Tシャツとワイシャツの畳み方、シワ対策、持ち運び方を半袖長袖ともに一挙紹介
畳んで収納したワイシャツやTシャツのシワ対策に頭を悩ませたことはありませんか。畳んで収納したワイシャツはシワのメンテナンスをしないと、すぐに着用ができません。衣替えのたびにワイシャツを何枚もアイロンがけしたり、クリーニングに持って行ったりする手間を減らしたいと思っている方も多いと思います。長期間の収納でTシャツやワイシャツのシワを防止するには、シワになりにくい畳み方と収納方法を選択することがポイントです。また、出張や旅行での持ち運びの際につくシワも、工夫次第で最小限にすることができます。シワを最小限にする対策をしておけば、到着したホテルでは少しの手間で、シワのない状態のワイシャツやTシャツを着用できるためおすすめです。特にビジネスシーンでは、シワのあるワイシャツは印象を悪くする可能性があります。シワになりにくい畳み方や、ついてしまったシワを取る方法を知っておくと安心です。衣替えの際には、自宅での長期収納で発生しやすいトラブル対策もポイントになります。次の着用シーズンにシワのないきれいな状態を維持するためにも、少しだけメンテナンスに手間をかけてみてください。この記事ではシワの予防とシワを取る方法、長期収納時のポイントをを説明します。またシワになりにくい生地のオーダーメイドのワイシャツについても、合わせて紹介します。
Tシャツのシワを防ぐ畳み方
Tシャツがシワになりにくい畳み方は以下の通りです。
1.背面部を上に向けた状態でTシャツを広げる
2.首周りから5~7センチ離れた箇所を折り目にして、Tシャツの左半分と右半分を折り畳む
3.肩幅と左右のラインをそろえる
4.裾を首側にたたむ。必要に応じて2つ折りと3つ折りを使い分ける
ワイシャツのシワを防ぐ畳み方
ここでは半袖のワイシャツと、長袖Tシャツ、長袖ワイシャツのシワになりにくい畳み方を紹介します。シャツの畳み方は多くの部分で共通しているので、どれか1つを覚えてしまえばそれを基にして他のシャツの畳み方も覚えやすくなるでしょう。
半袖ワイシャツの畳み方
半袖ワイシャツの畳み方は以下の通りです。
1.全てのボタンを留めてシャツを裏返しにする
2.袖が全てワイシャツの背中に収まるように、両袖を中央に折り込む
3.肩幅からはみ出さない程度に、袖を反対側へ折り畳む
4.シャツの裾部分をワイシャツ全体の3分の1地点に持ち運んで折り、その後全体を2つ折りにしてから裏返しする
長袖の畳み方
長袖のTシャツ、ワイシャツの畳み方は以下の通りです。
1.シャツの裏側を上にして広げる。ワイシャツの場合はボタンを全て留める
2.首まわりから肩先までの中間地点を縫い目として、縫い目に沿って袖を内側に折り畳む
3.反対側の袖も2と同様に行う
4.裾を手に取り2つ折りまたは3つ折りにする
複数枚を畳む際は既に畳んだワイシャツを、これから畳むワイシャツの首先または裾に接するところに置くことで折り畳む際の幅の参考となります。
A4の台紙を利用した畳み方
TシャツやワイシャツはA4サイズのコピー用紙を利用することで、きれいに畳むことができます。
広げたワイシャツの背中へA4サイズまたは20×30cm程度の、畳み終わったときの完成サイズより少し小さめの台紙を置くことで、折り畳む大きさの目安がつけられます。
1.背中側を上にして置いたシャツの襟の付け根部分にA4用紙を置く
2.用紙の左右に出ている身頃と袖を、紙の縁に合わせて内側に向かって折る
3.袖をA4用紙の範囲に入るように折りたたむ
4.裾を10cmほど内側に折る
5.ウエストの位置で折り、A4サイズに整える
この2つの方法は半袖の場合でも、Tシャツにも利用可能です。
シャツを畳む際のポイント
Tシャツやワイシャツに限らず衣類のシワは繊維が湿気や汗を含んだ状態で圧力がかかることで変形し、そのままの状態で乾燥して固まることで発生します。そのため衣服の種類や材質が異なっていてもおおよそ同じ方法で予防が可能です。
ここでは衣類を畳む前段階の、洗濯から乾燥、アイロンがけまでの各段階で必要となるシワ予防の方法を紹介します。
洗濯
洗濯における繊維が変形する原因は、洗濯機への洗濯物の過剰な詰め込みや長時間の脱水です。洗濯に伴う他の衣服や水流との接触、や脱水による圧力もシワの原因となります。そのため洗濯物の量は詰め込み過ぎず、脱水は30秒程度にとどめます。洗濯機が止まったら、すぐに取り出すこともシワ防止になります。
他の服以上にきちんとした仕上がりが求められるワイシャツの洗濯には、更なる工夫が必要です。たとえば洗濯時にワイシャツを洗濯ネットに入れることで、袖や身頃が他の衣類と絡まった状態での脱水など、シワになりやすい状態を回避できます。
