スーツの運び方で気をつけるポイントを解説!シワにならない畳み方や、おすすめのバッグ・ケースも紹介
「スーツのシワにならない運び方は?」、「スーツのたたみ方が分からない」、「スーツは畳んで収納してもいいの?」そんなお悩みをお持ちではありませんか?カジュアルな衣服と違い、スーツはシワがつきやすい点が特徴です。しかも、かっちりとしたスーツをたたむことには抵抗がありますよね?スーツを傷めずにたたむ方法は、折ってはいけない場所を知っておくことです。スーツは平面の生地を立体的に縫製してるため、体のラインに添うようなスタイリッシュなシルエットになります。特に大切な立体的なパーツが肩と腕の付け根(アームホール)です。肩とアームホールには立体的な形状を維持するための素材も使用されています。スーツを畳むときは、肩を折ること、アームホールを潰すことを避けましょう。近年は、スーツの形を整える素材(芯地)が入っていないタイプも増えています。例えば、オフィスカジュアルで使用されるスーツには芯地が入っていないため、比較的シワを気にせず畳むことができます。しかし、カジュアルスーツであっても長時間重みがかかった状態で持ち運ぶとシワになるため注意が必要です。今回は、「スーツの運び方やポイント」「シワにならない畳み方」「おすすめのバッグやケース」などを紹介します。
スーツの運び方で気をつけるべきポイント3選
スーツをスーツケース等で運ぶ際は、いくつかのポイントに気をつけると、スーツにシワや汚れをつけずに済みます。
スーツの運び方で気をつけるポイントを1つずつ紹介します。
①スーツを長い時間畳んだ状態にしない
スーツの運び方のポイントは、畳んでいる状態を短くすること。
長い時間畳んだ状態にすると、折り目やシワになりやすくなります。
スーツケースに入れる場合は、荷造りの最後に入れるようにしましょう。
ホテルについたらすぐに荷解きし、ハンガーへ掛けるのも大切です。
ジャケットとパンツは、別々のハンガーに掛けるようにしましょう。
ジャケットとパンツを同じハンガーに掛けてしまうと、型崩れにつながります。
パンツは、ズボン用ハンガーに掛け、センタープレス(パンツの前と後の中心にある折り目)をそろえ、裾からつるしましょう。
重さで自然とシワが伸び、きれいな状態を保てます。
②湿気に注意
スーツを運ぶ際は雨や湿気に注意します。
スーツは湿気を吸うと重くなってしまい、型崩れのもとになります。
湿気を含んだ生地は、乾いた生地よりもシワになります。
雨の日には、撥水性・防水性の高いバッグを使用する、または乾燥剤を入れるなどの対応をしましょう。
液体と一緒に入れるのもできれば避けると良いでしょう。
ペットボトルや化粧水などは中身がこぼれると汚れの原因となるため、スーツケースの中で分けて収納すると良いです。
③においも忘れずに注意
スーツを運ぶ際にはシワだけでなく、においにも忘れずに注意しましょう。
食べ物や汗のついた衣類と一緒に入れてしまうと、スーツににおいが移ってしまう可能性も。
スーツは、摩擦に弱く他のものとぶつかると形が崩れる原因にもなるため、分けて入れたり、別のバッグを用意したりすると良いでしょう。
スーツの運び方はどんな方法がある?
