旅行や出張時のスーツの持ち運び方や畳み方とは?お手入れやおすすめアイテムも合わせて解説!のアイキャッチ画像
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旅行や出張時のスーツの持ち運び方や畳み方とは?お手入れやおすすめアイテムも合わせて解説!

「スーツのたたみ方は?」「出張でスーツを持って行くのにおすすめのバッグは?」など、スーツの持ち運びでお悩みではありませんか?この記事では、出張でのスーツの持ち運び方、ジャケットを脱いで移動する際のたたみ方、自宅での収納方法をご紹介します。バッグにスーツを畳んで入れる方法を知っていれば、シワになりにくいため、目的地に到着した後のメンテナンスが容易になります。また、スーツは新幹線や車で移動する際に、シワ防止のためにジャケットを脱ぐのが一般的です。脱いだジャケットは、シワがつきにくいたたみ方をします。着用時の湿気を含んだジャケットは、シワになりやすいため、シワを防ぐたたみ方をしましょう。スーツのたたみ方を覚えておくと、いつでもシワを気にせず着用できます。基本となるたたみ方は、出張などバッグに入れた状態での長時間移動にも応用が可能です。スーツケースへのしまい方や、ホテルへ到着した後にするべきことなどを把握しておきましょう。スーツのシワを防止したり、ついてしまったシワの回復が容易になります。今回はスーツの持ち運びにおすすめの畳み方、出張に使用するバッグ、帰宅後のスーツのお手入れや長期収納の仕方まで解説します。

