ブリティッシュスタイルの特徴やイタリア・アメリカとの違い
あなたのスーツは「ブリティッシュスタイル」ですか?それとも「イタリアンスタイル」?
スーツの代表的なスタイルは、このブリティッシュとイタリアンの2つ。もともとのスーツの起源は、18世紀のイギリスです。地方貴族が着ていた、ウール素材でロング丈の「フロックコート」が時代の流れとともに、丈が短くリラックスできる「ラウンジスーツ」に変化。そして、19世紀には現在の「ブリティッシュスーツ」と呼ばれるスタイルが確立されました。以降、この「ブリティッシュスーツ」が世界中に広がっていきます。
なかでも、イギリスと気候や国民性が真逆のイタリアは、スーツの魅力を残しつつ、全く違うスーツスタイルに昇華させました。それが「クラシコ・イタリア」というスタイルです。現在の「イタリアンスーツ」と呼ばれるものは、このクラシコ・イタリアの技術やスタイルを引き継いでいます。ブリティッシュスーツにもイタリアンスーツにもそれぞれ違った魅力がありますが、体型によって似合う・似合わないが分かれるのがポイント。
今回は、スーツの専門家「オーダースーツSADA」のスタッフが「ブリティッシュ・イタリアンスーツがそれぞれ似合う体型」を解説します!
ブリティッシュスタイルの起源|スーツの歴史
そもそも、スーツというファッションスタイルは200年ほど前のイギリスで生まれたといわれています。もともとは王侯貴族の正装だったのが徐々に庶民の間にも広まっていったのだとか。スーツ発祥の地、イギリスのブリティッシュスタイルはまさしくスーツの本来の姿ということができるでしょう。ちなみに、日本の背広という言葉はロンドンの仕立て街であるサヴィルロウが語源だともいわれています。
つまり、世界中のスーツの原点となったのは、ブリティッシュスーツだと言えます。
フロックコートがブリティッシュスーツへ変化
18世紀に地方貴族(地主階級)が好んで着用した、ウールのフロックコートがスーツへと進化しました。
- フロックコート(昼)
膝まである長い上着が特徴の衣服。 - モーニングコート(午前)
フロックコートを動きやすくするため、前裾をカットしたもの。 - イブニングコート(夜)
モーニングの前裾をさらに短くしたもの。乗馬、夜会用燕尾服。このイブニングコートが黒を基調としたものだったため、現在もフォーマルは黒が定番となりました。
- ラウンジスーツの誕生
18世紀中ごろ、長かった裾を全て短くしたスーツが普及。このラウンジでリラックスするために着用されたラウンジスーツが現在のスーツの原型となりました。 - 既製服の誕生
19世紀に入ると既製服が誕生し、それまで貴族のものだった新品の衣服が民衆の中にも普及。 - 老舗テーラーの創業期
既製服の浸透と同時に、現代の老舗テーラーが続々と創業した時代。 - スーツが世界的に普及
19世紀後半、ラウンジスーツから発展したスーツは、世界中に広く普及。
既製服スーツの発展に欠かせない原料のウールは、もともとイギリスの主要な繊維でした。
豊富なウール生地は、スーツの縫製にも適しており大量生産を可能にしました。
同時に発展した高級テーラーでは、日々理想のスタイルを作るべく、スーツに改良を加えます。
この時代に理想とされたスタイルが、一説には古代の英雄像だと言われています。
英雄像といえば、8頭身、広々とした肩幅に、厚い胸板、細く引き締まったウエストに長い脚です。
19世紀初頭、古代の英雄像のスタイルを具現化したようなスーツは、たちまち人々を魅了し世界中に普及しました。
【スーツ スタイル】ブリティッシュスタイルとイタリアンスタイルで見るスーツの魅力
イタリアンスタイルの起源|スーツの歴史
イギリスで誕生したスーツは、ヨーロッパでも熱狂的な歓迎を受けました。
なかでも、イタリアでは独自の進化を遂げます。
気候や国民性の影響もあってか、イタリアのスーツはブリティッシュスーツの固さが和らぎ、華やかでリラックスした雰囲気です。
イタリアのサルト(仕立屋)によって、生地や芯、仕立てにも改良を加えられたスーツはブリティッシュスーツとは異なる柔らかなシルエットに変化しています。
その代表的なスタイルがクラシコ・イタリア。
かつての貴族は仕立て職人を引き連れて、ヨーロッパの観光地を旅行することが頻繁にありました。
その際イタリアの職人たちにイギリスの仕立て技術が受け継がれ、新たなスーツが誕生。
これらの技術やスタイルは現在のクラシコ・イタリア協会によって保全されています。
ブリティッシュスタイルとは
構築的なスーツと呼ばれる、「ブリティッシュスタイル」。
イギリスの生地は打ち込みが強くハリがあり、ずっしりとした質感が特徴です。
