女性用スーツのマナーとは?ボタンの数や留め方など着こなしの疑問にお答えします!
女性がスーツを着る場合、ボタンはどこまで留めるのがマナーでしょうか?
男性の場合は「アンボタンマナー」がありますが、女性の場合はどうなのでしょうか?
この記事では上記のような「女性がスーツを着用するときの疑問」にお答えします。
女性用スーツの種類
女性用のスーツもルーツは男性用のスーツと同じ。共通するスーツもあるものの、女性ならではのスーツもあります。ここでは女性用のスーツを3つ紹介します。
リクルートの学生や堅めの職種の方が着るビジネススーツ
まずはビジネススーツを紹介いたします。
男性用と同じく上下セットアップとなっており、パンツを履くスタイルとスカートを履くスタイルがあります。リクルートではほぼ全員が着るビジネススーツですが、社会人になってから着る機会の多さは職種によりけり。公務員や銀行員など堅めの職種の方は、着る機会が多いかもしれません。
オフィスカジュアルでも着られるテーラードジャケット
次に紹介するのはテーラードジャケットです。
テーラードジャケットの「テーラード」とは「紳士服仕立ての」という意味です。元々はスーツジャケットからカジュアルに派生した男性用のテーラードジャケット。もちろん女性用のテーラードジャケットもあります。
オフィスカジュアルに、プライベートに、と着られる範囲の広さが特徴です。正面のボタン配列が一列のタイプをシングルブレスト、二列のタイプをダブルブレストといいます。
女性ならではのスーツジャケットであるノーカラージャケット
最後に紹介するのはノーカラージャケット。
カラーとは襟のことであり、その名の通り襟のないスーツジャケットです。男性用スーツでは考えられない、襟のないスーツジャケット。しかし、女性が着ると女性ならではの華やかさと、きちんと感が演出できるのがノーカラージャケットの特徴でもあります。スタイルのバリエーションを増やすためにも、一着持っておいて損はないでしょう。
女性用スーツのボタンの数
女性用のスーツには、ボタンの数が違う数種類のタイプがあります。着る場面やシルエットなど、違いがありますので1つずつ紹介します。
女性らしさが演出できる1つボタン
ボタンが1つなので、正面から見るとウエストにくびれができます。直線的な男性用スーツとは違い、丸みのある女性の体にあわせてメリハリがきいたデザインとなっています。ウエストが強調されて、より女性らしいシルエットになるのが特徴。
しかし、ビジネススーツの中ではフォーマルな部類になります。社会人ならいいかもしれませんが、リクルートで着るのはおすすめしません。また、パーティーなど華やかな場面でも着られます。
1つボタンよりフォーマルな2つボタン
男性用のスーツと同様に、スーツの定番である2つボタン。リクルートはもちろん、迷ったら2つボタンを選べば間違いありません。全体的にスリムでスタイリッシュに見えるシルエットが、ビジネスシーンになじみます。
ただし、注意点があります。1つボタンより胸元が開かないため、窮屈になってしまう人も。サイズ選びは慎重に行いましょう。
2つボタンよりフォーマルで、時代に左右されない3つボタン
3つボタンは、2つボタンより首元のVラインが狭くなります。そのため、誠実や堅実といった印象を与えられるのです。見方によってはやや古いと思われるかもしれませんが、格式高さがあり時代に左右されない芯の通ったスーツなのです。公務員、銀行員や医療関係といった堅めの職業の方におすすめです。
ただし、面接で着る場合は要注意。誠実や堅実といった印象が強くなり、融通がきかなさそうと思われることも。そのような場合は表情や話し方でカバーしましょう。
男性用スーツのボタンの数
男性用スーツは2つボタンや3つボタンが多いと思われがち。しかし、意外に1つボタンや4つボタンや、男性ならではのダブルジャケットなど、女性のジャケットとは違うボタンのデザインのものが多くあります。ここではシングルのボタンの数について1つずつ紹介します。
タキシードや礼服に多い1つボタン
