オフィスカジュアルのジャケットコーデのコツとは?基本ルールでマナーもおしゃれも完璧!
ジャケットパンツスタイルにルールはあるの?スーツのジャケットやパンツをジャケットパンツスタイルに使える?カジュアルジャケットに合うインナーは何?今回は、ジャケットの様々な疑問にお答えします。合わせてトレンドのコーディネートもご紹介しますので、お好みに合わせて着こなしに取り入れてみてください。
近年は、オフィスカジュアルスタイルが普及し、カジュアルなジャケットでのコーディネートも一般的になってきました。これまでのワイシャツとスラックスにネイビーのジャケットを合わせる定番のスタイルに変わり、Tシャツやカジュアルシャツでラフに着こなすケースも増え、インナーの合わせ方も多彩になっています。社内では何となく着こなしていても、ビジネスシーンのシチュエーションによっては、着こなしが気になっている方も多いのではないでしょうか?
今回は、トレンドの着こなしに加え、大切な場面で適度にフォーマルになる装いを解説しました。ジャケット、パンツ、インナーの選び方の基準もご紹介しています。基準を参考にすれば、場面に合わせたコーディネートが簡単にできます。大切な場面ではインナーの種類、ジャケットの色、パンツの素材を変えるだけでも、きちんと感がアップしますので、ぜひ活用してください。
季節の変わり目はインナー選びが重要
夏のクールビズから、ジャケットを着用する秋のコーディネートへの切り替えは、着こなしに迷う方も多いのでは無いでしょうか?
季節の変わり目は、インナーの色や素材感が重要です。
まだ暑いからと夏を感じさせる爽やかなブルーや、シャリ感のある白などをジャケットのインナーに着用していると、周囲の人に違和感を与えてしまいます。
季節感に合わないアイテムを着ることは、「身だしなみを気にしない」、「ビジネスの場を大切にしていない」など、マイナスのイメージを周囲に与える可能性があります。
逆に、季節感を感じさせる素材や色使いは「洗練された印象」や「身だしなみや仕事を大切にする人」などプラスのイメージに繋がります。
特にインナーは目に入りやすいため、季節感を取り入れたコーディネートがおすすめです。
秋物はいつから着るの?
通常、秋物の着用は、9月中旬から下旬が目安になります。
そのため一般的なアパレルでは秋物の販売を8月から開始します。
9月中頃までには、手持ちの秋物が十分かチェックし、不足している物は早めに買い足しましょう。
8月中頃、お盆休みが終わった頃を目安に夏物から秋物へ徐々に切り替えます。
半袖シャツや半袖ポロシャツは、真夏を感じさせる白や透明感のあるブルー、シャリ感のある薄い素材などの着用を避けます。
ネイビーやミディアムグレー、ブラウンなどの半袖を優先的に着用します。
9月に入ると最高気温が25度以下の日も増えるため、気温が低い日を目安に長袖シャツを着用したり、薄手のジャケットを持参するなど重ね着で調節します。
9月中頃を過ぎたら、暑くても半袖は控え、長袖に切り替えます。
10月に入る頃には秋物に完全に切り替えます。
気温が低い東北や北海道、気温が高い九州や沖縄では、切り替えの時期が1ヵ月程度変わります。
秋のジャケットスタイルにおすすめのインナー
ビジネスシーンの着こなしの変化により、メンズのジャケットパンツスタイルで使用されるインナーも種類が増えています。
職場の雰囲気や実用性で選び、コーディネートの幅を広げてみましょう。
おすすめインナーの種類
【ショートポイントレギュラーシャツ】
ショートポイントとは、シャツの襟が6㎝以下のタイプを指します。
首回りがコンパクトにまとまり、通常のシャツよりもカジュアル感があります。
ショートポイントのレギュラーカラーシャツは、第一ボタンを留めて着用します。
ノータイのオフィスカジュアルスタイルで、きちんと感や清潔感がある着こなしとなるため、秋におすすめのシャツです。
【バンドカラーシャツ】
襟の折り返し部分が省略された、カジュアル感の強いシャツです。
オフィスカジュアルで人気があります。
第一ボタンを留めて着用することで、首回りがスッキリとした印象になります。
裾が短めのタックアウトタイプが定番ですが、タックインして着用することも可能です。
【ポロシャツ】
以前は、ワイシャツのような襟に高さのあるポロシャツ(台襟付きポロシャツ)がビジネスの定番でしたが、近年は台襟なしのカジュアルなポロシャツも着用されています。
