フォーマルの服装選びと着用マナーを解説!
結婚式やお葬式などの予定が入って、何を着て行けばいいかお悩みではないでしょうか。一度経験すればある程度の服装の雰囲気はつかめるものですが、初めてとなると不安になってしまいますよね。服装そのものはもちろん、着用時のマナーなども気になるところでしょう。結婚式やお葬式のような冠婚葬祭では、普段のビジネスとは異なる「フォーマル」な衣服で参列します。一概にフォーマルと言ってもざっくり分けて「正礼装」「準礼装」「略礼装」の3つの格式があり、シーンによって使い分けなければいけません。男性、女性や立場、年齢によっても差があるので、自分がどのシーンに何を着て行けばよいのか、しっかり押さえておきましょう。とはいえフォーマルの基本となるのは「ブラックスーツ」です。どの格式の場合でも、普段のビジネススーツとは若干異なる黒無地の衣服を着ます。ビジネススーツとは明確に異なるので、違いを覚えておきましょう。今回はスーツマナーのプロ「オーダースーツSADA」の現役スタッフが、フォーマルな服装について詳細に解説します。合わせるシャツやネクタイ、靴などについても解説するので、ぜひこのコラムを読んでポイントを押さえた服装選びをしてくださいね。
結婚式やお葬式など、冠婚葬祭の場ではフォーマルな服装が求められますが、マナーが分からずに戸惑った経験はありませんか。
フォーマシーンに自信を持って臨むためには、服装の選び方やマナーを知る必要があります。
今回はフォーマルシーンと服装の種類や着用マナーについてご紹介します。
そもそもフォーマルって?
フォーマルとは、日常着る服装とは違う、冠婚葬祭などのあらたまった場で着用する衣服のことです。
フォーマルウエアや礼服とよばれることもあり、ドレスコードの中で、最も格式が高い服装になります。日本語では「正礼装」という意味になりますが、着る場面は頻繁にあるわけではないため、一般的にあまり馴染みがあるものではないかもしれません。
フォーマルには、昼に着るものと、夜に着るものの2種類があります。昼間に行われる結婚式などには昼のフォーマルな服装を、夜間に行われる結婚式や披露宴、パーティーなどには夜のフォーマルな服装を着用することがマナーとされています。ですが、現在はそれほど厳格に昼夜が区別されていないものもあります。
フォーマルの種類について男性・女性それぞれの服装をご紹介します。それぞれの服装を理解しておくことで、パートナーや家族が困った際にスマートに対応できますので、ぜひ覚えてみてください。
フォーマルの種類 【男性】
男性の正礼装には、「モーニングコート」、「燕尾服」があります。
モーニングコートは昼間に着る正礼装です。
燕尾服はイブニングコートとも呼ばれ、夜間に着る正礼装です。お子様の結婚式に参列される際は、新郎の礼服に合わせるのがマナーです。新郎が正装礼であるモーニングコートを着用する場合は、父親も正装礼がふさわしいでしょう。その他で正装礼を着用する場面は、叙勲勲章授与の式典などが挙げられます。
なお、和服の場合は、男性の場合は黒紋付き羽織袴、色紋付き羽織袴が正礼装にあたります。
男性の準礼装には、「ディレクターズスーツ」、「タキシード」があります。
ディレクターズスーツは昼間に着る準礼装です。
タキシードは、もともとは主に夜間に着用されていましたが、最近では昼間でも広く着用されるようになってきています。
略礼装はインフォーマルとも呼ばれ、フォーマルの中でも自由度の高いファッションです。結婚式や披露宴、同窓会の招待状に「平服でお越しください」と書かれていたら、この略礼装を着用するようにしましょう。
略礼装はダークスーツやブラックスーツを選べば問題ありません。昼夜問わず、冠婚葬祭やパーティー、式典などのほとんどの慶弔時に着用することができます。さまざまな場面で着用でき、とても便利ですので1着持っておくと良いでしょう。
フォーマルの種類【女性】
女性の正礼装は、儀式や冠婚葬祭などの特別な行事の際に着用する服装で、女性皇族が皇族行事に参加される服装をイメージしていただくと分かりやすいでしょう。
スカート丈は、ロングもしくはミディ丈。胸元は襟元が詰まったデザインに長袖といった、肌の露出を極力抑えた同色無地の洋服が基本です。
和装の場合は黒留袖・色留袖・振袖・喪服が正礼装にあたります。
洋装の場合はフォーマルドレスの着用が最も格式高い服装ですので、和装と洋装を使い分けるのも良いでしょう。
正礼装を着用する場面は、結婚式の主催者として参加する場合や、お子様の結婚式への参列、園遊会や受勲式に参加される場合です。ドレスのカラーは、結婚式などのお祝いの席には明るいカラー、喪の席には黒を選ぶようにしてください。