この生地を使用して仕立てられるブリティッシュスーツは、シャープで立体的、ストイックで威厳のある雰囲気になります。
生地自体に形を維持する強さがあるため、仕立てで理想的なシルエットを作ることが可能です。
この点が構築的(実際のスタイルの上に新たなスタイルを構築する)と言われる理由です。
肩パットの入った精悍なショルダーライン、馬のたてがみを使う芯地でボリュームのある胸回り、ウエストの絞りは高め、チェンジポケットやスラントポケットなどの仕立ての効果で、全体的にスタイルアップします。
イタリアンスタイルとは
ありのままで柔らかくしなやかな「イタリアンスタイル」。
イタリアの生地は、イギリス生地よりも格段に薄く軽い点が特徴です。
イギリス生地は双糸(2本)、イタリア生地は単糸(1本)で生地を織るためです。
生地の柔らかさを活用して仕立てられるイタリアンスタイルは、降り注ぐ太陽、爽やかに吹き抜ける風を感じさせるような、開放的な雰囲気がスーツに現れています。
肩パットやスーツの内部に使用される副資材を極力省き、軽い着心地を重視している点も、ブリティッシュスーツとは対照的です。
胸元のポケットを、船底型にカーブさせ、先端を船の舳先のように鋭角にしたバルカポケットは、遊び心とデザインバランスを両立させた見事な仕立て。
肩から、胸へかけてのなだらかなカーブと、少し低めにシェイプされたウエスト。
無理なくフィットしつつ、男性的な逆三角形のスタイルを引き立てます。
イギリスとイタリアのスタイルの違い
イタリアンスタイルとブリティッシュスタイルとの違いを具体的にみてみましょう。
まず、イタリアンスタイルのスーツは肩パッドを入れずに柔らかく滑らかな生地で仕立てるのが主流です。
そのため、ブリティッシュスタイルが見る人に重厚な印象を与える一方で、イタリアンスタイルは軽やかで自然な印象を与えます。
さらに、立体的な袖付けや袖口の重ねボタン、脇に向かって先端が尖っている形の胸元のバルカポケットなどもまたイタリアンスタイルの特徴です。
これらの特徴が相まって、優雅で美しいイタリアンスタイルのシルエットを形作っているのです。
ショルダーラインが角ばっているブリティッシュスタイルに対して、肩パッドを入れないイタリアンスタイルのショルダーラインは肩から二の腕にかけて滑らかに丸まっています。
また、ブリティッシュスタイルは第1ボタンの位置が高いために胸元のVゾーンが浅く、ウエストのくびれの位置も高いかっちりとしたデザイン。
一方、イタリアンスタイルではVゾーンを広く取っており、ウエストのくびれの位置も低めの、ゆったりとしたデザインになっています。生地の素材についても、固めのブリティッシュスタイルに対してイタリアンスタイルではリネンやコットンなどの柔らかな素材がよく使われています。
「知的で重厚なブリティッシュスタイル」と「開放的で軽やかなイタリアンスタイル」、まさに対照的ですよね。
ブリティッシュスタイルとイタリアンスタイルが対照的なスーツスタイルであることは分かりましたが、それではなぜこの2つのスタイルはこれほどにも違っているのでしょうか。それには主に2つの理由があります。
スタイルが異なる理由①
1つ目の理由は、イギリスとイタリアの気候の違いです。
イギリスでは1年を通して曇りの日が多く、いつ雨が降りだしてもおかしくない不安定な気候でじめじめとしています。そのため、高い湿気でスーツがよれてしまわないように重厚な生地を使う必要があるのです。
一方、地中海性気候域に属するイタリアは雨が降ることが少なく、空気もさっぱりと乾燥しています。乾燥している場所ではスーツもよれにくいので、コットンなどの柔らかい生地も使うことができるというわけです。
スタイルが異なる理由②
2つ目の理由は、やはりイギリスとイタリアの国民性に大きな違いがあるということでしょう。
一般的に、イギリスには勤勉で伝統を重んじる、保守的な国民性があるといわれています。その国民性は重厚でかっちりとしたスーツスタイルに反映されていますよね。
反対に、イタリアの国民性は人生を謳歌したいという人々の楽天的な考え方によく現れています。正装や作業着としての従来のあり方を覆すような、ファッション性を追求するイタリアのスーツにはイタリアの人たちの遊び心が詰まっているのだといえるでしょう。
イギリスとイタリアという2つのファッション先進国にあって、スーツのスタイルが大きく違っているのにはこんな理由があったんですね。
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アメリカンスーツもある!
