【洗ったスーツの干し方は?】スーツを洗濯機で洗う方法や干し方、リスクを解説
スーツは洗濯機で洗えるのか?洗濯方法や正しい干し方に加えリスクも徹底解説します。
スーツはクリーニングに出すというイメージがあるかもしれませんが、やむを得ず自宅の洗濯機を使う場合も考えられます。その際「スーツを本当に洗っていいのか」「どうやって干せばいいのか」と悩む人も多いのではないでしょうか。
この記事では、スーツの干し方や洗濯方法・気をつけるポイントについて分かりやすく解説していきます。また保管方法にも気を付けてスーツを長持ちさせれば、ずっと愛着を持って着続けることができるでしょう。
スーツは自宅でも洗濯できるの?
スーツはどれでも洗濯できるわけではありません。
スーツは基本的に自宅で洗濯することができないため、クリーニングに出すのがオススメです。
洗濯不可のスーツを洗ってしまうと、スーツをダメにしてしまうリスクもあります。
しかし、クリーニング代や時間を節約するために、自宅で洗濯できたらと考える人もいると思います。
ここからは洗濯できるかの見極め方について見ていきましょう。
スーツを自宅で洗濯する場合のメリット
クリーニングが原則のスーツを自宅で洗濯するメリットとしては、
- 出費を抑えられる
- 洗ってすぐに着用できる
- わざわざ取りに行く必要がない
などがあります。
スーツをクリーニングに出すと最低でも上下1,000円以上かかり、月1回クリーニングすると仮定すれば年間で1万円以上になってしまうことも。
料金はクリーニング店によって違うので、店舗によってはさらに費用がかさむことがあります。
スーツの洗濯を自宅でできれば、電気代や水道代・洗剤代くらいしかかからないので、多くみても1回100円にも満たないでしょう。
このようにスーツを自宅で洗濯すれば、コスト面のメリットがはっきりと現れます。
またスーツを自宅で洗濯すれば、乾かしてすぐに着ることができるという点もメリットです。
クリーニングは1~2日かかるのが普通で、即日仕上げでもまる1日はかかるため、スーツを洗う日と翌日に連続して着ることができません。
自宅での洗濯は「洗濯はしたいが明日も同じスーツを着たい」という場合にも、柔軟に対応できるでしょう。
当然ですが、スーツを自分で洗濯できれば、店舗へ置きに行ったり取りに行ったりする必要がありません。
店に行く手間がかかるだけでなく、営業時間内しか対応してもらえないので、時間が不規則な仕事をしている人は不便です。
早朝や深夜しか時間が取れない人にとって、自宅でスーツを洗濯できるメリットは非常に大きいといえます。
洗濯取り扱い絵表示の確認
洗う前に、スーツについている「洗濯取り扱い絵表示」を必ず確認しましょう。
洗濯取り扱い絵表示は、衣類の内側やポケットのタグに書かれており、洗濯方法や干し方を説明しています。
絵表示は大きく分けて3種類あります。 新旧でマークに違いがあるのでどちらも紹介します。
- 洗濯機可能:洗濯桶(新)や洗濯機(旧)のマークが書かれていれば、洗濯機で洗えるスーツ
- 手洗い可能:手のマーク(新)や「手洗イ」の文字(旧)が書かれていれば、手洗いで洗えるスーツ
- 洗濯禁止:洗濯桶のマークに大きくバツ印がついている場合は、自宅で洗濯できないため、クリーニングに出しましょう。
○印のマークはドライクリーニング可能のマークですが、水洗い不可とは違うので気にしなくてOK。
ジャケットとパンツで絵表示が違う場合もあるため、どちらも確認しましょう。
絵表示には洗濯表示の他に干し方も書かれています。 つり干しや平干し、陰干しなどの指示が書かれている場合もあるため、念のため確認しておきましょう。
洗濯表示がない場合には、ホームクリーニングをおこなうと、生地が傷んだり色落ちしてしまう危険があるため、基本的には洗えないという認識で自宅で洗うのは避けるようにしましょう。
スーツをホームクリーニングするメリットは、ドライクリーニングでは落ちない水に溶けやすい汚れを落とせる点。
汗やシミ、においが簡単に落ち清潔な状態が保たれます。
クリーニングにかかるお金や時間を節約できるのも、嬉しいポイントです。
デメリットは色落ちや縮みのリスク。
一般的なスーツであれば、どれだけ気をつけても多少のダメージが出てしまう可能性があります。
判断に迷う時はクリーニングに出す方が安心です。
スーツの生地を確認する
スーツを洗濯できるかどうかは、取り扱い絵表示だけでなく、スーツの生地でも確認できます。
以下の生地が使われていればクリーニングに出す方が安心。
- ウール
- シルク
- カシミヤ
- キュプラ
これらの生地は天然素材でとてもデリケートな素材です。
キュプラはスーツのジャケットの裏地に多く使われています。 またシルク、カシミヤなどは高級素材のため大切に扱いましょう。
水に濡れると、
- 光沢や風合いが失われる
- 縮みや変形のリスクがある
- 色落ちの恐れがある
などスーツをダメにしてしまう原因となります。
他にも加工が施されたデザインのスーツは、洗濯によって風合いがなくなってしまうものもあります。
そのため、このようなスーツは水洗いを避け、クリーニングに出しましょう。
一方でウォッシャブルスーツなど、ポリエステルが多く混紡されているスーツは洗える可能性があります。オーダースーツやフォーマルスーツであっても、ウォッシャブルのものを取り扱うお店もあります。