スーツを出張などで持ち運ぶ人も多いと思います。
ここではスーツの運び方について特徴を1つずつご紹介します。
運び方1:スーツケース
出張や連泊をする際に、運ぶものが多い場合には「スーツケース」を使用しましょう。
スーツケースは、スーツ以外の荷物も1つに収納できるのがメリット。
1週間から2週間の出張で、スーツを2、3着程度入れる場合でも十分に入ります。
しかし、荷物とスーツを整理して収納しないと、スーツにシワや汚れがつく可能性も。
スーツケースの中は荷物が動かないように、隙間なく詰めるのが大事です。
詰め方が緩いと荷物が動いて押し潰されてしまい、シワ、型崩れのもとになります。
荷物を入れるスペースが分けられている種類もあるため活用してみてください。
分けるスペースがない場合は、荷物のパッキングを済ませた後で、真ん中に挟むようにスーツを包むと固定できます。
さらにジャケットを畳む前に、肩やアームホールにシャツや下着、タオルを挟むと、ジャケットの折りジワを防げます。
パンツは3つ折りにしてジャケットに挟むか、別に分けて収納しましょう。
ネクタイはくるくる丸めたりせず、自宅での収納と同じように2つ折りにして、スーツケースの縁やスーツに挟むのがおすすめです。
運び方2:ガーメントバッグ
「ガーメントバッグ」はスーツ専用の持ち運びバッグです。
特徴はバッグの中にあるハンガーを掛けるスペース。
スーツケースと違い、畳まずに収納できるため、シワにならず型崩れがしにくい状態で持ち運びできます。
ネクタイ・ベルト専用の収納スペースが付いているのも嬉しいポイント。
種類も多くあり、手提げ型やボストンバッグ型、リュック型など、好みの形を選べます。
耐久性・防水性が高いものや通気性の良いものなど、メーカーごとにさまざまな機能があります。
ガーメントケースは手で持ち運ぶため、ロストバゲージ(空港で預けた荷物を紛失されてしまうこと)が不安な人にもおすすめ。
機内で乗客用のクローゼットに入れることもできるので、シワをつけずに持ち運びが可能です。
運び方3:スーツカバー
近距離の外出であれば「スーツカバー」を使う運び方もあります。
スーツカバー単体でも、スーツのシワやホコリの付着を防ぐ効果があります。
新しいものを買わなくても、スーツを買った時に付属されるスーツカバーで使い勝手は十分です。
中には防水・撥水生地のスーツカバーもあります。
スーツカバーは、スーツを持ち運ぶ最低限の機能しかないため、収納が必要な人はスーツケースなどを使いましょう。
運び方4:一時的に手で持ち運ぶ
着用しているスーツのジャケットやブレザーを一時的に脱いで持ち運ぶケースもあります。
出張や研修の移動中、リクルートスーツの上着を持ち運ぶとき、旅行で新幹線や飛行機内で、ジャケットを一時的に脱いで置く際のたたみ方です。
手で持ち運ぶ場合は、スーツを汚さないこと、シワを付けないことがポイントです。
基本的には、スーツの表生地を汚さないように裏地を表に出してたたみます。
<持ち運ぶ際のたたみかた>
- ジャケットを脱ぎ、内側から左右の肩へ手を入れます。
肩の線に内側から親指の横を当てるイメージです。 - 合掌するように手を合わせて、背中の中心線でスーツを二つ折りします。
左手の人差し指と親指で、内側から左右のアームホールを一緒に摘まみ、スーツを片手で持ちます。 - 空いた右手で襟を立てます。
- スーツの前合わせの向かって右側を持ち、半時計回りに360度ひっくり返して、裏地が表に出るように前身ごろを重ねます。
- アームホールを重ねて整えます。
- 二つ折りで腕にかけて持ち運びます。
移動中に置く場合は二つ折りでそのまま置くか、椅子などに掛けます。
その他:ナイロンジャケットやポリエステルジャケットは?
一般的にシワになりにくいと言われる、ナイロンジャケットやポリエステルジャケットを持ち運ぶ場合はどうでしょうか?
基本的には、ウールのスーツと同様に肩や胸、アームホールなどを守る畳み方がおすすめです。
ナイロンやポリエステルなどは、短時間の持ち運びではシワが付きにくい素材ですが、持ち運ぶバッグの中で長時間圧迫されていると、合成繊維特有の取れにくいシワがつきます。
合成繊維に圧力でついたシワは、シワ取りスプレーなどの効果があまりなく、アイロンでの手入れが必要になるため、出張先などでは手間がかかります。
シワになりにくい素材を過信せず、肩や襟がシワになりにくいたたみ方をすることがおすすめです。
