意外と見落としがちなスーツの袖丈。正しい袖の長さとおしゃれに魅せるポイントをご紹介!のアイキャッチ画像
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意外と見落としがちなスーツの袖丈。正しい袖の長さとおしゃれに魅せるポイントをご紹介!

みなさんはジャケットの袖丈、しっかり合わせられていますか?袖丈とは、ジャケットの肩の出っ張った部分(袖山)から袖口までの長さのこと。「細かいことは知らないけど、シャツがちょっと出てればOK?」「特に気にしたことがない…」という方は要注意。ジャケットの袖丈は、かなりスーツスタイル全体の見た目の印象を変化させます。袖丈が短ければ爽やかで軽快な印象を与えますが、悪く言えばカジュアルな印象を与えてしまいます。反対に長ければルーズで抜け感のある、言ってしまえばだらしない印象を与えてしまうのです。それにもかかわらず袖丈は、肩幅や着丈などのポイントと比較して多くの方が意識していない部分。肩幅が合っていないと着心地が悪くなりますが、袖丈がずれていても着心地にはそこまで変化がないですからね。袖丈の厄介なところは、ただ腕の長さに合わせればいいわけではないということ。ジャケットとシャツの袖のバランスまで意識して長さを合わせないと、ちぐはぐな印象を与えてしまいます。そこで今回は、スーツコーデの専門家「オーダースーツSADA」のスタッフが、袖丈の適切な長さと、よりオシャレに見せて周りと差をつけるためのテクニックを解説します。

スーツ選びで最も重要なサイズ感。その中でも、肩幅や着丈に比べて、見落としがちなのが袖の長さです。特に、ジャケットとシャツを組み合わせた際のバランスにまで、こだわれているでしょうか。良い印象を与えるために欠かせない袖丈について、今回は適切な長さや、周りと差をつけるためのテクニックをご紹介します。

スーツの印象を左右する袖丈とはどこの長さ?

袖丈とは腕の部分の長さ

袖丈は、一般的に、洋服の腕の部分の縦の直線距離のことを指します。具体的には、肩の付け根にある袖の一番上の部分「袖山」から、手首が出る部分「袖口」までの長さのことです。

袖丈は、トップス・アウターのサイズ表記に用いられることが多いです。

裄丈との違いに注意

また、袖丈と混同しがちな言葉として、「裄丈(ゆきたけ)」というサイズ表記も存在します。裄丈は、後ろの首の付け根から、肩を通って袖口までの長さを指します。袖丈が「腕の部分の縦の直線距離」を指しているため、袖丈よりも裄丈の方が長いです。一部のカジュアルなシャツやジャケットの場合に、裄丈のサイズ表記が用いられたりもしますが、スーツのジャケットにおいては、袖丈表記の方がより一般的なため、袖丈に焦点を置いて今回はご紹介します。

袖丈によって印象はガラリと変わる

袖丈は、特にビジネスシーンでは重要になります。プライベートで着るようなカジュアルなジャケットの袖丈は、短めの袖は爽やかで軽快な印象を与え、長めの袖はルーズで抜け感のある印象になるといった特徴があり、トレンドや好みによって、自由に好きな長さを選ぶことができます。ただし、ビジネスにおいては、袖丈について一定の決まりごとが存在しており、短すぎると子供っぽい印象を与えたり、反対に長すぎるとだらしない印象を持たせてしまいます。

また、ジャケットの袖丈だけでなく、下に着るシャツとの位置関係も重要になります。ジャケットの袖丈が問題なくても、シャツが完全に隠れていると、だらしない印象となり、シャツのカフスが見えすぎても、子供っぽい印象を与えてしまいます。そのため、見落としがちですが、ジャケットとシャツの袖丈には、十分に注意して選ぶことが、おしゃれな着こなしの第一歩です。

ジャケットの袖の種類

実はジャケットには3種類の袖口がある

スーツのジャケットの袖が、実は3種類あることをご存知でしょうか。具体的に、袖口は「本切羽(ほんせっぱ)」、「開き見せ(あきみせ)」、「キスボタン」の3種類に分かれています 。これらは、全て袖口のデザインで、袖口の仕様をどうしていくかで上記3つの呼び方に変わってきます。

まず、本切羽とは、袖口に対となるボタンとボタンホールが付いており、開閉可能な仕様のことです。英語では「surgeon’s cuff(外科医の袖口)」と言い、この本切羽が生まれた理由に関しては様々な説がありますが、緊急時に医者が、ジャケットを脱がずに袖をまくり、作業できるよう、開閉機能がついたというエピソードが有名です。ボタンを開けることで袖口に抜け感を演出できるため、カッチリしたスーツをカジュアルに着こなすこともできます。

続いて、開き見せとは、本切羽と異なり、袖にフェイクのボタンホールとボタンが付いている仕様のことを指します。実際に袖口を開閉することはできず、既製スーツに多く見られるデザインとなります。

最後に、キスボタンとは、袖のボタンが少し触れるくらいに重ねられている仕様のことを指します。別名を「キッシングボタン」や「重ねボタン」などとも言い、通常のボタンが隙間なく付けられているのに対し、このデザインでは重ね付けで装着されているため、手元に立体感を持たせることができる点が特徴です。

ジャケットの正しい袖丈とは?