オーダースーツでウォッシャブルスーツを取り扱っているのは、グローバルスタイルや麻布テーラーなどです。
ポリエステルは撥水性や形態安定に優れ、水に濡れてもシワや縮みになりにくいのが特徴です。
スーツの洗濯方法は洗濯機と手洗いがある
スーツを自宅で洗濯する場合、洗濯機を使える場合と手洗いしなければならない場合とがあります。
それぞれの洗濯方法について、詳細をご紹介します。
洗濯機を使う場合
洗濯機を使える場合であっても、スーツを自宅で洗う時は私服のように雑に洗ってはいけません。
以下の手順で洗濯していきましょう。
1. 準備するもの
スーツの洗濯では次の4点を準備しましょう
⚫︎洗濯ネット
洗濯ネットを使用しないのは絶対に厳禁。 型崩れを防ぐため、スーツがぴったり入る洗濯ネットを用意しましょう。
上下別々の洗濯ネットを準備できればなお良いです。
⚫︎オシャレ着用中性洗剤
必ずオシャレ着用を使いましょう。
スーツ用の洗剤もおすすめ。
⚫︎スーツ用ハンガー・パンツハンガー
細いハンガーは型崩れやシワの原因になるためNG。
パンツハンガーがあると干したパンツがきれいに仕上がります。
⚫︎洗濯桶(せんたくおけ)
手洗いする場合は用意しましょう。
ない場合は湯桶や浴槽で代用しても構いません。
2.スーツを洗濯ネットに入れる
スーツを洗濯ネットに入れる際はきれいに畳んで入れましょう。
雑に入れてしまうとスーツにダメージを与えてしまいます。
畳み方は以下の通りです。
- スーツを畳む前に、目立つ汚れがある場合はオシャレ着用洗剤の原液を塗っておきましょう。
- ポケットの中身は出しておきましょう。
- ジャケットのボタンは開けて、形を整えて床に置きます。
- ジャケットのボタンを閉めると、洗濯中に引っ張られ型崩れの原因に。
- 袖を中央に向かって折り、さらに前身頃を2つ折りにしてジャケットは準備完了です。
※洗濯ネットの大きさに合わせて折る回数は調整してください。 - パンツは型崩れ防止のため、ファスナーとボタンを閉めます。
- パンツのセンタープレス(中央の折り目)を揃え、2つ折りまたは3つ折りします。
- ジャケットとパンツを洗濯ネットに入れます。
同じ洗濯ネットを使う場合は、ジャケットの上にパンツを重ねて入れればOK。
手洗いの場合は洗濯桶に入りきらなくても大丈夫。
逆にたくさん畳むとシワの原因になるので注意しましょう。
3-1.洗濯機で洗濯する方法
準備ができたらスーツを洗っていきましょう。 まず洗濯機で洗う手順を解説します。
- 「手洗いコース」「ドライコース」「おしゃれ着コース」など、弱コースに設定します。
- 脱水はシワにならないように、1分など短めに設定。 設定できないときは、必ず手動で停止しましょう。
- オシャレ着用洗剤をセットするか、スタートボタンを押し水を出して洗剤を溶かしましょう。
- 洗剤が溶けてから、洗濯ネットを洗濯機の壁に沿わせるように入れ完了です。
- 洗濯が終わったらすぐに干しましょう。 放置するとシワの原因になります。
以上が手順です。 干し方も後の見出しで解説しているので、参考にしてみてください。
3-2.手洗いで洗濯する方法
次にスーツを手洗いする手順を解説します。
洗濯機でのダメージが心配な人にはオススメです。
手洗いの場合でも最後に洗濯機で脱水するため、洗濯ネットを使うと良いでしょう。
手洗いの方法は以下の通りです。
- 洗濯桶(浴槽)に水を溜め、オシャレ着用中性洗剤を溶かします。
- 水温は30度以下が目安です。
- 洗剤が水に溶けてからスーツを浸します。
- 押し洗い(押したり持ち上げたりを数回繰り返す)をします。
- 強く洗うと型崩れの原因になるので優しく洗いましょう。
- つけおきします。10~15分ほどが目安。
- 泡立たなくなるまですすぎ洗いをします。
- 水を入れ替えながら押し洗いをするイメージです。
- 洗濯機で1分脱水します。洗濯機を使いたくない場合はタオルで包んで脱水してもOK。
- 洗濯が終わったら速やかに干しましょう。
以上が手順です。
スーツは自宅で洗濯して大丈夫?クリーニング不要な洗い方を徹底解説します
洗濯機でスーツを洗う場合の注意点
洗濯機でウォッシャブルスーツを洗う場合の注意点は、たくさんあります。 洗濯機で洗うとどうしてもリスクが大きいので、気を付ける点が多くなるのです。それでは詳しく解説していきます。
①洗濯表示を確認しておく
洗濯機でウォッシャブルスーツを洗う場合は、まず最初に洗濯表示を確認し、洗濯しても大丈夫なスーツなのか見ておきましょう。
水洗いOKのマークであれば洗濯可能で、手洗いマークであったとしても、洗濯機の設定を「手洗いコース」か「ドライコース」にすれば洗濯できます。
このとき、素材も一緒にチェックしてください。 ウール、カシミヤ、シルクなどの天然素材の場合は、洗濯機で洗うと縮んでしまう可能性があります。
一方で、ポリエステル素材の場合は洗濯しても大丈夫なスーツが多いです。 念のため、事前に洗濯表示や素材のチェックはしておいた方がいいでしょう。
②ポケットの中身を出しておく
洗濯を開始する前に、必ずポケットの中身を出しておきましょう。 ポケットの中にペンや紙などが入ったまま洗濯してしまうと、取り返しのつかないことになります。
ポケットにティッシュなどを入れたまま、洗濯してしまった経験はありますか?