スーツジャケットの基本的な畳み方
手荷物をひとまとめにしたい場合、スーツケースで運びたい人は多いと思います。
その場合に、シワになりにくくコンパクトにジャケットを畳む方法を紹介します。
ジャケットの畳み方は次の手順です。
- ジャケットの片方の袖を裏返します。
型崩れ防止のため肩パッドまでしっかり裏返しましょう。 - 裏返した袖の中に反対側の袖を引き入れます。
こうすると肩が重なり、背中の真ん中で縦に2つ折りできます。
このとき襟は立てておきましょう。 - 袖の付け根から折り込み縦のラインと平行に沿わせます。
- シワを伸ばしながら、ジャケットを巻くか、2つ折りにして完成です。
シワになりにくくするには折り畳む場所を最小限にするのがコツ。
この畳み方なら、背中の真ん中・袖の付け根・ウエスト部分の3ヶ所を折るだけで済みます。
ジャケットを折りたたむ前に下着やパンツなどを挟むと、折りジワを防ぐ効果も。
肩とアームホールには型崩れ防止のため、潰れないようにタオルなどを詰めます。
最近は防シワスーツも増えていますが、覚えてしまえば簡単なので、このスーツの畳み方をぜひ実践してみましょう。
シワが出ないワイシャツの畳み方
ワイシャツの運び方を雑にしてしまい、シワになってしまった経験がある人も多いのではないでしょうか。
ワイシャツは以下の手順で畳むとシワになりにくいです。
- ワイシャツの全てのボタンを留め背中側を上に置きます。
襟のボタンもきちんと留めることで、型崩れを防ぐことができます。 - 左袖を、左肩の真ん中から、縦のラインと平行になるように折ります。
この時シワを伸ばしながら畳んでいきましょう。 - 左袖の付け根から、袖を縦のラインと平行になるように折り返します。
- 右袖も同じ手順で折ります。
このとき左右が均等だと美しい見た目になります。 - ワイシャツの裾を10cmほどのところで袖と一緒に折り返します。
- 全体を2つ折りにします。
折った裾を両肩の中に巻き込めば、スーツケースで崩れにくくなるのでおすすめ。 - ワイシャツを表に返し完成です。
畳むサイズに合わせて、台紙(A4サイズなど)を置きながら畳むのもおすすめ。
何枚もシャツを同じ大きさに畳みたい時に、効率良くきれいに形が整います。
折り方の基準がつかみやすくなるため、慣れていない人は台紙を使ってみてはいかがでしょうか。
アイロン掛けの直後に畳むとシワになりやすく、アイロン掛けが無駄になってしまいます。
30分程ハンガーにかけ湿気を抜いてから、スーツケースにしまいましょう。
かさばらないスーツのパンツの畳み方
次にスーツのパンツの畳み方を紹介します。
以下の手順で、かさばらずにコンパクトに運べるので参考にしてみてください。
メンズパンツ、レディースパンツ共通の畳み方になります。
- パンツのボタンとファスナーを全て外します。
パンツのボタンとファスナーを外す理由は、2つ折りした時に、シワが入らないようにするためです。 - パンツの裾を持って、センタープレス(パンツの前と後の中心に入っている折り目)を合わせ重ねて置きます。
- パンツの膝で2つ折りにし、もう1度半分に折ります。
間にワイシャツやタオルなどをクッションのように挟むと、シワがつきにくくなります。 - 畳んだ後はジャケットやタオルで包んで収納します。
こうすると、スーツケースの中でほどけず、生地の摩擦防止になります。
スーツケースではなくリュックなど狭いスペースに入れて運ぶ場合は、シワを防ぐためにズボンを巻くのがおすすめ。
巻く際はシワを伸ばしながら巻いていきましょう。
スカートの畳み方
スカートの畳み方は、長方形を目指してたたみます。畳み方は、下記の順になります。
- スカートを広げます。
まずは、たたみやすいようにスカートを広げましょう。 - 3分の1ずつたたみます。
スカートの端からおよそ3分の1ずつ、中央に重ねましょう。たたんだ後は、長方形になるように形を整えます。 - 半分に折ります。
スーツ用のスカートを、半分に折ります。カジュアルなスカートの場合、収納スペースを広げるためスカートを丸めて収納する方もいます。しかし、スカートの生地を痛める可能性があるため、丸めないようにしましょう。 - さらに半分に折ります。
さらに半分に折り、完成です。3つ折りにすることで、たたんだジャケットの間に、スカートを収納できます。ジャケットとスカートを1つにまとめることで、持ち運びも楽になります。
日頃からスーツにシワがつかないためにするべきこと
