ノーカラージャケット着用のマナーは?シーンごとの着こなしや選び方をご紹介!
レディーススーツは、メンズスーツよりもビジネスで着用できるジャケットの種類が幅広いのが特徴です。レディース用のスーツジャケットは、主に「テーラードジャケット」「Vノーカラージャケット」「ノーカラージャケット」の3種類。メンズの場合は、襟のない「ノーカラー」はビジネスでは基本的にNGです。レディースの場合も「カジュアル感」は拭えないので、全てのシーンで着用できるわけではありません。ですが着用シーンを守って適切なコーディネートをすれば、幅広いシーンで活躍します。ノーカラージャケットは襟がないので、首回りがスッキリ。基本的なシルエットはスーツをベースとしているので、フォーマルさもしっかり残しています。フォーマルさとカジュアルさを両立させるノーカラージャケットを上手に着こなせば、ワンランク上のオシャレな着こなしができますよ。ノーカラージャケットを上手に着こなすためには「着用シーン」「ビジネスで着る際のポイント」「中に着るインナー」の3つを押さえておきましょう。コーデのことならなんでもお任せ「オーダースーツSADA」の現役スタッフが解説します。あわせて「就職活動でのノーカラージャケット」「ノーカラーのおすすめコーデ」についても見ていきましょう!
ノーカラージャケットとは?
襟のないジャケットの種類
ノーカラージャケットとは、襟が付いていないジャケットのことで、英語の「襟(collar)」と「ない(no)」を組み合わせた「ノーカラー(no collar)」が名前の由来です。
テーラードジャケットと違い、襟が付いていないため首周りのスッキリした印象が特徴です。フォーマルさを残しつつカジュアル感も演出できるため、おしゃれを楽しみたい女性には欠かせないアイテムといえます。
ジャケットは襟の形で3種類に分けられる
女性のスーツのジャケットは、襟の形で大きく3種類に分けられます。
ジャケットは襟の形によって、相手に与える印象も変わります。
【①ノーカラージャケット】
前述のとおり、ノーカラージャケットは襟が付いていないジャケットを指します。カジュアル感が若干出てしまうため、就活や会議などの大切なシーンには不向きです。
【②Vノーカラージャケット】
テーラードジャケットから襟を取り除いた形で、胸元がV字にカットされたデザインとなっています。カジュアル感もあるスタイリッシュな印象で、ビジネスシーンにはもちろん普段着としても使えるジャケットです。
【③ラウンドネックノーカラージャケット】
首元を丸くカットした襟なしジャケットで、胸元の開きが少なくエレガントな雰囲気が特徴です。ビジネスカジュアルだけでなく、結婚式といった冠婚葬祭のシーンでも着用できます。
式典用の生地である華やかなファンシーツイードのノーカラーは、入学式や卒業式の定番でスカートやパンツの両方に合わせやすい点も魅力です。
ノーカラーとテーラードの違いは何?
ノーカラージャケットとテーラードジャケットの違いは襟です。
メンズスーツのような襟があればテーラードジャケット、襟がなければノーカラージャケットです。
⚫︎テーラードジャケットとは
テーラードジャケットとは、襟が付いているジャケットを指します。メンズスーツと似たようなデザインをしているため、かっちりとした印象です。
そのため、就活や会議などの大切なシーンでも着用可能です。
⚫︎ノーカラージャケットは失礼になる?
ビジネスシーンや改まった席でノーカラージャケットを着用することが、失礼になるのではないかと心配な方も多いのではないでしょうか。
ノーカラージャケットは、スーツの襟が省略されているデザインのため、面接や目上の方に会うときなど、マナーが気になる場面では避けた方が無難です。
⚫︎ノーカラーの着用シーンは増加傾向
オフィスカジュアルなどの浸透で、ノーカラージャケットやノーカラースーツの着用シーンは急速に増加しています。
ビジネスシーンでは、営業をはじめ様々なシーンで着用されています。
スーツカラーも、これまで避けられていたブラウンが定番化するなど、近年明らかなトレンドの変化が見られます。
ビジネスからカジュアル、子どもの学校行事まで、ノーカラースーツをコーディネートに取り入れて、トレンドの着こなしを楽しむのもおすすめです。
ノーカラージャケットが与える印象は
ノーカラージャケットは、フォーマルさを残しつつカジュアルさを演出できるため、さまざまな印象を与えます。
スタイリッシュな印象
ノーカラージャケットがスタイリッシュな印象を与えるのは、首周りの露出が多く首を細長く見せる効果があるからです。それだけでなく、顔周り全体がスッキリして見えるため、シルエットにメリハリが出ます。無地のインナーと組み合わせると、さらにスタイリッシュな印象に仕上がるでしょう。
上品で余裕がある印象
ノーカラージャケットは、上品で余裕がある大人の雰囲気も演出します。通常のジャケットはフォーマルなイメージを強調できる反面、堅苦しさも出てしまいがちです。一方でノーカラージャケットは、フォーマルとカジュアルのバランスがとれた上品な印象に仕上がるのです。落ち着いた色合いで組み合わせると、さらに品のあるスタイルに決まります。
ノーカラージャケットの着用場面は?
