グレンチェックスーツの着こなし&合わせ方を紹介
あなたはスーツを購入するときになにを重視しますか? 実は「柄」をもっとも大切にする人が「色」や「デザイン」で選ぶ人よりも多いことが、ある調査でわかっています。
チェックのスーツの印象
どんな色柄であるかに関係なく、スーツは相手にきちっとした印象を与えます。これに親しみやすく柔らかな印象をプラスするのが、チェックスーツの特徴です。ややカジュアルダウンできるということですね。特に、社外の人と接することが多い営業職などの方は、一着持っていると便利なアイテムでしょう。
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この記事では、20~30代とは一味違った落ち着きや重厚感がある40代におすすめのスーツの選び方を伝授します。
チェックを着こなすポイント
スーツの柄といえばストライプが一般的。チェックを着る機会は少ないためか、着こなし方がわからないという方も多いようです。どのように着ればおしゃれな印象になるでしょうか。
チェックのスーツを着こなすために大切なことは、細身のシルエットにまとめることです。タイトな見た目は英国ファッションの基本。ストライプと異なり縦横に膨張して見えがちなチェック柄を着るときは、しっかりフィットする形のものを選びましょう。
特に、体の線が細めの方はチェックの膨張効果と組み合わせることで存在感を出しつつ、美しいスーツ姿を演出できます。ポイントは、やや濃い色を選ぶことです。一方、がっちりした体型の方は存在感が出すぎてしまうので、避けておくのが無難かもしれません。
ビジネススーツの定番は無地やストライプ柄ですが、その他に注目されている柄としてチェック柄があります。チェック柄を取り入れれば、それだけで新鮮な着こなしとなり、コーディネートが確実にワンランクアップできます。スーツ界ではクラシックなテイストが再び人気となっています。
イタリアらしいトラディショナルな雰囲気が漂うチェック柄のスーツは、まさにうってつけと言えるでしょう。チェック柄のセレクトを間違えずに上質のあるスーツを選べば、着回しも簡単なのでぜひ試してみましょう。ビジネススーツでどんなチェック柄を選べば良いかわからないという方もいるのではないでしょうか。
実はビジネススーツで選ぶべきチェック柄はそう多くないため、悩む心配はありません。ここでは代表的なチェック柄を紹介いたします。ビジネスのシーンでは、クラシックなテイストの柄を選ぶのがおすすめです。
グレンチェックは、ヘアラインチェックやハウンドトゥースなど細かい格子柄を組み合わせたものです。「グレン」は渓谷、谷間、峡谷といった意味があり、スコットランドの谷あいで織られていたのが名前の由来とされています。グレンチェックはウールの生地に利用されることが多く、クラシックな雰囲気と温かみを備えています。
ハウンドトゥースは、細かくてクラシックなチェック柄です。ハウンドトゥースは猟犬の牙という意味で、格子を構成する柄が牙に似ていたためハウンドトゥースと付けられました。日本では千鳥格子と呼ばれ、千鳥の飛ぶ姿に似ていることが名前の由来です。ブラウンやモノトーンの色使いが多く、クラシックで上品なイメージです。
ウインドウペンは窓枠がネーミングの由来です。ウインドウペンだけでなく、ウィンドウペーンなどとも呼ばれますが、どちらもシンプルで大きめの窓枠のような格子柄をいいます。ウインドウペンは汎用性が高いため、様々なアイテムに使用されています。しかし、スーツで取り入れる時は落ち着いた色味のウインドウペンを選ぶようにしましょう。
チェック柄のスーツをおしゃれに着こなす方法について、スーツのカラー別に見ていきましょう。
スーツの柄が与える印象と選び方について解説!スーツにおすすめの色も紹介
スーツの色や柄で悩んでいる方に向けて、本記事ではスーツの柄の種類や与える印象、おすすめの柄、柄物スーツを避けるべき場面などを詳しく紹介します。
1.グレーのチェック柄スーツ
グレンチェックのスーツはグレー系の色味が定番です。さらに鉄板であるミディアムグレーを選べばストライプや無地のグレースーツと同じような感覚で着られます。また、グレーのチェック柄のコーディネートでは、白無地のシャツに小紋柄のネクタイが合います。Vゾーンが王道なため、スーツの柄が際立たせることができます。遊びすぎていない正統派のバランスが絶妙なコーディネートです。
ライトグレーのスーツは、チェック柄が目立つためVゾーンで落ち着かせましょう。ライトグレーのチェック柄は、トーンが明るい上にチェック柄のラインが目立つため、カジュアルな印象になりがちです。そのため、Vゾーンを落ち着かせることで引き締めるのがおすすめです。
