良いスーツとは!?既製品とオーダー品の違いと仕立てポイントを解説!
みなさんは「良いスーツ」を着ていますか?こう聞かれても「良いスーツの基準ってなに?」「高ければ良いスーツ?」といった疑問が湧いてくるでしょう。一概にスーツと言っても「ブランド品の高級スーツ」「量販店の安価なスーツ」「オーダーで一から作ったスーツ」など、さまざまな種類があります。高級スーツであっても、サイズ感が合っていなければ「スーツに着られている」状態になりカッコ悪いもの。安価なスーツでも、バッチリ着こなせばそれなりの見た目に見えますね。スーツそのものの価格よりも「お気に入りのシルエットを保てるか」「細部まで自分に合ったものかどうか」が、良いスーツかどうかを決めるポイントではないでしょうか。既製品やオーダーにはそれぞれ違ったメリット・デメリットがあります。それぞれの違いを把握しておくことも「良いスーツ」を買うためには重要なポイントです。「オーダースーツと既製品の違い」や「スーツの各箇所の重要性」に着目して「良いスーツ」を決める要素を見ていきましょう。まさに「オーダースーツ」を99年間仕立てている「オーダースーツSADA」の現役スタッフが解説します。この記事を読んで、あなたにとって「良いスーツ」を購入してくださいね!
1.オーダースーツと既製品のスーツの違いとは?
スーツは、大きく分けてオーダースーツと既に出来上がっている既製品スーツの2つあります。 オーダーメイドのスーツは、買い手側の注文を受けてから、ひとつひとつの細かい内容を相談し合い製作しはじめます。 既製品は、規格も全て決められており、出来上がった状態で買い手の目に触れるものとなります。 既製品スーツメリット ・安く購入できる ・どこでも購入できる ・自身の体型をカバー などが挙げられます。 比較的オーダースーツに比べ安く購入することができ、すでに出来上がっているためすぐに購入できます。 スーツを取り扱う量販店は全国的にあり、試着も可能なため、試着後のイメージもしやすいです。 とても研究された仕上がりとなっているため、全体的なシルエットがとても綺麗にできており、バランスが取れたスーツです。 デメリットとして ・全ての人にサイズが合うわけではない ・修理後は完成形が崩れることがある ・デザインが決まっている 既製品は、すでに出来上がっているため、全ての人にサイズが合うわけではありません。 サイズにも限界があり、体型により合わない方も多いです。 スーツは、体型に合わせて直すことが可能です。しかし、既製品のスーツは、綺麗なシルエットが出るよう計算され作られているため、自身の体型に合わせて変えてしまうと、元々の完成度が低下してしまいます。 既製品は、あらかじめ決められたデザインで、大量に生産されているため生地や色・柄に制限があります。 生地やデザインにこだわりを持つ方には、物足りなさを感じることもあるでしょう。 オーダースーツのメリットとして ・フィット感の良いスーツが作れる ・生地・デザインにこだわれる ・長持ちする ・印象良くできる が挙げられます。 オーダースーツは、体を細かく採寸するため、自身の体型にピッタリなスーツを作れ、サイズ調整されているため、既製品とは格段に違うフィット感を得ることができます。 オーダーのため、好みの生地やデザインを選択することができ、細かな部分に自身のこだわりを取り入れることが可能です。 体型にピッタリと合ったスーツは、長持ちしやすいといわれています。 タイトな物を選べば、生地が擦れて摩擦の原因となり破れてしまったり、大きめのサイズをチョイスすると、シワやヨレの原因となりスーツの寿命を縮めます。 オーダースーツの場合、体にフィットしているため摩擦やヨレ・シワの心配はなくなり、生地への負担を削減、生地の劣化を予防できるのです。 オーダーでは、一般的に天然素材のウールが使用される事が多く、柔らかで心地の良いスーツになります。 体になじんでいると、ビジネスの場でもストレスなく働くことができ、結果としてスーツに負担がかかりにくく長持ちしやすくなります。 スーツは、ビジネス上でのコミュニケーションのひとつでビジネスにおいてとても重要です。 社内外での自身の印象は、身だしなみ・服装への配慮で決まります。 着用しているものが、くたびれていたりサイズが合っていなかったりすると印象はあまり良くない場合も否めません。 オーダースーツは、プロの人からのアドバイスをもらい作る事もあり、自分らしさを取り組みながらもあらゆるシーンに合わせて柔軟に着こなせます。 オーダースーツのデメリットとして ・高い生地はメンテナンスが必要 ・値段が高額 ・時間や手間がかかる 生地が高級である分デリケートなためメンテナンスも必要となります。 着用後は、ブラッシングや霧吹きなどでしっかりとメンテナンスする事で長持ちへとつながります。 高級な生地やデザイン・作業工程が多いため、料金も高額です。 オプションなどもあるため、こだわりが入ればプラスで料金が発生します。 あらかじめ予算を決め、ひとつひとつの料金をしっかりと把握しておく必要があります。 オーダーのスーツは型紙を作る作業から入るため、細かな採寸が必要です。そのため、採寸を図るためお店へ足を運ぶ時間や、出来上がるまで日数がかかります。2.各箇所の重要性とは?