ノーカラージャケットは、2次会や一般的なビジネスシーンでの着用が好ましいでしょう。ノーカラージャケットにはカジュアル感もあるため、会議や商談など重要なシーンでの着用を控えたり、コーディネートを工夫したりする必要があります。
ノーカラージャケットは、ある程度のラフさが認められているシーンで、おしゃれなコーデを楽しむのがおすすめです。
オフィスカジュアルでは、カジュアル感のあるノーカラージャケットやノーカラースーツが主流です。
就活でノーカラージャケットは使えるのか
就職活動でのノーカラージャケットは、基本的に控えたほうが良いでしょう。リクルートスーツとして使用するものにカジュアル感を入れることは避けましょう。
面接には襟付きのジャケットが無難
面接では襟付きの正式なデザインのスーツを着用するのが無難です。
場面にふさわしい服装を選べるかどうかも、選考対象になると考えられます。
格式高い着こなしを意識し、無地のテーラードカラーに清潔感のある白の襟付きブラウスを合わせましょう。
面接では、襟なしのソフトブラウスやカットソーもカジュアルになるため避けます。
転職の面接はノーカラーでもOK?
転職であれば、ノーカラースーツは着用可能です。
転職の面接の場合は、実際のビジネスシーンに近い服装になる傾向があります。
この場合、面接を受ける会社が、オフィスカジュアルを採用している場合、ノーカラージャケットや襟なしブラウスでも失礼にはなりません。
かっちりとした印象になるダークカラーのノーカラースーツに、白無地のソフトブラウスやカットソーが無難です。
実際の業務がテーラードジャケットの会社であれば、面接もテーラージャケットのスーツに襟付きシャツを着用しましょう。
スーツの着こなしポイント
スーツを着用する際、場面に関係なく守るべきマナーがいくつかあります。
特に、ビジネスシーンでは第一印象がとても重要です。
きちんと身だしなみを整えるために、スーツ着用時における最低限のマナーを把握しておきましょう。
正しい着こなしができることで、同じスーツを着用していても見た目が大きく変わります。
体に合ったスーツを選ぶ
スーツのサイズ感は、男女問わずジャストサイズのものを選ぶのが鉄則です。
大きめサイズのものを選ぶと、野暮ったく見えてしまいますし、逆にぴったりしすぎるものを選ぶと、動きにくいうえにシワやヨレの原因となり、見た目にも美しくありません。
現在のトレンドは、標準的な着用感にリラックス感をプラスした余裕です。
数年前のスーツスタイルよりも、余裕がある着こなしが流行中です。
しっかりと採寸を行ったうえで、自分の体型に合ったものを選ぶようにしましょう。
女性は体のラインが立体的なため、既製服ではどうしても合わない場所が出てきます。
ウエストだけがゆるい、ヒップだけがキツイ、胸に合わせるとサイズが大きくなってしまうなどの悩みがある方は、フルオーダースーツを利用しましょう。
フルオーダースーツは、個人の型紙を作成するため、体のサイズにフィットする立体的なスーツになります。
ジャケットのボタンは基本的に留める
女性用スーツの場合、ボタンの数に正式な決まりはありません。
スーツのボタンは1個から3個が一般的ですが、デザインやブランドによって異なります。
ボタンの数は自由ですが、基本的にどのような場面でも、女性はジャケットのボタンを留めるのがマナーです。
男性の場合は状況によって開けたり留めたりしますが、女性は立っているときも着席しているときも、ボタンをすべて留めます。
オフィスカジュアルでは、前を開けたまま羽織るスタイルも増えてきました。
このような着こなしは、来客時や目上の方に会う時には前ボタンを留める配慮が必要です。
正式な場ではジャケットを着る
スーツのジャケットを着ることで、相手にきちんとした印象を与えられます。
そのため、商談などの場面ではジャケットを着用しましょう。
暑い季節ですが、夏場も同様です。
夏場、少しでも涼しくしたい場合は、七分袖などクールビズ対応のジャケットを着ると良いでしょう。
ただし、クールビズは良くても、正式な場面でのスーツは長袖でなければならないといったケースもあるので注意が必要です。
