スーツに合うコートとは？選ぶ際のポイントも解説
冬の寒い時期、みなさんはどんなコートを着ていますか？真冬にスーツスタイルでそのまま外を歩いている方もたまに見かけますが、大半の方はコートが必須でしょう。ビジネスシーンでスーツに合わせて着用するのであれば、周りからの印象からも考えながらしっかりと選ぶ必要があります。そんなコートには、とんでもなく多くの種類がありますね。スーツに合うコートは、主に「ステンカラーコート」「チェスターコート」「アルスターコート」「トレンチコート」「キルティングコート」の5種類。ビジネスライクな見た目のものから、カジュアル系のコートまでさまざまです。ここから「自分の魅せたいシルエット」「機能性・保温性」「着用シーン」などの要素を加味して、適切に選んでいかなけれないけませんね。ビジネスに合わせるコート選びには、いくつか押さえておくべきポイントもあります。そこで今回は、スーツコーディネートのプロ集団「オーダースーツSADA」の現役スタッフが「スーツに合うコートとその着こなし方」「ビジネスシーン向けのコートを選ぶ際のポイント」を詳細に解説します。このコラムを読んで、寒い冬を理想のコートスタイルでバッチリ切り抜けてくださいね！
スーツに合うコートと着こなし方
ステンカラーコート
ステンカラーコートとは、襟部分の後ろ側が高く、一方で前側の襟が低いコートです。ステンカラーに関しては、「支える」という意味のフランス語「soutien」が由来の和製英語という説があります。また、バルカラーコートやバルマカーンコートと呼ばれることもあります。 ステンカラーコートは伝統的なコートである上に、ビジネスパーソンの定番です。第一ボタンを開けても問題なく着こなせるコートで、襟を立てれば防寒性を高められます。デザインがシンプルなコートであるため、ベージュやネイビーカラーのコートとグレーのスーツで組み合わせると良いでしょう。チェスターコート
チェスターコートはドレスアイテムの1つであり、ネクタイやスラックスと組み合わせても問題ないコートです。クラシカルな雰囲気が感じられるものであるため、上品なスタイルを目指したい場合にぴったりです。 チェスターコートを着る際は、同系色のスーツと合わせましょう。それでネクタイを明るいカラーにすることで、アクセントとなります。また、小物としてマフラーをうまく活用すれば、さらにおしゃれなコーディネートとなるでしょう。アルスターコート
アルスターコートは基本的にダブルのコートであり、上襟と下襟が同じもしくは上襟がやや広めになっていることが特徴で、襟を立てれば防寒性を高められます。ダブルということもあって、こちらもクラシカルな雰囲気を演出できます。 アルスターコートはダークカラーのスーツと相性が良く、グレーやネイビーのスーツと組み合わせてみると良いでしょう。また、ストールやマフラーを使うのもおすすめで、シルエットがきれいになります。トレンチコート
トレンチコートは軍用コートが由来のものであり、ところどころにミリタリーテイストが感じられます。実用性に優れたコートで、春先や秋にも活用できることから、少し寒いときのコートとしても活用できるでしょう。 トレンチコートの場合は、イギリス生まれということもあるのかスーツと組み合わせることも可能です。インナーダウンを着込めば冬の時期でも大いに活躍できます。キルティングコート
キルティングコートはアウトドアっぽさが感じられるコートでもあるため、上級者向けと言えるかもしれません。ただ、軽いことや保温性を持っていることなどが評価され、ビジネスシーンでも取り入れられるようになりました。 キルティングコートを活用する際には、細身でジャケットが隠れるほどの丈のものを選ぶようにしましょう。また、イギリススタイルのスーツには向いていないため、それらに注意してキルティングコートを取り入れましょう。ビジネスシーン向けのコートを選ぶ際のポイント
必ず試着して購入する
