ネクタイはどうする?知っておきたいクールビズの基本コーディネート
ノーネクタイが基本のクールビズスタイルのコーディネートで、疑問に思っていることはありませんか?特にマナーが気になる場面では、ノーネクタイで失礼にならないのだろうかと考えている人も多いのではないでしょうか。この記事では、クールビズスタイルの定番である半袖ワイシャツのネクタイについて紹介します。その他にも、クールビズスタイルで知っておきたい、色柄のルールや着こなしの傾向についても解説します。いつ、どこで、誰に会うためのコーディネートなのかを考えることで、堅めな着こなしからカジュアルな着こなしまでわかります。ぜひ、この記事の目安を活用してみてください。
そもそもクールビズって?
クールビズの始まり
クールビズとは、2005年に環境省の呼びかけで開始された環境問題対策です。エアコンの温度を28度に設定したうえで、夏の暑さを快適に過ごすために、ビジネスシーンでの着こなしを軽装にする取り組みです。
ネクタイを外すノーネクタイと、ジャケットを羽織らないノージャケットスタイルを環境省が推奨しています。
クールビズはいつからいつまで?
現在、クールビズの期間は厳密に指定されていません。
以前は5月1日~9月30日と期間が決まっていましたが、いまは各個人に委ねられています。
期間が定められていない理由は、2021年に日本政府がクールビズの呼びかけ期間を廃止したためです。
廃止と言っても呼びかけを止めただけで、クールビズ自体を廃止した訳ではありません。
気温は地域によってばらつきがあり、特に5月や9月などの季節の変わり目と梅雨である6月は、関東以北は少し肌寒い場合もあるためです。
反対に3月や10月まで暑さを感じる地域もあればや、業種によっては業務で暑さを感じるケースもあります。そのため一律で期間を設定するよりも、各社や個人に判断を任せた方がよりクールビズのメリットを得られるため、実施期間が目安として提示されるようになりました。
そのような背景があり、今ではクールビズは企業や個人が自由に期間を決めて取り組むことができるようになっています。
それでも猛暑が続いた場合などでは意識付けのため、呼びかけをしているそうです。
改めて結論となりますが、従来通りの5月上旬から9月下旬までを目安に、冷房を多用する『7月・8月』にクールビズを取り入れることをおすすめします。
クールビズはノータイ・ノージャケット
クールビズは基本的に「ノーネクタイ」と「ノージャケット」です。
その中でも特に呼びかけられて、取り入れられているものがノーネクタイスタイルです。
ノーネクタイとノージャケットについて説明していきます。
ノーネクタイの理由
では、どうしてネクタイを外すことを呼びかけられているのでしょうか?
単純にノーネクタイが『快適で涼しくなる』からです。
首には頸動脈があるため、ネクタイを着用していると、首回りがシャツとネクタイで保温されているのと同じ状態となり暑さを感じやすくなります。しかし、ノーネクタイでエアコンの冷気が首周りに当たると、頸動脈で冷えた血液が全身を巡り、効率良く体温を下げることが可能です。
ノージャケットの理由
クールビズではノーネクタイだけではなくノージャケットという取り組みもあります。
ノージャケットとはその名の通り、ジャケットを脱いでしまうということです。
ジャケットはしっかりとした生地を使用していることもあり、夏物の素材であっても、ノージャケットスタイルより暑さを感じることはさけられません。
そのため社内業務では、ノージャケットスタイルを採用することでエアコンの設定温度を下げることが可能になります。ノーネクタイとノージャケットをセットで社内のクールビズに設定している企業も多く、クールビズの定番スタイルともいえます。
クールビズ中でネクタイが必要な場面
クールビズ中はノーネクタイ・ノージャケットが基本のスタイルです。
しかし、ネクタイとジャケットがいらない…という訳ではありません。
時と場合によっては必要になってきます。どのような場面で必要になるかを詳しく解説します。
ネクタイとジャケットが必要な場面
ネクタイとジャケットが必要な場面は以下のような時があります。
・取引先を訪問する場合
・商談
・社内での来客対応・就活
・冠婚葬祭(結婚式やお葬式など)
失敗できない大事な場面では、ノーネクタイ+ノージャケットはNGとなります。
それぞれ、なぜ何故NGなのか深掘りしていきます。
訪問・商談・来客対応・就活
取引先を訪問する場合、商談、社内での来客対応、就活は、社外での業務や敬うべき相手がいる場面です。
特に初対面や謝罪の場、就活の場ではフォーマルさを優先する必要があるでしょう。
また他社には他社のルールがあります。相手から指定がない限り、ネクタイとジャケットの着用が基本です。
移動中のジャケット着用が暑さのため、困難な場合はジャケットを脱ぎ、到着する直前に着るといった方法もあります。
また就活の際は、事前にクールビズを許可している会社もあるため、お知らせや連絡にしっかりと目を通しておくといいでしょう。不安な場合は、ジャケットとネクタイを持参しておくことが無難です。
冠婚葬祭