洗濯ネットの大きさは30×33センチ程度です。ワイシャツに対して洗濯ネットが大きすぎると洗濯中にワイシャツが動き回ってしまい、生地がよれてシワとなってしまいます。また1つの洗濯ネットに対し、ワイシャツは1枚のみ入れてください。複数入れるとワイシャツ同士がこすれ合い、シワの原因となります。ネットの目は細かい物よりも粗いものが、洗濯液の流れがスムーズになるためおすすめです。ワイシャツは皮脂汚れが付きやすいため裏返して洗います。襟やカフスなど汚れている面を表側にしてネットに入れましょう。
乾燥
ワイシャツは脱水を軽め(30秒程度)にして洗濯機から取り出します。洗濯機の乾燥機能は、シワが付いたまま乾燥してしまうため避けます。洗濯物を物干し竿やハンガーにかける際は、乾いてシワとなる前にシワを除去することが重要です。そのため洗濯物の肩の部分をつかんで何度か振りさばいてシワを伸ばします。また残ったシワはもアイロンがけで取り除きます。
Tシャツの場合は洗濯機から取り出した後平たい部分にTシャツを置き、手でアイロンのようにTシャツを押し広げて15分程度放置してから干すことで、シワが少ない状態で乾燥できます。
アイロンがけ
アイロンがけを行う前に洗濯物に付いている表示を確認し、適したアイロンがけの方法を把握します。アイロンがけに関する表示は以下の通りです。なお2016年12月の表示改正以前の表記も合わせて紹介します。
ワイシャツのアイロンがけは「小さな場所から大きな場所に向かってアイロンがけをする」を意識すると、きれいに仕上がります。
まず襟は表裏両方とも外側から中央にむかってかけます。面の半分をかけたら反対側からかけてください。肩はアイロン台の丸みにシャツを合わせ、背中と前の方向から肩の最も高い部分へアイロンがけします。カフスも襟と同様に、端から中央に向かって半分ずつかけます。袖のアイロンがけの順番はボタンがついている右前身頃、表面の後ろ身頃、ボタン穴のある左前身頃、裏面の後ろ身頃です。ボタン周辺はアイロンの先を使用します。
すぐできるシワ対策
洗濯からアイロンがけ以外にも、今すぐできるTシャツとワイシャツのシワ対策が2つあります。1つは収納方法を改めること、2つ目は使用するTシャツやワイシャツを形態安定シャツのタイプに変えることです。ここでは収納方法と形態安定シャツの特徴を紹介します。
シャツの収納
シャツに限らず衣類をタンスやチェストにしまう際に何枚も重ねて収納すると、全て上手に畳んでいたとしても上の服の重みで下に敷いた服が押しつぶされてシワができてしまいます。ワイシャツのような襟のあるシャツは、重ねるのは2、3枚程度に留めるのが良いでしょう。枚数の都合上どうしても大量収納が必要な場合は、ワイシャツを他の衣類よりも上に収納します。
形態安定シャツ
シワ対策のもう1つの手段である形態安定ワイシャツとは防シワ加工が施された、着用しても洗濯しても通常のシャツに比べ、シワがつきにくいシャツです。形態安定ワイシャツの防シワ性能は形態安定性(W&W性)で表示され、等級の数字が大きいほどシワになりにくいシャツです。3.2級以上のシャツはアイロンがけが不要となり、2.5級以上は軽いアイロンがけで簡単にシワが落ちます。
持ち運ぶシャツのシワ対策
出張や旅行などで持ち込んだTシャツやワイシャツにシワができていた場合、ほとんどのホテルに備わっているタオルまたはバスルームを使ったシワ取り方法が可能です。ここではその具体的な方法を紹介します。
なお、いずれの場合もホテルなどの部屋へ到着した後、シャツをできるだけ早く取り出してハンガーにかけてください。ハンガーにかけてシワが取れれば、これらの対策を取る必要も無くなります。
タオル
温められた水分を含んだタオル(ホットタオル)でシワの部分を10秒程度はさみ、シワの部分を引っ張ってから干すことで、シワを目立たなくすることが可能です。通常のタオルをお湯に漬けるか、水に濡らしたタオルをラップに包み電子レンジ500W、60秒から90秒程度加熱することでホットタオルを用意できます。タオルは堅く絞ってできるだけ水を少なくすると、シワ伸ばし終了後の乾燥時間短縮が可能です。
バスルーム
浴槽にお湯を張って入浴した直後くらいの、蒸気が充満した浴室にシャツをハンガーで吊るすだけでシワを伸ばすことも可能です。軽いシワなら30分、頑固なシワでも一晩浴室に吊るし蒸気に当てた後で取り出し、風通しの良い場所で乾燥させるだけでシワ取りが行えます。
シワ取りスプレー
ワイシャツ用のシワ取りスプレーを使用する方法もあります。シワの気になる部分にスプレーした後に、手で伸ばすだけでシワを解消できるため、時間がない場合に便利です。
出張時はワイシャツケースがおすすめ
スーツケースの中に入れたワイシャツは、他の荷物に押されてシワになりやすいため、ワイシャツケースがおすすめです。ふんわりと畳み、ケースに入れて潰れないように持ち運びます。また、A4サイズのコピー用紙を利用して畳んだ後、紙を抜き取らずに、ワイシャツケースに入れると、畳んだ状態が崩れにくくなります。
丸めるとシワにならないの?