スーツはデリケートな素材のため、外出時だけでなくシワができないよう、日頃から気をつける必要があります。
そこでシワを防ぐための習慣についていくつか紹介します。
スーツ専用ハンガーにかける
スーツは専用のハンガーにかけましょう。
スーツに対応していないハンガーを使うと、型崩れやシワの原因になります。
ワイヤーハンガーや細いハンガーを使うのはNG。
ジャケット用ハンガーは厚みが3cmから5cmあるものが良いでしょう。
パンツ用の逆さ吊りのハンガーがあると、重みでシワが伸びるのでおすすめです。
ハンガーは木製のハンガーがおすすめです。木製のハンガーを使うことで、スーツの型崩れを防ぐことができます。
木製のハンガーはスーツの湿気を吸い取る効果もあるため、仕事でスーツを着る機会が多い方にもおすすめです。
ポケットの中身はすべて出してからハンガーにかけましょう。
ポケットの中にものが入っていると、重みでスーツが型崩れしてしまう可能性があります。
ハンガーにかけた後は、ブラッシングをしましょう。そうすることで、ほこりや汚れが落ち、スーツが長持ちします。
深いシワができたらスチームアイロンで伸ばす
スーツに深いシワがついてしまっても、スチームアイロンを使うとある程度解消できます。
高温の水分を加えることで、ウールの復元力でシワが伸びます。
見た目がパリッとした印象になり、型崩れを防止できます。
さらに、スチームの熱で殺菌できるため、においにも効果を発揮します。
毎日でなくとも、シワが気になったタイミングでアイロン掛けを行うと良いでしょう。
注意点としては直接アイロンを当てないこと。
生地を傷めてしまうため、少し浮かせて蒸気を当てるように使いましょう。
防シワスーツを選ぶ
シワが付きにくいスーツを使うと日頃のお手入れが簡単に。
防シワスーツは伸縮性に優れるため、スーツを運ぶ回数が多い人は1着持っておくとシワがつきにくいため安心です。
防シワスーツの中には、撥水性に優れるものもあり生地の傷みを軽減できます。
オーダースーツSADAでは、「防シワナチュラルストレッチ」スーツや、「形態安定加工」が施されたワイシャツが購入可能。
ぜひ1着用意してみてはいかがでしょうか。
スーツを休ませる
スーツは1日着たら1日休ませるのが、シワを作らないコツです。
シワの原因の一つが、着用中の汗などによる湿気です。
湿気を含んだスーツはシワがつきやすく、椅子に座ると足の付け根や膝、膝にシワが目立つようになります。
連日、同じスーツを着ていると、シワの形が定着し取れなくなってしまいます。
同じスーツを連続で着用せず、最低でも一日は休ませて、汗を抜きましょう。
外出先ではシワ取りスプレー
外出先でスーツにシワがついてしまった時に役立つのが、「シワ取りスプレー」。
シワ取りスプレーは、ウールが水分で回復する性質を利用したものです。
使用方法は、スプレーをスーツに吹きかけ、軽くシワを伸ばした後、一晩風通しの良い場所で陰干しするだけ。
出張時は1本携帯用のミニタイプを持っておくだけで安心です。
注意点としては生地の種類。
シルクやレーヨンには使用できず、合成素材の一部は水分を吸収しないため効果が薄いでしょう。
オフィスカジュアル用スーツなど、ポリエステル100%の生地では効果があまり期待できません。ウールが30%以上混紡されていれば、ある程度効果があります。
ウールの混紡率が上がるほど、シワ取りスプレーの効果も上がります。
浴室の湿気を利用する
出張先でスプレーを忘れてしまった場合は、浴室にお湯を張り30分ほど吊るしてから陰干しするのも効果的です。
浴室の湿気を使用する方法も、ウールが混紡されている場合に有効です。
ウール100%の生地を使用したスーツであれば、雨や湿気の高い日などに、ハンガーに掛けておくだけでも、ある程度シワが回復します。
スーツを収納するときのポイント
スーツを収納するシーンは、着ない日のクローゼットでの一時保管や、シーズンオフになったスーツの衣装ケースへの収納、出張のためにバッグに一時的に詰め込むなどさまざま想定されます。
スーツの収納の際は、正しい収納方法を取らないとスーツの寿命を縮めてしまいます。
いずれのスーツの収納方法にも共通するチェックポイントは、主に以下の5つです。
- 形崩れを起こさない
- シミ汚れを付けない
- カビを生やさない
- 虫食いを起こさない
- ひどいシワをつけない
収納方法や期間によって、取るべき対策が変わってきます。
