メンズグレーコートのファッションコーデをご紹介!グレーコートの特徴から選び方まで
コート選びに迷うことはありませんか?色一つとってもさまざまな色があります。その中でも他のアイテムと合わせやすく汎用性が高いのがグレー。グレーのコートが使用できる場面は数多くあるのです。たとえば、きちんとした装いが求められるビジネスシーン、ややカジュアルな装いでも許されるビジネスカジュアルなどのシーンでグレーのコートは重宝します。同じグレーのコートでも、コートの形(種類)によって印象は変わります。ビジネスシーンなどきちんと感を出したいときに着用するコートと、オフィスカジュアルなどややくだけた印象を作りたい時に着用するコートでは、種類が異なります。また、コートに使われる素材はおおよそ決まっています。温かくいのに着心地が軽いコートを作るには、特定の天然素材が必要なのです。また、コートを着用するときはインナーやボトムスのチョイスが重要になります。せっかく格好良いコートを選んでも、インナーやボトムスがコートと合っていなければ良いコーディネートにはならないでしょう。グレーのコートをもとにコーディネートを考えたい人は、ぜひこの記事を最後まで読んでみてください。グレーは汎用性の高い色ではありますが、コーディネート例も紹介しているため、自身のファッションスタイルを考える参考になるでしょう。
イメージ別コートの選び方
一口にメンズのグレーコートと言ってもシーンによって着用するコートは異なります。シーン別に適切なファッションを考慮して、グレーコートを選びましょう。
結婚式・パーティーなど
フォーマルな場では色が濃くなるほどフォーマル度が高くなると言われています。スーツにあるブラック、ネイビー、グレーはコートでもラインナップのある色。この中では黒がもっともフォーマル度の高い色になります。
結婚式の一般ゲスト(略礼装)の場合はネイビーやダークグレーのコートでも構いませんが、正礼装や準礼装の場合は黒のコートを選ぶようにしましょう。
黒のコートの中でもフォーマル度が高いのは柄のないシンプルなデザイン。その中でも比翼仕立てのコートなら間違いないでしょう。比翼仕立てとは前身頃のボタンのうち、一番上のボタン以外が隠れるタイプのもののことをいいます。
カジュアルなコートや派手なコートがNGなのは言うまでもありません。また、コートに限らず結婚式ではファーや毛皮のついたもの、アニマル柄は動物の殺生をイメージさせるためNGとされています。パーティーではドレスコードと場の雰囲気に合わせて、結婚式の例を参考にコートを選びましょう。
ビジネス
ビジネスシーンではグレーコートを着用しても問題ありません。暗めのグレーでも光沢があるものが良いでしょう。スーツのジャケットのように襟やボタンがきちんとついているものを選び、丈は膝くらいまでのロング丈が良いでしょう。コートの種類としてはチェスターコートやステンカラーコートが合います。
オフィスカジュアル
オフィスカジュアルではビジネスで使うより厚手であまり光沢のないグレーコートを選ぶと良いかもしれません。形もよりカジュアルなものが許されるため、Pコートやダッフルコートでも問題ないでしょう。また、襟が立っているスタンドカラーコートもオフィスカジュアルに向いています。
グレーの印象
汎用性の高いグレーコート。グレーという色にはどのような印象があるのでしょうか?