あの悲劇をスーツで起こしてしまったら、再生不可能となりますよね。 必ずポケットの中身を確認してから、洗濯してください。
③洗濯前に縮みや色落ちの簡易チェック
スーツを洗濯する前に「色落ち」や「縮み」を必ず確認しておきましょう。
間違えて洗濯してしまってから色落ちや型崩れに気づいても、手遅れになってしまう可能性もあります。
確認方法は以下の通りです。
- オシャレ着用中性洗剤をスーツの裏側などにつけ、5分ほど置きます。
- 色落ちする可能性があるため、目立たない部分につけましょう。
- 裏地でキュプラが使われている場合は、両方の生地を確認しましょう。
- 布やティッシュなどを当てたり、トントン叩いたりして色移りを確認します。
色移りや縮み等がなければ、スーツを洗濯できます。
もし色移りや縮みが確認されたら、洗濯は諦め、クリーニングに出しましょう。
色移りがなかったとしても、洗濯して色落ちしてしまう可能性もあります。
また、スーツによく使われるウールは、水に濡れると風合いが失われる場合もあります。
リスクを頭に入れた上で洗濯しましょう。
④色落ち対策をしておく
色落ち対策として、上下は必ず一緒に洗濯しましょう。
先ほど色落ちチェックについては解説しましたが、何度も洗濯しているうちに色落ちしてしまうのは仕方のないことです。 もしジャケットのみやパンツのみを毎回洗濯していると上下のバランスが崩れていき、色合いに違和感が生じてしまいます。 そういったことを防ぐためにも、上下セットで洗濯するように注意しましょう。
⑤穴やほつれの有無を調べる
スーツを家庭で洗濯する前に、穴やほつれが無いか確認しましょう。
穴あきやほつれがあると、洗濯で広がってしまう恐れがあります。
ズボンの股下などは穴が開きやすいため、細かく確認しましょう。
穴やほつれを見つけた場合は、クリーニングに出す方が安心です。
⑥ジャケットとパンツを一緒に洗う
スーツはジャケットとパンツを別々に洗わず、上下同時に洗いましょう。
洗濯をすると多少ですが色はあせます。
ジャケットとパンツを別々に洗ってしまうと、色の違いが出てしまい、色合いが合わなくなる場合もあるので気をつけましょう。
⑦ドラム式洗濯機・コインランドリーの使用は控える
ドラム式洗濯機やコインランドリーを使用しての洗濯は避けましょう。
洗濯機の構造上、スーツの生地を傷めやすい洗い方になってしまいます。 また、乾燥機の使用もスーツを傷める原因となるので、控えるようにしてください。
⑧洗剤選びを間違えない
洗剤はおしゃれ着用洗剤を選びましょう。
洗濯表示が手洗いマークもしくは弱水流マークがついているものはデリケート衣類なので、おしゃれ着用洗剤を使うと傷めずに洗濯できます。
また、汚れを落とすことを目的に漂白剤を使用したり、嫌な匂いを消すために柔軟剤を使用することは変色のリスクが高いので使用を避けましょう。
⑨洗濯後はすぐに干す
せっかく正しい方法で洗濯をしても、洗濯物をそのままの状態で置きっぱなしにしておくと、ゾンビ臭と呼ばれる衣類についた雑菌が繁殖して、サイド臭いを発してしまうという減少が起こってしまいます。
洗い終わったら速やかに干すということを心掛けましょう。
⑩洗濯頻度は多くても月に1~2回
洗濯の頻度は多くても月に1~2回に抑えましょう。
ウォッシャブルスーツは月1~2回の洗濯が平均とされており、一般的なスーツは1シーズンに1~2回でも充分です。
洗えるスーツだとしても、過度に洗濯すると、型崩れやスーツの寿命を短くしてしまう原因になります。
汚れが目につくようになったら洗うなど、洗濯回数を抑えるようにしましょう。
※洗濯できるスーツはウォッシャブルスーツのみ
スーツを洗う際の前提として、ウォッシャブルスーツではない限り、クリーニングに出しましょう。
ウォッシャブルスーツ以外のスーツを洗濯してしまうと、ウールが毛羽立ち繊維が絡まってしまい元に戻らなくなってしまいます。
また、スーツのジャケットには芯地(表の生地に張りを出す生地のこと)が各パーツごとに貼られています。その芯地が水洗いによって剥がれてしまうとスーツの表面にボコッとした浮きができてしまいます。
そのため洗えるスーツか入念に確認するようにしてください。
自宅でもスーツは洗濯できるの?水洗いの方法やクリーニングも解説
手洗いでスーツを洗う方法と注意点
手洗いでスーツを洗う方法と注意点をそれぞれ解説していきます。 準備するものは洗濯機の場合と変わりませんが、手洗いなので洗濯桶(洗面器)を用意してください。 この時にもポケットの中身やほつれなどは、しっかり確認しておきましょうね。
手洗い方法
- まず洗濯桶(洗面器)に水を張って、おしゃれ着用洗剤を溶かしていきます。
洗剤が溶けたらウォッシャブルスーツを入れて優しく押し洗いしていきましょう。 強くやりすぎると、スーツが傷んでしまうので注意してください。 - 押し洗いが終わったら、水を何度か入れ替えながらすすいでいきます。
泡立たなくなったら終了して大丈夫です。 - そのあとは洗濯機で1分ほど脱水をかけるか、タオルドライで乾かしていきましょう。
