スーツにセーターを取り入れる方法:ビジネスとカジュアルのスタイルガイドのアイキャッチ画像
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スーツにセーターを取り入れる方法:ビジネスとカジュアルのスタイルガイド

寒い季節には、スーツスタイルにセーターを取り入れることで防寒対策とおしゃれを両立できます。しかし、適切なセーターの選び方やコーディネートのポイントを知っておくことが重要です。本記事では、ビジネスシーンやカジュアルシーンでのセーターの取り入れ方について詳しく解説します。これを参考に、快適でスタイリッシュなスーツスタイルを楽しんでください。

スーツにセーターを取り入れるメリットとは?

まずはじめに、2005年のウォームビズ導入以降、スーツにセーターを着用するというスタイルがスタンダードとなっている現在において、具体的にセーターにはどのようなメリットがあるのかについて見ていきましょう。

1,防寒対策

やはり最初に挙げられるのは防寒対策という機能面でしょう。スーツは素材こそフランネルやツイードなどといった秋冬物を選ぶことはできますが、スーツのみで寒さを防ぐにはある程度限界があります。中にセーターを1枚着用すれば、グッと温かさが増し寒い時期でも快適に過ごすことができるようになります。

2,おしゃれ度アップ

スーツの中にセーターを着ると、こなれた印象のコーディネートになります。ジャケット×シャツのシンプルな組み合わせの中に、ワンポイント加わることでスーツスタイルがおしゃれに決まります。

ビジネスシーンでは派手な色柄はNGですが、さりげない柄や色味をアクセントに加えると周りと一歩差のつくコーディネートを楽しむことができます。

3,ジャケットを脱いでもさまになる

セーターを羽織っていると、ジャケットを脱いだ時にも見栄えが貧相ではなくきちんとして見えます。ネクタイピンなしでもネクタイがだらりと垂れてしまう心配もなく着崩れにくいのできちんとした着こなしが続きます。

スーツにあうセーターの選び方のポイント

続いては、ビジネスシーンでスーツに合わせてセーターを選ぶ場合のポイントを見ていきましょう。

1,ハイゲージのものを選ぶ

ゲージとは網目の密度のことであり、ハイゲージとは細い糸で細かく編まれたものを示します。ハイゲージのセーターは、肌触りや着心地の良さが特徴です。

ジャケットの中に着用する場合、網目があらいローゲージタイプのものだと、袖がごわついたり、着ぶくれしたりしてしまいます。そのため、薄手でしっかり防寒のできるハイゲージタイプを選びましょう。

2,落ち着いた色味を選ぶ

スーツの定番色であるブラック、ネイビー、グレーはスーツに合わせるセーターを選ぶ場合にもおすすめのカラーです。スーツと同系色でまとめれば統一感のあるコーディネートになります。挿し色としてセーターの色を選ぶ場合には、落ち着いた派手過ぎないものを選びましょう。あくまでもビジネスシーンではおしゃれよりもきちんとした清潔感のある着こなしが優先です。

3,Vネックを選ぶ

セーターの襟元は、VネックのほかUネックやハイネックなどがありますが、スーツとの相性が良いのはVネックです。Vネックはネクタイの見え方もちょうどよく、シャツの襟も綺麗に収まるため、首元がすっきりとまとまります。

オフィスカジュアルOKノーネクタイで良い職場などでは、Uネックを着用するのも良いでしょう。

4,お手入れしやすいものを選ぶ

セーターは素材によっては、毛玉が付きやすいものや自宅で洗うことのできないものなどもあります。頻繁に着るものだからこそ、お手入れが簡単で自宅で手軽に洗うことのできるものがおすすめです。購入の際には、自分で洗濯可能かどうかや素材を確認しましょう。化学繊維の割合が多いほど、毛玉ができやすい傾向にあります。

色と柄で印象を変えるスーツとセーターの組み合わせ

続いては、おすすめのスーツとセーターのコーディネートをご紹介していきます。

1,同系色でまとめる

シンプルでありながら、フォーマルな印象になる同系色コーデはシーンを選ばずに使えるコーディネートです。

一見スリーピーススーツのように見えるため、まとまりの良さは間違いありません。

特にネイビーのスーツとセーターを同系色でまとめるのがおすすめです。

2,色の濃淡でメリハリをつける

先にご紹介したのは、同じ色味を合わせるコーデでしたが、こちらは色の濃淡を組み合わせたコーディネートになります。

たとえば、スーツをライトグレー、セーターをダークグレーにしたり、スーツをダークネイビー、セーターをブルーにするといった具合です。メリハリがあり、上半身に立体感のあるコーディネートとなります。

スーツとセーターの色味を落ち着いたものにするのであれば、ネクタイに挿し色をチョイスするなど、全体のバランスを見て組み合わせを決めましょう。

3,相性の良い色を組み合わせる

ネイビースーツ×グリーンセーターや、グレースーツ×ボルドーセーターのように相性の良い色を組み合わせるとおしゃれ感がアップします。ただし、ご紹介したようなグリーンやボルドーのセーターはビジネスシーンでは派手な印象になってしまうため、オフィスカジュアルOKの職場や、カジュアルシーンでの着用となるでしょう。

明るく華やかな印象にしたい場合には暖色系、クールでスタイリッシュな印象にしたい場合には寒色系を選ぶなど、自分の好みのスタイルに合わせて色を選ぶのも楽しみの一つです。

