衣替えの際に気を付けたい!スーツのお手入れ及び保管方法を解説します!!
スーツの衣替えに適した時期はいつ?
衣替えとは気温や気候などが異なる季節に合わせて着るものを替えることです。着用するものを替えることで少しでも快適に過ごすことができるようにということを目的におこなわれます。
衣替えは、着なかった服などを処分したりするきっかけになるほか、クリーニングに出したりすることで、服のメンテナンスをするタイミングともなり、大切な衣類を綺麗な状態に保つのに重要なポイントにもなっています。
衣替えの時期
衣替えの時期については、着用する衣服によってそれぞれ変わってきますのでいくつかを例に挙げて比較していきましょう。
1,一般的な衣類
大体暑さが増してくる6月くらいと、少しずつ寒くなってくる10月くらいが目安となっています。こちらに関しては特に決まりがないため、その人の体感によって自由に時期を選択することができます。
2,学生服の場合
地域により違いがある場合もありますが、一般的には学生服の衣替えは、夏服が6月1日から9月30日まで、冬服が10月1日から5月31日までとなっています。
気温の関係により、学生服の移行期間(夏服、冬服どちらを着用するかを選択できる期間)が設けられている場合もあります。
3,スーツの場合
これまでクールビズは5月から9月末まで実施されていましたが、2021年より環境省からの呼びかけは廃止となり、服装の調整に関しては各自の判断に任せられるようになりました。
スーツの場合には、3~5月の間には春夏用のものを、9~11月までの間には秋冬物のスーツに衣替えをするのが一般的です。
近年では、オールシーズン着用可能なスーツや、夏以外の3シーズンに対応しているスーツなどもあります。さらに、真夏の蒸し暑い時期に対応した盛夏用スーツ、真冬の寒さに対応したスーツなどといったものなど、種類が非常に豊富です。
着心地や気温に合わせて快適なスーツを選びましょう。
春夏用スーツの特徴とは?
春夏用として着用されるスーツは暖かい春から暑い夏にかけて着用しやすいように涼しさを考慮して作られています。たとえば、後ろ身頃の裏地が上半分のみしかない「背抜き」がされている点が特徴です。
1,素材
スーツ素材の定番であるウールやポリエステル、肌ざわりを良くするシルクなどが主に使われています。他にも通気性や吸汗性のよいコットン、吸湿性に優れていてサラリとした肌ざわりを持つリネン素材などもあります。さらに、シワになりやすくカジュアル感が出やすいコットンやリネンに、ハリや光沢感のあるモヘア素材をあわせて使用して、きちんと感を出したスーツもあるのです。スーツによっては機能性をより向上させた商品もあります。
たとえば汗ばむ季節に対応する通気性や吸汗性、速乾機能などに優れた素材を使用しているスーツです。また、いつでも清潔に着用することができるように家庭で洗うことが可能となっていたりするスーツもあります。
2,織り
春夏スーツにおすすめなのが、平織りです。生地に張りがあり、耐久性のほか通気性に優れていることから、暑い時期にも着心地の良さを実感することができます。
3,色
涼しげな印象は、色合いにも大きく左右されます。秋冬用に比べ、トーンが明るめのものがおすすめです。具体的には、ライトグレーやブルー、ベージュといった色味です。
着用の際に気を付けたいことは、トーンが明るめのスーツはものによってはカジュアル感が出てしまいます。TPOと色味を考えて選ぶようにしましょう。
秋冬用スーツの特徴とは?
秋冬用スーツは、涼しさを考慮して作られた春夏用とは異なり、暖かさを感じて着用できるように保温性に考慮して作られています。たとえば生地がきめ細かく織られていたり、背中側全ての生地に裏地が付いた「総裏」となっていたりしているのです。 これにより外からの冷気を遮断し、温まった体温を外に逃さないようにしています。
1,素材
また、それによって軽量感のある春夏用に比べると秋冬用スーツは厚さを持ち、重量感を感じさせる点も特徴です。 素材は主にウールや綿、ポリエステルなどを使用していることが一般的です。
そのほかにも肌ざわりが良く光沢感を持つものもあります。保温や保湿に優れたカシミアや暖かさを感じさせるアンゴラなども使用されることがあります。フラノとも呼ばれる保湿性に優れたフランネルが使用されているスーツは結婚式の2次会などでも着用できるフォーマル感のあるスーツです。フランネルは綾織りのウール製の生地を湿らせて圧縮させる縮絨(しゅくじゅう)と呼ばれる作業が行われ起毛加工したものをいいます。フランネルの中でも厚手のものは「メルトン」、薄いものは「サキソニー」と呼ばれます。さらにフォーマル感が高いスーツでは斜め45度に畝(うね)が入っているダイアゴナなどが使われている場合もあります。
2,織り
素材の紹介の際にも少しご紹介しましたが、綾織りが秋冬スーツでは一般的になります。
綾織りは、経糸を2,3本通した後に、緯糸を通す織り方であり、平織に比べ糸の交差回数が少なく、隙間が少ない生地です。
耐久性や保湿性に優れていることから、秋冬スーツに使用されることが多くなっています。
3,色
春夏スーツとは逆に、ダークトーンのものを選ぶことで、温かさや落ち着きのある雰囲気にまとまります。
具体的には、チャコールグレーやダークネイビー、ブラックなどです。
通年、3シーズン着られるスーツの特徴とは?