色の主張がやさしい
グレーは白と黒を混ぜて作る色ですので、無彩色になります。無彩色は赤や青、そして黄色など三原色と合わせて違和感がないほか、もちろん白や黒の無彩色にも合います。ほかにもベージュやブラウンと合わせても相性が良いため、ビジネスからオフィスカジュアルまで、幅広いシーンの服装にマッチするのです。カジュアルの場合はモノトーンでまとめればシックに、カラーアイテムと組み合わせればよりカジュアルにと、コーディネートの幅が広いのが特徴です。
落ち着いた大人の雰囲気
グレーはくすんでいる色のため、落ち着いた大人の雰囲気があります。スーツでもグレーはシックな印象があるのと同じです。また、洗練された印象があるのもグレーの特徴です。
いろいろな服に合わせやすい
グレーはさまざまなアイテムと合わせやすいのが特徴です。ビジネスシーンでネイビーのスーツに合うのはもちろん、チャコールグレーやブラウンのスーツにも合います。一方、オフィスカジュアルではベージュのニットや有彩色のインナーにも合うのです。
グレーコートは野暮ったい?おしゃれな着こなしポイント
一方でグレーが野暮ったいなんて言われることもあるそう。ここでおしゃれな着こなしポイントを紹介いたします。
かっちりしたコーディネートを意識する場合
まずはかっちりしたコーディネートを意識する場合です。おすすめのコートはチェスターコートかステンカラーコートです。
チェスターコートはスーツでいうところのノッチドラペルのような形をした襟が付いているコートです。丈は膝上あたりまであり、お尻がすっぽり隠れるロング丈です。フォーマル度が高いコートのため、コーディネートに取り入れるとかっちりした印象に。グレーの中でもより黒に近いグレーのほうが落ち着いた雰囲気になります。
また、ステンカラーコートもおすすめです。ステンカラーコートの襟はシャツのような形をしていますが、襟のサイズはシャツより大きめになっています。チェスターコートと同様に丈は膝上のまであり、お尻がすっぽり隠れるロング丈となっています。黒に近いグレーも良いのですが、見た方によっては堅く見えてしまうことも。ステンカラーコートの場合は、ベージュがかった明るいグレーだと適度に柔らかい印象になるでしょう。
カジュアルなコーディネートを意識する場合
オフィスカジュアルなど、ある程度のラフさを許される場合にはPコートやダッフルコートがおすすめです。
Pコートは大きなノッチドラペルのような襟が付いたコート。丈は腰くらいまでしかないので、お尻のトップが隠れる程度のショート丈です。Pコートはもともと軍隊のコートとして使用されていた歴史があるため、機能性の高いコートとして有名。コートの中では比較的カジュアルな部類にはいりますが、仮にスーツを合わせても使えるという万能タイプなのです。
ダッフルコートはフードがついたカジュアル色の強いコートです。丈はチェスターコートやステンカラーコートより短く、Pコートより長いという絶妙な長さ。Pコートよりさらにカジュアル度が高いため、カジュアルシーンでの利用がメインとなるかもしれません。しかし、ジャケットやスラックスをきちんと選べば、オフィスカジュアルで着用することもできるでしょう。
コートはどんな素材の物がいい?
コートにはどのような素材が使われるのでしょうか?代表的なものをピックアップしました。
ウール
ウールは羊毛から作られる天然素材です。モコモコしていて弾力があり、温かい肌触り、程よく空気を含むため温かさをキープできるという特徴があります。ほかにもメリットとして、防寒性が高くシワになりにくい点がありますが、反対にデメリットとして水に弱く虫に食われやすいという点もあります。
コットン
コットンは木綿の種から採れる綿で正式名称を「種子毛」といい、ウールと同様に天然素材です。もともとは種を守るために生えているフワフワした毛のことで、それをスーツやコートに利用しているのです。その昔、メキシコから世界の国々をわたり、平安朝時代に中国から日本に輸入されたコットン。現在の主な産地はアメリカやインドです。メリットとしては、ふんわりとした肌触り、優れた通気性や吸水性、そして優れた保温性や耐水性が上げられます。反対にデメリットとしては、縮みやすくシワになりやすい点と、毛羽立ちやすい点が挙げられます。
メルトン生地