冠婚葬祭に関しては、ノーネクタイ・ノージャケットは、ほぼNGと言っていいでしょう。
式典事には必ずネクタイとジャケットを着用しましょう。
冠婚葬祭は基本的に室内で行うため冷房が効いていることが多いため、ビジネスシーンと同じく移動中は軽装で到着する直前に着用するといった工夫で乗り切りましょう。
ジャケットを着用するなら長袖
ジャケットを着用する場面では、長袖が基本となります。ジャケットの袖口にシャツを1.5cmほど出すことがマナーとなっているためです。また、長袖の着用には、ジャケットに皮脂や汗が染み込むことを防止するという実用的な意味もあります。
半袖ワイシャツとネクタイのマナー
半袖ワイシャツはノーネクタイが基本
半袖ワイシャツでは、ノーネクタイで第一ボタンを外す着こなしが基本です。
半袖ワイシャツは、肌の露出が多くカフスが省略されたカジュアルな着こなしです。シルクネクタイは、スーツスタイルなど格式が高めの着こなしで着用するアイテムとなります。カジュアルな半袖とシルクのネクタイを合わせる着こなしは、格式がアンバランスになるため避ける傾向があります。
半袖ワイシャツにネクタイを合わせるケース
基本的には、半袖ワイシャツにネクタイを合わせることはありません。しかし、ネクタイを着用してはいけないという厳密なルールもないため、やむを得ない場合には着用が可能です。
就活のクールビズ指定の面接で、当日周囲の人がネクタイとジャケットを着用していた場合などは、持参したジャケットとネクタイを半袖ワイシャツに着用できます。この場合は、訪問先の指定に従っており、さらに周囲の人の着こなしに合わせているため、袖口にワイシャツが出ていないとしても、マイナスポイントにはなりにくいといえます。
急遽、来客対応することになった場合や、重要なリモートミーティングで、ネクタイやジャケットを身に着けるケースも許容範囲となります。
半袖ワイシャツに、やむを得ずネクタイを着用する場合は、全体の格式バランスを整えるため、ジャケットを羽織ることがおすすめです。
クールビズ中のノーネクタイスタイル
ビジネス感を大事に
ノーネクタイ・ノージャケットのスタイルは夏場をすこしでも快適に過ごすための効率のいい装いです。
ただ、ジャケットやネクタイを着用しないということはどうしてもカジュアルになります。その際には、シャツとパンツのスタイルに気をつける必要があります。
シャツとパンツのスタイルに必要なポイントはサイズがぴったりと合っているものを選ぶことです。シャツは身幅が大きすぎないものを、しっかりと綺麗にパンツにインしましょう。
ノーネクタイでは、ボタンダウンのシャツを選択します。ボタンダウンは襟の部分にボタンがついていて襟が動かないため、ノーネクタイのシーンに向いています。
ボタンダウン以外のシャツは基本的にネクタイを締めて綺麗に見えるようにデザインされている為、ネクタイ無しだと襟が落ち着かない感じがしてしまうこともあります。
ワイシャツの色や柄は白が定番ですが、涼し気な細いストライプや淡い水色など、周りにも清潔感を与えるようなデザインの選択がおすすめです。
ノーネクタイスタイルのトップス
クールビズでのノーネクタイスタイルでは、トップスがポイントになります。クールビズのノーネクタイに適したトップスは、半袖ワイシャツと半袖のビジネスポロシャツ(ビズポロ)です。オフィスカジュアルでは半袖のTシャツも着用されます。
半袖ワイシャツの選び方
クールビズでの半袖ワイシャツは、ノーネクタイでの着用が可能な襟型である、ボタンダウン、ワイドカラー、ホリゾンタルから選択します。
色は、白やサックスブルーの無地がおすすめです、改まった席からカジュアルな場面までオールマイティーに着用が可能なシャツです。
一般的なクールビズでは、ペールラベンダー、ピンク、グレーなどの薄い色の無地、薄いストライプやチェックなどシンプルなものが好まれます。
カジュアル寄りの着こなしが可能な場合は、ネイビー、ブルーシャツなど濃色半袖ワイシャツも着用されます。
半袖のビズポロの選び方
クールビズで着用するポロシャツは、ワイシャツのような立体的な襟のあるビジネスポロシャツが基本です。台襟付きと呼ばれるポロシャツで、一般的にはビズポロとして販売されています。
ビズポロは。プルオーバータイプや前開きタイプがあります。ワイシャツのように着用できる前開きタイプのビズポロは、ワイシャツに近い堅めの印象になります。
襟型はボタンダウンやワイドカラーが定番です。白や明るめの無地が堅めの席に向き、柄が強いものやダークカラーになるほどカジュアルな印象に変わります。そのためオフィスカジュアルスタイルでは、ネイビーやブラックのビズポロも定番となっています。
半袖Tシャツの選び方
オフィスカジュアルスタイルでは、半袖のTシャツも一般的となりました。ブラックやネイビー、グレー、ホワイト、ベージュの無地が着用されます。ビジネスシーンでは、首回りが狭いクルーネックが定番です。
サイズは、カジュアルウェアとして販売されているTシャツよりもややタイトで、着丈はパンツの前ファスナーが半分隠れる程度が目安です。ジャケットを羽織る場合は、ジャケットの着丈よりも、Tシャツの着丈が短くなるように合わせます。