準礼装はセミフォーマルと呼ばれ、友人の結婚式や会社の同僚の結婚式に参列する際などは、この準礼装を着用する場合が多いです。一般的に最も着用機会の多いフォーマルスタイルです。結婚式の参列のみでなく、入学式や卒業式、記念式典や祝賀会などの記念行事の参列は準礼装の着用となります。
そのほかにも、披露宴やパーティー、格式高いレストランでの食事の場面など、ほとんどのドレスコードは準礼装に準じる服装となっている場合が多いです。正礼装と異なり、スカート丈はロングでなくても問題はありません。しかしフォーマルファッションですので、膝上10cm以上のミニ丈や肩を大きく出したノースリーブは避けるようにしてください。
準礼装でパンツスタイルでも問題はありませんが、スカートスタイルの方が、より格式高いとされているため、できればスカートスタイルを選ぶと良いでしょう。
和装の場合は、訪問着・色無地・江戸小紋・付け下げ・小紋が準礼装にあたります。
女性の略礼装には明確な決まりはありませんが、男性の略礼装と並んだ際に違和感のない服装が求められます。カジュアル過ぎないワンピースやアンサンブルが好ましいとされており、パンツスタイルでも問題ありません。
色やデザインにも決まりがなく、黒以外にも濃紺やグレーのように華美でないカラーを選ぶと良いでしょう。ただし結婚式などのお祝いの席では、全身黒は喪服を連想させるため、避けるようにしてください。
和装の場合は、無地の訪問着・無紋の付け下げ・無紋の小紋が略礼装にあたります。
フォーマルに関わるドレスコードって何?
さまざまな行事や場所で、その場にふさわしいとされる服装のルール・マナーのことを、ドレスコード(服装規定)といいます。
フォーマルな服装を着ていく場面では、ドレスコードが指定されている場合があります。ドレスコードは、会場となる場所やパーティー、イベントの内容によって異なります。
これは、ドレスコードが、会場の雰囲気や周囲の人々に配慮することを目的としているためです。ドレスコードが決められているのは、パーティーやレストラン、冠婚葬祭、公式行事などが一般的です。ドレスコードが指定されている場に出かける際には、きちんと確認をして、しっかり守るようにしましょう。
招待状にドレスコードの指定が書かれていない場合も多々あります。その際は主催者にドレスコードについて事前に問い合わせておくと安心です。自分で判断する際は、準礼装もしくは略礼装の服装を心がけると問題ないでしょう。
よく結婚式の招待状などで「平服でお越しください」という記載がありますが、この場合の平服とは、「正装や準礼装以外のフォーマルな服装」のことを指します。そのため、ジーンズにTシャツといった普段着で参加することはNGになりますので注意しましょう。
男性のドレスコードの種類は?服装の注意点や基本的な着用ポイントについて解説- オーダースーツSADA
主に男性に向けて、フォーマルスタイルのドレスコードを解説しています。シーン・時間帯に対応したフォーマルな服装、ドレスコードにおける注意点、アイテムコーディネートのポイントを紹介します。併せてシーン別のドレスコード、ドレスコードに迷った際の対策なども解説しているので役に立つでしょう。フォーマルな場面における適切な服装の知識を身に付け、おしゃれを楽しみながらスーツを着こなしてみてください。
フォーマルの基本的な服装
フォーマルな服装は、ブラックスーツが基本とされています。ブラックフォーマルと呼ばれることもあります。略礼装ですが、いまでは冠婚葬祭やパーティーなど、さまざまなフォーマルシーンに着ていくことができるため、1着持っていると、とても重宝するスーツです。黒のビジネススーツと混同しがちですが、フォーマルなブラックスーツと、黒のビジネススーツは似て非なるものです。
素材
ブラックスーツは、一見すると黒いビジネススーツととてもよく似ていますが、黒色の濃さに違いがあります。
その違いは、屋外に出るとよく分かります。屋外で黒いビジネススーツを見ると少しグレーがかった黒に見えますが、礼服のブラックスーツは、屋外に出ても濃い、漆黒のような黒に見えます。
お葬式などで黒いビジネススーツを着ていくと、外に出た際に周囲に気付かれる場合もあり、マナー違反となるので、注意が必要です。ブラックスーツが濃い黒に見えるのは、素材にウールが使われているためです。黒いビジネススーツなどはポリエステルが使われているため、屋外でグレーがかったように見えることがあるのです。
