ブラックフォーマルと喪服の違いとは?生地の濃淡と光沢の有無が二つを見分けるポイント!
女性がお葬式のときに着用する服には違いがあります。
生地に光沢があり黒色の服をブラックフォーマル、生地に光沢がなくより漆黒のものを喪服と呼びます。今回はブラックフォーマルと喪服の違いについてお話していきます。
日本におけるブラックフォーマルとは
ブラックフォーマルとは
主に弔辞(通夜・葬儀・告別式・四十九日・一周忌・三周忌までの法要や法事など)に着る洋服のことをいいます。
同じフォーマルウェアとはいえども、目的によってブラックフォーマルとカラーフォーマルに区別することができます。
カラーフォーマルとは
カラーフォーマルとは、主な目的として慶事にあたる結婚式・披露宴・結納式・祝賀会・記念式典・入学式・早津行式・パーティーなどに着る洋服のことをいいます。
日本では着用シーンが分かれているにも関わらず慶事にブラックフォーマルを着用する人もいます。
そして慶事にブラックフォーマルを着用するのがマナーに反しているのか、議論されることがあります。
一般には、弔辞に着用するのが目的のブラックフォーマルを結婚式や卒業式などのセレモニーに着用してもマナー違反ではありません。
しかし慶事には慶事用のカラーフォーマルがありますね。
なぜブラックフォーマルを慶事に着て良いのかという議論が起きるのでしょうか。
それは日本のフォーマルウェアの歴史にあるようです。
・日本のフォーマルウェアの歴史
1969年、女性が冠婚葬祭においてすべてのシチュエーションで着られる洋服が誕生しました。
和服に代わる喪服であるブラックフォーマルです。フォーマル服のメーカーより開発されました。
とはいえ、1970年代初頭まで女性の喪服は黒の着物が正式で洋装は略式とされていたようです。
その後合理的な生活を求める日本人女性が目立つようになり衣生活が変化し始めます。
それと同時に「お葬式の時だけ着物を着るのは面倒」「盛夏の着物は苦痛」と感じ始める女性が増えました。
その頃から「一着の服で冠婚葬祭をカバーできたらいいな」と望むお客様のニーズに応える形でブラックフォーマルが百貨店のコーナーに並びました。
それがきっかけとなり需要が一気に高まり定着したというわけです。
しかし、ブラックフォーマルが開発された当時カラーフォーマルはまだ開発されておらず、フォーマルコーナーでは黒の礼服を売るにあたり「シンプルに着こなすとお葬式用になりますよ」あるいは「アクセサリーをプラスして華やかにすれば結婚式用としても使用できます」と宣伝していたようです。
カラーフォーマルが開発されたのは1980年代初めになってからのことでした。
つまりブラックフォーマルの方がカラーフォーマルより先に誕生し、代わりに冠婚葬祭全般を担っていたわけです。
その名残が先ほど触れた「ブラックフォーマル慶事に着てもいいの?」という疑問として残っているのでしょう。
その後経済が一気に加速しブラックフォーマルが定着します。
フォーマルメーカーは戦略の一案としてファッションデザイナーとライセンス契約を結ぶようになりました。
デザイナーが「ファッショナブルなブラックフォーマル」を次々に打ち出した結果、その後も多くのデザイナーと提携しながら進化を遂げ今に至ったのです。
世界では1920年代から続いていたココ・シャネルの活躍により喪服とは線引きをした黒色の新しいドレスやスーツが人気を博しました。
そもそも黒という色には他の色に染まることがないことから「誠実さ」「正式な」「真面目」「高級」といったイメージがあるのです。
女性を美しく魅せるのに、黒色の心理効果を狙ったのでしょう。
男性だけのものだったスーツを女性が着ることで、喪服のイメージしかなかった黒は万能選手となります。
そしてブラックフォーマルとは一線を画した黒のドレスが流行し、パーティードレスにも忍ばせるようになります。
それまで喪服としてしか使えなかった黒のアイテムが、華やかなフォーマルシーンでも使われるようになったのですね。
後に日本がブラックフォーマルやカラーフォーマルを開発した背景には、黒いドレスやスーツをオートクチュールとして昇華させていったココ・シャネルの影響も大きいのではないでしょうか。
現代のブラックフォーマルにはファッション性も求められています。
お店にもファッショナブルなブラックフォーマルが多く扱われていますよ。
ブラックフォーマルと喪服にある大きな違い
それではブラックフォーマルと喪服にある大きな違いとはなんだと思いますか?