伝統的なものではありませんが、ブリティッシュスタイルとイタリアンスタイルのほかにもアメリカ発祥のアメリカンスーツというスタイルも実はあるのです。
大量生産と大量消費が代名詞ともいえるアメリカでは、こだわりのある一品というよりは大量生産による既製品のスーツを作ってきました。その結果、効率重視で面倒な工程を排した、どんな体形の人にも似合うようなスタイルのアメリカンスーツが生まれたのです。
「サックスーツ」とも呼ばれているアメリカンスーツの最大の特徴は、フロントダーツをなくしてウエストのくびれを緩くしていることでしょう。
ジャケットの腰の部分にフロントダーツというつまみ縫いの跡があるのはブリティッシュスタイルもイタリアンスタイルも同じですが、このフロントダーツがアメリカンスーツにはありません。
フロントダーツには腰の部分の生地を絞ってくびれを作り出すという役割があります。つまり、アメリカンスーツには腰のくびれがほとんどないのです。そのため「BOX(ボックス)スタイル」とも呼ばれます。
これは、多少太っている人でも体のラインを気にせずにスーツが着られるようにという配慮であると同時に、大量に生産して多くの人に着てもらうための工夫でもあります。このくびれのない形がアメリカンスーツの代名詞であり、アメリカンスーツがサックスーツ、つまり袋のような形状のスーツと呼ばれる所以でもあるのです。また、アメリカンスーツではラペルの端の内側に連続する縫い跡が見られます。
本来、ラペルの縫い跡は目立たないほどよいとされています。しかし、効率を重視するアメリカンスーツの場合はミシンでひと息に縫い上げているためにこのようなデザインになっているというわけです。くびれのない形同様、ラペルのこのステッチもアメリカンスーツの大きな特徴といえるでしょう。ところで、アメリカンニューシネマなどではアメリカンスーツを着た俳優がジャズバーで酒を飲みながらお喋りをしているようなショットがよく見受けられます。
アメリカンスーツはアメリカ発のスーツとして古くからハリウッドで愛用されてきました。スクリーンを通して世界中に発信されてきたことも、アメリカンスーツが代表的なスーツスタイルの1つとして定着した理由となっているのでしょう。
スタイルで変わるスーツの魅力
ブリティッシュスタイル
知的で冷静、ポーカーフェイスなイギリス紳士を彷彿とさせるブリティッシュスタイル。
ブリティッシュスタイルの魅力は、やはりスタイルアップ効果です。
長所は際立ち、短所はカバーされます。
体を包み込み、男性的なシルエットを構築するため、鎧のようなスーツとも呼ばれています。
▼ブリティッシュスーツが似合う体型
- 細身体型
肩幅をほどよくボリュームアップしつつ、シャープ感は底上げ。 - 標準体型
肩幅は広く、ウエストは細くスタイルアップ。 - おなかぽっちゃり体型
肩のボリュームがアップすることで全体バランスが良くなります。
ブリティッシュスーツには実際よりも細身に見える効果があります。
もともと細身体型の場合は程よく肩にボリュームが出るためスタイルが引き立ちます。
しかし、筋肉質なガッチリ体型は、肩に不要なボリュームが出てしまうため、アンバランスになります。
ガッチリ体型でブリティッシュスーツを仕立てる場合は、薄いイタリア生地を使用するなど、調整を加えましょう。
イタリアンスタイル
男性的で包容力がありながらユーモアを忘れない、情熱的なイタリア紳士。
イタリアンスタイルの魅力は、しなやかな生地が描く胸元のラインです。
スタイルに自信があるならイタリアンスタイルがおすすめです。
肩幅があり胸板が厚い体型の場合、柔らかな生地がほどよく体型になじみ、スーツに男性的な魅力が漂います。
▼イタリアンスタイルが似合う体型
- 標準体型
イタリアンスタイルの柔らかな印象と、ほのかに漂う大人の魅力。 - ガッチリ体型