また、ダークカラーが基調のネクタイを合わせるとトラッドで落ち着きのなる雰囲気を演出できます。Vゾーンを整えることでカジュアルな感じが緩和されて、こなれた着こなしになります。
ダークカラーなチャコールグレーのチェック柄スーツは、落ち着きのある雰囲気となります。その魅力を生かすには、さらにダークカラーなネクタイを合わせることで品格のあるコーディネートです。
フォーマルな雰囲気になりすぎないように、サックスブルーのシャツでこなれた印象を与えられます。さわやかさと品格が合わさったスーツスタイルになります。
2.ネイビーのチェック柄スーツ
ネイビーのチェック柄スーツは同系色でまとめるようにしましょう。また、ダークネイビーのスーツは、チェック柄はそこまで目立ちません。そのため、無地のネイビースーツに近い感覚で気回せます。ネイビーのクールな魅力を出すなら、ブルーのシャツを合わせるのがおすすめです。さらに、ブルー系のネクタイを合わせると精悍なスタイルに仕上がります。
さらに、ブラウンチェックのワンピースカラーシャツと相性が良いです。ブラウンとオレンジのネクタイを合わせると全体を綺麗にまとめられます。また、ワイシャツはワンピースカラーなので、ノーネクタイでも襟元がすっきりしているのでクールビズにおすすめです。足元はダークブラウンの革靴にし、ワイシャツとネクタイは明るめにすると良いでしょう。
その他、ストライプがはっきりしたボタンダウンのネイビーとホワイトのストライプシャツを合わせると、全体のコーディネートが整います。足元はブラックにすることで、クラシックにまとめられます。
3.ブラウン&ブラックのチェック柄スーツ
温かみのあるブラウンのスーツは、チェック柄を選ぶことでこなれたイメージがプラスされます。スーツのウォーム感を生かすには、暖色を使ったネクタイを合わせましょう。暖色のネクタイを合わせることで温かい印象だけでなく、シャツをホワイトにすることでクリーンな印象が加味されコーディネートのバランスが秀逸します。
同じブラウンでも明るいトーンのチェック柄スーツではかなり軽い印象となります。そのため、グレンチェック柄の存在感が際立ちます。さらに、クラシックなムードも漂います。また、ニットタイを選ぶと、こなれた雰囲気を演出できます。
ブラックのチェック柄スーツは、無地だとフォーマルな印象が強くなります。チェック柄であれば程よく表情があるため、冠婚葬祭のイメージを払拭できます。ビジネスシーンでも使いやすいのでおすすめです。ブラックスーツならではのクールなイメージを生かすには、全身をモノトーン系でまとめましょう。
4.レディーススーツの着こなしポイント
レディーススーツは、メンズスーツよりも幅広いデザインや色柄が多く、スーツを選ぶ際にも大きな違いがあるかと思います。レディーススーツのボトムスには、大きく「スカート」と「パンツ」があります。どちらを選ぶかで印象が変わってきます。スカートは、シンプルなデザインでビジネスシーンでは定番のデザインです。
また、パンツは知的でクールな大人の女性を演出でき、足元をスッキリしたい方におすすめです。さらに、スタイルアップ効果があります。では、レディーススーツのチェック柄が与える印象にはどのようなことがあるのでしょうか。
まず、ウインドペーンは、「親しみやすさ」「可愛らしさ」「カジュアル感」などのイメージを与えます。ウインドペーンはチェック柄の中でも大きな格子柄のため、若々しくカジュアルな印象を与えたい方におすすめです。柄のインパクトが強いため、ウインドペーン柄のスーツを着る時は、インナーを無地にしてシンプルにすると全体的にスッキリまとめられます。
グレンチェックは根強い人気があり、「気品」「知性的」な印象を与えます。英国では伝統的な柄であり、メンズライクなイメージを表現するのに最適な柄です。
ウインドペーンのカジュアルな印象とは対照的にグレンチェックは育ちの良さ、品のある印象を相手に感じさせられます。スーツは色や柄以外にもデザインにも意味があります。
自分のイメージに合ったスーツを着る上で、スタイリストとカウンセリングをして柄やデザインなどを相談し、理想のスーツを作り上げるにはオーダースーツが最適といえます。
また、セットアップとして揃えることがおすすめです。普段、さりげなく着ているスーツの色柄には、それぞれが表現している印象があります。そのような知識を知っていることで、仕事における対人関係や環境の中で自分を演出することが可能です。
5つのチェックが与える印象