- 脱水が終了次第、すぐに干せば手洗いは終わりです。
注意点
手洗いをするときに、摩擦をなるべくかけないように気を付けましょう。 部分的に力を掛けるのではなく、全体的にまんべんなく押し洗いをしていくのがコツです。 優しく扱ってあげると、ウォッシャブルスーツを傷めないで洗濯できますよ。
また、前提としてウォッシャブルスーツではない限り、クリーニングに出しましょう。
前述の通り、ウォッシャブルスーツ以外のスーツを手洗いしてしまうと、繊維が絡まってしまい元に戻らなくなってしまいます。
また、スーツの芯地(表の生地に張りを出す生地のこと)が水洗いによって剥がれてしまうとスーツの表面にボコッとした浮きができてしまいます。
そのため洗えるスーツか入念に確認し、適宜クリーニングに出すよう注意しましょう。
スーツのアイロンの掛け方
ウォッシャブルスーツの洗濯が終わったらアイロンを掛けていきましょう。 洗って清潔になったスーツをさらに綺麗にしていくために、アイロンを掛けていくのです。 アイロンをしっかり掛けないと、スーツが綺麗に仕上がりません。 スチーム機能がついているアイロンを使うと便利ですよ。
準備するもの
準備するものはアイロン、アイロン台、あて布です。
あて布をしないとウォッシャブルスーツがテカってしまう恐れがあります。 テカリを防ぎたいのであれば、必ずあて布を引いてアイロンを掛けるようにしましょう。
また、アイロンの温度設定にも気を付けてください。 素材によって適正な温度設定があります。
- 綿:180~200度の高温
- ウール:140~160度の中温
- ポリエステル:110~130度の低温
にすることが大事なポイントです。
アイロンの掛け方
スーツのアイロン掛けは部分ごと(肩・袖/背中部分(後見頃)/前部分(前見頃)/襟 )に行いましょう。
- まず最初に肩から袖にかけて片方ずつアイロンを掛けていきます。
ポイントとしては、もう片方の手でスーツのシワを伸ばしながら当てると、綺麗にアイロンが仕上がりますよ。 - 続いて、背中部分(後見頃)を上にしてスーツをアイロン台に乗せます。
- アイロン台に乗せたら中心部分から外側に向かってアイロンを掛けていきます。
この時も、片方の手で引っ張りながらシワを伸ばすようにしてアイロンを掛けていきましょう - 前部分(前見頃)は左右片面ずつアイロンを掛けていきます。
内側の内ポケットにボタンがありますので、シワにならないように注意しながら軽くアイロンを当てていきましょう。
ラベル(下襟)はアイロンが触れるか触れないか程度の、優しいアイロンがけを心掛けてください。強くしてしまうとラペル(下襟)の折り目が強くつき過ぎてしまい、型崩れの原因となってしまうので注意です。 - 最後は襟を綺麗にしていきます。襟を裏返して、引っ張りながら優しくアイロンしていきましょう。
- アイロンがけが終了したら、スーツ用ハンガーに掛けて綺麗に保管すれば終了です。
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スーツのジャケットの正しい干し方
ここでは、スーツのジャケットの干し方を解説します。
- ジャケットを厚みのあるハンガーに掛けます。
この時、風通しをよくするためボタンは開けたままでOK。
肩部分の型崩れが気になる人は、肩パットの内側にタオルを巻いても良いでしょう。
- シワを軽くたたき、縫い目に沿うように軽く引っ張って、伸ばします。
- 風通しの良いところで陰干ししましょう。
なぜ、陰干しかというと、直射日光に当てると生地を傷める可能性があるからです。
- 日陰で乾きが心配な場合は、ハンガーに乾いたタオルをかけておくのもオススメです。
脱水した後で水分が多く残っていても、重みでシワが伸びるので気にしなくて大丈夫です。
- アイロンをかける場合は、半乾きでかけるとシワがしっかり伸びます。
スーツのワイシャツのシワができにくい干し方
次にスーツのワイシャツの干し方を解説していきます。
- 洗濯が終わったらすぐにシワを伸ばします。
洗濯が終わって放置すると、シワが付きやすくなってしまいます。
大きく振ったりたたいたりしてシワを伸ばしましょう。
- 厚みのあるハンガーにかけます。
- ハンガーにかけたら細かいシワを伸ばすようにしましょう。
- 第1ボタン~第3ボタンまで留めて襟を立てて干します。
ボタンを留めると、風で飛んでしまったり、型崩れしたりする危険性を防いでくれます。
襟を立てると乾いた時に襟の形がきれいに仕上がります。
- 風通しの良いところで陰干しします。
※直射日光が当たると、ワイシャツが黄ばんでしまう場合があります。
- ワイシャツは特にシワになりやすいため、干す前のシワ伸ばしが非常に重要になります。
スーツのパンツやスカートの正しい干し方
スーツのパンツやスカートの干し方は2種類あります。
筒状に干す
筒状に干す方法は、風の通りがよく、早く乾かせるのがメリット。
- パンツやスカートのファスナー・ボタンを外して裏返し、ポケットも出します。