袖丈の目安は親指から11〜12cm程度

ジャケットの袖丈を決めるときは、注意が必要です。袖口から親指までの長さに注目してみてください。腕を下ろしたとき、親指の先から11~12cmの場所に袖口がくると、バランスよく見えると言われています。もちろん個人差があるため、一つの目安として覚えておくといいでしょう。より感覚的な目安としては、腕を下ろした際に、手首が袖でちょうど隠れる程度だと覚えておいてください。

シャツの袖口の場合は1〜1.5cmが目安

ジャケットの袖丈は、シャツの袖口とのバランスも重要になります。ビジネスシーンにおけるスーツスタイルでは、シャツの袖口が、ジャケットの袖から1~1.5cm程度見える状態が、一般的に良いとされています。ジャケットの袖丈が短すぎても長すぎても、締まらない印象になるため注意してください。ただし、カフスボタンを見せたい場合は、カフス部分に合わせて2cm程度シャツの袖を見せるのが適正になるため、そのように丈を調整しましょう。

レディーススーツの場合は手首1〜1.5cm下が目安

メンズスーツとレディーススーツではジャケットの袖丈も基準が異なります。レディーススーツの場合、腕を下ろした際に、手首より1~1.5cm程度下の長さが美しいとされています。また、レディーススーツの場合はシャツやカットソーなどのインナーを、ジャケットの袖口から見せることは基本的にはありませんので、その点もメンズスーツとの違いになります。

ビジネスシーンに応じて袖丈を替えることも上級者のテクニック

一般的な目安として、上記をご紹介させていただきましたが、職業やビジネスシーンによって、袖丈の長さを変えてみることも1つのテクニックです。例えば、デスクワークが多い職業の場合、袖丈が長いと袖口が擦れてしまい、スーツの劣化が早くなってしまうため、敢えてやや短めに仕上げたりもします。一方、商談など、人と対面して接する場合には、机の上に腕を曲げて置くことが多く、袖口が持ち上がってシャツが見えすぎてしまうため、袖口はやや長めにしておく方が良いでしょう。

ジャケットの袖丈は直せるのか?

もちろん袖丈は変更が可能

既製スーツを購入した際は、ぜひ袖丈を調整してみてください。袖丈の重要性はこれまでご紹介してきた通りですが、腕の長さは個々人によって大きく異なります。また、同じ個人でも、左右の腕の長さが異なるという点は、意外と多くの人が見逃しがちです。そのため、既製品の袖丈が、目安の長さにピタリと当てはまるということは、稀であるという点を念頭に置いて良いかもしれません。

直し方はお店に依頼が基本

ジャケットの袖丈は、購入したお店で直してもらうのが一般的ですが、スーツ量販店やオーダースーツ店、また、洋服の直し専門店やクリーニング店にも依頼が可能です。さらに、手間はかかりますが、ミシンを使って、自分で袖丈を直すことも不可能ではありません。ただし、それ相応の技術が必要であり、失敗すると元には戻せないため、専門の業者に依頼することをおすすめします。また、いずれの場合も、長い丈を短くすることはできても、短い丈を長くすることはできない点は、留意してください。加えて、袖口を開閉できるように仕立てる本切羽のスーツにおいては、袖自体を直す必要があるため、開き見せやキスボタンと比べて、難易度が高く、費用も高額になることが多い点にも注意が必要です。

シャツの袖の種類

シャツの袖はジャケットよりも多種多様なデザインがある

ここまでは、ジャケットの袖口を中心にご紹介させていただきましたが、ジャケットの袖口から、1~1.5cmほど出すシャツの袖についても、抑えておくべきポイントがあります。実は、シャツの袖には、主に5種類のカフス、3種類のカッティングの方法、3種類のボタンの付き方、の観点から区別することができます。

カフスを使って袖口をおしゃれに!

そもそもカフスとは、ワイシャツなどの袖口を、ボタンの代わりに留めるアイテムです。結婚式などの特別なイベントの時に使うもの、という認識があるかもしれませんが、実は普段のビジネスシーンでも、幅広い年代に愛用されています。スーツを着ている場合、ジャケットの袖口からチラリと覗くため、さりげないおしゃれを演出することができます。

カフスには、代表的なもので、主に5つの種類が存在します。最もスタンダードなタイプが、袖口に折り返しがなく、片方のボタンで留める「シングルカフス」です。ビジネスシーンに向いており、迷った場合はシングルカフスを選べば、間違いはないでしょう。シングルカフスに、ボタンが付いていないタイプが「テニスカフス」と言われます。主に正礼装で使われるタイプになります。

続いて、「ダブルカフス」は、袖口を折り返して二重にし、カフスボタンで留めるタイプで、ドレッシーなワイシャツによく使われています。また、「ターンナップカフス」は、袖口を折り返して二重にするタイプで、同じく折り返すタイプのダブルカフスと異なり、折り返した後の内側にボタンが付いています。ただし、こちらはフォーマルなシーンでは好まれないことが多いです。最後に、「コンパーチブルカフス」は、両方にボタン穴が開けられ、片方のみボタンが付いているタイプです。1枚のワイシャツで2種類の留め方を楽しめる点が魅力といえます。