スリーシーズンスーツとは夏を中心にして春や秋も着用できるような3つの季節をまたがって使用することができるスーツを意味します。そしてオールシーズンスーツは、さらに幅広い気候や気温に対応させて1年中でも着用可能としているスーツです。
スリーシーズンスーツもオールシーズンスーツも幅広い季節に対応できるように素材や裏地の造り、生地の質が選ばれて作られています。たとえばジャケットの背部は裏地のない背抜きにすることで暑い日でも着心地がよくなっています。一方ではその分、生地の密度を高くして重厚感を持たせたうえで寒い日にも対応できるようにしたりもするのです。
オールシーズンスーツやスリーシーズンスーツのメリット
1,季節ごとにスーツを揃える必要がないため、手持ちのスーツの数を限定することができる。
特に新社会人の時など、まだスーツを数多くそろえ切れていないような時期には、オールシーズンスーツのような季節を問わず着用することのできるものがあれば、安心です。また、スーツを何着もそろえるには、お金もかかるため、コストを抑えるという面でもメリットがあります。
2,コーディネートがしやすい
春夏用と秋冬用のように、素材や色などに季節感を取り入れたものであると、コーディネートを考える手間がかかりますが、オールシーズン用であればどの季節にも着られる使い勝手の良いデザインのものが多いため、どんなものにも合わせやすいというメリットがあります。
オールシーズンスーツやスリーシーズンスーツがおすすめの人
一般的にはそれぞれの季節に特化して作られているスーツに比べるとスリーシーズンスーツやオールシーズンスーツでは夏は暑さを感じやすく、冬は寒く感じやすくなるという傾向もあります。このため、季節の影響を受けにくく空調の整った室内での仕事が多い人や、たまにしかスーツを着用しない人におすすめです。
衣替えの準備はいつからはじめる?
一般的にスーツは春夏用が4月から、秋冬用は10月から着用し始めます。このため、春夏用スーツはその前の月となる3月から、秋冬用スーツは9月から準備をすることが必要です。ただしスーツの衣替えの時期に正確な決まりがあるわけではありません。
5月ごろまで肌寒く感じる年もあれば、10月に入っても蒸し暑く感じるときもあるため、その年の天候などに合わせて衣替えの時期を選ぶことが大切です。春夏用であれば3~5月ごろ、秋冬用ならば9~11月ごろが目安となります。場合によっては気候の急な変化に対応できるようにオールシーズンスーツやスリーシーズンスーツと併行して使用するといった工夫も必要です。
季節に合わせたスーツを用意する場合
新に季節に合わせたスーツを用意する場合、既製品のスーツであれば、その場で購入することが可能ですが、オーダースーツの場合には約1か月ほどの時間を要します。
今シーズンからの着用を考えている場合には、時間に余裕をもってオーダーするようにしましょう。
オーダースーツSADAのオーダースーツ
オーダースーツSADAでは、 フルオーダーでスーツを仕立てることができるので、季節に合わせた生地や素材、デザインを選ぶことができます。
せっかく季節ごとにスーツを用意するのであれば、より良い着心地を求めてフルオーダースーツを仕立てるのがおすすめです。
一人一人の体型に合ったフルオーダースーツの着心地の良さと、自分好みにチョイスした生地やデザインで最高の1着と出会うことができます。
初めてオーダースーツSADAを利用する場合、初回特別価格として21,780円~仕立てることが可能です。
気になった方はぜひ一度ホームページをのぞいてみてください。
オーダースーツSADA – フルオーダーで19,800円(税込21,780円)~ (ordersuit.info)
大切なスーツを長持ちさせるお手入れの方法
オールシーズンスーツ以外の場合には、衣替えにより新たな季節に対応したスーツを着用し始めることで、それ以前に着ていたスーツは長い間、収納されることとなります。毎日のブラシによるお手入れなど日常的なケアも大切ですが、衣替えの後の収納は特に放置する期間が長くなるため、正しくメンテナンスをすることが重要です。
ここからは、正しいスーツのお手入れ方法についてお伝えしていきます。大切なスーツを長く着続けるために重要なポイントをおさえておきましょう。