ビジネス用(オフィスカジュアル用)として販売されているTシャツがおすすめです。
ノージャケットスタイルのボトム
ノージャケットスタイルの場合は、トップスが明るい色になるため、ボトムをクリースライン(プレスライン)が入った、スラックスやチノパンをダークカラーで合わせるコーディネートが定番です。
単品スラックス
クールビズでは、単品で販売されているスラックスが役立ちます。夏はスーツのパンツだけ使用するケースもよくみられますが、パンツだけが劣化しスーツが着用できなくなるため避けましょう。
ウール系混紡素材のスラックスは、上品な風合いとなり、堅めのクールビズスタイルに合います。その場合は、ネイビー、チャコールグレーの無地やブラックのシャドーストライプが人気です。
ポリエステル生地やストレッチ性に優れたポリウレタン混紡生地は、着席時の負担が少なくシワにもなりにくいため、デスクワークが多い場合におすすめです。社内業務では、ライトグレーやブルーグレーなどの明るい色も夏らしい爽やかなコーディネートになります。遠目には無地に見えるハウンドトゥースやシンプルな格子柄のウィンドーペーンもおしゃれな印象になります。
チノパン
コットン素材の肌触りが特徴のチノパンは、クールビズでもカジュアル寄りの着こなしの定番です。無地が基本で、ネイビー、グレー、ベージュなどを合わせます。
ノーネクタイのトップス
ノーネクタイでノージャケット場合、トップスは半袖ワイシャツや半袖のビズポロ(ビジネスポロシャツ)がおすすめです。
半袖ワイシャツ
半袖ワイシャツは白、水色や淡いピンクなど明るい色がおすすめです。ダークカラーシャツは、カジュアルな印象になるためオフィスカジュアルスタイルでの着用が目安となります。
素材は吸水速乾や防臭抗菌効果の高いタイプも多く販売されています。
やわらかく吸放質性が高いコットンや機能性の高いポリエステル素材の生地が主流です。素肌に触れるため、着心地の良い素材を好みや用途に合わせて選択します。
ビジネスポロシャツ(ビズポロ)
ビズポロはビジネスシーンに適したデザインが特徴のポロシャツです。ワイシャツよりもややカジュアル感が強くなりますが、クールビズスタイルでは定番のトップスです。
Tシャツ
オフィスカジュアルスタイルのクールビズでは、Tシャツも着用されます。
オフィスカジュアル向けのTシャツに使用されるカットソー素材は、コットンやポリエステル生地が主流です。着心地が良いことが特徴ですが、何度も洗うことで生地のヨレが目立ちやすいため、目の詰まったしっかりとしたハリのある生地が安心ですよ。
パンツ
クールビズスタイルのパンツはスラックスやチノパン(コットンパンツ)などがおすすめです。
パンツもワイシャツと同じく接触冷感や吸湿性に優れている機能的な素材を使用したものが多く販売されていますよ。
また、夏場は汗の湿気でシワになりやすいため、回復力に優れたウールとシワになりにくいポリエステルの混紡生地がおすすめです。サマーウールはシャリっとした質感が特徴で、夏場も快適に過ごせる上質な素材です。
ネクタイとジャケットの置き場所
商談やお客様対応の際にはネクタイとジャケットは必要です。
ロッカーでハンガーにかけることができれば一番安心です。
ジャケットはもちろんネクタイもシワがあると不格好にみえてしまいます。
畳んで置いておく場合は、上に何か物を乗せてしまわないように気を付けましょう。
鞄などに入れてしまうとクシャクシャになりやすいため、あまりおすすめできません。
ちなみに移動中は腕に綺麗に掛けて持つようにしましょう。
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ぜひ、お気軽にご相談ください。
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クールビズは、夏の暑い季節にオフィスやビジネスシーンでの服装に対するルールの緩和を図ったものです。従来はビジネスマンがジャケットやネクタイを着用することが一般的でしたが、クールビズではこれらのアイテムを着用しなくてもよくなりました。しかし、場合によってはネクタイやジャケットを着用することが望ましいパターンもあります。例えば重要な商談がある場合や、社内外のビジネスシーンでの会議など、ジャケットを着用することで従来通り誠実な印象を与えることができます。そして、クールビズでも、ビジネスマンとしてのマナーやルールは守る必要があります。Tシャツやサンダル、ジーンズなどのカジュアルな服装は避け、クリーンな印象を与えるようにしましょう。ボタンダウンのシャツやチノパンなど、クールビズでもビジネスシーンにふさわしいアイテムを選ぶことが大切です。
毎年最高温度を記録更新するような暑い夏が今年もやってきます。40度を超える猛暑日も多く、夏場の暑さで無理をすることで熱中症はもちろんですが慢性的な体調不良に繋がる恐れもあるそうです。夏場の過ごし方はファッションの面だけではなく、健康面でもとても重要な要素です。クールビズを上手に取り入れて、爽やかなビジネススタイルを叶えましょう。