メンズビジネスコートにおすすめのデザインとは?色柄の選び方やお手入れ方法についても解説
ビジネススタイルを格好良く決める上では、ビジネススーツだけでなく、シャツやネクタイ、ベルトや靴、そしてコートなどの合わせるアイテム選びも非常に重要です。
とはいえ、全体のコーディネートを考えるのはなかなか面倒であったり難しいと感じる方も多いのではないでしょうか?
今回はビジネスコートに注目し、どのようなものがビジネスシーンにおすすめか、またスーツとの組み合わせ方や着こなしの方法などについてご紹介していきます。
「ビジネスコートは無難な当たり障りのないものを選んでおけばいい。」「普段私服に合わせているアウターで代用すればよいか。」と割り切っている方もいるかもしれません。
しかしながら、ビジネスコートはスーツに合わせて着用するために、私服用のコートでは窮屈に感じたり、着丈がジャケットに合わないなどの不具合が見られる可能性もあります。
シンプルなデザインや落ち着いた色のものがビジネスコートの基本ではありますが、デザインの違いや選ぶ素材によって見え方にも違いが出てきます。
自分のスタイルやイメージに合わせたビジネスコート選びをぜひしてみてください。
なぜビジネスコートが重要なのか
秋冬の寒い時期や春先には、スーツスタイルにもコートが必須です。防寒用だからと言ってコートはどのようなものでも良い、ということにはなりません。
スーツに合わせるビジネスコートは、ビジネススタイルを完成させる上での一つの重要な要素であり、合わせてコーディネートを考える必要があります。
まずは大前提として、ビジネススーツに合わせるコートは、カジュアルシーンとは別にビジネスコートとして準備しましょう。
ビジネスコートはスーツに合わせることを想定して、丈や着心地が設計されています。似たようなデザインであっても、カジュアルコートとは別物として考えましょう。
ビジネスコートの失敗しない選び方とは
それでは、ビジネスコートはどのようにして選ぶべきなのでしょうか?
ポイントごとにご紹介していきましょう。
1,色
ビジネススーツの定番カラーである、ネイビー、グレー、ブラックはビジネスコートの色でも定番です。そのほかに、ビジネスコートの場合はベージュも定番カラーに加わります。
落ち着いてどんなものにも合わせやすいこれらのカラーは使い勝手が良く、スーツとの相性もばっちりです。色の濃淡によって印象は変わり、明るめの色は若々しくややカジュアルな印象になります。一方、ダークカラーは落ち着いた大人の印象が強くなります。
2,デザイン
ビジネスコートのデザインはシンプルなものを選びましょう。ボタンが大きかったりたくさんついているもの、ベルトやチャックなどがごちゃごちゃついているようなデザインはビジネスシーンには合いません。
具体的にはトレンチコートやステンカラーコート、チェスターコートなどがおすすめです。
逆にモッズコートやダッフルコート、ダウンコートなどはカジュアル感が強くなってしまうため、ビジネスコートとしてはおすすめできません。
それぞれのコートの特徴に関しては、後ほど詳しくご紹介していきます。
3,素材
ビジネスコートの主な素材として挙げられるのがウール、コットン、化学繊維です。
①ウール
高級感漂うウールは、ビジネスコートにピッタリの素材です。保温性に優れているため、寒い時期に大いに活躍してくれます。また、汚れが付きにくくシワになりにくいためお手入れのしやすさも魅力です。
②コットン
肌触りの良さが特徴であり、オールシーズン活躍するコットンは、春先の寒さが残る時期や、秋から冬にかけての寒さの始まりの時期などに幅広く使うことのできる素材です。
軽くてコンパクトに折りたたむことができるので、寒さに合わせて脱ぎ着しやすいというのもメリットだと言えるでしょう。
③化学繊維
丈夫で水に強いという特徴があり、雨や雪でぬれてしまっても乾きやすいためお手入れがしやすく使い勝手が良いのが魅力です。
風もしっかり防いでくれるので、寒い時期にも大変重宝します。
4,ライナー
