殖を抑えられるのです。
ジャケットの型崩れ防止のためにも、太いハンガーは効果があります。
風通しのよい日陰に干す
1日着て脱いだスーツは、そのままクローゼットにしまわず風通しのよい日陰に干すようにしましょう。
礼服などのたまにしか着ない服の場合も、1回の着用で湿気がこもってしまうので、脱いだら必ず陰干しする必要があります。
風を通して湿気を取り除くことで、カビの発生を予防します。
湿気の多い日が続く場合は、浴室乾燥機を使用するのもひとつの方法です。
臭いがついたらスチームアイロンを使用
たばこや、焼肉などの食べ物の臭いがついた時は、スチームアイロンをかけて臭いの元を断つようにしましょう。
高温のスチームを当てることで菌が死滅し、カビになりにくくなります。
スチームアイロンを掛けたあとは、湿気が溜まっているのでクローゼットにはすぐには収納せず日陰に干して乾燥させてください。
スーツが濡れたときは
雨などでスーツが濡れてしまったら、タオルを使ってスーツ表面の水分を落とすようにしましょう。
このとき強くこすったりはせず、優しく表面の水分をふき取ることを意識するとスーツが痛みにくいです。
干すときは、ハンガーにタオルを掛けておき、その上からスーツをかけて風通しのよい日陰に干しましょう。
こうすることで、スーツの内側の湿気もタオルが吸ってくれます。
同じスーツを毎日着ない
毎日同じスーツばかり着るのは避けたほうがいいです。
スーツは3着以上用意するようにし、1回着たスーツは3日は休ませることを心がけましょう。
毎日同じスーツを着ていると、汗や皮脂などで湿気がこもってカビになりやすくなります。
また、カビになっていなくても1シーズンに1回はスーツはクリーニングに出したほうがいいです。
湿気の多い時期などは「もっとクリーニングに出した方がいいのかな」と心配になるかもしれません。
しかし、クリーニングに出しすぎるとかえってスーツが痛む原因になるので1シーズン1回に留めるようにしましょう。
スーツをクリーニングに出す際の注意点とは?頻度や出し方を徹底紹介!
スーツをクリーニングに出す適切な頻度はどのくらいなのでしょうか。また、出し方で気を付けるポイントはあるのか気になるという方も多いはずです。この記事では、クリーニングに出す際の注意点やスーツや革靴のお手入れ方法を紹介します。
カビが生える前に事前に対策しておく【クリーニングから戻ってきたら】
スーツをクリーニングに出すときは、シーズンの始まりの着る直前よりもシーズン終わりのタイミングで出して、汚れをきれいに落とした状態で保管しておくのがおすすめです。
クリーニングに出したスーツが戻ってきたら、スーツにかかっているビニールシートを外して風通しの良い日陰に3日ほど置くようにします。
ビニールシートは風を通さないため、湿気がこもりやすくカビの原因となります。
また、ビニールに含まれている酸化防止剤の影響でスーツが変色してしまう場合もあるので、クリーニングから返ってきたらすぐにビニールを外すことが大切です。
ほこりなどの付着を防ぐためにカバーを掛けたいときは、不織布製の風を通すものを選びましょう。
戻ってきてから3日置くのには、クリーニングで蒸気を使ってプレスした湿気を乾燥させる目的があります。
クローゼットに収納する場合は、防虫剤も一緒に入れておくとスーツを清潔に保てます。
カビが生える前に事前に対策しておく【クローゼット編】
クローゼットを清潔に保つ
スーツのカビを予防するためには、スーツを保管するクローゼットもほこりが溜まらないように清潔にしておきましょう。
クローゼットが清潔になっていないと、クローゼットにあるほこりから菌が繁殖してスーツにカビができる可能性もあります。
ほこりが溜まった状態になっていると、スーツからほこりっぽい匂いがしてくることもあるので、定期的に掃除をすることが大切です。
掃除の頻度は週に1回程度は簡単に掃除するようにし、衣替えのタイミングなどでしっかり掃除をするようにするときれいに保てます。
また、クローゼット内が清潔に保たれていないとカビだけでなく虫食いなどの被害も起こる可能性があります。
【虫食いとほつれを見分ける2つのポイント】
一つ目が、長期間保管しているかどうかということです。
久しぶりに出した服に穴が見つかった場合には、虫食いの可能性が高いです。
二つ目が、穴の数です。
虫食いの場合、一度に何か所も食われているというケースもありますので、穴の数が多いようであれば虫食いを疑いましょう。
カビにしろ虫食いにしろ、大切なスーツや服がダメージを受けてしまうのはどうにか避けたいものです。
日頃から、まずは補完する環境を清潔にしておくことを心がけましょう。
湿気対策をする
まずは、スーツを格納するクローゼットの湿気対策を行いましょう。
カビの発生条件として軽視できないポイントが湿気です。
風通しの悪いクローゼットは湿気が高くなりやすいため、湿気の対策次第で大きな効果が期待できます。
クローゼットに除湿剤を置いたり、定期的に換気を実施したりして、湿度が高くならないように工夫しましょう。
風通しを良くする
スーツをクローゼットに掛ける際は、げんこつ1個分あけて風が通るようにしましょう。
服が多いと、通気性が悪くなり湿気が溜まりやすくなります。
1日着用して湿気が溜まっているスーツを、十分に干せていない状態でクローゼットに戻してしまうのもクローゼット全体の湿度が上がってしまい危険です。
天気の良い日には、クローゼットの換気をするとより高い効果が得られます。
湿度の高い日は、クローゼットの中にも除湿器を置いてスーツをカビから守りましょう。
使っていないスーツも適度に天日干しがおすすめ
着る機会が少ないスーツにも定期的にケアをしておくと、カビ発生を防ぐことができます。ここでは、天日干しのメリットや注意点について解説します。
天日干しとは
天日干しとはスーツといった衣類などを、日光や風に直接当てて乾燥させる手法です。
天日干しは太陽の光だけでなく風の力も利用できるため、部屋干しよりも乾燥性に優れます。良く晴れた日にスーツを天日干しすれば、衣服の内部に溜まっている湿気を飛ばし、カビを予防できます。
天日干しの効果
天日干であれば雑菌が繁殖する前にスーツを乾かせるため、生乾きの臭い対策として有効です。
また、太陽が放つ紫外線には殺菌効果があります。スーツの雑菌が減ればニオイの原因を除去できるため、消臭効果も望めます。
天日干しの注意点
天日干しのデメリットは、衣類を傷めてしまうリスクがあることです。
直射日光に含まれる紫外線は、化学変化を起こさせるエネルギーを持っています。衣類にも少なからず紫外線の影響があり、傷みをもたらしてしまうのです。
適度な頻度での天日干しはおすすめですが、毎日干すといった頻度で行うのは避けましょう。
クリーニングの「保管サービス」とは
スーツを自宅で保管して置く場所がない方やカビを発生させてしまうのが心配な方は、「保管サービス」を利用してみてはいかがですか?