ただし、通夜ではダークスーツを着用することが正式なマナーとなっています。理由は、通夜は急いで駆けつけるものであるため、きちんとした礼服で行くと、以前から不幸を予想していたかのような印象を与えてしまうからです。
光沢
フォーマルのブラックスーツは、黒いビジネススーツとは異なり、光沢がない生地で作られています。
一方、黒いビジネススーツは、光沢感があるものも多くあります。結婚式などのお祝い事では光沢がある黒のビジネススーツを着用しても問題ない場合もありますが、お葬式などで光沢がある服装を着ることはマナー違反となるため、注意しましょう。
タキシード
ブラックスーツと似ているフォーマルな服装に、タキシードがあります。
ブラックスーツとタキシードの主な違いは、襟(ラペル)の部分に、光沢のある布地を張った拝絹があるかどうか、ズボンの脇縫い目に沿って付けられる飾りのテープ(側章)があるかどうか、になります。
拝絹と側章があるほうが、タキシードになります。この2点のみが主な違いとなるため、両者はとても似た外見になります。
タキシードは、もともとは夜間に着用されていた準礼装です。ですが近年では、正装として昼間も着るなど、より一般的になってきています。そのため、フォーマルな服装として、ブラックスーツの代わりにタキシードを着る場合もあります。
男性必見!フォーマルシーンの服装マナーをレクチャー!
立場や年齢に合わせた服装を
モーニングや燕尾服はいつ着用するのか?
フォーマルな服装の中で、最も格式の高い正礼装にあたるものは、モーニングコートや燕尾服です。
モーニングコートは、昼間の結婚式や披露宴の主役、またはそれに準じる人が着用します。弔事では、喪主や親族の主となる人が着用します。そのため、モーニングコートを着るのは、新郎や新郎の父などの限定的な立場の人になります。
また、燕尾服はテールコートとも呼ばれ、後ろが燕のしっぽのように長くなっているのが特徴です。近年ではタキシードのほうがよく着られるようになっており、一般的には着用する機会がほとんどありません。
そのため、どちらもフォーマルの中で最も格式が高いとはいえ、ゲストが着るというケースはほとんどありません。立場や参加するシーンによって望ましい服装が異なりますので注意するようにしましょう。
年齢に合った喪服の選び方【女性】
女性が特に迷うのが、洋装喪服の選び方ではないでしょうか。喪服は頻繁に買い替えるものではありませんが、結婚式の華やかな場面とは異なりさまざまな動きを行うため、着心地や動きやすさもポイントとなってきます。長く着用することを考え、ベーシックなデザインでサイズも少しゆとりのあるものを選ぶようにすると良いでしょう。
【20代女性の洋装喪服】
若々しい20代女性は、ボレロタイプのジャケットにワンピーススタイルが可愛らしい雰囲気もあり、キレイに着こなせます。リボンが付いたデザインのジャケットなどもありますが、リボンが取り外し可能なものを選ぶと長く着用できるのでおすすめです。
スカートはフレアタイプの方がタイトタイプよりも動きやすく、またシワになりにくくおすすめです。
【30代女性の洋装喪服】
30代は妊娠・出産などを経験し、体型変化の出やすい時期です。あまりぴったりのサイズではなく、少しゆとりのあるサイズを選ぶように心がけてください。
ワンピーススタイルは体型カバーにも役立ちますし、動き回ることの多い30代女性におすすめのデザインです。20代女性のように可愛らしい雰囲気のものではなく、シンプルなデザインを選ぶ方が良いでしょう。
【40代女性の洋装喪服】
40代は喪服を着る機会がグッと増えるため、長期にわたって着用できる質の良いブラックフォーマルを購入すると良いでしょう。
アンサンブルタイプは、上着を変えるだけでオールシーズン対応可能なので、着用機会の多い40代におすすめです。半袖のワンピースに長袖のジャケット、半袖のボレロといった上着が2種類セットになっている組み合わせもありますし、オールシーズン着用できるものを選んでみてください。
【50代女性の洋装喪服】
50代になると自分の両親や親族を見送ることが多くなり、主催家側になった際に着用できる正喪服を準備しておくと良いです。品格ある質の良い喪服で、着脱しやすいデザインがおすすめです。
深く濃い黒の生地のもの、スカート丈は長めの丈を選ぶと落ち着いた印象になります。首元、胸元がつまったデザインの方が年齢による首の衰えをカバーできますし、挨拶などで頭を下げる際にも安心して対応できます。
フォーマルスーツとは?フォーマルな場でのおすすめの着用シーンやドレスコードの注意点について紹介