カッティングとボタンによる違い

ワイシャツの袖口は、カッティングの方法によっても、いくつかのタイプに分けられます。直角な袖口の「スクエア」は、角がそのままの基本的なタイプで、どのようなシーンでも無難に着用できます。また、袖口の角が丸みを帯びているタイプが「ラウンド」と呼ばれ、半径の大きさによって、区別できます。半径が大きい大丸の方が、より柔らかい印象を与えられます。最後に、袖口の角が斜めにデザインされる「バレル」は、デザイン性の高い襟と相性が非常に良く、袖口で個性を演出したい人に向いています。

他に、ボタンの付き方にも種類が存在します。ボタンが一つのみ付いた「シングルボタン」が、最もベーシックなタイプで、誠実な印象を与えられます。ボタンが縦に二つ並んでいるタイプが「ツインボタン」と言い、手首にしっかりとフィットしやすい点が特徴です。また、「アジャストボタン」は、ボタンを横に2つ並べたタイプです。コンバーチブルカフスと組み合わせることが多く、袖口の広さを調節可能です。

シャツの袖の長さは調節できるのか?

シャツの袖丈の長さにもこだわろう

具体的には、主に5つの方法が挙げられます。一番思いつきやすいのが、お店でサイズを詰めてもらう方法。こちらは手っ取り早く、安心ですが、同時にコストも相応にかかりますよね。そこでおすすめしたいのが、ボタンやアームバンドを使う方法です。まず、ボタンを用いる場合ですが、シャツの袖先に元々付いているボタンを、自分で2~3cmほど、内側に付け替えてみてください。袖先が引き締まり、長さの違和感がなくなります。もちろん、こちらは上記で紹介した、カフスでも同じ効果を狙うことができます。次に、アームバンドを使う場合ですが、その名の通り、二の腕などに付けて、袖をたくし上げた状態で固定する方法です。これら2つの方法は、簡単に実践でき、コストもほとんどかからないため、おすすめの方法です。

他にも、下にシャツを重ね着するという方法もあります。暑さを我慢しなければならないというデメリットもありますが、重ね着によってボリュームが生まれ、上のシャツが引き伸ばされることで、袖の位置が調整されます。また、最後の方法は、あえて洗濯をするという手段です。自宅で洗濯をする場合は、通常2~3cmほど、クリーニングに出す場合は、3~4cmほど、新品の状態から縮むと言われています。この最後の洗濯については、袖の長さを調整するためのテクニックとしてだけでなく、購入時においても、「シャツはある程度縮む」ということを念頭に置いておく必要があります。また、ジャケットの袖口と同様に、シャツの場合も、短く調整することは可能ですが、長くすることができない点は留意が必要です。

オーダースーツ専門店「オーダースーツSADA」とは?

「オーダースーツSADA」のここがスゴイ!

「オーダースーツSADA」は全国に47店舗を展開する、オーダースーツチェーン日本一のブランドです。おかげさまで、これまで累計約500万着ものオーダースーツを仕立ててます。

また、「オーダースーツSADA」の最大の特徴は、圧倒的なコスパの高さです。生地の仕入れから店舗販売までを、全て一気通貫で内製化し、コストを最小限に削減しているため、既製服と変わらない値段で、最高コスパのフルオーダースーツをご提供することが可能です。

まとめ

今回は、スーツを着用する際の、ジャケットとシャツの袖丈について、適切な長さやおしゃれに魅せるためのテクニックを紹介しました。ぜひ、ワンランク上の着こなしを目指して、今回の内容を実践してみてください。

ジャケットの袖丈の目安は、親指から袖口までが11~12㎝になる程度の長さです。個人差があるので、腕をおろしたときに手首が袖でちょうど隠れる程度に合わせてみましょう。スーツの袖口からシャツの袖口を出すのが基本ですが、シャツが1~1.5㎝ほど見えるのがベスト。カフスボタンをつけている場合は、少し長めに2㎝ほど出してください。ここまではあくまで目安で、実際にはビジネスシーンに応じて若干変えた方が良いでしょう。例えばデスクワークが多い方は、袖丈が長いと机との摩擦で袖口が擦れて劣化してしまいます。また机に腕を置いて資料を見せる機会の多い営業マンなどは、袖口が机で持ち上がりがちなため長めの袖丈にしておくのがベターです。袖丈が合っていなかった場合は、もちろんお直しができます。購入店でお直ししてもらうのが一般的で、費用もあまりかかりません。ただし袖のボタンを外して、袖が開けるようになっている「本切羽」の場合は、専門店で高度なお直しをすることになるので注意しましょう。同様にシャツも袖丈調整できますが、シャツはボタンをつける位置を変えたり、アームバンドをつけたりすれば対応できます。ぜひ袖丈をベストな長さに保ち、オシャレにスーツを着こなしましょう。

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