ダウンジャケットというとカジュアルなイメージがありますが、意外とスーツとの相性もよく、ビジネスシーンで使うこともできちゃいます。今回はそんなダウンジャケットに関する記事となります。
スーツに似合うダウンジャケットは?
・マットな質感が大事
ダウンジャケットの多くはポリエステルなどの光沢がある生地が使われています。
しかしながら、光沢が強いジャケットですとカジュアル感が出てしまうため、スーツとは合いません。
スーツに合わせるならウールやカシミヤなどを使用した、光沢の少なくマットな質感のダウンジャケットがおすすめ!
特にスーツ生地とテイストの近いものを選ぶことで、お互いの相性がよくなりますよ。
・サイズ感を意識
ダウンジャケットはコートに比べて厚みがあるため、着こなし次第ではだらしなく見えてしまうこともあります。
スーツに合うジャケットを選ぶ際は、体のサイズに合った細身のものを選ぶとよいでしょう。
また、ダウンジャケットの丈はスーツの裾が隠れるくらいのサイズ感を意識しましょう。
・上半身と下半身のバランスにも気を配って
ダウンジャケットに厚みがあるのは先ほどもお話しましたが、そうすると上半身はダウンジャケットで膨れて丸くなる一方で、下半身はスラックス(パンツ)のシャープなシルエットが目立つ形になります。
このアンバランスさは横に広がって見えてしまい、不格好な印象を与えてしまいます。
そのため、上半身と下半身のバランスが損なわれない程度の厚さのダウンジャケットを選ぶことも、着こなしのコツの一つと言えます。
スーツに似合うだけじゃない!ダウンジャケットは機能性も抜群!
空気をたくさん含んだ抜群の保温性
ダウンというのは水鳥の羽毛と羽毛の間に生えた、丸い球状の綿毛の事を言います。
フェザーとの一番の違いは羽軸を持たないため柔らかく、軽量な点にあります。
またダウンは毛と毛が互いに絡み合いにくい特徴を持っているため、大量の空気を取り込む事ができます。
この大量の空気が断熱材となって、高い保温性を作り出してくれるわけです。
保温性のより高いダウンジャケットを選びたい時はフィルパワーという数値を参考にするといいでしょう。
フィルパワーとは、羽毛のかさ高性を示す数値になります。
羽毛のかさ高が増えるほど、より多くの空気を含むことができるため、保温性に優れている事になります。
一般的にフィルパワーが600?700のものを良質、フィルパワーが700以上のものを高品質ダウンと呼び、保温性が高いダウンジャケットとなります。
フィルパワー700?800の超高品質ダウンは秋冬シーズンの登山など、厳しい環境下でも使われるほど、非常に高い防寒性を有しています。
お住まいの地域の気候など、防寒の必要に応じて、このフィルパワーを参考にダウンジャケットを選ぶのがいいでしょう。
ダウンを水から守るための高い撥水性
一般的にダウンは水を吸い込むと保温性が失われてしまうため、水分は天敵です。
そのために、ダウンを守るために撥水・防水加工が施されたダウンジャケットが多く発売されています。
ちょっとした雨などの、多少の水分なら弾いてくれるので、ダウンの持つ保温性はもちろん、大切なスーツを水滴から守ってくれるかもしれませんね。
冷たい風を通さない高い防風性
ナイロンやポリエステルなどの化学繊維を使ったダウンジャケットは風を通しにくい特徴があります。
外からの冷たい空気をシャットアウトしてくれるので、体温で暖められた空気を逃がすことなく保持してくれます。
風が強く防寒・防風性能を重視したい方には化学繊維を使ったダウンジャケットがおすすめ!