- ウエスト部分を上にして筒状になるよう4ヶ所留めます。
専用の角ハンガーを購入するのもおすすめ。
- 風通しの良いところで陰干しします。
- パンツはセンターラインをつけるために、半乾きの状態でアイロンを掛けるとなお良いです。
逆さ干し
スーツのズボンは逆さに干すと、シワが伸びやすく、センターラインがきれいに仕上がります。
- ズボンハンガーでウエスト部分を下にして裾を挟みます。
この時センタープレスをきれいに合わせましょう。
- 軽く引っ張るか叩いてシワを伸ばします。
- 風通しの良いところで陰干しします。
逆さ干しは重さでシワが伸びるので、アイロンがけをしなくても良いのがメリット。
センタープレスをきれいに出すために裏返さずに干しましょう。
スーツを干すときに気をつけるべきポイント
干し方で特に気をつけたいポイントを3点解説していきます。
スーツ用のハンガーを使う
スーツを干すときはハンガー選びが大切です。
細いハンガーを使ってしまうと、型崩れやシワにつながるため絶対に使用しないようにしましょう。
ハンガーは肩の厚みが3cm以上がベスト。
肩幅に合ったハンガーを使うとスーツの形が崩れません。
木製のハンガーを使うと防臭の効果もあります。
脱水したらすぐにシワを伸ばす
脱水が終わったらすぐに取り出してシワを伸ばしましょう。
濡れている状態である程度のシワを伸ばしておくことが、きれいに干すためにとても重要です。
日陰の風通しのよい場所で干す
直射日光は色落ちや変色につながるため、風通しの良い場所で陰干ししましょう。
乾燥機は縮みやシワの原因になるため、絶対に使用してはいけません。
生乾き臭が気になる方はタオルを間に挟むと短時間で乾きます。
スーツ専用ハンガーとは?ハンガーの選び方や使い方を解説
スーツをかけるハンガーを適当に選んでいませんか?市販で売っているハンガーだとスーツが落ちてしまったり、型崩れの原因となります。スーツ専用ハンガーを使用することで解決できます。
スーツをクリーニングに出す際の注意点
ここまでご紹介した方法で洗濯できないスーツは、クリーニングに出さざるを得ません。
クリーニングだからと店に任せっぱなしというわけにもいかず、傷みをおさえ長く着用するためには気を付けたい点があります。
①最適なクリーニングの頻度を守る
クリーニングも最適な頻度は、着用の頻度や汚れの程度・スーツの素材や状態など様々な要素が影響するため、一概には言えません。
毎日着用する人の場合は少なくとも1カ月に1回、できれば週に1回はクリーニングへ出すようにしたいところです。
また衣替えの時期はワンシーズンの汚れをきれいにするという点でも、必ずクリーニングに出しましょう。
気を付けたいのはクリーニングの出し過ぎで、手入れをする時間がないという理由で着用の都度クリーニングに出すのは、生地を傷めるリスクがあるので考えものです。
②ポケットの中身や装飾品を確認しておく
ジャケットやパンツの中にハンカチや小物が残っていないかをあらかじめ確認し、装飾品が付いたスーツの場合は外してからクリーニングに出しましょう。
クリーニング店でも確認してもらえますが、万が一紛失した場合のことを考えると、自分で保管しておくのが無難です。
③傷みやシミの箇所をしっかり伝える
クリーニング店ではドライクリーニングしか行わない、と考えている人がいるかもしれませんが、スーツ生地の素材や汚れ・シミの種類に応じて様々な方法から最適なクリーニングを行っています。
傷みやシミのあるスーツをクリーニングに出す際は、その場所をしっかりと伝え、できればその場で目視してもらいましょう。
また割れやすい素材のボタンだったりほつれやすい箇所があったり、気になる点があれば忘れずに伝えておく必要があります。
④クリーニングに出しすぎない
先にも説明したとおり、過度なクリーニングは生地を傷めるリスクが高まります。
多くのスーツはウール素材で作られていますが、素材に含まれる脂質によりスーツ表面に美しい艶が生まれます。
プロ用洗剤を使用するクリーニングは洗浄力が高いため、頻度が高すぎると生地の脂質を落としてしまいます。
そうなると艶を失うだけでなく、スーツ自体の耐久性が落ちてきます。
長く着用するためにも過度なクリーニングを避け、自分でできるメンテナンスも併せて行いましょう。
⑤夏用のクリーニング法も検討する
夏は高い気温で発汗しやすいため、スーツも汗で濡れる機会が多くなります。
汗汚れを落とすという目的でクリーニングの頻度が高くなる場合は、汗抜きクリーニングに対応する店舗に依頼するのもよいでしょう。
汗抜きクリーニングはウエットクリーニングとも呼ばれており、油分を含まない水溶性の汚れ落としに適したクリーニング法です。
汗の臭い落としには特に有効で、汗のほかにも果汁など油成分を含まない汚れにも対応します。
スーツを長持ちさせるコツは?
スーツの寿命は一般に3年から4年とされますが、お気に入りの1着を長く愛用するには、どうしたらよいのでしょうか。
天日干しは厳禁!