ここからは、収納方法や収納期間別の保管方法について解説します。
クローゼットでのスーツの収納方法
シーズン中に一時的に保管する、帰宅後にクローゼットへ収納する場合のチェックポイントです。
ポケットの中身は全て取り出す
ポケットの中身を全て取り出して収納するのが一つのポイントです。
スーツは意外とポケットの中にある物の影響を受けます。
重さによる形崩れや、形状の変化によるシワの原因になるため、収納前には全てのポケットを確認しましょう。
ハンガーはスーツに合わせたものを
スーツのサイズに合った専用ハンガーを使うのがポイントです。
スーツのジャケット用のハンガーは、肩のラインを崩さないように、ジャケットのラインに沿う厚く緩やかなカーブ状の作りになっています。
普通のハンガーを使ってしまうと、スーツの重みで肩の形が崩れ、着心地も悪くなります。
また、専用ハンガーでもサイズが合わないと重みで形が崩れます。
きちんと肩幅のサイズに合った専用ハンガーを使いましょう。
ジャケットをハンガーに掛けて、袖の付け根から中のハンガーに触れます。肩幅よりも幅が短いもの、肩幅よりも長いものは避けます。
短いハンガーは肩の端が袖の重みで歪みます。ハンガーが長すぎると、はみ出た部分に生地が引かれて型崩れします。
スラックスの場合も同様にシワや折り目ができにくい専用ハンガーがあるので、サイズを確認して使うことをおすすめします。
ブラッシングをしておく
スーツはブラッシングにより汗や皮脂、ゴミなどを落とすことが重要です。
見えない汚れでスーツはダメージを受け、劣化します。
収納前はもちろん、普段からなるべくブラッシングをしておくことが大切です。
毎日ブラッシングをするには手間がかかりますが、最低でも3回着たら1回はブラッシングします。
2着以上を着回して、週末など休みのタイミングでまとめてブラッシングをするのが効率的です。
ブラッシングには3つのコツがあります。
①横向きで広範囲にブラッシングする
スーツに対して垂直向きにブラシを持ち、水平方向に動かして広範囲を一気にブラッシングします。
これにより効率の良いブラッシングができます。
②あまり力を入れない
スーツは力を入れずにやさしくブラッシングしましょう。
力が入ると、ゴミやホコリを生地に埋め込んでしまう原因になります。
結果的にスーツの生地を傷つけ、スーツの見た目が悪くなる原因になるでしょう。
スーツの寿命を縮めないために、力を入れずにブラッシングするように注意しましょう。
③下から上→上から下の順でブラッシング
スーツをブラッシングする際は、下から上→上から下の順番を守ると効果的です。
最初に下から上にブラッシングをして、生地の織目や繊維の間に入り込んだ汚れを掻き出します。
続いて上から下にブラッシングをして、スーツの表面に浮かせたゴミやホコリを落とします。
この方法を使えば、効率的にスーツの汚れの原因を除去できるでしょう。
もしシワがついてしまったときの対処法
どんなに気をつけていても、スーツにシワはついてしまいます。シワになる原因は、生地の繊維が歪むことで起こります。
シワがついてしまった場合、アイロンでシワを取るのですが、出張先ではアイロンが使えないこともあります。ここでは、アイロンが使える時と使えないときの2つの対処法を紹介します。
アイロンが使える時
スーツのシワを取る時は、アイロンのスチーム機能を使います。
方法は、下記になります。
- アイロンをスーツから少し浮かす
- シワ部分にスチームをかける
- スチームをかけた後、日陰で干す
スーツには、動物や天然素材を使った生地が多く、吸水性があります。アイロンのスチーム機能を使うことで、生地が水分を吸水し、生地が元に戻ります。
もし、シワがなくならない場合は、当て布をしてアイロンをかけましょう。当て布をしないと生地によってはスーツにテカリが出る可能性があります。大切なスーツを長く使うためにも、当て布は必ず使用しましょう。
アイロンを使わない方法
アイロンが使えない場合は、入浴後のお風呂場にスーツを干しましょう。入浴後のお風呂場は湿気が多く、スーツの生地が水分を吸収しやすい環境です。つまり、アイロンのスチーム機能が再現されます。
湿気が多いと、スーツがカビ臭くなったり、濡れてしまうため、シワが伸びたらすぐに取り出しましょう。
シワがどうしても取れない場合はクリーニングに出す
「自宅のアイロンを試したけど、シワが取れない」