旅行や出張時のスーツの持ち運び方法

スーツを持ち運ぶ方法は、以下の2つが挙げられます。

  • スーツを着用して移動する
  • スーツをバッグやカバーなどに入れて持ち運ぶ

それぞれの方法のメリットと注意点を解説します。

スーツを着用して移動する

スーツを着用して行けば手で持ち運ぶ必要がありません。

しかし、着用していると姿勢によってシワが付きやすかったり、食事の際に汚れてしまったりする可能性もあるので注意が必要です。

スーツをバッグやカバーなどに入れて持ち運ぶ

もう一つは、スーツをバッグやカバーなどに入れて持ち運ぶ方法です。
大きめのスーツケースやバッグを使えばスーツを2着以上持ち運べます。

しかし、スーツの畳み方や収納の仕方に気を付けないと、スーツにシワがついたり生地を傷めてしまうかもしれません。

あと、スニーカーなどカジュアルな靴を着用して出張に行くときは、革靴を持って行くのを忘れてしまう人が多いようなので注意してください。

スーツの持ち運びに役立つバッグ

スーツの持ち運びに役立つバッグがありますので、出張に備えていくつか用意しておくと安心です。

ガーメントバッグ

ガーメントバッグとは、衣類収納専用のバッグのことです。

日本ではガーメントバッグがスーツやドレス、着物を持ち運ぶためによく使われています。

ガーメントバッグにはいくつかタイプがあるので、出張の期間や他に持って行くバッグも考慮してタイプを決めるのがおすすめです。

スーツを丸めて収納するボストンバッグ

円柱型のボストンバッグタイプは、バッグの形に合わせてスーツをゆるやかに丸めて収納します。

ゆるやかに丸めるだけなので、スーツに畳みジワがつきません。

また、バッグ内の収納スペースも広く、厚みが出てしまう革靴などを入れてもスペースに余裕があります。

パソコンなどの仕事道具や私服も入れられるので、短期出張ならこのバッグだけでも十分です。

さらに、長期出張の場合はキャリーケースの持ち手に引っかけてボストンバッグを上に乗せれば、キャリーケースと合わせて片手で持ち運びできます。

ただ、ボストンバッグが大きいので、小さいキャリーケースには乗せにくいことと、バッグ単体が重くなってしまうかもしれません。

スーツを2つ折りで収納するトートバッグタイプ

スーツを持ち運ぶガーメントバッグといえば、トートバッグタイプが定番です。

トートバッグタイプは、スーツをハンガーにかけている状態から2つ折りにして持ち運びます。

スーツの内側にワイシャツや小型のパソコンも収納できるスペースがあるので、別でビジネスバッグを持つ必要はありません。

ボストンバッグよりもコンパクトで、ショルダーベルトをつけて肩から下げれば移動の際などにも手が空けられて便利です。

また、キャリーケースと併用すれば片手で荷物を持ち運べます。

スーツだけを収納するカバータイプ

スーツだけを収納するための薄型のカバーバッグもあります。

ワイシャツや小物を入れられるポケットがついているバッグもありますが、容量はそこまで入りません。

簡易的なカバーなら100円均一ショップで手に入るので、安く済ませたい場合におすすめです。

スーツ・キャリーケース

荷物をひとつにまとめたい場合や手に荷物を持ちたくない人にはキャリーケースがおすすめです。

スーツを2着以上持ち運べますし、車輪がついているので移動疲れも軽減できます。

しかし、スーツを折り畳んで収納するため、ガーメントバッグより折りジワがつきやすいです。また、他の荷物ともひとつにまとめるので、収納の仕方には気を付けましょう。

バッグに取り付けるハンガー

バッグではありませんが、バッグの持ち手に引っかけられるハンガーがあります。

移動中など暑くなってジャケットを脱ぐときにハンガーに引っかけられるので、腕でジャケットを抱える必要がありません。
バッグ用のジャケットハンガーはちょっとした移動に便利です。

おすすめはガーメントバッグ

荷物が増えるので、ガーメントバッグは使いたくない方も多いかもしれません。
しかし、スーツにはガーメントバッグが最適です。
スーツの肩や胸周りを折らずに持ち運べ、シワも最小限ですみます。

ホテルに到着後は、そのまま付属のハンガーでクローゼットにかけることもできます。

ガーメントバッグは、スーツを半分に二つ折りしたサイズが基本です。
スーツをたたむのは二つ折りまでが理想的なため、最もダメージが少ない持ち運び方法といえます。

また、スーツ同様にシャツの襟も圧迫されると潰れたり、歪んだりします。
可能な限りスーツを持ち歩く時はガーメントバッグに入れ、シャツやネクタイはガーメントバッグのポケットを活用しましょう。

バッグに入れる前にスーツを綺麗に畳みましょう

ガーメントバッグはハンガーに吊るした状態でバッグに収納できるのですが、スーツケースなどの場合は折りたたむ必要があります。

バッグに入れる前にスーツを綺麗に畳めばシワがつきにくくなるので、丁寧に折りたたみましょう。

スーツの畳み方をいくつか紹介しますので、バッグの種類によって収納しやすい畳み方を実践してみてください。

ジャケットの畳み方

ジャケットの畳み方を3つ紹介します。
オフィスカジュアル用など、肩の内側に芯地(形状を維持する素材)が入っていないタイプのスーツにおすすめのたたみ方です。
肩に芯地が入っているスーツを畳む場合は、肩を折らない畳み方をします。

どの畳み方も、最後のひと折りの際に綺麗に畳んだパンツを包み込むように挟むので、この後説明する、パンツの畳み方もチェックしてください。

【①前面が正面にくる畳み方】

  1. ジャケットのボタンを留めてうつぶせに置く
  2. 襟(えり)から肩の間あたりで両腕を背中側に縦に折る
  3. 綺麗に畳んだパンツをジャケットの上に置いて(下半分くらいの位置)パンツを包むようにジャケット全体を2つ折りにする

【②横面が正面にくる畳み方】

  1. ジャケットのボタンを留めてうつぶせに置く
  2. 背骨のラインを中心に縦に2つ折りにする
  3. 袖の付け根から縦の折り目と並行に袖も縦に折る
  4. 反対側も同じように折って整える
  5. 綺麗に畳んだパンツをジャケットの上に置いて(下半分くらいの位置)パンツを包むようにジャケット全体を2つ折りにする

【③片袖をひっくり返してもう片方に入れる畳み方】

(ジャケットをコンパクトに畳めます)