丸めて畳むことでTシャツやワイシャツにシワが付かず、コンパクトに収納できるという話を耳にすることがあります。実際にはTシャツのようなシワが目立たない衣服に活用できるというだけであり、ワイシャツなどシワが目立ちやすい衣服はシャツケースに畳んで収納することが望まれます。
長期収納のポイント
ワイシャツを長期収納する際のポイントは、シワだけではありません。黄ばみなどの変色対策も大切です。シワがなくても襟や脇などが変色していると、着用できなくなってしまうため適切なメンテナンスをしておきましょう。
ポイントになるのは、変色の原因になる徹底的な汚れの除去です。ワイシャツは、素肌に触れる部分が多く、特に襟やカフスは皮脂汚れによる黄ばみなどが出やすいパーツです。長期収納する際は、汚れをしっかりと落とし、黄ばみの原因を除去しておきましょう。
収納前に専用洗剤でお手入れ
ワイシャツを長期収納する前には、襟汚れやカフスの汚れを、専用洗剤でお手入れします。素肌が触れるワイシャツの襟やカフスは、簡単な洗濯だけでは、繊維の奥に沁み込んだ皮脂汚れが完全に落ちていない場合があります。そのため襟や袖に直接使用して汚れを落とす、襟袖の専用洗剤でお手入れすることがおすすめです。
多忙なため、ワイシャツを1週間分まとめて洗ったり、まとめてクリーニングに出す人も多いのではないでしょうか。乾燥して定着した皮脂汚れは、通常の汚れよりも落ちにくいため、染み込んだ汚れが生地の中に蓄積します。その汚れが、長期収納している間に変色の原因になります。
また、洗濯のすすぎが十分でない場合や洗剤の量が水量に対して適切でない場合も、黄ばみの原因になります。汚れだけでなく洗剤も、しっかりとすすいで落としましょう。
クリーニングのオプションを利用する
襟や袖のお手入れをする時間がない場合は、クリーニング店のオプションメニューを利用しましょう。ワイシャツ用の汚れ落としメニューを依頼します。襟や脇の黄ばみ落としや汗抜きクリーニングでお手入れします。
強い黄ばみが発生してしまった後では、クリーニングでも落とすことが困難です。
黄ばみの原因を残さないお手入れを意識することが重要です。
シワ対策をして収納する
ワイシャツのメンテナンスが完了したら、シワ対策をして収納します。ハンガーでの収納がもっともシワになりにくい方法ですが、収納に場所を取ることがデメリットです。クローゼットを効率よく利用するには、ワイシャツを畳んで収納する必要があります。
専用ケースでまとめて保管
畳んだワイシャツの収納には、市販のワイシャツ専用ケースがおすすめです。ワイシャツは、何枚も重ねて収納するとシワになるだけでなく、襟が歪んで見栄えが悪くなります。重ねる場合は、襟を交互にして3枚から4枚程度を目安にします。それ以上重ねたり、ワイシャツの上に衣類を乗せることは避けます。
書類ケースで代用も可能
縦に重ねる枚数を増やしたい場合は、A4サイズの書類ケースもおすすめです。デザイン性の高いワイシャツや冠婚葬祭用のワイシャツは、単品でケースに入れることで、襟のダメージやシワを軽減できるためおすすめです。オーダーシャツや襟が柔らかいソフトタイプワイシャツでも、型崩れを気にせず積み重ねることが可能になります。
シワ対策はハンガーがベスト
Tシャツやワイシャツをハンガーで収納することで、シワを防止できます。スペースに余裕がある場合は、ハンガーでの保管がおすすめです。
ここではシワを防止できるハンガーでの収納の手順と、ハンガーで保管する場合の衣服への影響について紹介します。
ハンガーで収納する手順
ハンガーで収納する際は以下の手順を踏まえると、長期間にわたるシワの予防が可能です。
1.アイロンがけの後は冷まして湿気を取り除く
2.ワイシャツの肩幅のサイズに合うハンガーを選ぶ