実は次のようなポイントで違いがあるんです。
まず生地が黒色で光沢があるものはブラックフォーマルを指し、生地が漆黒で光沢がないものを喪服と呼んでいます。
ちなみに女性でいうブラックフォーマルは男性でいうとブラックスーツのことを指します。
女性の喪服はなるべく肌の露出を控えたデザインでスカート丈は膝下がベターです。
またワンピースとジャケットを組み合わせたアンサンブルもおすすめします。
しかし、このようなフォーマルマナーが喪服の場合数多く存在していてその一つ一つが厳しいのもブラックフォーマルと喪服が抱える違いといえますね。
一方で、ブラックフォーマルは喪服ではないと言われる理由の一つに黒色の濃淡に差があることが違いとして挙げられます。
市販品ではブラックフォーマルとして扱われているにも関わらず黒色が浅いものと深く濃い漆黒のものがあります。
このうち黒色が薄いものを喪服として着るのは難しいためブラックフォーマルとして扱います。
なぜなら一般的に喪服として着られる商品は漆黒色のものだからです。
喪服として購入する場合は、深く染め上げられている濃い黒色のものを選ぶようにすると失敗を防げます。
葬式や通夜にブラックフォーマルで出席できるか?
ブラックフォーマルを喪服としても問題がない場面
喪主や遺族、近親者ではなく、友人や仕事関係の人など一般の参列者として葬儀に出席する立場ならブラックフォーマルを喪服としても問題ありません。
中には黒をベースとした結婚式用及び卒業式用といったフォーマルスーツとして使えるものがあります。
または慶弔用の装いとして「お葬式にもハレの日にも着られる」と多機能なブラックフォーマルもありますよ。
慶事用や弔事用には向かないものもある
ブラックフォーマルの中には、黒色・デザイン・素材によっては慶事用や弔事用には向かないものもありますので注意して選びましょう。
代表的なもので挙げると、レースがついた喪服です。
レース付きでも喪服として着ることが許されているのは、準喪服と略喪服の場合のみです。流行を取り入れていても原則マナー違反にはなりません。
しかし取り入れるとしても露出を避けるなど、控えめにしましょう。
正喪服の場合は派手な印象を与えるのでマナー違反となるため着用しないようにしましょう。
ブラックフォーマルで参列する際に注意すべきポイント
またブラックフォーマルで参列する場合、いくつか注意しておきたいことをお伝えしますね。
まず男性同様、身に着けてもよいアクセサリーは結婚指輪のみです。
アクセサリーを身に着ける場合は「涙を流す」とされる白または黒のパールネックレスにしましょう。
「不幸を重ねる」という意味に繋がることから、2連・3連のネックレスは控え、1連のネックレスとイヤリング(ピアス)のみにとどめます。
殺生を連載させるファーや革製品も避けましょう。
メイクはすっぴんでは失礼にあたります。あくまでナチュラルメイクを心がけましょう。
ネイルは派手なものでなければそのままでいいですが、できれば落としていくほうが安心です。
髪型はヘアアクセサリーを黒で統一しまとめ髪にしておきましょう。焼香の際やおじぎをしたときにバサッと広がらないようにします。
ショートやボブの人はアレンジなしでそのままおろしておいてOKです。
いずれにおいても清潔感を大切にしましょう。
喪服・礼服を持ってない人は買うべきか?