  1. ジャケットの前側から両袖に手を通す
  2. 片方の袖にもう片方の袖を引き抜いて入れる(ジャケットが半身になる)
  3. 両肩の肩先が重なるのでゆるく整える
  4. 襟を立て左右をピッタリ揃える
  5. 綺麗に畳んだパンツをジャケットの上に置いて(下半分くらいの位置)パンツを包むようにジャケット全体を2つ折りにする

スーツをもっとコンパクトに畳みたい場合は、ジャケットでパンツを包み込むときに3つ折りにしましょう。

パンツの畳み方

パンツを畳むときは、センタープレスに注意します。
スーツのパンツには、前後にプレスラインがあります。
これを、センタープレス(センタークリース)と呼びます。
このラインが消えてしまうと、スーツはシルエットが崩れて印象が悪くなります。

センタープレスはしっかり守り、センタープレス以外のシワがつかないたたみ方をマスターしましょう。

  1. パンツの前と後ろの中心をつまんで横側が正面にくるよう床に置く
    パンツのボタンや前ファスナーは全て外し、開けておきます。
    パンツは、センタープレスをしっかりと整え、両足をズレないように合わせてから、両手で裾を持ちあげます。
    裾を上に持ち上げるとウエストのファスナーとボタンがある部分が、センタープレスの延長線上で折れて自然に内側に入るので、そのまま横置きにして二つ折りにします。
  2. 裾の角とウエスト先端の角が揃うように半分に折る
  3. ウエストの角に揃うようにもう一度半分に折る
    パンツは折り目が少ない方が良いため、二つ折りが理想ですが、スペース的に余裕が無い場合は、三つ折りに、それでも無理な場合に四つ折りにします。

出張時は、持ち運び用の小型衣類ケースを使用すると移動中に乱れません。

もし、衣類ケースが使用できない場合は、パンツの裾の部分を10cm程度ウエストの間に挟み込んでから丁度良いサイズに折ります。裾が挟み込まれているだけで移動中に乱れにくくなります。畳んだパンツは、ジャケットのクッション代わりになるようジャケットと一緒に折り畳みましょう。

肩を折らないスーツのたたみ方

かっちりとしたスーツには、襟から肩先までのライン、肩から胸前部分に芯地が入っています。芯地に折り目がつくと、シルエットが崩れてしまいます。
そのため、スーツケースに入れる場合などは、肩を折らないたたみ方がおすすめです。

  1. ジャケットはボタンを留めずに平置きする
    両肩にタオルを入れておくと多少圧迫されても肩が潰れなくなります。
  2. 前合わせをシワがない状態に整える
    前側と背中側の裾がズレないように揃えます。
    前合わせは、ボタンが付いている方を下に、ボタンホールがある方を上に重ねます。移動中にボタンが破損しにくくなります。
  3. 襟を立てる
  4. パンツを乗せる
    襟を平らに整えたら、スーツの肩から胸の位置に、二つ折りにしたパンツを乗せます。
  5. 袖を折る
    左右の袖をパンツの上に載せます。
  6. 裾を乗せる
    最後にジャケットの裾を、胸の上に乗せて完成です。

2着たたむ場合は、ジャケットの中にもう1着のジャケットを入れて重ねた状態で、同様にたたみます。パンツも2本を横置きに重ねた状態で、二つ折りや三つ折りにしてジャケットに挟みます。単品でたたむよりも、2着を重ねた方がシワになりにくくなります。

小さくスーツをたたむ

どうしても4分の1程度にスーツをたたみたい場合は、肩を重ねるたたみ方をしましょう。

  1. スーツのジャケットをハンガーから外し、両肩に手を入れ、手のひらを合わせるように二つ折りにする
  2. 片方の手で、肩の内側から反対側の肩をつまむ
  3. 前身ごろの端を持ち、ひっくり返すように反対側に重ねる
  4. 襟を立てる
  5. 両肩のアームホールが綺麗に重なるように整える
  6. 前身頃の端を揃える
  7. スーツをウエストで二つ折りにする
  8. パンツは四つ折りにして、ジャケットの二つ折りの間に挟む