フォーマルな場でのスーツスタイル。よく結婚式や葬式にスーツを着ていく際に、どのような着こなしをご紹介します。
フォーマルなスーツで中に着るシャツ
フォーマルな場でスーツを着る場合、中に着るシャツは白の無地のものが、最も一般的です。白いシャツはダークスーツの色を引き立て、スーツをより美しくみせてくれます。
結婚式に友人として参加する場合などは、白以外にも淡い水色のサックス色で、無地のものもよいでしょう。
比較的カジュアルなパーティーなどであれば、カラーシャツやストライプなどの柄入りのシャツを組み合わせる場合もあります。
ただし、赤や黄、黒などで原色に近いような派手なシャツは、悪目立ちしてしまいます。また柄も、目立つような派手なものはマナー違反となるので、注意が必要です。
シャツの襟はどうすべき?
フォーマルにふさわしいのは、ウイングカラー、またはレギュラーカラー
フォーマルな服装を着る場合は、シャツの襟はウイングカラー、もしくはレギュラーカラーのいずれかを着るのが一般的です。
ウイングカラーは、首に沿って立ち上がった襟が、襟先だけ前に折り返された形状をしています。その姿が鳥の翼のようにみえることから、ウイングカラーと呼ばれています。結婚式では新郎新婦の父親や上司など、主賓格が着ることが多いです。
レギュラーカラーは、ドレスシャツの中で最も一般的な襟型のシャツです。レギュラーカラーの定義は時代によって変わりますが、現在は喉元から襟の先端までの長さが70〜75mm、襟開きの角度が75〜90度、襟足の高さが30〜38mmとされています。ベーシックなデザインなので、結婚式に出席する際や弔事など、幅広い場面で着ることができます。
フォーマルに適さないのは、ボタンダウンやショートポイントカラー
注意すべきなのは、ボタンダウンやショートポイントカラーといったシャツです。
ボタンダウンは、襟先にボタンホールがあり、襟と身頃部分がボタンでとめられるようになっているシャツです。スポーツのポロ競技で使われていたシャツが元になっています。そのため、カジュアルやスポーティな印象が強くなります。
ショートポイントカラーは、喉元から襟の先端までの長さが6mm以下と、短い襟型のシャツです。ショートポイントカラーも、カジュアルな印象になります。これらのシャツはカジュアル向きであるため、フォーマルな服装の際には、避けたほうがよいでしょう。ネクタイの色や柄のマナー
ネクタイの色や柄のマナー
色は白か、シルバーグレーが一般的
フォーマルを結婚式に着る場合には、ネクタイは白、またはシルバーグレーが一般的です。その他にはライトグレーなどもフォーマルな場面に適しています。
現在では、白いネクタイは年配の方が着けるというイメージを持つ人もいます。そのような場合は、シルクなどの光沢感のあるシルバーのネクタイや、パステル系の淡いカラーのネクタイでも問題はありません。
日本では、黒のネクタイは喪服を連想させるから慶事にはふさわしくない、という意見もありますが、海外では正式な服装として定着していて、フォーマルな場面では定番のようです。むしろ白いネクタイはマフィアなど、悪い印象があるようです。
とはいっても、年配の方には、まだ黒いネクタイはマナー違反と考える方もいる可能性があるため、慶事では避けたほうが無難です。
柄は無地か、目立たないものを
フォーマルな場で着けるネクタイの柄は、特に決まりがあるわけではありません。細いストライプ柄でも、白地であれば問題はありません。ストライプやドットなど、定番の柄で、あまり目立たないものを選びましょう。
フォーマルをよりカジュアルな場面で着る場合には、少々派手なデザインでも問題はありません。ただし、柄の中に黒が入っているものや黒地に柄が入っているものは、避けたほうがよいでしょう。また、派手な柄や奇抜な柄、アニマル柄はマナー違反になるため、注意が必要です。
靴やバッグにもマナーはある
靴の色は黒が正式なマナー
フォーマルなシーンでは、靴にもマナーがあります。基本的には、黒色の靴が正式なマナーといわれています。そのため、靴は黒を選ぶべきです。
特に、結婚式でスピーチをする場合や、親族として結婚式に出席する場合には、黒い靴を着用するのがマナーとされています。ただし、「平服」と指定のある結婚式や二次会、カジュアルなパーティーなどでは、茶色系の靴でも問題ない場合があります。
つま先の形はストレートチップかプレーントゥ
つま先の形は、ストレートチップやプレーントゥといった、シンプルなものを選びましょう。
ストレートチップは、つま先の部分が、皮の切り替えで横一文字になったデザインです。
プレーントゥは、つま先に切り替えがない、最もシンプルなデザインです。