特に夏に汗をかくと、スーツの汚れや臭いが気になります。放置してしまうと汚れが定着し、カビや雑菌も繁殖しかねません。
しかし、直射日光に当てる天日干しは、スーツには禁物です。日向に干してしまうと、劣化・色あせ・変色など、生地を激しく傷めてしまい、寿命を大幅に縮めます。窓の反射光にも注意してください。
クリーニングは控えめに
日常的にお手入れをしているならば、クリーニングは1シーズンに1~2度で十分でしょう。頻繁にクリーニングをしていると、スーツの生地を傷めてしまい、型崩れの原因にもなります。
生地を傷めたくないけれどこまめに汚れを落としたい、という方は、ご自宅で洗濯できるウォッシャブルスーツを選んでください。クリーニング指定されているスーツは、自宅で洗ってはいけません。分からない時は、衣類に付いているタグの印をチェックしましょう。
季節の変わり目など、スーツを長い間着ない場合は、クリーニングに出すことをおすすめします。クリーニング店からスーツが戻ってきた時は、ポリ袋から出して不織布袋に入れ替えてください。その後は、月1を目安に袋から出して風を通しましょう。
シワを取る
スーツを1日着ていると、シワができるのは避けられません。帰宅後すぐに霧吹きをかけ、夜間に自然乾燥させれば、シワが取れます。ハンガーに掛けて、肘や膝の裏などは特に念入りにシワを取りましょう。湿気を含んだ状態で布地を軽く引っ張ることにより、シワを伸ばせます。シワ取りスプレーも便利です。
余裕があるなら、スチームアイロンやハンディースチーマーも活用しましょう。
スーツは保管方法にも注意しよう
スーツは、生地のテカリが見られたりシワがとれなくなったりしたときが寿命です。
クリーニングの後はもちろんですが、普段着用した後の保管方法にも気を付けて、よい状態を長く保ちましょう。
スーツを使用したあとは少なからずシワがつきますが、シワが残ったまま放置しておくと、布地が緩んでしまいシワが取れなくなってしまう可能性があります。
またシワが残っているスーツはみすぼらしく見えてしまうというデメリットがあり、スーツ自体の寿命を縮めることにもつながってしまいます。
そのため適切な手入れや保管を行い、スーツのシワが残らない状態で保存することでスーツの寿命を少しでも延ばしましょう。
長い間パリッした状態でスーツを保つことができれば、長期間そのスーツを着続けることができます。
スーツの現役期間が長ければ、長期的にスーツの購入コストを抑えることにもつながります。
しっかりと手入れをして正しい保管を行えば、スーツの寿命を伸ばすことは可能です。好みのスーツや一張羅のスーツの寿命を延ばすためにも、正しい手入れと保管の方法をしっかりと学んでおきましょう。
クローゼットには湿気を残さない
毎日着用したスーツは、ハンガーにかけクローゼットにしまう人がほとんどではないでしょうか?
クローゼットは空気の逃げ場がないため、湿気がたまりやすいという特徴があります。
1回着たスーツは、そのままクローゼットに収納すると湿気が残るため、カビや虫食いの原因になってしまいます。
クローゼットにしまう際は、陰干しなどで湿気をとばしてからにしましょう。
木製ハンガーを使って保管しよう
ハンガーは100均ショップなどで購入できるプラスチック製のものやクリーニングから戻ってくるときに付いてくる針金製のものなどがありますが、型崩れさせないためには木製ハンガーを使用しましょう。
木製ハンガーは肩部分などに厚みがあるため、型崩れしにくいという特徴があります。
ハンガーのサイズが選べる場合、肩のサイズが合う物を選べれば言うことありません。
またジャケットに小物が入ったままだと、その重みが型崩れの原因にもなります。
帰宅してハンガーにかける際は、ポケットに入っている小物を忘れずに出す習慣を付けましょう。
毎日の簡単なメンテナンスも忘れずに
スーツを着用した後には、簡単なブラッシングなど普段のちょっとしたお手入れをするだけでも寿命が変わってきます。
1日着用したスーツは、知らず知らずのうちに外で汚れやホコリ、汗などが付着します。
ブラッシングをすれば付着した汚れを落とすことができるので、カビや虫食いの原因を除去することになります。
またブラッシングは、ハンガーにかけた状態で行うのがおすすめです。
ハンガーにかけたままブラシをかけるとシワが伸びやすくなり、霧吹きなどで湿らせた状態だとより効果的にシワを伸ばせます。
スーツにも休息日を与えよう
スーツはなるべく1着でなく、複数をローテーションさせて着るようにするといいでしょう。
毎日続けて着ているとスーツへの負荷が大きく、消耗が早まるとともに型崩れが起きやすくなります。
スーツを1回着たあとは、最低でも1日休ませて休息日を作りましょう。
その際はハンガーにかけるのを忘れないようにし、特にパンツは生地のシワをしっかり取ることを意識しましょう。
クリーニング後の保管方法にも注意
衣替えの時期にクリーニングしたスーツは、次のシーズンまでクローゼットなどで保管しておくことになります。
クリーニングから戻ってきたものにはビニールがかかっていますが、きれいな状態を保つためには必ずビニールを外すようにしましょう。
保管する際は、ほかにもちょっとしたポイントを気にするのがよいでしょう。
ガーメントバッグを被せてハンガーにかける
クリーニング後はビニール袋がかかった状態で戻ってきますが、湿気がこもることでカビの原因になるためそのまま保管するのはNGです。