ストレッチ性の高い薄手のカジュアルジャケットの場合は台襟なしのポロシャツ、かっちりとしたジャケットは台襟付きポロシャツなど、ジャケットの雰囲気に合わせて変える事もおすすめです。
【クルーネックロングTシャツ】
夏に引き続きクルーネックのTシャツが活躍します。
タックアウトして着用します。
ビジネス用として販売されているものを選ぶことがポイントです。
【ニット各種】
ベスト、カーディガンはシャツ系のインナーに重ね着ができるため、気温差のある秋に最適です。
クルーネックニット、ハイネックニット、タートルネックは、気温に合わせてコーディネートすると、体調管理にも役立ちます。
モックネックニットも近年人気です。
クルーネックよりも襟が高く、ハイネックよりも襟が低いため使いやすいニットです。
ニットはハイゲージがビジネスでは使いやすく、上品な雰囲気になります。
オフィスカジュアルでは、若干太めの糸を使用したニットも着用されています。
色・生地のおすすめ
秋におすすめの色は?
秋の季節感に合った色は、こっくりとした濃色です。
・チャコールグレー(濃灰)
・ミディアムグレー
・ネイビー
・ダークブラウン
・モスグリーン
・ボルドー
このような秋のイメージカラーに、白や黒、くすみカラーなどを組み合わせてコーディネートします。
くすみカラーは通常のカラーに少しグレーを混ぜた色です。
ブルーにグレーを混ぜたサックスブルー、ベージュにグレーを混ぜたグレージュなどがビジネスでは定番です。
上品な印象で、季節感を損なわずにコーディネートを明るくします。
白や明るめの色を秋のコーディネートに加える際は、厚みのある生地や起毛感のある素材を選ぶなど、常に季節感を意識して選びます。
秋におすすめの生地は?
初秋は天候によって暑い日があるため、サラッとしたコットン素材のシャツが便利です。
汗ばむような気温でも、吸湿性に優れたコットンであれば、快適に過ごせます。
上品なブロードや通気性の良いオックスフォードがおすすめです。
また、綿ポリの混紡生地や吸汗速乾性に優れた生地のポロシャツもおすすめです。
気温が低い時は暖かく、気温が高い時は汗をしっかりと吸い取ります。
生地は鹿の子などが定番です。
中秋から晩秋にかけては、日中と朝晩の気温差が大きくなります。
シャツにニットベストの重ね着などで調節します。
秋のジャケットスタイルのコーデポイント
秋のジャケットとして人気のニットジャケットを例に、コーディネートのポイントをご紹介します。
ニットジャケット
カジュアルな印象が特徴のニットジャケットは、織物の生地ではなく、編み生地で縫製されたジャケットです。
編み生地のためストレッチ性と通気性に優れています。
見た目の印象は、織物の生地に比べリラックス感があり、カジュアルスタイルと相性の良いジャケットです。
オフィスカジュアルでは特に人気があります。
気温が不安定な秋は、通気性が良いジャケットが1着あるだけで、コーディネートの幅が広がります。
少し起毛感のある素材のジャケットであれば、インナーの重ね着で、秋から初冬まで着回しが可能です。
おすすめのコーディネート
着回し力の高いミディアムグレーに、ダーク系のインナーを合わせます。
ボトムはかっちりとしたダークカラーの黒、ネイビー、チャコールグレー、ダークブラウンがおすすめです。
軽やかな印象になるライトグレーも合いますが、秋コーデの場合は厚みや起毛感がある冬生地が目安になります。
春用生地のライトグレーを合わせてしまうとアンバランスな印象になります。
ミディアムグレージャケットは、インナーとボトムが何色でも合わせられる万能ジャケットです。
また、暗くなりがちな冬のコーディネートを、ほどよく明るくする効果もあります。
インナーにスッキリとした白、穏やかなオフホワイトやグレージュを上品に合わせたり、ネイビーやチャコールグレーで落ち着いた雰囲気にしたりとコーディネートを楽しめます。
ブラックのパンツとブラックのインナーで、縦のIラインを強調し、ミディアムグレージャケットを羽織ると、スタイリッシュな雰囲気に変わります。
インナーにお好きなカラーのバンドカラーシャツを合わせるのもトレンドのコーディネートです。
胸元を開けるクールビズから一転して、ボタンを留めて着こなすバンドカラーシャツに切り替えることで、季節感のある新鮮な印象になります。
秋のジャケットスタイルの注意点
スーツのジャケットやパンツは使えるの?