葬儀というものはいつ参加することになるか予測ができません。
学生時代は制服で代用できますね。しかし社会人になるとそうはいきません。
是非1着は用意しておきたいものですよね。
一人の大人としてあらかじめ喪服を購入しておくことは、慌てずに葬儀へ参加できるようにしておく心構えとしてとても大切です。
これを機会に喪服の購入を検討してみませんか?
50代以上の人は喪服や礼服を一着以上持っておくべき
50代の女性なら、正喪服として着られる礼服を1着は準備しておくべきでしょう。
シンプルでスカートの丈は長いほうがいいですね。
襟元の開きは、より小さいものをチョイスしてみてはいかがですか?
購入の際は試着をすることで着脱のしやすさも考慮しましょう。
喪服や礼服を購入するなら、どこのお店がおすすめ?
喪服を「購入する」か「レンタルする」という選択肢が挙げられますね。
購入する場合は、喪服専門店やショッピングモールなどの実店舗が存在するショップやネット通販などがあります。
ネット通販だとマメにセール情報をチェックすれば他店との価格も比較しやすく安いタイミングを狙って購入できますよ。
また、ネット通販の場合配送時間も実店舗より早く、ハシゴに手間が省けるため24時間いつでも注文できる手軽さもあり魅力です。
喪服は頻繁に着るものではないので、レンタルで済ませるべきかあるいは購入したほうが良いのか非常に迷いますよね。
それでは購入・レンタルそれぞれのメリット・デメリットをお伝えしたいと思います。
喪服を購入するメリットとデメリット
メリット①:急な葬儀でも慌てずに対応できる。
葬儀はほとんどの場合、急に参加しなければいけません。
とはいえ毎回略喪服で参列するのはマナー違反でしょう。
メリット②:事前に用意しておけば購入価格を最小限に抑えられる。
前もって準備しておけば、ネット通販で実店舗より安く買えることもあります。
安価で購入できると毎回レンタルで済ませるよりもトータルとしては安上がりになりますね。
デメリット①:体型の変化にあわせて買いなおしが必要になりうる。
太ったり痩せたりして体型が変わると、せっかく購入した喪服がいざという時に限って着られない、なんていうこともありえますね。
そうなると喪服を再度購入せねばならず、結果としてレンタルで済ませたほうが安くなってしまいます。
デメリット②:レンタルと比べると1着あたりの値段が高い。
頻繁に着用するものではないので、安く済ませたい場合は購入よりレンタルが向いています。
喪服をレンタルする場合のメリット・デメリット
メリット①:喪服を用意するにあたって低予算でまかなえる。
基本的に購入するよりも一回あたりのレンタル料のほうが安いです。
メリット②:体型が変わっても対応できる。
レンタルならそのときの体型にあわせてサイズを選ぶことができるので問題ありません。
デメリット①:自分のサイズの喪服がレンタル中な場合がある。
突然の葬儀の場合、自分のサイズの喪服が用意できない場合があります。
そうなると自分にあった喪服を探すためにレンタル店をハシゴすることにもなり兼ねません。
デメリット②:葬儀の回数が頻繁になると購入したほうが安い場合がある。
一度や二度のレンタルなら購入するより安いですが、葬儀が続くと喪服を購入したほうが安く済む場合があります。
結局のところ、一般的に購入をおすすめすることが多いといえます。
葬儀は結婚式などのように数か月前から決まっているものではなく突然訪れるものです。
長くても一週間後、短いと当日に参加する場合も少なくありません。
そうなるとレンタルでは葬儀に間に合わなくなってしまいます。
最終的には慌ててあるものの中から適当に喪服を用意することになりかねません。
喪服として普段着の中から用意できるものがあれば通夜だけなら代用できるかもしれません。
しかし、ダークトーンの服を一着も持っていないとなると親しかった故人を気持ちよく見送ることができなくなってしまいます。
その結果喪服の用意が間に合わず、マナー違反の服装で参加せざるを得ません。
社会人としてマナーを守り正しい服装で葬儀に出席したいものです。
結論を申し上げると、喪服をあらかじめ1着以上は用意しておくべきだと思います。
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