オーダー品のスーツは既製品のスーツとは違い、量産するための工程で作っているわけではありません。 オーダーメイドのスーツならではのこだわりポイントがあり、芯地やボタンなどはとても重要です。 芯地とはあまり聞き慣れないワードであるため、スーツのどの部分を指すのか見当がつかない方が多いでしょう。 実は、既製品もオーダーメイド品も芯地が使われており、表と裏の生地の間にある生地を指します。出来上がりのスーツを手に取り見てみるとわかりません。 生地の中身であることから、わたしたち消費者の目に触れることは少ないでしょう。 しかし、芯地がしっかり機能しているスーツこそ良いものと評価され、スーツを身にまとうことで芯地の役割がわかります。 ここでいう芯地の役割とは、スーツの型が崩れないように支え、形や状態を安定させることです。それだけでなく、表の生地自体にハリとコシを与え、かしこまったようなきちんとした表情をみせてくれます。スーツのシルエットをきれいにみせることが可能となります。 このような印象や表情だけでなく、スーツを仕立てる際の縫製の工程でも芯地は活躍します。生地の縫製の際、歪んでしまうことがありますが、芯地を挟むことで歪みを防ぎ、きれいな仕上がりを実現します。 スーツにはジャケットとズボンがあり、それぞれすべての部分に使われているわけではありません。 ジャケットの場合、シルエットが重要となり、形を保つために多くの部分に使われています。前・後身頃、ラペル、袖口、ポケットの部分に入っています。 ズボンの場合、脱ぎ着する際の摩擦に負けないよう、ウエスト部分の強度向上という役割があり、ベルト芯と呼ばれています。 このように芯地がしっかり機能していると見た目の良い仕上がりとなり、上品なスーツとなります。芯地が完全接着しているものは水で濡れた際、剥離現象といって生地表面が波打つような凸凹になることもあります。そのため、芯地の厚みや貼り付け方などもこだわってみると良いでしょう。 また、縫い目など見た目が悪くなる部分や切れ端部分の処理がきちんとされているかも見る必要があります。このような処理を始末といいますが、始末の仕方で見栄えの良さが決まります。 ほかにも、付いているボタンでスーツの表情が変わってきます。安価な印象を与えてしまうようなボタンを付けることで、高価なスーツの評価が下がってしまう恐れがあります。 ボタンの材質や光沢の有無なども重視していくと見栄えの良いスーツを仕立てるポイントとなります。まとめ
見た目がきれいなら「良いスーツ」というわけではありません。 見て分かる部分はもちろん、目に見えない部分や細部までこだわってこそ「良いスーツ」と出会えます。 最も自分自身に合ったスーツを見つけるなら、オーダースーツがおすすめです。 ゆとり、着やすさ、フィット感といった個々に違う着心地の感覚に合わせてくれるのは、オーダー品ならではの魅力です。 相談や入念な打ち合わせを元に、満足いくスーツを手にしてみてはいかがでしょうか。既製品スーツは「安く買える」「どこでも買える」「体型をある程度カバーするように選べる」3つの点がメリットです。オーダースーツよりは安価に購入できます。試着しながら選べるのもポイント。「コスト」と「機能」のバランスが取れた購入方法です。オーダースーツのメリットは「フィット感の良いスーツが作れる」「生地やデザインにこだわれる」「長持ちする」「印象良くできる」といった点。既成品スーツは全ての人にサイズがぴったり合うわけではありません。ひとりひとりの体型に合わせて作れるオーダースーツの着心地と機能性は、既製品スーツには出せないポイントです。ただし、オーダースーツは時間と手間がかかります。オプションにこだわればなおさらです。「良いスーツ」のポイントは「芯地がしっかりしているか」「ボタンなど細部まで自分に合っているか」「サイズがピッタリ合っているか」の3つでしょう。芯地がしっかりしていれば、スーツはかっちりとカッコよく見えます。ボタンがちょっと安っぽいだけで、見た目の印象も安っぽくなってしまうものです。サイズがジャストフィットで、ボタンまでこだわれるオーダースーツは「良いスーツ」を簡単に実現できるでしょう。