スーツケースに入れる場合は、他の荷物で肩が潰れないように注意します。
シャツやネクタイも、潰れにくい箱(シャツケース)にまとめて入れましょう。

小さくたたむ活用方法

スーツの肩を合わせるたたみ方は、普段も活用できます。
新幹線や車での移動でジャケットを脱ぐ時や、食事などで椅子に掛ける時に使いましょう。

たたんで置く場合は、肩がある方を上にします。
椅子の背に掛ける場合は、肩がある方を背もたれの外側にして潰れないようにします。

腕に掛ける時も、肩が外側になるようにしましょう。

肩を重ねて二つ折りするたたみ方であれば、裏地が表に出るため、もし汚れても着用中は見えません。
ほぼシワにもならないため、一日綺麗な状態で着こなせます。

腕に掛けて移動する場合は、表地に手首の皮脂や汗が付かないようにします。
手首側には、畳んだスーツの裏地部分が当たるようにしましょう。

スーツのシワの予防方法

スーツを持ち運ぶときは折り畳むようになる場合が多く、どうしてもシワがつきやすいです。

なるべくシワがつきにくいよう予防をしておくことをおすすめします。

畳んでいる状態をできるだけ短くする

スーツが畳まれている状態が長いほどシワが強くつきやすくなります。

できるだけ出張の直前にスーツケースに収納して、宿泊先などに到着したらスーツを取り出して吊るしておくとシワがつきにくく、シワが自然回復しやすいです。

シワ取りスプレーを用意しておく

宿泊先などに到着したらスーツを取り出して吊るすときに、シワ取りスプレーを使うとさらにシワが取れやすくなります。

出張時なら、バッグの中でかさばらず携帯しやすいミニサイズのシワ取りスプレーがおすすめです。

防シワスーツもおすすめ

スーツは素材によりシワがつきにくいスーツもあります。
出張が多い人には、シワがつきにくい防シワ加工のスーツがおすすめです。

スーツは着心地の良いウールほどシワになります。
そのため着心地と実用性を両立させる、防シワ加工生地が人気です。
シワをつけたくないという人は、防シワスーツを一度購入してみてはいかがでしょうか。

もし旅行や出張先でスーツにシワがついてしまった時の対処法

宿泊先などに到着したら、バッグからスーツを取り出してハンガーで吊るしておきましょう。

しかし「すでにシワが…」という時の対処法を紹介します。

スーツをハンガーで吊るす対処法は、できるだけ長時間吊るしておくとシワが取れやすいので、到着後になるべく早く実施しましょう。

浴室に蒸気をためてスチーム代わりにする

浴室にお湯を張ったり熱いシャワーを流して蒸気をためてスーツを吊るしておけば、蒸気がスチーム代わりになって、シワが気にならない程度に回復するでしょう。

バスルームを使用した後には十分な湿気があるため、30分程度スーツを掛けておき、シワが伸びたら取り出します。
エアコンの近くにかけて乾燥させれば、翌日には着用できます。

このときワイシャツも一緒に吊るしておくと同じような効果があります。
ただ、宿泊先でアイロンなどを借りられる場合はアイロンを使いましょう。

シワ取りスプレーや霧吹きで湿らせ吊るしておく

浴室が使えない場合は、シワ取りスプレーや霧吹きでスーツを少し湿らせて吊るしておきましょう。

ただ、出張用で霧吹きを持参する人はあまりいないと思いますので、荷物がかさばらないミニサイズのシワ取りスプレーがおすすめです。

アイロン不要タイプのシワ取りスプレーを使いましょう。
出張では、ミニボトルタイプで十分です。
シワにスプレーし、あとは待つだけです。

ただし、シワ取りスプレーで回復するのは、生地自体に回復力があるウールのスーツだけです。
ウール100%がもっとも回復力があり、混紡率が70%、50%、30%とウールが減るほど、回復力も弱くなります。

ポリエステル100%の生地には水分による回復力がないため、シワ取りスプレーの効果は、あまり期待できません。

ウールが混紡されているスーツに使うシワ取りスプレーは、ウール用表記のものを選びます。
スーツの生地は強く叩いたり引っ張ったりすると、伸びて型崩れするため、軽く湿気を与えたら放置します。