どちらもシンプルなデザインですが、ストレートチップが最もフォーマルとされています。
また、革靴にはブローグシューズと呼ばれる、穴飾りなどの飾りが施されたものがあります。メダリオンデザインなどがこれに当たりますが、フォーマルの場にはあまり適しません。このような派手なデザインのものは、避けたほうがよいでしょう。
フォーマルな靴は「内羽根式」
皮靴には「内羽根式」と「外羽根式」の2種類があります。
「外羽根式」は、靴紐を通す穴の部分が、甲の前の部分に乗っている靴のことです。
一方の「内羽根式」は、靴紐を通す穴の部分が、甲の前の部分に入り込んでおり、くっついている靴のことです。内羽根式のほうが、靴紐の穴を通す部分がくっついている分、すっきりとして見えるため、品格があり、フォーマルに向いているとされています。
また、紐がある靴とない靴では、紐がある靴のほうが、よりフォーマルとされています。
女性のフォーマルバッグ
女性が喪服に合わせるバッグにもマナーがあります。
理想的なバッグのデザインは、布製で光沢のない黒色の素材が好ましいです。またバッグには金具がないもので、小さめのハンドバッグ型かセカンドバッグ型が良いでしょう。ショルダーバッグやトートバッグはカジュアルな印象を与えるため、相応しくありません。
素材もできるだけ光沢のない布製がよく、殺生を連想させる革製品や毛皮製品は葬儀の際には避けましょう。バッグのサイズは小さい方が格式高くなりますが、お財布やスマートフォン、ハンカチ、数珠などの必要なものが収まるものを選ぶと良いです。
葬儀などの弔辞用にしか使用する機会はありませんが、一つ持っておくと慌てずに済みますので、余裕のある時に購入しておくのがおすすめです。
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ポケットチーフは必要なのか
ポケットチーフとは、ジャケットの胸ポケット部分に飾りとして挿す布のことをいいます。ハンカチのように何かを拭くなど、実用的な目的のために使われるのではなく、あくまで飾りです。
ポケットチーフは必要なのかどうか、迷う方も多いと思います。
結論からいうと、ポケットチーフは、フォーマルなシーンでは必須のアイテムです。ただし、お葬式などでは、ポケットチーフをおしゃれと捉える方もいるため、そういった場面ではしないほうがよいでしょう。
色は白が一般的
結婚式や格式高い場面では、ネクタイと同様に、白いポケットチーフを使用することが一般的なマナーになっています。
ですが、ポケットチーフの色は、明確なルールがあるわけではないため、基本的にはネクタイの色に合わせれば問題はありません。近年では、グレーやシルバーが使用されることもあります。
もう少しカジュアルな場面では、シャツの色にポケットチーフの色を合わせるコーディネートや、スーツやシャツ、ネクタイとは全く違う色のポケットチーフを差し色として合わせるコーディネートもあります。シーンに合わせて選ぶとよいでしょう。
素材はリネンが最もフォーマル
ポケットチーフの素材は、主にリネンのものとシルクのものがあります。
最もフォーマルで格式が高いものは、リネンとされています。カジュアルな結婚式やパーティーなどでは、シルクのものを用いると、より華やかになります。
また、綿素材のポケットチーフもありますが、カジュアルな印象になるため、フォーマルな場面では避けたほうがよいでしょう。
柄は基本的には無地のものを
フォーマルな場面では、ポケットチーフは基本的には無地のものを選んだほうが無難です。
カジュアルな結婚式などの場合には、ストライプ柄やチェック柄、ペイズリー柄、ドット柄など、コーディネートに合わせて選ぶこともできます。
折り方はピークドスタイルやTVフォールドが一般的
ポケットチーフにはたくさんの折り方があります。
中でも、フォーマルなシーンで最も華やぐ折り方は、ピークドスタイルという折り方です。
三角の山が2つのツインピークや、4つあるフォーピークスといった折り方もあります。胸元をとても華やかにしてくれます。
トライアングラーは、ピークドスタイルよりもシンプルな印象の折り方です。すっきりとした上品な印象を与えます。
最も一般的で幅広いシーンに適するのは、TVフォールド(または、スクエア)という折り方です。胸元に適度な華やかさを添えてくれます。
その他にも、クラッシュドスタイル、パフドスタイル、パフドアンドクラッシュドスタイルといった折り方があります。それぞれのシーンに合うものを選ぶとよいでしょう。
ポケットチーフは結婚式の必須アイテム!どんな折り方があるの?