シワがついたまま放置したり、長年同じスーツを使っていると、シワの形が定着してしまい取れなくなる場合があります。
どうしても取れないシワは、クリーニングに出しましょう。
スーツのシワは、生地の歪みです。クリーニングでは自宅のアイロンよりも高い温度でプレスするため、シワが直る可能性があります。しかし、絶対にシワがなくなるわけではありません。
どうしても、シワをつけたくない方は、日頃の手入れをしっかり行い、スーツを長持ちさせましょう。
スーツの持ち運びに向いているバックやケース
スーツを運ぶのに使うバッグには、ボストンバッグやブリーフケース、スーツケースなど様々な種類があります。
そのため、滞在日数や持ち運びやすさ、価格など考えながら選ぶ必要があります。
ここでは、バッグやケースの選び方、おすすめの種類を5点紹介していきます。
1.滞在数が多いならボストンバッグタイプ
長期滞在でスーツなど運ぶ荷物が多い人は「ボストンバッグタイプ」のガーメントバッグがおすすめ。
ガーメントバッグの中では収納力が1番で、スーツはもちろん、革靴やパソコンなどの仕事道具まで入ります。
このバッグ1つでも十分ですが、持ち運ぶのが大変な場合はスーツケースの持ち手に引っ掛けるキャリーオンタイプを選びましょう。
スーツは畳む必要がなく、緩やかに巻かれるためシワがつきません。
スーツケースと違い、取り出す手間が少ないのも魅力です。
サイズがかなり大きいため、日帰りや1、2泊程度の外出の場合は不向きでしょう。
2.持ち運びと収納力を重視するならブリーフケースタイプ
スーツのガーメントバッグで王道とされるのが「ブリーフケースタイプ」。
ボストンバッグタイプに比べ、スマートで持ち運びがしやすく、ネクタイや財布などの小物も収納できるのが魅力。
商品によっては書類やパソコンも入るので、荷物がコンパクトにまとまります。
ショルダーベルトを付けて肩から提げる2WAYタイプもあります。
地面に当たらずに済み、移動時にも手が空くため、おすすめです。
靴などは入らないため、出張時にはキャリーケースと併用する必要があります。
3.軽さや価格を重視するならスーツカバーや薄型ガーメントバッグ
軽さや価格を重視する人には、スーツカバーやスーツだけを入れるガーメントバッグがおすすめ。
薄くて軽いため持ち運びがしやすいのが特徴です。
ボストンバッグやブリーフケースタイプと比べ、比較的価格が安いのも魅力。
スーツを購入すると付いてくるスーツカバーでも、多少のほこりや水分であれば防いでくれます。
ただし、このようなバッグはスーツ以外の収納はほぼないため気をつけましょう。
スーツが2つ折りされるため、折りジワがつきやすいデメリットもあります。
4.荷物をひとまとめにしたいならスーツケース
荷物をバラバラに運びたくない人にはスーツケースがおすすめ。
ただし、移動中に荷物を取り出しづらいデメリットもあります。
また、スーツを折りたたむ必要があるため、ガーメントバッグに比べシワがつきやすいのが欠点。
他の荷物を一緒に詰めるため、スーツにぶつかって型崩れしてしまう場合もあります。
コートや大きい荷物などバッグに収納が難しいものには、スーツケースを使いましょう。
5.脱ぎ着が多いならポータブルハンガー
少しの持ち運びや脱いだジャケットには、ビジネスバッグの持ち手に引っ掛けて使える「ポータブルハンガー」がおすすめ。
暑い時期に脱いだジャケットを手に持つのは面倒な時に重宝します。
デザイン的にもバッグに溶け込み気にならないデザイン。
カバンに入るサイズのハンガーなので携帯も簡単。
他のケースやバッグに比べスーツは保護できませんが、少しの間の持ち運びには便利です。
スーツを長期間収納する場合の方法
スーツを自宅に長期間保管する場合は、衣装ケースなどに収納するのが一般的です。
スーツを長期間保管する場合、以下の点を覚えておくといいでしょう。
湿気と虫食いの対策をする
長期間の収納時に最も気を付けるべきことは湿気と虫食いへの対策です。
除湿剤・防虫剤を使って対策をします。
それぞれ有効期限があるので、衣装ケースに期限を書いたシールを貼っておくなどしてきちんと交換することをおすすめします。
また、除湿剤や防虫剤があっても過信はせず、湿気のない日に衣装ケースを開けて風通しをよくするとより効果的です。
湿気と虫食いは発生してからでは遅いので、事前にしっかり対策しておきましょう。
クリーニングしてから収納する