メルトン生地とは、コートに使われる厚手の生地で、ウールやコットンなどから作られます。保温性や柔軟性に優れており、秋冬のコートやアウターには欠かせない生地となっています。メルトン生地は紡毛織物の一種で、繊維の方向や太さが不揃い、かつ糸そのものの柔らかさを活かして撚っている紡毛糸を使って作られているもの。メリットとしては耐久性や保温性が高く、生地が柔らかい点、デメリットとしては生地が重く毛玉になりやすく、そして虫食いのリスクがある点が挙げられます。
カシミヤ
カシミヤは、中国やネパール、それにモンゴルなど標高の高い場所に住んでいるカシミヤ山羊の毛のうち、冬にしか生えない産毛を原料としています。そのため、非常に希少性が高く、生地の単価も高い傾向にあるのです。メリットとしては肌触りがよく、優れた保温性や保湿性を持ち、光沢や高級感があること。そしてデメリットとしては水に弱く、手入れの必要があり、虫食いのリスクがある点が挙げられます。
ポリエステル
ポリエステルは世界中で最も広く使用されている化学繊維。天然素材にはない優れた特徴を持っています。メリットとしてはシワになりにくく、比較的熱に強く、光沢があり、虫がつかないこと。反対にデメリットとしては静電気が発生しやすい点が挙げられます。
グレーコートのおすすめコーデ4選
グレーコートのおすすめコーデを、テーマを変えて4種類紹介いたします。
モノトーン
黒がかったグレーのチェスターコートに合わせるのは、白いシャツの上に合わせた黒がかったグレーのニットと、黒のパンツ。全体的にモノトーン(無彩色)だが、シャツの襟と裾がニットのインナーから見えているため、バランス良く仕上がっています。コートとインナーのニットはほぼ同じトーンの黒がかったグレー。上半身は一体感があって引き締まっているのに対して、ブラックのパンツはさらに濃い色をしているため、全体を引き締める役割をしています。下半身が安定して見えるため、上半身がグレーながらもやや明るい印象になるのが不思議です。
カラーアイテム
ベージュがかったグレーのステンカラーのコートに、ブラックのスキニーパンツ、そしてコーヒーカラーのタートルネックのセーターを合わせれば、シックなカジュアルコーデの完成です。インナーのコーヒーカラーがちょうどグレーとブラックの中間色のようになっており、落ち着き感と明るさを同時に表現しています。コートの明るさに対してインナーやパンツの色に深みがあるため、コートがより明るく見えます。
ショート丈コート
ネイビーのセットアップスーツにグレーのダブルブレストのPコートを羽織り、インナーには青系のストライプシャツと、同じく青系のストライプのネクタイ。Pコートはカジュアル感のあるコートですが、着方によってはビジネスシーンで着用してもそれほど不自然ではありません。丈の短さが全体的にすっきりとした印象になる反面、ダブルブレストのボタンによりコートそのものの存在感はあります。大きくて華やかなPコートの襟が、ビジネスコーデに華を添えているようです。
ロング丈コート
黒がかったグレーのチェスターコートに合わせるのは、白がかったベージュのニットとグレーのテーパードパンツ。厚みのあるメルトン生地を採用しているため、温かいのに着心地は軽やかという特徴を活かしています。インナーのニットが明るめのトーンのため、コートとパンツが全体をきちんと引き締める役割に。インナーをタートルネックにしてもキレイに見えるかもしれません。
この記事ではグレーコートを着用できるシーンやグレーコートの特徴、着こなしのポイントや使用される生地・素材について解説しました。グレーコートは主にビジネスやビジネスカジュアルで着用できます。結婚式やパーティーの場合、格式によっては(略礼装の場合は)グレーコートでも構いませんが、正礼装や準礼装の場合は比翼仕立てのブラックコートの方が良いでしょう。グレーは無彩色で他の色と合わせやすい特徴があります。そのため、白や黒の無彩色はもちろん、青・赤・黄色のような有彩色との組合せも可能です。同じグレーコートでも、きちんと感を出したいときはチェスターコートや、ステンカラーコート、そしてカジュアル感を出したいときはPコートやダッフルコートを着ましょう。なお、Pコートは着方によってはビジネスでも問題なく着られる優れものです。コートでよく使われる生地はウール、カシミヤ、そしてメルトン生地です。メルトン生地はウールなどを原料にした厚手の生地で、秋冬のコートには欠かせないものです。コートを取り入れたコーディネートは、モノトーン、カラーアイテム、ショート丈、ロング丈などさまざまなものを紹介しました。あなたのお気に入りのコーディネートを探して、冬のおしゃれを人気のグレーコートで楽しんでみてください。