一般的なスーツのジャケットを、ジャケットパンツスタイルに使用することは避けた方が無難です。
スーツのジャケットと単品使いを前提としたジャケットは、本来別物です。
形は似ていますが、使用される生地の厚さなどが違うため、違和感のあるコーディネートになります。
無地系スーツのパンツは比較的違いが分かりにくいため、使用している方も多いですが、単品使いすることで消耗してしまい、後日スーツとして使えなくなってしまう可能性があります。
通常のスーツを、ジャケットパンツスタイルに単品使いすることは、あまりおすすめできません。
しかし、近年は単品使いをすることを前提としたセットアップスーツも多く販売されており、そのようなタイプは単品使いが可能です。
セットアップタイプのジャケットは大半が無地です。
柄物では、マイクロチェック(細かいチェック)、遠目には無地に見えるハウンドトゥース(千鳥格子)、柄が目立ちにくいダークカラーのグレンチェック、などの生地を使用しています。
ストライプのスーツは単品使いが困難です。
無地、チェック、組織柄などは、比較的単品使いがしやすくなります。
インナーは無地が無難
ビジネスシーンで着用するインナーは基本無地です。
ジャケット、パンツ、インナー全てが無地でも問題ありません。
全て無地のコーディネートは、幅広い業種で無難に使用できるためおすすめのコーディネートでもあります。
また、着回し力も高いため、基本は無地で色で変化をつけることがおすすめです。
インナーのストライプ柄は、ハッキリした柄はコーディネートの難易度が高くなります。
遠目に無地見えするタイプのストライプや細かい柄は、無地と同様の使い方が可能で、コーディネートしやすいためおすすめです。
ジャケットのシルエットを乱さないインナーを選ぶ
インナーにニットを合わせる場合はハイゲージが基本です。
ざっくりとしたローゲージのニットは見た目がカジュアルになるだけでなく、ジャケットの中で脇などがもたつきます。
近年人気の芯地を使用しないカジュアルジャケットは、厚いインナーを合わせるとシルエットが崩れるため、スッキリとした着こなしが可能なインナーを選ぶ必要があります。
気温が高い日の汗ジミ対策
気温差がある秋の天候では、日中脇などに汗ジミができる可能性があります。
汗ジミが目立ちにくいダークカラーや速乾性の高い素材などがおすすめです。
また、暑い日の後に涼しい日が続くと、汗のメンテナンスを忘れがちです。
ジャケットに染み込んだ汗は、臭いや生地の劣化の原因になるため、定期的なメンテナンスがおすすめです。
気温差をコーディネートでカバー
秋のはじめは、通勤時間の朝や夕方は気温が低く、日中は暑いため、薄手のジャケットを持ち歩くと安心です。
次第に気温が低い日が増えてくる10月は、シャツにベスト、厚手のジャケットなどで調節すると、体調管理にも役立ちます。
【シーン別】秋のおすすめコーデ
着用シーン別で、ジャケットパンツスタイルのルールをご紹介します。
厳密な規則ではありませんが、目安として知っているだけで、着こなしに変化をつけられるため便利なルールです。
①内勤
デスクワークがメインの日は、社内規則の範囲内でリラックスした着こなしが可能です。
オフィスカジュアルを採用している職場であれば、動きやすいニット素材のジャケットにロングTシャツ、チノパンでカジュアルに合わせます。
社内ミーティングで上司が同席する場合には、ダークカラーのジャケットに、襟付きのシャツやポロシャツを合わせるだけでも、かっちりとした印象になります。
②外勤
社内がオフィスカジュアルであっても、外勤ではビジネスカジュアルがおすすめです。
ビジネスカジュアルは、顧客対応などを含む業務で安心な少し堅めのコーディネートです。
訪問先が初めての場合や重要な契約では、ジャケットパンツスタイルでも落ち着きのあるネイビー無地のジャケットに白の襟付きのトップス、ウール系のスラックスでミディアムグレーなどが無難です。