収納して長期間着用の予定がないスーツは、クリーニングしてから収納することをおすすめします。
カビやにおいは、付着した汚れが原因で発生します。
長期間の収納時はこれらの原因となる雑菌が繁殖しやすいため、クリーニングして汚れを落としてから収納しましょう。
クリーニング時のビニールカバーのかけっぱなしはNG
スーツのクリーニング後にかかっているビニールカバーのかけっぱなしはNGです。
ビニールカバーは風通しが悪く、湿気でスーツが傷んだり、カビが生える原因になります。
ホコリやごみがつかないからと、ビニールカバーはかけっぱなしでいいと思われがちですが、外すようにしましょう。
収納ケースに畳んでしまう場合
スーツはハンガーにかけて保管することが理想ですが、スペース的に難しい場合もあります。
その場合はスーツを平置きし、襟を立てて全体的にシワを伸ばします。
パンツは二つ折りにして胸の上に乗せます。
パンツの上に袖の先を持って袖を乗せ、袖の上にジャケットの裾を乗せます。
スーツが二つ折りのサイズになるため、一着ずつ薄い箱に入れて保管すると、型崩れを防止できます。
箱がない場合は、収納ケースに入れます。
収納ケースのサイズが小さい場合は、スーツをもう一度折り、4つ折りのサイズにします。
防虫剤を使用し、衣類の一番上に乗せ、潰れないようにしましょう。
長期間であればそもそも収納しないサービスもある
最近、宅配で引き取ってクリーニングをした後、衣服をそのまま預かってくれる衣類保管サービスが登場しています。
季節の変わり目、次のシーズンまでまず着ることのないスーツはこのサービスを利用するのも一つの手です。
しっかりと管理してくれるので、シワ・シミ・カビはもちろん発生せず、収納スペースを考慮する必要もありません。
実は店舗でのクリーニング料金よりも、宅配クリーニング+衣類保管の料金の方が安い場合もあります。
衣類保管サービスを利用して、長期間着ないスーツは預けてしまうのも一考ですね。
スーツの収納に役立つグッズ
ここからは、スーツの収納に役立つグッズを2つ紹介していきます。
圧縮袋
スーツの収納には、実は圧縮袋がとても便利です。
スーツを収納する場合は、あえて空気をほぼ抜かずに使います。
圧縮袋の中の空気がクッションとなり、スーツがシワにならない状態で収納できるのです。
長期保管に非常におすすめの方法なうえ、圧縮袋はスーツ以外にも使えるので持っておいて損はないでしょう。
収納ケースに何着かまとめて入れる場合にも、スーツが潰れないため便利です。
不織布製の洋服カバーや収納ケース
スーツの保管には不織布製のアイテムが便利です。
不織布は風通しがよく、不織布そのものが湿気やカビの対策になります。
また、不織布製品には防虫剤を入れるカバーがついているものもあり、活用することで虫食い対策も可能です。
スーツ用にいくつか用意しておくといいでしょう。
オーダースーツ専門店「オーダースーツSADA」とは?
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※2023年8月26日時点の価格です。価格は変更になることがあります。
豊富な品揃えと丁寧な接客で、あなたのスーツ選びをサポートいたします。
ぜひお気軽にご利用ください。
今回は、スーツのシワを防ぐ方法とシワになりにくい運び方についてご紹介しました。スーツは運び方のポイントや、畳み方、バッグの選び方を知るだけで、型崩れやダメージを減らして運べます。ぜひ紹介したポイントを、出張での持ち運びに活かしてみてください。毎日のお手入れや、収納にも少しだけ手間をかけることで、スーツは長持ちします。また、シワになりにくいさまざまな方法に加え、シワになりにくい防シワ素材の生地も、積極的に活用しましょう。現代は、生地作りの技術も進歩しており、ウール素材も扱いやすくなっています。オーダースーツSADAは、長い歴史と伝統で培われた技術、ノウハウを活かしてスーツを仕立てます。上質なウール生地の仕入れから縫製・販売までをワンストップで行うことでコストの最適化を実現しています。マシーンメイドのフルオーダーのため、お求めになりやすい価格で、なおかつ体に合わせてスーツを仕立てるため、シルエットの美しい1着が手に入るのです。豊富な品揃えと丁寧な接客でオーダースーツ作りをサポートするオーダースーツSADAは、オーダースーツ作りが初めての方から何着も仕立てた経験のある方まで、幅広い層に愛されています。ぜひ一度足を運んでみてください。