スカートやパンツの丈に注意する
着用の際は、スカートやパンツの長さに気を付けましょう。
特にスカートは、短すぎると肌の露出が多くなってしまいます。逆に長すぎるのもだらしない印象になってしまうので、注意が必要です。
スカートの丈は膝が半分隠れる程度、着席時には膝上5㎝ほどが一般的です。
トレンドのロングスカートの場合は、膝下からふくらはぎにかかる程度が目安です。
パンツスタイルの場合、丈はシルエットに合わせて調整しましょう。
ストレートやワイドタイプのパンツの場合は、地面に当たらない程度でかかとまでの長さがベストです。
オフィスカジュアルでは足首を出す長さも人気です。
テーパードパンツのように足首が見えるタイプのデザインもあります。
履く靴のヒールに合わせて長さを調節するのもおすすめです。
ブラウスの襟にも気を付ける
女性の場合、男性のようにネクタイを締めることがなく、ブラウスのボタンの開け方次第で見た目の印象が大きく変わります。
スキッパーと呼ばれる第1ボタンの部分にボタンがないデザインのものは、首元をすっきり見せることができ、それでいてきちんと感が演出されるため、ビジネスシーンでの定番カラーです。
ただし、襟元をしっかりと整えないと襟が寄れたり曲がったりしてしまう点には注意が必要です。レギュラーと呼ばれる一番上までボタンがあるスタンダードなデザインのものは、一番上まで留めることで、よりきちんとした印象が強くなります。
就活のときなどに着用したい1着です。
ノーカラージャケットに襟付きブラウスを合わせる場合は、通常のレギュラーカラーやスキッパーカラーは相性が悪いため避けましょう。
ノーカラージャケットと相性が良いブラウスは、上品なハイネックのソフトブラウスや襟がないシンプルなカットソーです。
オフィスカジュアルでは、スタンドカラーやバンドカラーシャツを合わせるコーディネートも人気です。
襟がないジャケットにもマナーがある?
ノーカラージャケットをビジネスで着こなすときに押さえておくべきポイントは、以下の3つです。
- 無地で落ち着いた色
- コーデに迷ったらセットアップスタイル
- 体にあったサイズを選ぶ
ノーカラージャケットはカジュアル感も出るため、着こなし方を間違えると周囲の人から場違いと思われる可能性があります。大人のできる女性を演出するなら、ノーカラージャケットをビジネスで着こなす際のポイントはしっかり押さえておきましょう。
無地で落ち着いた色
ビジネスシーンでノーカラージャケットを着用するなら、無地で落ち着いた色合いのコーデが無難です。
オフィスカジュアルは特に無地がトレンドでもあるためおすすめです。
スーツデザインが若干カジュアルなため、明るい色合いでコーディネートすると、ラフさが強まる可能性があります。
かっちりとした場面でも着用する予定がある場合は、ビジネスシーンの王道カラーであるブラックやネイビーなど、ダークカラーがおすすめです。
落ち着いた色合いはフォーマル感を高められるため、きちんとした印象のコーディネートができます。加えて、ダークカラーは、コーディネートしやすいのも特徴です。
オフィスカジュアルであれば、トレンドのブラウン系やベージュ、グレージュ、オフホワイトなどがおすすめです。
コーディネートに迷ったらセットアップスタイル
コーディネートに迷ったら、セットアップスタイルがおすすめです。セットアップとは、上着とパンツが同じ素材で作られたカジュアルなスタイルのことです。
組み合わせが簡単なため、コーディネートに自信がない方におすすめなスタイルです。
上着とパンツの色を別々にコーディネートしたスタイルは、着こなせればおしゃれに決まります。しかし、コーディネートの幅が広いため、組み合わせ方が難しいですよね。セットアップスタイルであれば、インナーを組み合わせるだけでこなれた雰囲気を出せるため、コーディネートに悩む必要がありません。
無地であれば、ジャケットやパンツの単品使いもしやすく、プライベートでジャケットをワンピースに羽織ったりと、使い回しができます。
また、他のスタイルと同様に体にあったサイズを選ぶことがとても重要です。
ノーカラージャケットのインナー