クリーニング後にすぐ着用しないスーツは、購入時に付いてくるガーメントバッグに収納しておきましょう。
クリーニング後のスーツに残っている水分を外部へ逃すことができる点に加え、ホコリが積もるのを防ぐ効果も期待できます。
風通しをする
スーツはクリーニングに出す場合も、月に1度は外干しして風を通しましょう。
空気にさらすことで湿気を逃し、生地の傷みを防ぐことができます。
スーツ着用後に行うと良い日頃のお手入れ方法
スーツを着た後の日常的なお手入れも重要です。スーツを着るたびにクリーニングしたり洗濯したりすることは、難しいでしょう。しかし、そのままにしておくと、汗やホコリが定着します。
簡単かつ効果的なお手入れは、「汗をかいたら素早くふき取ること」です。
乾くと菌やカビが繁殖しやすくなります。お湯やレンジで熱したタオルでたたけば、水蒸気で汗汚れを浮かして取れるでしょう。その後は風通しの良いところで陰干しして、乾燥したら、数日間休ませてから着てください。
【ケース別】スーツのお手入れ方法
シミが付いてしまった時のお手入れ方法
食事の際などに、スーツにシミが付くかもしれません。すぐに対処してください。
シミには、「水溶性」と「脂溶性」のものがあります。シミ部分に霧を吹きかけて15秒待つと、水溶性なら水が吸収され、脂溶性なら弾かれるので判別可能です。
コーヒー・ジュース・お茶・ワイン・ソース・しょうゆ・ケチャップなどは水溶性です。シミの裏に乾燥タオルを当てて、蒸しタオルで数回叩いて汚れを浮かせて取りましょう。お湯やタオルが用意できないときは、水を適量染み込ませ、乾いた布で軽く叩いてください。
揚げ物やラーメン汁、マヨネーズ、油性ボールペン、口紅など脂溶性の場合も、まず乾燥したタオルで軽く吸い取ってください。それから中性洗剤を汚れた部分に付けて、ぬるいお湯でやさしくもみながら洗いましょう。お湯がない時は、中性洗剤を少しだけ染み込ませ、乾いた布でこすらないように軽く叩いてください。
どちらも、軽く叩くことがポイントです。強くこすると汚れが繊維に定着します。応急処置後は、速やかにクリーニングに出してください。
臭いが付いてしまった時のお手入れ方法
スーツで飲み会などに参加すると、食べ物や飲み物の臭いなどがついてしまいます。
特にラーメンや餃子等などのニンニク臭は、ついてしまうとなかなかとれません。
そして、臭いが付いたスーツをそのままクローゼットで保管すると、他の衣類に臭いが移りかねません。
臭いが付いたら、スチームアイロンをかけましょう。
湿気の蒸発と同時に臭いを除去できますし、シワ取り効果やテカリを抑える効果もあります。
- スーツをハンガーに掛けて当て布をし、スチームアイロンを20cm程度離して緩やかに動かしながら、スチームを当てます。
ウール素材の場合は、アイロンの温度は150度前後が適温でしょう。 - その後、虫食いやカビを防止するために、陰干しください。
- すぐにまた着るならば、隣の服と間隔を取ってクローゼットにしまいましょう。
出張先では、アイロンの確保が難しいこともあるため、バスルームを利用する方法がおすすめです。
- 入浴後にバスルームを閉め切り、20~30分程度ハンガーにスーツをつるしてください。
- その後、換気のよい別の部屋で一晩陰干ししましょう。
部屋干しの場合にも、風通しが良い場所を選ぶのがポイントです。
普段からできる対策は、汗をかいたらこまめにふくことです。タオル生地のハンカチを使うことをおすすめします。ドライクリーニングは、皮脂はきれいに落としてくれますが、汗など水溶性汚れにはあまり効きません。汗抜きやウェットクリーニングも利用しましょう。
雨に濡れてしまった時のお手入れ方法
突然の雨や思わぬトラブルでスーツが濡れてしまった時は、すぐにタオルや布で表面の水気を取ってください。そして、別の乾いたタオルをハンガーに巻き、スーツを掛けて陰干しをしましょう。扇風機で弱風を当てると効果的です。
裾に泥水が付いたら、乾燥タオルで表面の水滴を拭い、軽く湿らしたタオルで押す作業を繰り返してください。
強い雨で濡れた時は、跳ね返った泥汚れが多数付着しているかもしれないため、速やかなクリーニングが必要です。その際、型崩れしたり芯地がはがれたりするため、スーツは折りたたまないでください。
濡れたスーツをハンカチやタオルで拭くと、糸くずが目立ちます。大きな水滴だけ軽くはたき、風を通して陰干ししましょう。湿った状態でクローゼットにしまわず、ドライヤーも使わないように注意してください。
生地がテカってきた時のお手入れ方法
スーツ生地がテカることもあるでしょう。特に、摩擦の多いひじ・腕・でん部などは自分では気付きにくいので、ときどき明所で確認してください。
羊毛は、繊維表面のキューティクルの圧着や摩耗で光を反射しやすくなります。スーツ用ブラシをかけるとキューティクルが毛羽立つことがあり、水分を含んだ時にキューティクルが開く性質もあります。スチームで湿らせて、陰干ししましょう。
繊維を膨らませる作用があるアンモニア水で、キューティクルを開く方法もあります。水100ccにアンモニア7cc程度を混ぜ、テカリ部分に塗り広げ、乾いた布を当てて軽くアイロンがけします。ハンガーにかけて陰干しすれば完了です。
スーツを長持ちさせるお手入れグッズ
スーツを長持ちさせるためには、正しい天日干し以外に、こまめなお手入れが重要です。ここでは、スーツをきれいな状態に保つためのお手入れグッズを紹介します。
スーツ用ハンガー