肩から袖のシワはタオルなどを腕に詰めて吊るす

腕や袖にシワがついてしまった時は、袖からタオルを詰めてシワが伸びるように吊るしておきましょう。

宿泊先にパンツプレッサーがあれば活用する

パンツは座ったり足を組んだりの動作で強くシワがつきやすいので、宿泊先などにパンツプレッサーがあれば活用しましょう。

ホテルのアイロンを借りる

ホテルでは、無料でアイロンとアイロン台をレンタルできる場合が多いので、シワが伸びない場合は問い合わせてみましょう。

モバイルスチーマー

モバイルスチーマーは、コンパクトでバックに入れて持ち運べるため、一台あると便利です。
自宅でも出張先でも、簡単にお手入れができます。

スチーマーは高温のスチームで、短時間でシワをリセットできます。
薄いシワなら、ひと吹きで回復します。
高温のスチームには消臭効果もあります。

スーツのアイロンは慣れないと、パンツのプレスラインがズレて二重になってしまうこともあるため、お手入れが苦手な方は、スチーマーがおすすめです。

ハンガーに掛けたスーツのシワに、スチームを少し離して当てるだけで、ウールの生地は回復します。火傷しないように注意して利用しましょう。

ポリエステル100%のスーツのシワは?

出張で、ポリエステルのスーツにシワが付いてしまった場合は、シワ取りスプレー、バスルームでのシワ伸ばしは効果がありません。

ポリエステルが水分を吸わないためです。

モバイルスチーマーは多少伸ばす効果が期待できます。

取れないシワは、アイロンで伸ばす必要があるため、ホテルのアイロンを借りましょう。
ホテルによっては、短時間でのクリーニングサービスやプレスサービスがあります。困ったときには問い合わせてみましょう。