続いてはインナーのご紹介です。
女性の場合は男性のようにシャツ一択ではなく、ブラウスのほかにカットソーを合わせるという着こなしも可能です。
また、ブラウス一つとってもデザインで大きく印象が変わります。
ブラウス編
⚫︎バンドカラーシャツ
オフィスカジュアルスタイルで、メンズ、レディースともにトレンドとなっているバンドカラーシャツがおすすめです。
ノーカラージャケットとの相性も良く、着回し力も高いインナーです。
⚫︎スタンドカラーシャツ
バンドカラーシャツよりも少し襟が高めで、かっちりとした印象のスタンドカラーシャツは、パンツスタイルのノーカラースーツにコーディネートがおすすめ。
大人っぽい知的な雰囲気を演出します。
⚫︎ソフトブラウス
柔らかな生地で縫製されたソフトブラウスは、ボウタイやフリル付きが人気です。タック入りデザインや裏打ちされたレース、シフォンを使ったデザインも定番です。
より女性らしく魅力的な着こなしをしたいときにおすすめです。
ただし少し派手な印象にもなりかねないので、TPOを意識した着用が求められます。
シャツを選ぶ場合、白が基本カラーではありますが、ピンクやブルーを選ぶのもコーディネートの幅が広がりおすすめです。
オフィスカジュアルでは、ダークカラーのインナーも着用されます。
柄に関しても、無地のほか、ストライプやチェックなどの選択肢もあります。
ベースとなるジャケットとの相性を考慮しながら選んでいきましょう。
カットソー編
⚫︎ラウンドネックカットソー
ノーカラージャケットにカットソーを合わせると、首元が非常にすっきりし、デコルテを美しく見せることができます。
特に夏は、吸湿性の高い素材のカットソーがおすすめです。
カットソーは伸縮性に富んでおり、楽に着られるのが魅力です。
ただし、ブラウスに比べるとカジュアルな印象になるため、職場環境やTPOに合わせて着用を検討しましょう。
⚫︎Vネックカットソー
ラウンドネックに比べ、よりスタイリッシュで知的な雰囲気を演出してくれるのがVネックです。
カットソーできちんと感を出したいのであれば、Vネックがおすすめです。
カットソーは、ブラウスと比べよりカラーバリエーションが広がります。
ベージュやライトグレーなど明るめのジャケットであれば、黒やネイビーのカットソーを合わせることで、メリハリの利いたコーディネートになります。
カットソーは比較的リーズナブルな価格で種類も豊富なため、いくつか種類を用意しておくことで、スーツとの組み合わせを考える楽しさが増えます。
⚫︎冬はタートルネックのニットもおすすめ
ノーカラージャケットとタートルネックのニットは相性抜群です。ノーカラージャケットで顔周りをスッキリさせつつ、タートルネックで首のラインにメリハリを付けることで、洗練された大人のコーデに仕上げられます。
ノーカラージャケットを着ていきたい場面
スーツは場面に合わせたものを着用するのが基本です。
ノーカラージャケットも、職場の雰囲気や社風を見て着用しましょう。
近頃はオフィスカジュアルを推奨する会社も増加しています。
そういった職場であれば、ノーカラージャケットを着こなしてみると良いでしょう。
襟があるジャケットと比べるとやや抜け感があるため、TPOに合わせた着用が必須です。
就職活動や商談で相手先を訪問するような際には、避けたほうが無難といえます。
なお、ビジネスシーンでノーカラージャケットを着るときは、落ち着いた色で無地のものを選ぶのがおすすめです。
使い勝手も良いですし、変に目立つこともありません。
一方、入学式など華やかな場面では、明るいカラーを選ぶと良いでしょう。反対に卒業式といった落ち着いたシーンでは、黒やネイビーなどがおすすめです。
仕事用スーツの選び方
ビジネスシーンでノーカラージャケットを着用する際は、無地の黒やグレー、ネイビーが無難です。
これらはベーシックなカラーであるため、2着以上持てば着回しができて重宝します。
夏場であれば、明るめのベージュやグレーもさわやかさを演出できるためおすすめです。
職場の環境に合わせて、オフホワイトやベージュ、薄いピンクなどを選んでも良いでしょう。
基本的にビジネスシーンにおいては、セットアップで着用するのがおすすめです。