ポケットチーフとは結婚式でのメンズのスーツスタイルに必須のアイテムですこの記事では、ポケットチーフの詳細に折り方も合わせてご紹介していきます。
フォーマルシーンでNGな服装は?
フォーマルなシーンでNGな服装は、主に次のような服装が該当します。結婚式にNGな服装で出席すると、せっかく招待してくれた新郎新婦の顔に泥を塗ったり、お祝いの場の雰囲気を壊してしまったりすることもあるので、十分な注意が必要です。
TPOをわきまえた服装ができるように、事前に十分注意しましょう。
NGな服装①:結婚式での白い服装
結婚式に白スーツで出席することは、主役である新郎新婦と色がかぶってしまい、主役を目立たなくさせてしまうため、マナー違反となります。
結婚式の主役は、あくまで新郎新婦です。ゲストとして出席する場合は、あくまで主役を引き立たせることを念頭において服装を選べば、問題ありません。
また、白ではなくても、淡いパステル系のピンクや黄色の服装も、写真に写った場合や屋外に出た際などには、白っぽく見えてしまう場合があります。そのため、できるだけ避けたほうが無難です。出席する際には、主役を引き立てるようなブラックスーツやダークスーツを着用するべきです。
女性も主役の新婦のウェディングドレスと重ならないよう、白や乳白色、白に近いカラーの服装は避けましょう。もし淡いパステルカラーを着用したい場合は、光の加減で白く見えるのを避けるため、濃い色のボレロを羽織るなど暗い色を合わせて調整しましょう。
NGな服装②:白い靴下
ブラックスーツやダークスーツを着用する場合、白い靴下はマナー違反となります。また、くるぶし丈の靴下もカジュアルな印象となるため、避けたほうがよいでしょう。
フォーマルなシーンでは、足首が隠れる長さの、黒のハイソックスかミドルソックスを選んだほうがベターです。
NGな服装③:ビジネススーツ
結婚式に普段のビジネススーツで出席することは、マナー違反とされています。
どうしてもビジネススーツで出席する際には、ポケットチーフを挿す、靴を内羽根式のストレートチップにする、ネクタイを白やシルバーにするなど、フォーマルに近づける工夫が必要です。
ただし、お葬式に着ていった黒のビジネススーツにポケットチーフなどを挿して結婚式に出席することは、望ましくありません。お葬式という喪に服す場と、結婚を祝う慶事の場に同じものを着て行くことが、ふさわしくないためです。できる限り、お葬式と結婚式に着て行くスーツは、分けるようにしたほうがよいでしょう。
NGな服装④:派手すぎる色やアニマル柄
派手すぎる色や柄のスーツは、フォーマルなシーンには適しません。
淡いパステル系の色なら問題ない場合もありますが、赤や黒、黄の原色に近い色が使われている服装は、フォーマルシーンには適さないため、避けたほうが無難です。
柄があるスーツを選ぶ場合は、細いストライプ柄などを選びましょう。 アニマル柄は殺生を連想させるため、結婚式などの慶事ではマナー違反とされています。毛皮などの革製品やヘビ柄やワニ柄なども避けたほうが無難です。
また、ドレスコードがある場合には、きちんと遵守しましょう。
女性の場合は、光る素材のドレスにも注意しましょう。最近のマナーでは、サテン素材はOKとされることも増えてきましたが、新郎新婦より目立たないことを意識し、素材を選ぶようにしてください。派手なラメ素材のドレスも控えましょう。シフォンやレース素材の軽やかで華やかな印象の素材を選ぶといいですね。
NGな服装⑤:カジュアルすぎる服装
カジュアル過ぎるコーディネートも、格式高いフォーマルシーンには適さないため、NGとなります。デニムやスニーカーなどは、フォーマルには適しません。ドレスコードがあるレストランでは、細身のデニムとジャケットならOKという場合もあるかもしれませんが、基本的にはNGと考えたほうがよいでしょう。