ライナーとはコートの内側につける着脱可能な裏地のことです。
ビジネスコートにはライナー付きのものも多く、寒くなり始めた頃から、寒さが深まる時期まで長く使えて便利です。一見厚手に見えないような記事であっても、ライナーがあればしっかりと防寒対策可能で、春、秋、冬と幅広いシーズンにわたって着ることのできる優れものであるため、ビジネスコートにはライナー付きがおすすめです。
ビジネスコートの正しい着こなし方
続いては、ビジネスコートの着こなし方についてポイントごとにご紹介していきましょう。
1,サイズ感
スーツの上に着用するため、私服に着用するときに比べればやや大きめサイズを選ぶとちょうどよい着心地となりますが、オーバーサイズを選ぶのはNGです。スーツスタイルの基本は、体型にジャストサイズであることですが、これはコート選びの際にも同様です。
ビジネスコートを選ぶ際に気を付けたいポイントは着丈と、袖丈、身幅です。
①着丈
着丈が短く、ジャケットの裾がはみ出してしまうような丈は、全体のバランスが悪くなってしまいます。ジャケットが隠れる長さのあるものを選びましょう。また、着丈は短いほどカジュアル感が強く、長いほどフォーマルな印象が強くなります。
ビジネススーツでは膝上くらいが見栄えや着心地がよくおすすめです。
②袖丈
こちらも、袖からジャケットやワイシャツの裾が見えてしまうのはNGです。目安としては、スーツの袖丈プラス2~2.5センチ程度です。
③身幅
ジャケットの上に羽織るとなると、私服用のスーツに比べて少し余裕があるくらいがおすすめです。とはいえ、サイズが大きすぎると野暮ったく見えてしまうので、スーツの上に着た際にちょうどよいサイズ憾のものを選びましょう。
だぼっとした着こなしは野暮ったく見えてしまいますし、だらしない印象にもなりかねません。
したがって、スーツに合わせるコートを選ぶ際にはぜひスーツスタイルでの試着をおすすめします。
実際にスーツを着用したうえでのサイズ感を確かめることが重要です。
2,組み合わせ
まずはじめに柄に注目してみましょう。
ビジネスコートの柄の定番は無地です。というのも、スーツに柄物を選んだ場合に、ビジネスコートも柄物だとコーディネートの統一感が失われてしまうからです。
特にチェック×ストライプの様に柄が違うものを合わせてしまうと、見た目がうるさくなってしまいます。
そのため、ビジネスコートを数着用意しているという方であれば柄物のコートを1着選ぶというのはありですが、使い勝手が良くどんなものにも合わせやすい1着が欲しいという方であれば、無地がおすすめです。
次に色に関してですが、スーツとコートを同系色で合わせれば、統一感のあるコーディネートとなります。同じ色味のもので合わせてシンプルにまとめるも良し、色の濃淡のあるものを選べば立体感のある着こなしができます。
3,小物でアクセントを
お伝えしているように、ビジネススーツに合わせるビジネスコートの基本はシンプルで落ち着いたものです。そのため、
コーディネートの中にアクセントが欲しい場合は、ネクタイのほかマフラーに色味のあるものや柄物を取り入れてみましょう。一気におしゃれ感が増します。
ネクタイであれば、ボルドーやグリーン、ブルーなど色味のあるものやストライプやドットの定番柄がおすすめです。
マフラーは、ウールやカシミヤの素材がビジネスコートとの相性が良いのでおすすめです。こちらもボルドーなどのポイントカラーやストライプなどのベーシックな柄を合わせることでおしゃれなコーディネートとなります。
スタイル別に見るビジネスコートの印象
続いては、ビジネスコートにおすすめのコートを種類別にご紹介していきます。
1,トレンチコート
左右にボタンが並んだダブルの前開き、ウエストにベルトがついたデザインのものです。
肩にはエポレットと呼ばれるベルト、肩から胸にかけてガンフラップと呼ばれる布が施されています。ビジネスシーンだけでなくカジュアルシーンでも使えるトレンチコートは、使い勝手が良く重宝する人気のアイテムです。