スーツやコートなどはクローゼットの場所も取るので、奥の方にしまいこんでいる方も少なくないです。そのままにしておくと、カビが繁殖する原因にもなってしまいます。
保管サービスは、クリーニングから保管までしてくれるとても便利なサービスです。インターネットからの簡単な申し込みで、専用の段ボールが届きます。段ボールの中にスーツなどを詰めて、あとは送るだけなので手間もかかりません。
ここでは、メリットやデメリットをご紹介します。
保管サービスのメリット
【メリット①:金額が安くなる】
スーツやコートなど1点ずつクリーニングに出すのは割高で手間もかかります。
パックメニューなどを利用すればまとめてクリーニングにも出せ金額も安く済むのでおすすめです。
クリーニング店に行くのが面倒な人にも便利なサービスです!
【メリット②:いつでも返却してもらえる】
シーズンが近づいてきたり、希望があったりすればいつでも返却してもらうことが可能です。
手続きなどに大きな手間が必要になった時は、早めに返却の手続きをしておきましょう。
保管サービスのデメリット
【デメリット①:すぐに必要な衣類が使えない 】
返却はいつでもしてもらえますが、明日使用したくてもすぐに手元に届けてもらえるわけではありません。保管場所はクリーニング店とは別の場所にある場合がほとんどです。
使用する予定がある場合には、早めのスケジュールで返却依頼をしておきましょう。
【デメリット②:保管してくれる種類に限りがある】
スーツなどの衣類は基本的には問題ありません。
しかし、「革、毛皮製品・着物、浴衣・下着、水着」などの特殊なものは保管が難しいため、預かってくれてない業者がありますので、あらかじめ確認をしておきましょう。
【スーツ お手入れ】簡単なお手入れでスーツ長持ち!
お気に入りの一着をカビから守るには
一度カビが出来てしまったスーツは再発もしやすくなるので、なるべく事前にカビを発生させないことが大切です。
お気に入りのスーツをカビから守るために、ブラッシングなどの日頃のケアに加えて、クローゼットの環境も整えることを意識しましょう。
普段あまり着ていないスーツでも、1年に1,2回はクローゼットから取り出して陰干しするようにしましょう。
そうすることで、「クローゼットの奥でカビが大量発生していた!」という事態を避けられます。
オーダースーツ専門店「オーダースーツSADA」とは?
オーダースーツSADAは、全国に47店舗(※2023年10月時点)を構えるオーダースーツ専門店です。
ひとり一人の体に合わせたスーツづくりを行っております。
自分の体にフィットしたオーダースーツであれば、愛着が湧いて日頃のお手入れも楽しくなるかもしれません。
1度着たスーツを3日休ませている間に、別で着るスーツをもう1着用意したいという方もお気軽にご相談ください。
みなさまのご来店をお待ちしております。
【スーツ 手入れ】簡単早わかり!スーツのお手入れ方法を解説!買い替えタイミングの見極め方
スーツを綺麗に長持ちさせるお手入れ方法を解説。長持ちさせるだけではダメ?トレンドを逃さない買い替えタイミングの見極め方もご紹介します。
スーツには、もっとも発生しやすい「黒カビ」食べ物の汚れから発生する「白カビ」落ち葉などが原因の「緑カビ」他のカビが酸化した「茶カビ」の4種類に分かれます。いずれのカビも「湿気」「温度」「汚れ」の3つが原因です。湿気があるほどカビは繁殖するので、風通しが重要。クローゼットにしまう場合も、湿気が貯まらないように注意が必要です。カビが発生しやすい温度は「20℃~30℃」。夏場は最も注意しましょう。そしてカビはたんぱく質を栄養とします。ホコリ、ちり、食べこぼし、汗など、スーツはお手入れしないとたんぱく質の宝庫です。また、黒カビには「しみ抜きクリーニング」白カビは「ドライクリーニング」といった形で、対処方法が違うことも押さえておきましょう。日々のメンテナンスは「ブラッシングする」「太いハンガーにかける」「風通しの良い日陰に干す」「スチームアイロンで菌を死滅させる」「濡れたらタオルで吸う」の5つがポイントです。また、一回着たスーツは3日休ませられるとベスト。数着持っておき、着回しましょう。忘れがちですが、クリーニングの後にかかっているビニールは風通しが悪いので必ず外してください。不織布製のカバーに替えるのがおすすめです。ポイントを押さえて、スーツにカビが生えないように保管・お手入れしてくださいね!