4,柄物スーツには無地のセーターを

スーツスタイルに限らずですが、コーディネートを選ぶ際に柄を取り入れすぎると全体の統一感が失われ、ごちゃごちゃした印象が強くなってしまいます。

そのため、柄物を1か所に取り入れるのであれば、組み合わせる別のアイテムは無地を選ぶなどうまくバランスを考えたコーディネートを心がけましょう。

ストライプやチェックのスーツに合わせるのであれば、セーターは無地がマストです。

5,TPOに合わせて柄物セーターに挑戦

ビジネスシーンで着用するセーターは、あくまでもシンプルでスーツに合わせても主張しすぎないものを選びます。無地のものやワンポイントのものが適切です。

一方、オフィスカジュアルやパーティーシーンでは、柄物セーターを選ぶのもおすすめです。

ストライプやチェックなどは、スーツとの相性が良い柄であり一気におしゃれ感がまします。

ただし、柄物セーターを選ぶ場合にはネクタイも柄物をチョイスしてしまうと、首元がうるさくなってしまいます。

先にもお伝えしましたが、柄×柄はできるだけ避け、一つの柄を上手に生かすことのできるコーディネートを心がけましょう。

【シーズン別】セーターとスーツの着こなしテクニック

続いては、シーズン別におすすめしたいセーターの選び方やおすすめの着こなしをご紹介していきます。

1,季節の変わり目は着脱しやすいカーディガンがおすすめ

少し肌寒さを感じるようになってきた秋の始めや、寒さから解放されつつある春先などの季節の変わり目には、着脱しやすいカーディガンがおすすめです。

室内で暑いと感じたら、首を通すことなくさっと脱ぐことができます。

また、ボタンがある見た目も装飾の役割となり、おしゃれな印象になります。

夏の冷房が効いた室内でも体温調節に使うことができることから、季節によっては職場に1枚常備しておくと安心です。

2,秋冬は静電気に注意

空気が乾燥する秋冬の季節には、セーターとジャケットが擦れることで静電気が起きやすくなります。特にジャケットの着脱の際に静電気が起きやすいものです

ウールやナイロンは静電気が起きやすい素材であるため、気になる方はセーターの素材にも注目して選ぶことをおすすめします。

3,セーターは着用シーンに気を付ける

スーツにセーターを組み合わせるスタイルがビジネスシーンにおいても浸透している現在ではありますが、より正式な場面ではセーターを着用しないほうが良いとされています。

具体的には、就職活動や重役との会談、取引先との商談といったかしこまった席が挙げられます。

セーターはどうしてもカジュアル感が出てしまいます。そのため、かしこまった場ではセーターの着用を避けましょう。

4,セーターはジャストサイズを選ぶ

カジュアルな着こなしでセーターを着用する場合は、オーバーサイズでラフに着こなすという方も多いのではないでしょうか?しかしながら、スーツに合わせる場合はそうはいきません。大きめサイズを選ぶと、腕周りがもたついたり、肩が合わなかったりして、着心地と見栄えの悪さが目立ってしまいます。

スーツに合わせるセーターを選ぶときには、ぜひ試着の際にジャケットもあわせて羽織ってみることをおすすめします。そうすることで着心地や見た目を確認することができます。

オフィスでのセーターとスーツの着こなし方

続いては、実際にオフィスでセーターを着用する場合のおすすめコーディネートをご紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。

1,ネイビーストライプスーツ×ネイビーセーター×白シャツ×ブルーストライプネクタイ

ネイビーのセーターをスーツとネクタイと併せて同系色でまとめたコーデです。

セーターの主張が強すぎないので、セーター初心者の方やシンプルに着こなしたいという方におすすめです。組み合わせに困ったら同系色でまとめておけば間違いありません。

2,チャコールグレースーツ×ネイビーセーター×青シャツ×ボルドーストライプネクタイ

グレーのスーツはさまざまな色と相性が良いため、合わせるセーターの色味の選択肢が広がります。今回の様に落ち着いたネイビーのセーターと組み合わせるのであれば、シャツやネクタイに色味をプラスするとおしゃれ感がアップします。

3,ブラックスーツ×ダークネイビーセーター×ピンクシャツ×ブラウンストライプネクタイ

ブラックスーツはダークカラーのセーターとの相性が良いです。そのため、シャツやネクタイで明るさをプラスすると首元に立体感を出すことができます。

オフィスカジュアルがOKの職場であれば、ボトムスにチノパンを合わせるとフォーマルすぎる印象が和らぎます。

4,グレーチェックスーツ×ネイビーカーディガン×白シャツ×グリーンネクタイ

クラシックな印象が特徴的なグレーのチェックのスーツとネイビーのカーディガンの組み合わせはおしゃれ上級者のコーディネートだと言えるでしょう。ビジネスシーンで着用するチェックスーツは、あくまでも柄の主張が強すぎないものを選びます。

「ウインドウペーン」と呼ばれる窓を意味する格子柄や、「グレンチェック」と呼ばれる大小の千鳥格子とヘアラインのチェックを組み合わせた柄などがおすすめです。

スーツにセーターを取り入れることで、防寒だけでなくおしゃれ度もアップします。ハイゲージのセーターや落ち着いた色味を選ぶことで、ビジネスシーンでも違和感なく着こなせます。この記事を参考に、TPOに合わせたセーター選びを楽しみましょう。自分に合ったスタイルを見つけ、日々のコーディネートに取り入れてみてください。

穂谷 優之