スーツ専用ハンガーは、肩のカーブラインに沿った形状の太い木製のものが良いでしょう。木製ハンガーは吸湿性があり、静電気も起こしません。ボトムスは、クリップなどでつるすタイプがおすすめです。
使用後は必ずスーツ用ハンガーに掛けてください。ハンガーにかけずに放置すると、しわが付いて型が崩れ、劣化を早めてしまいます。針金製やプラスチック製ではなく、木製のスーツ用ハンガーを使い、傷みや崩れを防ぐためにボタンは外してください。
スーツ用のハンガーは、型崩れを防ぐために、合ったサイズのものを使いましょう。コインやペン、ハンカチなどをポケットに入れっぱなしにせず、帰宅時はすぐに出すように意識してください。
スラックスは、霧吹きやシワ取り用スプレーで軽く湿らせてから、クリップ付きハンガーに裾を上にしてつるすとシワになりません。保管が長期の時は裾を下にしてください。
スーツ用ブラシ
着用後のスーツはすぐにブラシをかけましょう。1日着ただけでも、微細なホコリや花粉などで、思ったよりも汚れています。放っておくと、静電気でさらにホコリを寄せてしまいかねません。特に羊毛生地は、ほこりや汚れが付いたまま放置してしまうと、呼吸できず傷んでしまいます。適切なブラシがけは、シワや汚れを落とし、毛玉予防や通気性を上げる効果もあります。
豚毛や馬毛など天然素材のブラシを使ってください。適度な弾力性があり、生地を傷めることなく繊維の隙間のホコリや汚れをかき出します。毛足が長くてやや硬質、密度の高いものを選びましょう。化学繊維のブラシは、こすると静電気を発生させて、かえってホコリを付ける場合もあるのです。
ブラシは、スーツの全体をポンポンとたたいて汚れ成分を浮かせた上で、生地に対して垂直に当てて、汚れを掻き出すように力を入れずにかけてください。繊維と逆方向に軽くブラシをかけて毛を起こし、続いて繊維と同方向にかけて整えることで、毛羽立ちを防止しつつ光沢も出せます。繊維の隙間まできれいにできて、羊毛が好物の虫を寄せ付けません。
特に入念にブラシをかけたいところは、肩、襟裏、袖口、ポケット、裾です。ブラシは、汚れが落ちることもあるため、スーツの上部から下部の順にかけます。
ブラッシングの際、ポケットの中身は出しましょう。ブラシをかけにくくなるだけでなく、型崩れの原因になります。ハンガーに掛けてからブラシをかけると、型崩れ防止になるのでおすすめです。
スチームアイロン
スチームアイロンは、スラックスのセンタープレスをキープしたりするために活躍します。直だと繊維表面が潰れててかりが出るので、必ず当て布の上からかけてください。スチームが蒸発する際に、シワを伸ばせる効果も期待できます。
霧吹き
スーツのシワを取るには湿気が効果的ですので、霧吹きを活用しましょう。特にひざやひじの部分はシワになりやすいですが、帰宅後すぐに霧吹きをかけて乾かすことで、羊毛生地の性質で復元させられます。
ただ、羊毛生地に復元力があるとはいえ、細かなシワを放っておくのはよくありません。頻繁にアイロンをかけるとてかりが出てしまうため、普段のケアは霧吹きやシワ取りスプレーで行いましょう。
消臭スプレー
消臭スプレーは、忙しい時でも手軽に使えます。表側だけでなく、汗が付く裏側にもかけましょう。除菌・抗菌効果を謳っている製品がおすすめです。
消臭スプレーは、ブラシがけ後に全体に均一にかけてください。汚れやホコリが繊維に定着するのを防ぐために、先にブラシをかけることがポイントです。スプレー後は、少し時間をおいてから収納することをおすすめします。なお、消臭スプレーを直接汗ジミにかけると、シミが定着しかねないため、注意が必要です。
加えて、消臭スプレーでは汚れそのものを除くわけではなく、応急処置の役割しか果たさないことを覚えておいてください。
オーダースーツ専門店「オーダースーツSADA」とは?
オーダースーツSADAでは、一人一人の体型に合わせて1から仕立てていくフルオーダースーツ専門店です。細部まで採寸したうえ、体型の特徴等に合わせて仕立てるため、既製品にはない着心地の良さと最高のフィット感を実感できるあなた専用のオーダーメイドスーツをリーズナブルな価格で税込21,780円~ご提供しています。(※2023年11月時点の価格です。価格は変更になることがあります。)
尚、オーダースーツSADAではウォッシャブルスーツの取扱いはありません。
またスーツだけではなく、「形態安定加工」のフルオーダーワイシャツが税込9,990円からオーダーすることができます。(※2023年11月時点の価格です。価格は変更になることがあります。)
洗ったあとにシワがつきにくいため安心してご利用して頂くことができます。
オーダーが初めての人でも、丁寧なカウンセリングでピッタリなスーツとシャツを作成できるので、安心してご来店いただけます。
ご相談は無料なので、自分に合ったスーツスタイルを探している人は、ぜひお気軽にご来店ください。
いかがでしたでしょうか。スーツを清潔に保つことはビジネスパーソンとして重要なことです。しかしスーツをクリーニングに出すタイミングや保管の方法が分からない、クリーニングのランニングコストを少しでも減らしたいという方は一定数いるでしょう。スーツを正しい方法でお手入れすることは、出費の節約や汗・においの除去にもつながるので、汚れが気になる人はこの記事を参考にしてスーツを洗ってみてはいかがでしょうか。
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