実は男性用スーツにも1つボタンがあります。しかし、それは礼服やタキシードなど着るシーンを限定するスーツ。一部礼服など以外でも1つボタンのスーツはあるようですが、ドレッシーな印象となるので着られるシーンは少ないはずです。
スーツの定番である2つボタン
スーツの定番が2つボタンであるのは、女性用スーツも男性用スーツも同様。迷ったら2つボタンを選ぶようにすれば間違いありません。とくにリクルートは、ボタンの数で個性を出す必要はありません。無難に2つボタンを選びましょう。
保守的な印象を放つ3つボタン
3つボタンは英国紳士が好むクラシカルなデザインです。胸元が引き締まるので、全体的に堅めのスラッと感を演出できます。誠実や堅実といった印象、それに伝統を重んじるといった雰囲気も。女性用スーツと同様に、堅めの職業の方に向いているスーツです。
3つボタンスーツにも2つの種類があります。正面から見たときにボタンが3つ並んでいるタイプと、一番上のボタンがラペル(襟)に隠れている「段返り」と呼ばれるタイプがあります。段返りの場合は一番上のボタンは留めないので要注意。一番上のボタンの役割は装飾です。
カジュアルな印象の4つボタン
あまり多くは見ない4つボタン。カジュアルなスーツで一部取り入れられています。やや個性的なスーツですので、リクルートなど無難に攻めたいときには向きません。着るシーンを選びますが、オシャレに個性を出したいときなどは周りと差をつけられるかもしれません。
女性用スーツのボタンのマナー
スーツのボタンの留め方にはマナーがあります。まずは女性用スーツの場合からご説明します。
女性の場合は着るシーンや姿勢にかかわらず、どんな場合でもすべてのボタンを留めるのがマナーです。その理由は、すべてのボタンを留めたときに、最もきれいなシルエットになるようデザインされているため。女性の場合はボタンが開いていると、だらしない印象となってしまうので要注意です。
男性用スーツのボタンのマナー
男性用スーツのマナーは姿勢で変わります。まずは立っているときのマナーから。
立っているときは「アンボタンマナー」といって、一番下のボタンを開けるのがマナーです。その理由は、一番下のボタンを開けたときにきれいなシルエットになるようにデザインされているため。
座ったときはボタンを留めずに全開にするのがマナーです。すべてのボタンを留めてしまうと余計なシワがついてしまい、シルエットがきれいでなくなるのです。しかし、リクルートのときは気にしなくてかまいません。面接のときにいちいちボタンを留めたり外したりしていては、あなたも面接官も集中できないでしょう。
アンボタンマナーは男性用スーツにだけ適用されるマナーなのです。
女性がスーツをカッコよくきるポイント
シャツの色柄だけなく、襟の形も気にする
スーツに合うシャツの色や柄はどのように決めればいいの?
シャツの色や柄を決めるときは、とても迷うもの。しかし、色柄だけでなく気にしてほしいポイントがあるのです。
それは襟の形。シャツは襟の形によって大きく3つに分けられます。
シャツカラー
一般的な襟のついたシャツのこと。男性用のシャツと似たような形をしており、フォーマル感ときちんと感があります。迷ったときでも無難に着られる、持っておきたい一枚です。
スキッパーカラー
シャツカラーより胸元が開いているので、ゆったり着られるのが特徴。また、襟の形に広がり感があるので、女性の華奢な首元を華やかに見せる効果もあります。シャツカラーよりカジュアルで明るい印象を与えたいときにおすすめです。
カットソー
襟がないため、スキッパーカラーよりさらにカジュアルな印象に。美容関係やアパレル関係の業界では、テーラードジャケットにカットソーをあわせれば、カジュアルな雰囲気を演出できます。
一般的な業界でもビジネススーツにカットソーをあわせて、コンサバになりがちな雰囲気を少しカジュアル気味によせることも。襟のないカットソーにできることは、意外に多いのです。
インナーのバリエーションを増やす
襟の形以外にも、インナーにバリエーションを増やすと着こなしのこなれ感がでます。
ブラウス
シャツカラーやスキッパーカラーなど襟がついているときちんと感がでますが、他にも襟のついたインナーがあります。それはブラウスです。