コーディネートに迷うこともなく、初心者でも気軽にノーカラージャケットを着こなすことができます。
テーラードジャケットはやや堅苦しさを感じさせるため、オフィスカジュアルが許されている職場では、ノーカラージャケットがおすすめです。
ただし、オフィスカジュアルに明確な定義はなく、服装の許容範囲も会社によって異なるため、適切なスタイルを確認しておきましょう。
仕事の際にノーカラージャケットを着る場合、インナーの選び方には注意が必要です。
ビジネスの場に適してかつノーカラージャケットに似合うインナーを選びましょう。
基本的にノーカラージャケットのインナーは、襟なしで首元がシンプルなものを着用します。
カットソーやクルーネックのブラウスを着ると、首元がすっきり見えるでしょう。
ほかにも、胸元がおしゃれなタックブラウスもおすすめです。
ノーカラージャケットの社章の付け方
社章をノーカラージャケットに付ける場合は、どうするのでしょうか?
社章を付ける位置
Q.女性は社章を右胸と左胸、どっちに付けるの?
A.社章は左胸に付けます。男性は左胸の下襟(ラペル)にあるフラワーホールが社章の定位置となります。そのためテーラードジャケットの場合は女性も同じ位置(左胸の下襟の角)に付けるのが一般的です。
Q.襟がないノーカラージャケットはどこに付けるの?
A.テーラードジャケットで付ける場所とほぼ同じで、左胸の高めの位置になります。落ち着いた印象になる、鎖骨中央にあるくぼみの延長線上に付けるのがおすすめです。目安が分かりにくいノーカラーでは、付ける位置が低くならないように注意しましょう。
社章の付け方
社章を付ける際には、指紋などの汚れを事前に拭き取っておきましょう。
付けた後には、しっかりと固定されているか、斜めになっていないかをチェックします。
特に左右対称のデザインは向きを間違えやすいため注意が必要です。
社章の種類
近年は社章の固定方法の種類も増えています。
⚫︎ネジ式
社章の本体に付けられたネジと回転する留め具で、襟に固定するタイプです。スーツのフラワーホールを利用して社章を固定します。フラワーホールがないレディーススーツには使用できないタイプです。以前は社章の主流でしたが、取り付けに手間がかかるため減りつつあります。
⚫︎タイタック式
社章本体に付けられた針を襟に刺し、裏側で固定します。フラワーホールがないメンズスーツやレディーススーツにも対応できるため、近年はタイタック式が増えています。
⚫︎スライド式
比較的新しいタイプで、社章のパーツで生地を挟んで固定します。フラワーホールがなくても襟の縁に付けることが可能です。タイタック式のように針を使わないため、生地を傷めにくい点がメリットです。
⚫︎クリップ式
ネクタイを留めるタイバーのような仕組みで、社章の裏側にクリップが付いているタイプです。このタイプは襟の縁に付けます。
社章がネジ式のときはどうする?
基本的にフラワーホールがないレディーススーツで社章がネジ式の場合はどうすれば良いのでしょうか。
そんなときは、社章を付けるためのフラワーホールを作ってしまいましょう。
オーダースーツSADAでは、レディーススーツの注文時に、フラワーホールが作れるオプションがあります。
襟はテーラードタイプになりますが、候補の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。
レディーススーツはフラワーホールがあることで、メンズライクでシャープな雰囲気になります。
また、オーダーの場合は生地に合わせた糸色まで選べるため、おしゃれの幅も広がります。
ミディアムカラーの生地に濃色の糸を使用してアクセントにしたり、ライトカラーの生地にパステルカラーの糸色で柔らかな雰囲気にしたりと、組み合わせ次第でスーツの印象を変えることが可能です。
社章のためのフラワーホールは、さりげないおしゃれのアクセントにもなるためおすすめです。
購入済みのスーツにフラワーホールがない場合は、お直し専門店に相談してみましょう。
フラワーホールを後から作ることが可能な場合があります。
スーツに社章の針跡が残る?