スーツの持ち運びで注意してほしいポイント

スーツを持ち運ぶときに注意してほしいポイントを解説します。

バッグ収納時は匂い移りに注意する

スーツケースやバッグにスーツを収納するとき、匂いがあるものと密着すると持ち運び中に匂いが移ってしまいます。

特に、食べ物類や香水などの匂いが強いものとは別に収納しましょう。

液モレで汚れたりしないように、匂いが強いものや液体は密封できる袋に入れて、スーツから離れた場所に入れると安心です。

畳んでいる状態をできるだけ短くする

スーツを畳んでいる状態が長ければ長いほど強くシワがついてしまいます。

できるだけ出張の直前にスーツを収納して、目的地に到着したら取り出してハンガーで吊るすようにしましょう。

畳む時スーツにタオルやTシャツを挟む

スーツは肩パッドなどが型崩れすると見栄えが悪くなってしまいます。タオルなどで肩が潰れないようにしましょう。

バッグに収納するときに他の衣類を間に挟んでクッション代わりにすると、少し負担を軽減できるでしょう。

スーツはバッグ内の上側に収納する

バッグ内に隙間があると、持ち運んでいる間にスーツの上に他のものが重なってしまうかもしれません。

少し重量があるものがスーツの上に乗ってしまうと型崩れや生地の傷みの原因になってしまいます。

スーツケースは基本的に下側に重い物を、上側に軽い物を入れます。
すべて詰め込んだ最後にスーツを乗せるとシワを軽減できます。

また、たたんだスーツがスーツケースを立てた時に、下へずり落ちてしまうとシワになります。
スペースの余裕も考え、たたんだ状態で動かないように工夫しましょう。

両側に詰め込むタイプのスーツケースであれば、中央にスーツを置き、挟むようにして、スーツケースを閉じます。

旅行や出張から帰った後のスーツのお手入れ方法

自宅に帰った後は、スーツのお手入れをして保管しましょう。

ブラッシング

スーツは1日でも着ると、目には見えなくとも小さなホコリや汚れが付着します。

ホコリや汚れを放置しておくと生地の繊維の隙間に詰まり、虫食いや生地の傷みにつながってしまいます。

スーツは着用後にブラッシングが必須です。

必ずホコリや汚れを落として保管してください。

また、ブラッシングすると生地繊維が整うので毛玉の予防にもなります。

スーツをブラッシングする時のポイントもチェックしておきましょう。

【ブラッシングのポイント】

①毛羽立ちを防ぐために優しく

②肩や袖口は縫い目に沿うように

③ラペル(えり)やポケットの裏側も丁寧に

④パンツはハンガーで吊るしたまま裾までしっかりと

【ブラシの選び方】

スーツ用のブラシなら豚毛の大きいブラシが使いやすくおすすめです。

化学繊維で作られた安価なブラシは、静電気を発生させやすくホコリを集めてしまうので、静電気が発生しにくい天然毛ブラシを選びましょう。

スチーマーなどでシワを取る

ブラッシングでホコリや汚れを落とせたら、スチームアイロンやハンディースチーマーでシワを取りましょう。

シワ取りも必須事項なので、スチーマーがなければ霧吹きを当てて吊るしておくだけでもOKです。

シワが強い部分にはスチーマーや霧吹きを多めに当てましょう。

スーツの保管にワイヤーハンガーはNG!

スーツをハンガーで吊るすときはワイヤーハンガーを避けましょう。

ワイヤーハンガーは細くてサイズが合わないので、スーツの重みで肩パッドなどが型崩れしてしまう可能性があります。

スーツの保管には厚みのあるハンガーは必須アイテムなので、なければぜひ用意してください。

スーツを吊るして保管するスペースがない場合

スーツを吊るして保管するスペースがない場合は、スーツを折り畳んで保管します。

前述した「バッグに入れる前にスーツを綺麗に畳みましょう」の項を参考にしていただき、保管する洋服ケースや場所に合わせて折り畳んで保管しましょう。

スーツのメンテナンスの基本

スーツはデリケートな素材を使用しているため、メンテナンスの基本を守ることが大切です。

芯地

かっちりとしたスーツのジャケットには、内側に芯地が入っています。
この芯地を傷めると型崩れするため、襟、肩、胸周りを傷めない収納方法を選びます。

自宅では、木製の保管用スーツハンガーと、パンツハンガーがおすすめです。
木製のハンガーは、着用時の湿気を吸い取る効果があります。

湿気

保管場所に湿気が多いと、カビや虫の原因になります。虫にとって湿気のあるクローゼットは快適な環境です。

定期的にクローゼットに風を入れたり、除湿機や除湿剤を利用しましょう。衣替えも湿気が少ない晴れの日を選びます。

クリーニング

1シーズンに1回か2回を目安としてクリーニングします。
汗が気になるとき、雨に濡れたときは、「水洗いクリーニング」に出しましょう。

ブラッシング

普段のお手入れは、ブラッシングです。スーツに汚れが付いていると、虫やカビを引き寄せてしまうため、汚れが見えなくてもブラッシングします。ホコリや皮脂汚れ、肩のフケなどを取り、毛玉の原因となる毛羽立ちの絡まりも解いておきましょう。

パンツの保管は専用ハンガーがおすすめ!

スーツのパンツやスラックスをクリーニングのハンガーに二つ折りで掛けておく方も多いと思いますが、膝の近くにシワが入るため、おすすめできません。
自宅でのパンツの保管は、吊るすタイプのパンツハンガーが便利です。

たたむ場合はシワのお手入れが発生しますが、吊るして保管すれば、シワがつかないため使いたい時にすぐに使えます。

さらに、ブラッシングにも便利です。
スーツのパンツは、パンツハンガーに裾を挟んで吊るし、ブラッシングします。
次に、ウエストを上にして挟みブラッシングすると、クリーニングに出したようにスッキリします。

膝のシワが気になる場合は、ベルトをつけたまま裾を上にはさみ、シワ取りスプレーを使います。
ウール生地のパンツは回復力が強いため、湿気を与えるとベルトの重みで自然にシワが消えます。
パンツは吊るして保管することのメリットが多いため、パンツハンガーを活用しましょう。

長期収納の際に注意するポイント

季節の変わり目にスーツを収納する際のポイントを解説します。
約半年ほどの長期収納になるため、しっかりと手入れをしておかないと、虫食いやカビ、変色でスーツが着られなくなってしまう可能性があります。
自宅での保管方法で注意するポイントは、スーツの汚れ、シワ、湿気、虫、そして、ほつれです。