3.密着しないように間隔を空けて収納する
4.全てのボタンを留める
湿気を含んだシャツはシワになりやすいため、アイロンがけが終わった後のシャツは湿気が抜けて熱が冷めるまで放置します。湿気を取り除くまで、少なくとも30分以上ハンガーにかけて干します。
シャツに使用するハンガーを選ぶ際は服のサイズに対し、肩幅と同じか、やや小さいハンガーを選びます。肩の縫製ラインよりも大きいハンガーや肩が落ちるような極端に小さいハンガーは、肩のラインが崩れるため避けます。
クローゼットなどの収納スペースへシャツを保管する際は、服同士が密着して圧迫される状態を避けましょう。ハンガーに掛けた状態であっても、生地に圧力がかかるとシワになります。襟が触れる程度のに余裕を持った間隔での収納がおすすめです。
ワイシャツのボタンを留めずに収納すると肩がずれたり、ほかの衣類を出し入れする際にワイシャツが奥に押し込まれてシワの原因となります。
ハンガーで保管した際の衣服への影響
ハンガーに吊るした衣服は、衣服自体の重みで型崩れします。ニット素材のTシャツなどは服の生地が伸びやすいことが特徴です。特にTシャツの襟ぐりと肩は生地の重みで伸びやすいため、伸びたTシャツを着用するとだらしない印象を与えてしまうおそれがあります。Tシャツの場合は、たたみでの収納がおすすめです。
また、クローゼットをメンテナンスせずに長期間放置していると、プリントTシャツのインクが溶けて色移りする、ホコリが溜まる、ダニや湿気によるカビなどの危険性が生じます。定期的に、防虫剤の交換やホコリのメンテナンスを行い、梅雨時など湿度が高い時期は、扉を開けてサーキュレーターで風を入れるなどの対策をします。
オーダースーツSADAとは
オーダースーツの専門店「オーダースーツSADA」では、スーツだけでなくワイシャツのオーダーメイドも可能です。肩幅や胸・胴回りといった基本的な採寸だけでなく腕の長さの違い、なで肩・いかり肩、反身・屈伸などの特徴を考慮した、最適なサイズのワイシャツがオーダーできます。また綿50%ポリエステル50%配合のワイシャツには、シワを抑える形態安定加工が施されています。
毎日着用するワイシャツは、メンテナンスが容易な形態安定加工がおすすめです。
綿100%の生地を使用した、通気性と吸湿性が高く上質感のある快適な肌触りのワイシャツも人気です。生地の通気性が重視される季節や、結婚式などのフォーマルな着こなしにおすすめです。
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今回は、ワイシャツやTシャツのシワになりにくい畳み方や収納についてご紹介しました。ニット素材に分類されるTシャツは、ハンガーでの収納に向いていません。襟ぐりや肩が伸びてしまうおそれがあるため、シワになりにくい畳み方で収納することがおすすめです。織物生地であるワイシャツは、ハンガーでの収納が理想ですが、広いスペースを確保することが必要になるため、畳んで収納することも選択肢になります。畳んだワイシャツは、上に衣類を重ねると、襟が歪んだり、シワになる可能性が高くなります。そのため畳んだワイシャツの収納には、ケースの利用がおすすめです。ワイシャツが6枚程度入る専用ケースを利用したり、書類ケースを使用する方法があります。所有するワイシャツの枚数に応じて使い分けましょう。また、きれいな状態でワイシャツを着用するには、日頃からこまめに汚れを落として、生地を清潔な状態にしておく必要があります。着用したワイシャツを放置してまとめて洗うなどを繰り返すと、汚れが定着して落ちにくくなります。完全に落とすことができなかった汚れが長期収納中に、黄ばみや変色の原因になることも多いため、汚れをしっかりと落とすこともシワと同様に意識したいポイントです。