タイタック式はフラワーホールがなくても社章が付けられますが、お気に入りのスーツに針を刺したくない方も多いのではないでしょうか?
一般的なウールスーツは、社章の針を刺しても跡は残りません。多少針跡が残ったとしても、ウールの生地はスチームを当てると回復する性質があるため、針の穴は見えなくなります。
オフィスカジュアルなどに多いポリエステル100%の生地を使用したジャケットは、ウールのような回復力がないため、若干跡が残りやすくなります。生地の糸の隙間に差し込むようなイメージで、丁寧に社章の付け外しをしましょう。小さな穴であれば、生地を指で揉むようにして糸を動かすと穴が目立ちにくくなります。
コットン系のカジュアルジャケットも跡が残りやすいため注意しましょう。
SDGsのバッジはどこに付ける?
SDGsは2015年に国連総会で採択された世界的な取り組みです。
正式名称はSustainable Development Goalsで、日本では持続可能な開発目標と訳されます。
具体的には17の項目で構成され、それぞれにイメージカラーが割り振られています。
そのためSDGsバッジは、カラフルなホイール型となっています。
SDGsバッジは基本的に左胸に付けますが、社章がある場合はどこに付ければ良いのでしょうか?
最初に社内ルールの有無を確認しておきましょう。社内ルールがない場合は、身分を示す社章を優先してフラワーホールの位置に付けるのが一般的です。
続いて、世界的な取り組みに賛同の意を示すSDGsバッジを社章付近に付けます。
正面から見た場合に、社章がフラワーホールの位置、SDGsはその周囲(上・下・向かって左・左下)になります。
海外には社章がないため明確な規則はありません。しかし、社章と極端に高さの差がないほうがバランス良く見えるためおすすめです。社章に近い位置を選びましょう。
SDGsバッジの正しい向き
SDGsバッジは、色で上下が分かります。17項目のうち最初の項目のイメージカラーである赤と、最後の項目のイメージカラーである紺が並んでいる部分が上になります。バッジの向きは国連のガイドラインに定められています。
SDGsバッジを付けるときには、赤と紺が上になるように向きを調節しましょう。
SDGsバッジには、ピンバッジと同じ仕組みのバタフライクラッチ、マグネット式、タイタック式、クリップ式、安全ピンタイプがあります。
比較的安全ピンやクリップ式は向きがズレにくいため安心ですが、バタフライクラッチ、マグネット式、タイタック式は向きがズレやすいため注意しましょう。
パーティー用スーツの選び方
仕事の都合などで、スーツを着てパーティーや結婚式に参加することもあるでしょう。
パーティーや結婚式のようなお祝いの席に、仕事用のスーツスタイルは本来合いません。
基本的に、パーティーや結婚式での服装は、女性ならばドレスやワンピースです。
そのため、スーツで出席する際は「場にふさわしい」コーディネートを心がけましょう。
お祝いの場では、明るく華やかなスタイルが求められます。
ノーカラージャケットは、お祝いの席で着用しても良いスーツです。
ただし、喪服とイメージが重なる黒色はできる限り避け、明るめのカラーを選びましょう。
結婚式以外のパーティーであれば、インナーの色は白で合わせると上品に見えます。リボンが付いたブラウスや総レースのブラウスを着ると、華やかさを演出できるでしょう。
パンツスーツを着て出席したいと考える人もいますが、結婚式の場ではカジュアル感が強く適切ではありません。
特に、親族の結婚式であれば控えたほうが良いでしょう。
ただし、同僚や友人の結婚式であればマナー違反にはなりません。
結婚式に出席する場合、白は主役である花嫁の色であるため、白いスーツの着用は絶対に避けましょう。
中に着るインナーも同様です。
白に近いオフホワイトや薄いピンクも控えましょう。
スーツのインナーはネイビーやゴールド、シルバーなどがおすすめです。
インナーの素材をシルクにすると華やかに見えます。
ラメ入りのカットソーやフリルの付いたブラウスなども合わせてみると良いでしょう。
ノーカラージャケットのおすすめアイテム
ノーカラージャケットには、シンプルなテーパードパンツを合わせるとおしゃれですが、ワイドパンツを合わせるのもおすすめです。
ノーカラージャケットの中にクルーネックのインナーを着ることで、首元がすっきりして見えます。