靴はレースアップシューズ(紐靴)、モンクストラップ(ベルト付きの革靴)、スリッポン(紐無しの革靴)の順でカジュアルな雰囲気になります。
ジャケットパンツスタイルの着こなしルール
着用場面でマナーに迷ったときは、アイテムごとのフォーマル度でコーディネートすると安心です。
トレンドを意識しすぎるとカジュアル寄りになるため、大切な場面では定番アイテムを標準的なサイズ感で着用することがおすすめです。
【ジャケットのルール】
ジャケットは標準サイズが格式高く、オーバーサイズや極端に細身のデザインはカジュアルになります。
ブランドやデザインによってサイズ感は異なるため、サイズ合わせは重要です。
既製品を使用する場合は、着丈や袖丈を体型に合わせて可能な範囲でお直しすることがポイントです。
色柄はネイビーやチャコールグレーなど濃い色の無地は格式高くなり、ライトグレーやベージュなど明るい色で柄が派手になるほどカジュアルになります。
大切な場面ではウール素材やウールライクな素材が適しています。
コットンやポリエステル100%素材はカジュアルシーンやオフィスカジュアル向きです。
【トップスのルール】
白無地が格式高い印象になり、色や柄が強くなるほどカジュアルになります。
大切な場面では襟付きシャツや台襟付きポロシャツ(ビズポロ)などが安心です。
台襟なしポロシャツ、バンドカラーシャツ、クルーネックTシャツなどはカジュアル感が増します。
【スラックスのルール】
ダークカラーが格式高くなりますが、ジャケットがダークカラーである場合は、ミディアムグレーのパンツが定番です。
パンツをライトグレーや白にするとカジュアル感が増します。
素材はウールやウールとポリエステルの混紡素材が格式高め、コットンやポリエステル100%はカジュアル寄りです。
トレンドのくるぶしが見える裾丈はカジュアルな着こなしです。
大切な場面では、くるぶしが隠れるノークッションからハーフクッションの裾丈が目安です。
まとめ
今回は、ジャケットスタイルとおすすめのインナーについてご紹介しました。
ジャケットは生地によって印象が変わります。
オーダースーツSADAでは、お手頃価格でフルオーダーが可能です。
採寸による型紙作成で、体型に合わせた美しいシルエットのジャケットが仕立てられます。
ジャケットの生地やボタン、裏地などがお好みに合わせて選択できるため、満足度の高い一着を、快適な着心地でお使いいただけます。
店頭では各種生地を取り揃えてお待ちしております。
ぜひお気軽にご予約ください。
今回は、ジャケットスタイルについてご紹介しました。ジャケットは、ビジネスの定番であるネイビーやグレーのジャケットを中心に、色の濃さを少し変えて、3着ほど用意しておくとコーディネートの幅が広がります。オフィスカジュアルが採用されている企業で、比較的自由度が高い着こなしが可能であれば、トレンドカラーのダークブラウンやミディアムブラウンもおすすめです。
ジャケットに合わせるパンツは消耗しやすいため、スーツのパンツを着回しに使うことは避けた方が無難です。スーツとして使用する際に、パンツの劣化とジャケットの状態に差が出てしまうだけでなく、スーツとして使用できる期間が短くなってしまいます。オーダーであれば、スペアのパンツを注文することが可能なため、必要であれば、パンツを2本、3本と複数にしておき、一本はスーツ用として保管しておくと安心です。スペアパンツは、生地が完売してしまうと作れなくなってしまうため、後で追加するよりも、まとめて作った方が確実です。
春と秋にジャケットを兼用したい場合、色はネイビーとミディアムグレーが季節を問わず使用できるカラーです。生地は起毛感の少ない春や秋に快適な厚さから選びます。店頭の生地見本で手触りや厚さを実際に確認すると安心です。オーダーのメリットを活かして、必要なアイテムを揃えてみてください。