イタリアンスタイルが最も似合う体型。スタイルの良さが引き立ちます。 - 胸板厚めぽっちゃり体型
肩や背中の広さが魅力的になりウエストもカバー。
イタリアンスタイルはウエストの絞りが低めに設定されているため、スタイルカバー効果があります。
細身体型の場合は、胸回りにボリュームを持たせる仕立てのため、既製服よりもオーダーで採寸した方がフィットします。
スーツ着こなしに重要な3つの基礎
どのスタイルのスーツを選んだとしても、ここだけはハズせない最低限守っておきたい重要なポイントがありますので3つ紹介します。
ジャストサイズを選ぶ
スーツは大きすぎず、小さすぎない適正なサイズ選びが重要です。
いいブランドのスーツを着ていても、パンツやジャケットのサイズが合っていないスーツは周りから見て「どこかだらしない印象」を受けます。
反対にジャストサイズのスーツは、着ているだけで出来る男の印象を与えたり、いつもより凛々しく見えたりと良い事尽くめ。
人の身体は年々変化があるものです。オーダースーツSADA はお客様の身体の特徴に合わせてジャストフィットするスーツをお仕立てします。
身だしなみは最低限整える
スーツの着こなしを最大限楽しむなら、身だしなみは最低限整えておきましょう。
髪、爪、髭など相手に不快な印象を与えない程度に整えておくのは大鉄則です。身だしなみが整っていないと、せっかくのおしゃれなスーツスタイルの魅力が半減してしまいます。ビジネスシーンなら尚更身だしなみは重要です。
ベルトと靴の色と質感を揃える
これは基本中の基本となりますので覚えておきましょう。ベルトと靴の色は揃える事で統一感が出て一気にスマート感が増します。
色に迷ったときは黒や濃い茶といった定番のダークカラーをチョイスしておけば間違いないでしょう。質感までまとめると全体のバランスが取れるため尚良いです。
英国紳士の着こなしマナー
日本などと比べると、イギリスはまだまだ階級を重んじる社会だといわれています。イギリスのホテルやレストランでは履いている靴で接客の態度が変わることもありますし、「労働者階級出身のロックスター」といったような表現はよく耳にしますよね。初対面の人でも服装で人柄を判断されてしまうのがイギリスの文化。それだけに、スーツの着こなしに気を遣うことは英国紳士にとっては非常に重要なことなのです。
英国紳士の着こなしマナー①
英国紳士のスーツの着用マナーとして、たとえ室内であっても人前では上着を脱がないということがまず挙げられます。
座るときには自然にジャケットのフロントボタンを開け、立つときに留める滑らかな動作が身に付いているのが英国紳士。
また、日本では結婚式に出席するときに多くの人が黒いスーツを着ていきますが、英国紳士は結婚式では黒いスーツを着ないそうです。ただし、新郎の存在感をかすませるような派手な色のスーツを着ていくわけではなく、ダークブルーやチェコールグレーなどの落ち着いた色を選ぶのが英国紳士のマナーなのです。
英国紳士の着こなしマナー②
そして、たとえ英国紳士といえども、いつも必ずスリーピースを揃えて着ているというわけではありません。ビジネスシーンではツーピース、フォーマルな場ではスリーピースと、時と場合によって使い分けているようです。上流階級の英国紳士ともなるとパーティに参加する機会も多いはず。それぞれの場面のドレスコードに応じたスーツ選びが重要なのでしょう。
グレースーツでブリティッシュスタイルに
ブリティッシュスタイルといえば何といってもグレースーツ。しかし、ひと口にグレースーツといっても基調とするグレーにはさまざまな種類があります。それでは、英国紳士はどんな色合いのグレースーツを着こなしているのでしょうか。
ライトグレースーツ
最初に挙げられるのは、華やかな印象を与えるライトグレーです。重厚感が特徴的なブリティッシュスタイルですが、基調の色をライトグレーと明るめにすることで軽やかなテイストを加えることができます。シルエットがかっちりとしているので色味が華やかでも崩れ過ぎないのがブリティッシュスタイルのいいところですよね。