丸みのついたデザインは女性ならではの優しさを演出してくれます。また、着られる職種を選ぶかもしれませんが、フリルやギャザーがついたインナーだとより華やかさや、かわいらしさをプラスできます。
女性用スーツのいいところは、オシャレや着こなしの幅が広いところ。ぜひ、いろいろなインナーを試して、あなたにピッタリ似合うスタイルを探してみてください。
カットソー
カットソーにもいくつか種類があります。
Vネックは、カットソーの中で最もフォーマルな印象を与えられます。ビジネススーツにもテーラードジャケットにも合う優れものです。
ラウンドネックは首元が丸いので柔らかく、そしてVネックよりカジュアルな印象を与えられます。ビジネスの場で表現できる女性らしさを求めるなら、ラウンドネックがいいかもしれません。
スクープドネックはラウンドネックよりさらに胸元が開いてカジュアルな印象を与えることができます。肌の露出があまり好ましくないビジネスの場では、着るのがむずかしいかもしれません。
ボトムスの丈を気にする
パンツかスカートかを選べるのは女性用スーツならではの特徴です。どちらを選んでも丈には気をつけたいもの。それぞれ適正な丈の選び方をご説明します。
パンツスタイル
スーツをパンツスタイルで決める場合、パンツの裾がパンプスに少しかかるくらいにしましょう。長すぎると裾が地面に当たって汚れたり、場合によっては擦り切れてしまったりします。反対に短すぎるのも考えもの。アンクル丈など短すぎる場合にはカジュアルな印象を与えてしまいます。
スカートスタイル
スーツをスカートスタイルで決める場合も、同様に適正な丈が決まっています。スカートは膝丈にするのが適切と言われています。
長すぎるとパンツ同様に引きずるおそれや、階段でスカートの裾を踏んで躓くと、転倒だけでなく転落のおそれもあります。清潔感が損なわれるおそれがあるだけでなく、危険な行為ですので気をつけてください。
反対に短い場合は肌の露出が多くなり、ビジネスの場には適さなくなるので気をつけましょう。
ポケットのフラップはどうすればいいの?
スーツのポケットにゴミやホコリが入らないようにするためのフラップ。中に入れるのか、外に出すのか困るときはないでしょうか?
実はフラップにもマナーがあります。屋外ではフラップを外に出し、屋内では中にしまうのが基本的なマナーです。しかし、ビジネスで人と合う場合は屋内のほうが多いもの。忘れそうであれば、常に中に入れておいても問題ありません。とくにリクルートなど、注意力を余計なことに使いたくない場合は、常に入れておいて間違いないでしょう。
サイズ感を気にする
スーツを作るうえで一番気にしなければならないのが、サイズ感です。スーツはサイズ感がいのちと言われており、どれだけ高級な生地を使ってどれだけスタイリッシュなスーツを作っても、あなたの体にピッタリあっていなければ台無しになってしまうのです。
ただし、女性は男性より体に丸みがあるので、男性用スーツほどタイトにする必要はありません。タイトにしすぎると、体を動かしづらかったり、体のラインが出てしまったりするためです。少し余裕のある、しかし、あなたの体に適度にフィットしたスーツを作るようにしましょう。
オーダースーツ専門店「オーダースーツSADA」とは?
「オーダースーツSADA」はあなたの体にジャストフィットするスーツを作ります。それができるのは、丁寧に採寸をするため。専門的な訓練を受けたスタイリストが30分という時間をかけて、あなたの体を丁寧に採寸します。未経験からスタイリストになるまでは3年ほどの時間がかかると言われています。選ばれた人間だけが、あなたのスーツを作れるのです。
もちろん女性のスタイリストもいます。来店予約をされる際に、予約フォームの「ご相談内容」欄に「女性のスタイリストを希望する」旨を記載していただくとスムーズに対応できます。
女性用のスーツはボタンの数の他にも、インナーやサイズ感など気にすることが多いもの。
「オーダースーツSADA」はあなたの心配事がなくなるよう、全力で応援いたします。