ボタンを全部止めてベルトを絞めれば、スタイルアップ効果が期待でき、ボタンを開けてベルトを後ろでまとめれば、脱ぎ着しやすくスーツスタイルを綺麗に魅せることができます。
2,ステンカラーコート
後ろの襟が高くなっていて、直線的に折り返された襟型が特徴で、デザインがシンプルであり、スーツとの相性が抜群のコートです。
綺麗な襟型を活かして、襟を立てて着るのもおしゃれで格好の良い着こなしとなります。襟を立てると、見た目だけでなく防寒性を高める効果もあり、寒い冬には嬉しい着こなしです。
オンオフ、メンズレディース問わず人気のあるデザインであり、デザインがシンプルであるからこそ、柄物のスーツやネクタイとの相性が良く、スーツスタイルを上手に引き立ててくれます。
3,チェスターコート
テーラードジャケット同様にしっかりとした襟が特徴的なのがチェスターコートです。丈は膝上くらいで、ウエストがややしぼられたデザインであり、フォーマルシーンにピッタリの格式高い装いとなります。
チェスターコートはスーツの上に着用することを想定して作られていることから、身幅が広く作られており、かっちりとした雰囲気になります。そのため、ビジネスコートとして選ぶ場合には、オンオフ兼用というよりは、ビジネスコート専用として着るものと考えたほうが良いでしょう。
長く使うためのビジネスコートの手入れ方法
続いては、ビジネスコートを大切に長く使い続けるために必要なお手入れ方法についてご紹介していきます。
1,ブラッシング
ビジネススーツ同様に、ビジネスコートもブラッシングによる日々のお手入れが必要になります。
繊維の中に入り込んだほこりや汚れをかきだし、清潔な状態を保ちます。
また、その他にも毛玉の予防やテカリ防止などビジネスコートを綺麗に長持ちさせるためのさまざまな効果が期待できます。
着る度におこなうのは面倒と感じる方もいるかもしれませんが、短い時間でできることですし、毎回の習慣にしてしまえば苦にならないはずです。
ブラッシングは力を入れずに優しく、上から下になでるようにかけるのがコツです。
2,ハンガー選び
ビジネスコートは重量感のあることから、細いハンガーではハンガーが重みに耐えられなかったり、型崩れの原因となってしまいます。そのため、ハンガーは厚みのあるしっかりとしたものを選びましょう。
また、ハンガーにかける際には、ポケットにものが入っているとさらに重みが増してしまいシルエットが崩れる原因となってしまうため、中身をすべて取り出した状態でかけるようにします。
3,風通しの良い場所
雨や雪でぬれてしまったコートを、乾ききらない状態でクローゼットに保管してしまうとにおいやカビの原因となってしまいます。また、雨雪にさらされていなくても、汗によるしめりがついてしまっていることもあります。
着用したコートは、すぐにはクローゼットに入れずに風通しの良いところにかけましょう。日干しをしてしまうと、水分による色むらができてしまう可能性があるため、直接日の光にはあてないようにします。
ビジネスコートにおすすめのデザインや、色柄、またスーツと合わせる際のポイントなどについてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
ビジネスコートは、ビジネススタイルをコーディネートするうえで、重要なアイテムとなります。
シンプルで落ち着いたものが基本のビジネスコートですが、素材やデザイン、色によって雰囲気や印象は変わるものであり、自分の好みやスタイルに合ったものを選ぶ楽しさがあるといえるでしょう。
ビジネスコート選びを失敗しないためには、ビジネススーツを着用したうえで、実際の着心地や見栄えを確認しながら選ぶことをおすすめします。着丈や身幅などはスーツを着用したうえで確認してみないと、イメージと異なる場合があるためです。
また、お気に入りの1着が見つかったら、長く使い続けるための日々のお手入れを欠かさないようにしましょう。
メンテナンスをきちんとすることで、綺麗な状態を保ち大切に着続けることができます。
今回お伝えしたことが、お気に入りのビジネスコート選びやお手入れの参考になれば幸いです。