オフィスカジュアルが許可されている職場であれば、クルーネックのブラウスやカットソー以外にTシャツを取り入れてみるのも良いでしょう。
ノーカラージャケットの色は黒やグレー、ネイビーなどベーシックなカラーを選ぶとコーディネートの幅が広がります。
インナーは薄いピンクやオフホワイトといった、やわらかい色を選んでも良いでしょう。
オフィスカジュアルでも問題なければ、ボーダー柄を合わせてみるのもおしゃれです。
ハイウエストのパンツと組み合わせてスタイルアップ
ハイウエストのパンツとノーカラーブラウスを組み合わせると、スタイルが良く見えます。ノーカラーブラウスは首周りがスッキリし、ハイウエストのパンツで脚長効果が期待できるからです。
アクセサリーを効果的に使う
ノーカラージャケットは襟がないため、ネックレスやスカーフが映えます。
首回りの印象を変える事で、コーディネートの幅も広がります。
ノーカラージャケットを用いたコーデ
続いては、これまでご説明してきたことを踏まえて、シーンごとにおすすめのコーデを具体的にご紹介していきましょう。
ビジネスシーン
⚫︎グレーノーカラージャケット×グレーワイドパンツ×白Uネックカットソー
セットアップのスーツを着用すれば、洗練されたスタイリッシュな印象で着こなすことができます。
白のシンプルなカットソーを合わせることで、シンプルかつすっきりと見えます。
暖かい季節には、白やベージュ、寒い季節には黒やブラウンの靴とベルトを合わせることで、季節感を取り入れたコーディネートが完成します。
⚫︎ネイビーノーカラージャケット×ネイビースカート×白シャツ
こちらもセットアップを選んだコーディネートです。
先にもお伝えしたとおり、ビジネスシーンではセットアップスーツが鉄板です。
忙しい朝に迷うことなく、パパっと着ることができる優秀なアイテムです。
こちらのコーディネートには、シャツでもカットソーでも合うので、その日の気分に合わせたお好きな組み合わせを楽しむことができます。
特にノーカラージャケットの場合、インナーによって雰囲気が変わってくるため、スーツ自体はシンプルなものを揃えておくことで組み合わせの幅を広げることができます。
フォーマルシーン
⚫︎ツイードノーカラージャケット×黒パンツ×白Uネックカットソー
卒入園式などでおすすめしたいコーディネートがこちらです。
落ち着いた印象の中に、しっかりと華やかさがプラスされています。
パンツとインナーの組み合わせに色の違いを取り入れることで、メリハリのあるコーディネートが完成します。
コサージュなどでワンポイントアクセントを付けると、より華やかさが増します。
⚫︎グレーノーカラージャケット×ネイビーワンピース
結婚式などのパーティーシーンでは、ワンピースにノーカラージャケットを羽織る着こなしがおすすめです。
動きやすさや着心地の良さも魅力です。
落ち着いた色合いで組み合わせる場合には、首元のネックレスやヘアアクセサリーなどで華やかさをプラスするのが良いでしょう。
全体をダークトーンでまとめて大人の落ち着いた印象に
全体をダークトーン系でまとめたコーディネートは、それだけで落ち着いた印象を演出できます。おすすめは、ネイビーのノーカラージャケットです。着用シーンが幅広く、ビジネスはもちろん、お子さんの卒業式に参列しても違和感はないでしょう。
ワイドパンツと組み合わせてカジュアルに
ノーカラージャケットにワイドパンツを組み合わせると、カジュアルさが増します。おすすめは、センターラインが施されたワイドパンツです。ワイドパンツのカジュアルさを残しつつ、きっちり感も醸し出せます。
避けたほうが良いインナー&小物
インナー
カジュアルなノーカラージャケットに、かっちりとした襟付きブラウスはアンバランスな印象になります。
シャツ生地のブラウスを合わせる場合には、バンドカラーなどのようなカジュアル感が強いデザインのシャツを合わせましょう。
ラウンドノーカラージャケットの下に着るインナーは、首元にボリュームがあるタイプは避けましょう。フリルや大きなリボンが付いたデザインのインナーはラウンドノーカラージャケットと相性が悪く、全体のシルエットが野暮ったく見えてしまいます。首元がシンプルで襟のないインナーを選びましょう。
バッグ
スーツに合わせるバッグも派手すぎるデザインのものは避けます。