コートを選ぶ際は、丈の長さやフィット感などさまざまなことを確認する必要があります。その上、コート自体どうしても金額が高いため、失敗してもすぐに捨てようと考えるのが難しいかもしれません。だからこそ、必ず試着して購入するのがおすすめです。 そのことを考えると、オンラインでの購入は注意したほうが良いでしょう。理由として、オンラインの場合は試着がほとんどの場合で不可能なためです。もしビジネスシーン向けのコートを初めて買うのであれば、実店舗に足を運んで探すことをおすすめします。まずは丈をチェック
コートの着丈は膝が起点となり、膝より短いとショートコートで反対に長いとロングコートとなります。丈に関しては身長が影響するものであり、背があまり高くない人がロングコートを選ぶとバランスが悪くなる恐れがあります。 ビジネスシーン向けのコートを選ぶ際には、コートの丈がジャケットよりも短くないかどうかをチェックしましょう。基本的にはひざ上丈ぐらいの長さがベストであり、あまりにも長すぎると動きにくくなり、ビジネスシーン向けとは言えなくなります。ビジネスのことを考えると、コート選びには機動性も重要視されます。色はベーシックカラーがおすすめ
コートの色はベージュやブラック、グリーンなど幅広くありますが、ビジネスシーンのことを考えるとネイビーやグレーなどのベーシックカラーがおすすめです。ベーシックカラーの場合はどんなスーツでも組み合わせやすくなるため、「このコートだと組み合わせられるスーツが限られてしまう……」といったことに悩まされないでしょう。 コートを選ぶ際には、持っている服の色のことも考えなくてはなりません。今回の場合はスーツの色を考える必要があり、手持ちのスーツの色と相性が良さそうな色のコートを選べば、失敗する可能性も減らせます。素材は特徴を知った上で選ぶ
コートの場合、コットン素材やウール素材などが用いられます。各素材によって特徴が異なるため、そのことを考慮して選ぶようにしましょう。また、コートを着る環境や使用シーンなども考慮して探すことで、理想的なコートを見つけやすくなります。 例としてコットン素材の場合は、コンパクトに畳めるということから着脱が多い方にぴったりです。ウール素材だと保温性に優れており、生地に高級感があるという特徴を持っています。そのため、おしゃれにコートを着こなしたいのであれば、ウール素材のコートが良いでしょう。柄も忘れずに確認を
もう1つ忘れてはならないポイントとして、柄が挙げられます。コートによっては、チェック柄やストライプ柄のような柄が入っている場合があります。もし柄が入っている場合は、さらにスーツとの組み合わせを考えなくてはなりません。例えば、スーツがストライプ柄でコートがチェック柄の場合、コーディネートのバランスが悪くなります。 ビジネスシーン向けのコートに柄が入っていてもそこまで問題はありません。しかし、あまりにも派手な柄だと悪目立ちする恐れがあるため、控えめな柄のものを選ぶようにしましょう。そのことを考えると、基本的には無地のものが良いかもしれません。スーツに合うコートでおしゃれに！
ビジネスシーンの定番コートは、後ろ襟が高く前襟が低い「ステンカラーコート」です。襟を立てれば、防寒性もキープできるのがポイント。ベージュ・ネイビーのコートとグレースーツの組み合わせがおすすめです。クラシカルな雰囲気を出したい方は、上品な「チェスターコート」がおすすめ。スーツと同色系であわせ、明るめカラーのネクタイに合わせるのがポイントです。よりクラシカルで、防寒性も高めたい方には「アルスターコート」が最適でしょう。ダークカラーのスーツと合わせるのがおすすめです。ストール・マフラーとの相性もバツグンで、綺麗なシルエットをキープできます。ミリタリーテイストな「トレンチコート」もスーツと組み合わせOK。ただし、カジュアル目になるので注意しましょう。同じくカジュアル目な「キルティングコート」も「イタリアンスーツ」」なら相性がいいので覚えておきましょう。コートは必ず店舗で試着し、長すぎない丈を選びましょう。ジャケットよりは短くなく、かつ膝上くらいの長さがベストです。色柄は基本的に控えめでベーシックなものをチョイスしてください。また、高級感を出したいなら素材はウールが基本です。ポイントを押さえて、コートスタイルをオシャレに決めてくださいね！