また、ベルトは、基本的には細いベルト(3cm以下)はフォーマル向け、太いベルト(4cm以上)はカジュアル向けとなっています。その中間(3〜3.5cm)のベルトは、フォーマルとカジュアルのどちらにも使用することができるため、迷った場合には中間の太さのベルトを選ぶとよいでしょう。
フォーマルなシーンでの靴は、基本的には革靴になるため、それ以外のスニーカーやサンダル、ブーツなどはNGです。フォーマルな場に履いて行くことは避けるべきです。
NGな服装⑥:お祝いの席での黒い服装
黒はフォーマルなカラーですが、お祝いの席に真っ黒な服装は喪服を連想させるため、工夫が必要です。女性は黒いドレスを選ぶ場合は、アクセサリーや靴を黒以外のカラーにし、華やかさをプラスするようにしてください。まだ黒いドレスでも、透け感のあるレースやシフォン素材を使用したドレスを選ぶと良いですね。
フォーマルに適した服装選びを!
フォーマルとは、日常的に普段着る服装とは違い、冠婚葬祭などのフォーマルな場で着用する衣服のことです。フォーマルウエアや礼服ともよばれ、正装、準礼装、略礼装(平服)などの種類があります。
フォーマルの服装は、光沢のない、ブラックスーツが基本となります。ブラックスーツは、昼夜問わず幅広い冠婚葬祭に着ることができるため、大変便利なスーツです。
中に着るシャツは、無地の白が一般的です。シャツの襟は、ウイングカラー、もしくはレギュラーカラーのいずれかを選ぶべきです。ボタンダウンやショートポイントはカジュアルな服装となるので、フォーマルな場面では避けるように注意が必要です。
ネクタイは白、シルバーグレーが一般的ですが、白地であれば細いストライプ柄などでも問題はありません。靴の色は黒色を選び、デザインはストレートチップやプレーントゥなど、飾りのないシンプルなものを選ぶべきです。
ポケットチーフはフォーマルな場面では欠かせないアイテムです。リネンまたはシルク素材の、白か、ネクタイの色に合わせた色のものを選べば問題ありません。
フォーマルシーンでNGとなる服装は、まず白いスーツ。靴下は、白い靴下やくるぶし丈の靴下はNGとなります。また結婚式では、ビジネススーツもNGとなります。どうしても着て行く場合は、ポケットチーフを挿すなど、フォーマルに近づける工夫が必要です。派手すぎる色のものも、カジュアルすぎる服装です。これらの服装は着ないよう、注意が必要です。
これらのポイントに沿って、フォーマルな場面ではマナーを守った服装を着るようにしましょう。
男性の正礼装は昼に着る「モーニングコート」や夜に着る「燕尾服」のこと。準礼装は「ディレクターズスーツ」や「タキシード」のことです。略礼装はいわゆる「平服」のことで、光沢のないダークスーツを指しています。いずれもビジネススーツとは明確に異なるので、しっかり別で用意しましょう。女性の正礼装はロング・ミディ丈のスカートを入れた、同色無地のもの。男性とは違い、お祝いには明るいカラー、お葬式には黒と使い分けましょう。準礼装は正礼装と大きく変わりませんが、スカート丈は長くなくてもOKです。略礼装には明確なルールがないので、ワンピースやアンサンブルで良いでしょう。男性女性いずれの場合も、フォーマルは「光沢のない漆黒」が基本となります。中に着るシャツは基本的に白無地のウィングカラーかレギュラーカラーをチョイス。多少カジュアルな結婚式などであれば、サックスブルーなどのチョイスもOKです。ネクタイは白、シルバーグレー、ライトグレーあたりの無地のものが最適です。ただしお葬式では必ず黒ネクタイを着用しましょう。靴は黒で、ネクタイに合わせた色のポケットチーフも忘れずに。ポイントを押さえた服装選びをして、TPOに合わせて着こなしましょう!