  1. 汚れ
    通常のクリーニングでは油性の汚れ、水洗いクリーニングでは水性の汚れを落とします。スーツを長期収納する前には、水洗いクリーニングに出します。
  2. シワ
    スーツを長期間収納する際は基本的にはハンガーにかけた状態で保管します。スペース的な事情で畳まなければ収納できない場合には肩の中にタオルなどを入れ型崩れを防ぎましょう。
  3. 湿気
    クローゼットの中に湿気がこもっていると生地が傷みます。湿気は虫やカビの原因にもなるため、湿気がこもりやすいクローゼットの中には除湿機や除湿剤を置きましょう。

  4. スーツが汚れていると、臭いが虫を呼び寄せてしまうこともあります。
    収納前にクリーニングでしっかりと汚れを落としましょう。
    スーツは、防虫剤を使っていても虫食いになる場合があります。
    防虫剤は正しく使わないと効果が薄れてしまいます。
    使用方法を読み、使用量を守りましょう。

    掛けるタイプや置くタイプの防虫剤は、効果が下に流れるため、低い位置で使うと効果が薄れます。なるべくスーツと同じ高さか、上になるように設置します。

    また、衣類が多すぎるクローゼットでは、スーツの間に防虫剤のガスが入りにくくなり、生地が重なりあった部分が虫食いになる場合があります。スーツを一着ずつ包み込むタイプの防虫カバーも便利です。

  5. 汗はスーツの変色の原因になります。汗に含まれる成分がスーツの染料と反応して変色の原因を作ります。この汗と染料の反応を防ぐには、水洗いクリーニングが効果的です。

    水溶性の汚れである汗は通常のクリーニングでは抜けません。
    汗をかきやすい夏は、特に意識して水洗いクリーニングをしましょう。
  6. ほつれ
    スーツのほつれは見落としがちです。収納する前にチェックする方が、時間的に余裕があるため、修理にも出しやすくなります。

    使うときに気付いて、あわてて修理しなくても良いように、何か問題がないか見ておきましょう。
    ボタン糸のゆるみ、袖口のすりきれ、ポケット口の破れ、パンツの裾や、ジャケットの裾のほつれ、ヒップから股部分の擦り切れなどをチェックしておきます。

衣類の虫を見つけたときの対処法

スーツの定番素材であるウールは、虫がつきやすいため防虫剤を使用します。

もし、一着でも虫食いを見つけたら、他のスーツをすべてクリーニングに出して、クローゼットを空にします。
隅々まで掃除機をかけて、徹底的に虫や卵を除去しましょう。

対策をしないと、スーツが何着も虫食いで着られなくなってしまう可能性があります。
もし、虫食いの穴を見つけたら、虫が沢山いると考えて対処することが大切です。

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ビジネスシーンにおけるスーツは、自分の印象を決定づける役割もあるため、出張先でも普段同様スーツを着用できることが望ましいといえます。シワが付いたスーツでは、相手からの信頼を得られません。シワ対策には、今回ご紹介したようなシワになりにくい畳み方や収納バッグに合った運び方を実践することが必要です。シワが付きにくい畳み方で収納しておけば、出張先でシワ取りにかける手間を減らせます。なお、スーツは水気厳禁であることも忘れてはいけません。バッグの中で飲料や整髪料などの液体と接触しないように収納することはもちろん、雨の日や湿度が高い日の持ち運びは特に注意が必要です。防水性に優れたバッグを使ったり、乾燥剤を入れたりすると対策できます。出張時の移動の時だけでなく、スーツを着用した日のお手入れも意識すれば、より長持ちします。また、スーツの持ち運びには、襟、肩、胸を折らない畳み方が大切です。良い仕立てのスーツほど、内側にハリのある高級素材が芯として使用されています。スーツを畳んでスーツケースに入れる、移動中に上着をまとめて腕に掛ける、衣装ケースに畳んで保管するなどの場合には、今回ご紹介した芯を折らない畳み方を実践してみてください。