黒やブラウンなど落ち着いた色を選ぶか、ベージュ、オフホワイト、グレーなどビジネスの定番色を合わせるようにしましょう。
また、一目でブランド物と分かるバッグを持つと、相手に派手な印象を与えてしまいますが、ブランドのロゴが小さく目立たない場所にあるバッグであれば問題ないでしょう。
あくまでもスーツに合わせるのが前提であるため、カジュアルで使用しているものを使い回すのではなく、どんな色のスーツにも合わせやすいバッグを用意しておくと便利です。
靴
パンプスを合わせるのが基本ですが、特にビジネスシーンではヒールの高さにも気を遣いましょう。ヒールが高すぎると派手な印象になってしまいます。5センチくらいを目安にするのがおすすめです。
型押しの革や、7㎝以上のピンヒールなど、派手なデザインは避けましょう。
靴の流行も、オフィスカジュアルの影響でリラックス感のあるカラー系パンプスが人気となっています。
ヒールは低めがトレンドになっており、フラットパンプスなども注目されています。
ストッキング
スーツに合わせる場合には肌の色に合った無地のベージュのストッキングが基本です。
これは、ボトムスがスカートであってもパンツであっても基本的には変わりません。
色や柄付きのものは避けましょう。
マナーを押さえてコーデの幅を広げる
スーツは場面に合わせてコーディネートするのがマナーです。
ノーカラージャケットは、テーラードジャケットよりも少しラフに見えるかもしれません。
しかし、ノーカラージャケットはマナーを押さえれば、ビジネスシーンでも着用できるアイテムです。
会社の社風や先輩社員の装いを確認して、職場に合ったスタイルのスーツにしましょう。
ビジネスシーンに合ったコーディネートを考える際は、ノーカラージャケットの下に着るインナーが重要です。
インナーによって華やかな印象やしっかりとした雰囲気を演出でき、おしゃれの幅も広がります。
オーダースーツ専門店「オーダースーツSADA」とは?
オーダースーツ専門店「オーダースーツSADA」は、メンズ・レディースのフルオーダースーツを取り扱っており、全国に47店舗を展開しています。(※2023年10月時点)
リクルートスーツや冠婚葬祭用のフォーマルスーツはもちろん、ジャケットやシャツのみでもフルオーダーが可能となっています。
「オーダースーツ=高い」というイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、オーダースーツSADAでは、さまざまな企業努力により良質な商品を安心価格で提供しています。
また、初めてご利用になるお客様には初回限定価格、税込み21,780円(※2023年10月時点の価格です。価格は変更になる場合があります。)からでのご案内も行っており、非常にお得です。初回&同時購入なら、何着でも特別価格で購入することができます。「オーダースーツSADA」は、ホームページで来店予約が可能です。
ノーカラージャケットのオーダーを検討されているようでしたら、ぜひ、近くの店舗まで気軽にお越しください。
なお、オーダースーツは仕立てに1か月程度の時間を要します。欲しいと思ったタイミングで動き出すことをおすすめします。
「スタイリッシュな印象」や「上品で余裕がある印象」を与えるノーカラージャケット。一般的な着用シーンは「結婚式の二次会」や「大事なイベントがない日のビジネスシーン」です。フォーマルなシーンでは基本的にNGと覚えておきましょう。ノーカラージャケットをビジネスシーンで着用する際に押さえておくべきポイントは、ブラック・ネイビーなどの「無難で落ち着いた色」を選ぶこと、基本的に上下同じ素材の「セットアップコーデ」を選ぶこと、きつくもゆるくもない「身体に合ったサイズ」を選ぶことの3つです。周囲の人に失礼な印象を与えないよう、基本のポイントは守りましょう。また、ノーカラージャケットは「就職活動では基本的にNG」と覚えておいてください。ファッション業界、ベンチャー企業であれば、むしろ積極的に取り入れた方が良いことも。分からなければスーツ屋さんに相談してみても良いですね。また、ノーカラージャケットには、首元の装飾がないノーカラーシャツを合わせてください。タックブラウス程度の装飾ならある程度はOK。秋冬はタートルネックも〇です。TPOをわきまえた上手なノーカラージャケットの着こなしで、ワンランク上の女性のオシャレを楽しみましょう!