ミディアムグレースーツ
ミディアムグレーは特にビジネスシーンで活躍する英国紳士に人気の高い基調色です。ほどよい色合いで着まわしがきくので、ビジネスシーンだけではなくプライベートな場でもミディアムグレーのスーツは大活躍。
使い勝手がよい反面、人と被ってしまうことも多い色合いですが、赤のネクタイやチーフなどで鮮やかな色を取り入れれば差をつけることができますよ。
ダークグレースーツ(チャコールグレースーツ)
黒に近い色のダークグレーは、チャコールグレーとも呼ばれ、ブリティッシュスタイルらしい重厚感を際立たせます。本物の英国紳士はダークグレーのスーツをスタイリッシュに着こなしています。ワンランク上の着こなしを目指すなら断然ダークグレーでしょう。
日本人にはミディアムグレースーツがおすすめ
スーツに限らず、ファッションの基本は自分に合った服を着るということ。グレースーツも色が白い英国紳士には似合うのかもしれないけど、と思う人は多いでしょう。
そこで、日本人にもおすすめできるスーツの基調色がミディアムグレーです。
ミディアムグレーはライトグレーとチャコールグレーの中間くらいの色合いで、日本人に似合う色だといわれています。顔色を明るく見せてくれる効果もあり、さまざまなシャツの色にマッチするので使い勝手も良い色です。
英国式グレースーツの着こなし方
グレースーツを着こなすためには細かいところまで気を配るのがポイント。ワイシャツの襟と袖はスーツから1.5cmくらいはみ出す程度の長さのものを選びましょう。
ネクタイは少し細めのものか、標準的な幅(8cm程度)にして、結び目の下の部分にくぼみ(ディンプル)を作ってください。胸のボタンは1つがけにするのがおすすめです。スーツの着こなしは案外細かいところまで見られているもの。細心の注意を払った英国式の着こなしで好感度を上げていきましょう。
また、英国紳士は無地に限らずストライプやチェックのグレースーツもスマートに着こなしています。いろいろな柄を試してコーディネートを考えてみるのもブリティッシュスタイルのグレースーツを楽しむ方法だといえるでしょう。
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ネイビースーツでブリティッシュスタイルに
グレースーツがスーツスタイルに欠かせないのは勿論ですが、ネイビースーツも定番でありブリティッシュスタイルになくてはならないカラーです。グレー同様、基調とするネイビーにはさまざまな種類があります。それでは、英国紳士はネイビースーツをどのように着こなしているのでしょうか。
ライトネイビースーツ
ネイビースーツの中で一番爽やかな印象を与えるライトネイビーはブリティッシュの重厚さとカラーの明るさで丁度いいバランスが取れたスーツです。
シーンを選び、ダークカラーのスーツに比べるとやや着こなしが難しくなりますが、おしゃれな英国紳士から一定の人気があるカラーです。与える爽やかなイメージゆえに若者にも人気が高くⅤゾーンを変えてスポーティーにも、エネルギッシュにも着こなせるカラーです。
ネイビースーツ
固すぎず崩れすぎずのネイビーは、パーティーにもビジネスにも使えるシーンを問わず使える万能さで英国紳士に人気があります。着回しのしやすさでイギリスのジェントルマンから好まれ、今も昔も愛用されるカラーです。
ダークネイビースーツ
一番黒に近い色合いでいて、黒とは違う深みがあるダークネイビーはブリティッシュスタイルらしさがよく表れるカラーです。かっちりとしたブリティッシュの良さを充分に出し威厳や厳格さをアピールし、知性や冷静なイメージを醸し出すため男性らしさを突き詰めた働く男性に最適なビジネススーツと言えます。
日本人に合うのはダークネイビースーツ