かいた汗を逃がす工夫と高い通気性
ダウンジャケットは通気性が高く設計されているものもあります。
一般的にダウンジャケットは保温性が高く、汗をかきやすくなります。
この汗を放置すると、体温が奪われて体を冷やしてしまいます。
そのためダウンジャケットの中には通気性が高く設計されているものや、袖口を縛ったり緩めたりして通気性を調整できるタイプの商品が多く販売されています。
厚さに対してとっても軽量
ダウンはフェザーと違って羽軸を持たないため、柔らかくたくさんの空気を含みます。
ダウンジャケットの生地の厚みのほとんどは空気になります。
そのため、生地の厚さに対してとっても軽量で動きやすく、運動性にも優れています。
この軽量さにもフィルパワーが関わってくるのですが、フィルパワーの大きなダウンを使えばそれだけ少ない量で大きく膨らむため、より軽量なダウンジャケットを作ることができるのです。
そもそも暖かいスーツの生地
スーツには大きく分けて春夏用・秋冬用・オールシーズン用の3つの種類があります。
暖かいスーツ生地の解説も兼ねて、ここではそれぞれの特徴を解説していきます。
そのまえに、まずは寒さとはそもそもなんなのか簡単におさらいしていきましょう。
そもそも人間はどういうときに寒さを感じるの?
人間の皮膚には痛みを感じる痛覚、温かさを感じる温覚、冷たさを感じる冷覚などの感覚器を備えています。
人間の皮膚が冷たい外気などに触れることで、この冷覚が反応して「寒い!」と感じるわけです。
人間は暑さや寒さを感じると、体温を調整するために脳が様々な指令を出します。
たとえば人間が極度の寒さを感じ取ると、体温を上げるために体をブルブルと震わせる命令を脳が出します。
逆に人間が暑さを感じ取ると、体温を下げるために汗をかくように命令します。
これらの命令は人間が出そうと思って出しているわけではなく、脊髄を通って無意識で行われます。
人間の体温調節機能を利用した吸湿発熱性
繊維の中には汗などの湿度を吸収する事で発熱する機能を有しているものがあります。
人間は特に運動をしていない時でも、1日に900mlもの汗をかくと言われています。
この汗によって生まれた水分を繊維が吸湿、繊維についた水分が擦れる事で摩擦熱を発します。
とりわけ羊毛などではこの吸湿発熱という現象が起きやすく、そこに着目して機能性を高めた吸湿発熱繊維が作られました。
水分を多く吸い込む事ができるように改良を重ね、この吸湿発熱と繊維内に残った水分を効率的に外へ逃がす事で高い発熱性を生み出しているのです。
スーツの暖かさは人間の体温と、この吸湿発熱によって生まれた暖かさを、いかに逃がさないか、外からの冷たい空気をいかに防げるかが重要になってきます。
それでは次の見出しで季節ごとのスーツの特徴について見て行きましょう。
春夏用スーツの特徴
春夏用スーツは4月から9月の暖かい季節に着るために作られたスーツです。
春夏用スーツの多くは、背中から裾にかけて裏地がつけられていない、背抜き仕様と呼ばれるものになります。
生地自体も細い羊毛で織られたサマーウールや、吸湿性に優れたリネンという素材で作られているため、生地が全体的に薄く、通気性も抜群です。
熱気が内側にこもりにくい造りとなっているため、夏場に着るのがおすすめです。
秋冬用スーツの特徴
秋冬用スーツは10月から3月の寒い季節に着るために作られたスーツです。
背抜き仕様が主だった春夏用スーツとの一番の相違点は、ジャケットに裏地がついている総裏仕様となっている点です。
生地そのものが厚くなるため、風を通しにくく、保湿性と保温性に優れているのが特徴です。
生地の素材はウールが主流ですが、生地の表面を毛羽立たせるミルドと呼ばれる化工が施される事があります。
生地が毛羽立つ事でたくさんの空気を含む事ができ、高い保温性を生み出してくれるのです。
オールシーズン用スーツの特徴
オールシーズン用スーツは1年を通して着れるように作られたスーツです。