ここまで「チェック」をひとまとめにしてきましたが、主に5つの種類があります。それぞれが与える印象も押さえておきましょう。
ウインドウペーン
「ウインドウペーン」は「ガラス窓」を意味する格子柄。縦横の細い直線が窓枠のように交差する、幅の広いチェックです。カントリー調の代表的な柄で、19世紀の英国で大流行しました。シンプルで使いやすいため、スーツだけでなくシャツにもよく使われています。
柔らかな印象やクラシカルな印象を与えるのが特徴ですが、シャープな雰囲気にまとめたいときには向きません。サイズに余裕を持たせすぎると、だらしない印象になってしまうので気をつけましょう。
ハウンドトゥース
日本では「千鳥格子」と呼ばれるチェックです。「ハウンドトゥース」の由来は、柄の形が猟犬の牙に似ていること。白地をベースとして黒か茶色を配色するのが一般的です。ハウンドトゥースのスーツはエレガントでクラシカルな印象を与えます。
グレンチェック
白黒を基調とする4種類の格子を組み合わせ、大きな格子に整えたチェック。ハウンドトゥース(千鳥格子)で構成されていますが、縦糸と横糸に濃さの異なる色を使うことで大きな格子を生み出しているのが特徴です。
元英国王で歴史的ファッションリーダーとしても知られるウィンザー公が好んだことでも有名で、「プリンス・オブ・ウェールズ・チェック」とも呼ばれています。こうした背景の通り、上品で落ち着いた印象を与えます。
ガンクラブ
3~4色を使ったハウンドトゥース。1984年に、米国の猟犬クラブ「アメリカン・ガンクラブ」が制服に採用したことから、こう呼ばれるようになりました。日本名は「二重弁慶格子」主に、トラディショナル(伝統的)なジャケットやパンツに使われることが多いようです。クラシカルでレトロな印象を与えます。
タータンチェック
スコットランドのハイランド地方(高原地方)を発祥とする伝統的な格子柄。民族や一族のシンボルとして発達した、英国スタイルの象徴ともいえる柄です。「ブレアハカン」とも呼ばれます。
緑のイメージが強いかもしれませんが、赤や黒、黄色、ベージュなどもあります。かつては、地位や身分などにより使える色の数が決められていました。現在のファッションでは“バーバーリーチェック”として、マフラーに多用されています。非常にインパクトが大きいので、スーツとして着こなすのはとても難しいと考えてください。
チェック柄のジャケットを着こなすポイント
チェックに合うネクタイは?
チェックのスーツを着るとき、どんなネクタイを締めればいいでしょうか。一例をチェックの種類別に紹介します。
ウインドウペーン×ブラウン
柔らかくも存在感のあるウインドウペーンのスーツには、クラシカルなブラウンのネクタイがよく似合います。スーツの色はグレーやネイビーを選ぶといいですね。
ハウンドトゥース×ダークレッド
エレガントなハウンドトゥースのスーツにダークレッドのネクタイを合わせれば、上品な雰囲気にまとまります。派手な印象にならないよう気をつけてください。
グレンチェック×無地の同系色
グレンチェックのスーツには同系色で無地のネクタイを選ぶと英国的な印象が強まります。ニットタイを選ぶのもいいですね。
チェックに合うシャツは?
チェックのスーツは、堅い印象のスーツをカジュアルダウンするアイテムです。だからこそ、白のワイシャツを着てバランスを整えるのがおすすめです。英国ファッションの基本は、モノトーンカラーやダークカラー。白シャツを合わせることで落ち着きを演出することができますよ。
チェック柄に慣れてきたら、ネイビーやブラウンを合わせるのもいいですね。ただ、このときのポイントも落ち着いた色でまとめること。派手な色を合わせないよう気をつけましょう。
チェック柄は結婚式でもOK?
結婚式や披露宴に出席する場合は、「略礼服」とされるブラックスーツを着用するのが基本。上司の結婚式や格式のあるホテルでの結婚式の場合は、特に気を付けてください。
ただ、友人の結婚式の2次会ということであれば、カジュアルなチェックスーツでおしゃれにまとめてもいいでしょう。たとえば、「ネイビーのウインドウペーンスーツ×ブラックのストライプネクタイ」を組み合わせればワイルドな印象になりますし、「グレーのグレンチェックスーツ×ブラック&ホワイトのドットネクタイ」ならカジュアルさと品のよさの両方を表現できます。
自由度の高い2次会は、チェックスーツが活躍するシチュエーション。ぜひ、おしゃれなファッション感覚を発揮してください。
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