ネイビースーツは与えるイメージにおいても日本人に合う色だと言われています。
中でもダークネイビーは最も多くのビジネスマンが選ぶ人気カラーです。
色合いは勿論与えるイメージに知的、真面目、信頼感といったものがあり、勤勉な日本人にとって一番好まれているのもその色が持つイメージから納得出来ますね。一着は持っていて間違いのないスーツといえるでしょう。
英国式ネイビースーツの着こなし方
基本的な着こなしはグレーと変わらず以下の点を抑えておくと良いでしょう。
- ワイシャツの襟と袖はスーツから1.5cmくらいはみ出す長さで
- ネクタイは細めのものか標準幅に、結び目下にくぼみを作る
- 胸のボタンは1つがけにするのがポイント
ネイビースーツにも無地だけでは無くチェック柄やストライプ柄があります。無地で慣れた頃に、ワンランクアップして柄も考慮したカラーバランスコーデを英国紳士にならってチャレンジすると、更におしゃれなスーツの着こなしを楽しめます。
ネイビースーツをオシャレに着こなしたい!合わせたいネクタイとシャツのコーディネートをご紹介します。
スーツはビジネスの上で自身を表現するコミュニケーション・ツールです。特に紺(ネイビー)のスーツはおすすめの色です。今回は、紺とネイビーの違いやネイビースーツに合うネクタイやシャツ、おすすめコーデを詳しく解説します。
イギリス式の着こなし方って?
イギリス式のフォーマルな服の着こなし方としては、襟羽根をタブで留めたり、襟元をピンで閉じたりしてシャツをできるだけタイトに着るという方法があります。
ブリティッシュスタイルのスーツの特徴といえば、肩パッドを入れてウエストを細く絞った、重厚感のあるかっちりとしたシルエットです。インナーもタイトに着こなすことでより全体の調和がとれるでしょう。また、グレーを基調としていることが多いイギリス式のスーツには黒のドレスシューズがよく似合います。
茶色のローファーなど、カジュアルな靴は重厚な雰囲気を崩してしまうのであまりおすすめできません。ブリティッシュスタイルのスーツには、グッドイヤーウェルト製法で作られたレースアップシューズか、汎用性の高いダブルモンクストラップシューズなどを合わせるのがよいでしょう。
スーツを着用するときのマナーとは?格好良く着こなすうえで知っておきたいポイントを伝授
今回はスーツ着用時に気を付けたいマナーについてまとめました。ボタン・シャツ・ジャケット・ネクタイ・ベルト・靴・小物のマナーから着席時のマナーまで詳しく解説します。
スーツ着こなしコーデ例
ここからはスーツの色別に着こなし例を紹介していきます。
様々な色を使った方がおしゃれという場合もありますが、その調和をコントロールできるのはファッション上級者だけです。
色数が多くなるほど、幼く見える傾向にありカジュアル感も強くなってしまいます。原則、中に着るシャツは白を選べば間違いありませんので、今回紹介する例の色味を少し抑えたい場合は、白のシャツに変更してもOKです!シーンを選んでおしゃれなコーデを楽しみましょう。
グレースーツの着こなし例
グレースーツは男性スーツの定番です。チャコールグレー・ミディアムグレー・ライトグレーがあり、色が濃い程フォーマルな印象を与えます。落ち着いた雰囲気を持ち、知的さも印象付けてくれるでしょう。
【ミディアムグレー×薄いグレーの無地シャツ×黒系ストライプのネクタイ】
グレーの中でも柔らかく大人な印象を与えてくれるミディアムグレーに外しアイテムとしてストライプのネクタイを入れたコーデ。
靴とベルトは暗めの茶色がおすすめ。
【ライトグレー×サックスブルーのシャツ×ボルドー系のネクタイ】
爽やかでおしゃれな印象も与えるライトグレーに更に爽やかさを増すサックスブルーのシャツにキリっとしたボルドーのネクタイをプラスしたコーデ。
靴とベルトは茶色がおすすめ。
ネイビースーツの着こなし例