生地は厚すぎず薄すぎず、どんな季節でも着ることができるように作られています。
そのため、たまにしかスーツを着ないなど、何着もスーツを用意するのに抵抗のある方におすすめです。
他には冷暖房の効いた室内での勤務が多い方にもおすすめです。
逆に、営業などの外に出る機会が多い人にとっては夏は暑すぎ、冬は寒すぎると感じてしまうので春夏用スーツと秋冬用スーツを用意するのがおすすめです。
オールシーズン用スーツの一番のメリットは、1年を通して着れるため、最低限の着数を用意すれば着回しできる点ですね。
暖かく感じる生地の素材
ここでは趣向を変えて人間が暖かいと感じる生地の素材を紹介していこうと思います。
スーツやダウンジャケットに組み合わせる冬のアイテムを選ぶ際の参考にしてくださいね。
・ウール
羊毛から作られた繊維の事を言います。
繊維の表面のキューティクルと呼ばれる突起と、クルクルと縮れた形状が特徴です。
これらの特徴をもつために多くの空気を内側に含む事ができ、高い保温性を有します。
また、水分を含んで摩擦熱を生み出す吸湿発熱性も備えているため冬場にピッタリの素材と言えます。
カシミヤやシルクと比べて安価なのもうれしいですね。
・カシミヤ
カシミヤヤギから採れる繊維の事を言います。
カシミヤもウールと同等の保温性と吸湿発熱性を有しています。
ウールとの違いは繊維の表面が屋根瓦のような鱗状になっていることです。
この形状が光をまっすぐに反射させるため、自然でほのかな光沢感を与え、ブランド物のような高級感を生み出してくれます。
また、カシミヤは使っているうちに空気を含んでふっくらとした質感になり、使うほど深い味わいが出てきます。
・コットン
木綿植物の綿花から作られる繊維の事を言います。
繊維の中が空洞になっているため、そこにたくさんの空気が入り、高い保温性を生み出します。
肌触りが柔らかく、デリケートな肌の方にもおすすめの素材です。
・シルク
カイコの繭から採れる繊維の事を言います。
特徴は柔らかな肌ざわりと高い保温性、なによりコットンの1.5倍もの吸湿性を持つため、汗をかいてもべたべたせず、冬場に起こりがちな静電気にも強いです。
保温性と吸湿性の高さから、冬は暖かく夏は涼しい素材と言えます。
スーツの上にダウンジャケットを着る時に気を付けたいこと
ここまでにお話したことのまとめとなります。
スーツに合うダウンジャケットを選びたい、でも防寒性も捨てたくないというのが本音だと思いますのでそこにも触れて紹介していきたいと思います。
・スーツの生地の質感に近いダウンジャケットを選ぼう!
ポリエステルなどの化学繊維を使ったダウンジャケットは防風に優れる一方、光沢が強くカジュアル感が出てしまいます。
そのため、スーツに合わせる際にはウールやカシミヤを使用したマットな質感のダウンジャケットを選ぶとよいでしょう。
・サイズ感と厚みを意識!
ダウンジャケットは空気を多く含むため、生地に厚みがあります。
スーツと合わせたときに上半身は丸く膨らむ一方で、下半身はスラックスの細いラインが強調されると不格好に見えてしまいます。
スーツに合わせるダウンジャケットを選ぶときは、体のサイズに合った細身のものを、丈はスーツの裾が隠れる程度の長さを選びましょう。
防寒性を重視したいときはフィルパワーを参考に、薄手で高い防寒性のダウンジャケットも見つかるかもしれません。
・フードやファーは派手すぎないものを!
ダウンジャケットは防寒性を重視して作られているため、フードやファーがついている事があります。
フードやファーの主張が強すぎるとスーツとの協調性が取れず、アンバランスなシルエットになってしまいます。
できればフードやファーのないもの、もしくは主張の強すぎないものを選ぶといいかもしれません。
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