1,ハンガーにかける
スーツを脱いだらまずはハンガーにかけるという習慣をつけましょう。ハンガーにかけることで、型崩れを防いだり、軽いしわであれば伸ばすことができます。また、そのまま置いておくと新たなシワができてしまうこともあるので、脱いだらすぐにかけるというのがポイントです。
使うハンガーは、ジャケットは、細めのワイヤー素材のものだと肩の部分などの型崩れに繋がってしまうため、しっかりと厚みのある、スーツ用ハンガーを使用します。なお、かける際にはポケットの中身を必ず出しておきます。重みが型崩れの原因になってしまうからです。
パンツは、裾をピンチで挟んでつるして保管するパンツハンガーがおすすめです。
2,ブラッシング
ブラッシングは、繊維の流れを整え質感を保つだけでなく、着用により付着した汚れを落とす効果があります。
生地の劣化を防ぐことに繋がりますので、少し手間にはなりますが、毎日のブラッシングを欠かさないことで、長く着続けることができます。
3,スーツは休ませる期間を作る
スーツには2~3日程度の休ませる期間が必要です。
この期間で、臭いの原因となる汗を飛ばしたり、シワを伸ばしたりすることができるからです。しっかりと効果を得るためには、風通しの良い場所での陰干しがおすすめです。
大切なスーツを長持ちさせる衣替え時の保管方法
続いては、衣替えの際に着ないスーツをどのように保管すればよいのかについてご説明していきます。
1,クリーニングに出す
衣替え等で長期間着なくなるスーツは、クリーニングに出してから保管することが大切です。
特に夏の汗をかく時期に着用したスーツなどの場合は、汗抜き加工などオプションを追加してクリーニングすることで、より清潔な状態で、長持ちさせることに繋がります。
2,クリーニングのビニールはすぐに外す
クリーニング済みのスーツにはビニールがかかっていますが、このビニールは必ず外して保管します。
ほこりなどがつかずにつけたままの方がよいのでは?とお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、ビニールには通気性がないためカビやにおいの原因となってしまうからです。
3,不織布カバーをかけて保管
ビニールは通気性がないため外すべきですが、やはりほこりなどから守るにはカバーをかけておくことがおすすめです。
スーツを購入した時にセットになっていることもありますし、リーズナブルな価格で販売もされているため、ぜひ利用してみましょう。
4,定期的に陰干しをおこなう
数か月間の間、クローゼットに保管しっぱなしであると、やはり湿気がこもってしまいがちです。目安としては、1か月に1回程度は風通しの良い場所で陰干しをすることで、湿気を取ることができます。
5,除湿剤や防虫剤を使用
湿気が気になるクローゼット内の環境を良くするために、除湿剤や防虫剤を入れておくと予防になります。長期間の補完となるため、出来る限りクローゼット内の環境を良い状態で保っておくことが重要です。
衣替えで可能となる!より快適なスーツ生活
ここまで季節ごとのスーツの特徴や、衣替えについてご紹介してきましたが、改めてスーツを衣替えするメリットをまとめてみましょう。
1,快適に過ごせる
オールシーズンスーツやスリーシーズンスーツは便利ではありますが、やはり四季がある日本においてそれぞれの季節を快適に過ごすには、それぞれの季節に合った装いでいることが重要です。
暑い時期、寒い時期それぞれに合わせた素材や私用で作られている季節ごとのスーツを着用することで、より快適に過ごすことができます。
自分の生活に合った種類を選び、それぞれのスーツの特徴や気候に合ったスーツを上手に衣替えして、快適な生活を目指すとよいでしょう。
2,おしゃれを楽しむことができる
季節によってスーツの色味や柄などを楽しむのも衣替えの一つの醍醐味です。
1年を通して同様のスーツで着まわすよりも、季節ごとにその季節でしか味わえない素材や組み合わせを取り入れるというのは、おしゃれを楽しみたい方にもってこいではないでしょうか?
衣替えはやや手間がかかる面もありますが、それ以上に多くのメリットがあり、また長く大切なスーツを着続ける上では重要な役割を担うといえます。
ぜひ、今回お伝えしたお手入れ方法と保管方法を参考にしてみてください。