ネイビーはグレーと同じくスーツの定番です。ダークネイビー・ネイビー・ライトネイビーがあり、色が明るくなるほどに爽やかでカジュアルな印象を与えます。パーティーにも使える1着は持っておきたい定番スーツなので、コーデは押さえておきましょう。
【ネイビー×ブルーのストライプシャツ×ネイビーのネクタイ】
あえて同系色の色味を揃える事でおしゃれに見えるテクニックを利用したコーデ。
靴とベルトは控えめに黒で統一がおすすめです。
【ダークネイビー×ライトグレーシャツ×ブルー系のレジメンタルネクタイ】
フォーマルな印象のダークネイビーのスーツにカジュアルなレジメンタルネクタイを合わせた個性的コーデ。
靴とベルトは黒で揃えよう。
ブラウンスーツの着こなし例
ブラウンのスーツは、グレーやネイビーに比べると少し難易度が高い感じがすると避けてしまわれがち。だからこそ個性を出すには狙い目です。
【ブラウン×濃いグレーのシャツ×黒系ストライプのネクタイ】
人とかぶりにくいブラウンスーツに濃いグレーのシャツにストライプネクタイを合わせる、シックな雰囲気のおしゃれ上級者コーデ。
靴とベルトはカーキを選ぶとより上級者向けに。
ブリティッシュスタイルを極めよう!
スーツはイギリスのお家芸ともいえるファッションスタイルです。
スマートにスーツを着こなすにはブリティッシュスタイルをお手本にするのが1番の近道といえるでしょう。英国紳士のようにスーツをかっこよく着こなしたいのなら、色やアイテムの組み合わせも意識しながら、今回紹介した内容を参考にして英国紳士の着こなし方を極めてみましょう。
ブリティッシュスタイルスーツならオーダースーツSADAがおすすめ!
「ブリティッシュかイタリアンか。」
どちらも魅力があるため、場面に応じてスタイルを変えることもおすすめです。
ビジネスでは、真摯な雰囲気でブリティッシュスタイル。
結婚式やパーティーシーンでは、お洒落なイタリアンスタイル。
生地や裏地、仕立ての種類、ボタンでも雰囲気が変わります。
最近では、イタリア生地でブリティッシュスーツをつくることも珍しくありません。どちらの長所も取り入れたい方におすすめです。
オーダースーツSADAでは、店舗にて季節ごとにさまざまな生地をご用意。
圧倒的な存在感のイギリス生地、快適な滑らかさのイタリア生地、ぜひ店舗で高級ウールに触れてみてください。不動の人気、ブリティッシュスタイルはスタイルアップ。
華やかでお洒落なイタリアンスタイルは、滑らかな生地がほどよく体にフィット。
スーツの魅力は奥が深いので、ブリティッシュ、イタリアンそれぞれの違いを楽しんでください。
ブリティッシュスタイルは、そのスタイルアップ効果から「知的さ」や「冷静さ」を印象付けます。まさに「イギリス紳士」を彷彿とさせるそのスタイルは「細身」「標準」「ぽっちゃり」どの体型にも合うのがポイント。実際より細身に見えつつ、肩にはボリュームを出してスタイルを引き立てます。ただし、肩パッドや芯地がカチッとしているので、「ガッチリ体型」の方には向きません。ガッチリ体型の方は、あえて「イタリア生地」でブリティッシュスーツを仕立てるのがおすすめ。既製服では難しいので、オーダーで実現させましょう。イタリアンスタイルは、そのしなやかな生地感が身体にフィットし「男らしさ」を印象付けるのが魅力です。情熱的な「イタリア紳士」の雰囲気を醸し出せるこのスタイルは「標準」「ガッチリ」「胸板厚めのぽっちゃり」の体型の方におすすめ。ブリティッシュと異なりウエストをあまり絞らないので、身体のラインをハッキリ出せる方の方が上手に着こなせます。「細身だけどイタリアンスタイルを着こなしたい!」という方は、オーダーでジャストサイズに仕立てるのがポイントです。こちらも、あえてイギリス生地で仕立てるのも◎。どちらも、最大限に魅力を引き出すには「オーダースーツ」で合わせたジャストフィットなサイズ感が必要です。ぜひ「オーダースーツSADA」で実現してくださいね。