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ダブルスーツを徹底解説!シングルスーツとの違いやおしゃれな着こなし方とは?

ダブルスーツとは、前面2列にボタンが配置されたデザインのスーツです。かつては年配向けというイメージがあったものの、近年は若者の間でも人気が高くなっています。

本記事では、最初にダブルスーツの魅力を紹介した後、シングルスーツとダブルスーツの違いや、ダブルスーツをおしゃれに着こなすポイントなどを解説していきます。シーン別や季節別の注意点についても説明するので参考にしてください。

ダブルスーツの魅力

ダブルスーツは高位の軍服がルーツであるため、威厳ある重厚な印象を持ちます。したがってリーダーシップや信頼感を演出したい場面で効果的です。

体型面では、ダブルスーツは様々な体格の方に合わせやすいデザインとなっています。体格がよい人や細身の人、なで肩、怒り肩の人など、それぞれの体型をカバーしやすいでしょう。

また、近年のダブルスーツはシルエットがスマートなので、スタイリッシュな印象も演出できます。ウエストラインを絞ったデザインにより、モダンでシャープな雰囲気を醸し出せます。

さらにダブルスーツはVゾーンが狭いため、シャツやネクタイの選択が重要です。色や柄の工夫によって他者と差を付け、個性的でおしゃれな印象を演出できます。

このようにダブルスーツは、重厚感や威厳、体型カバー、スタイリッシュさ、個性の演出など多様な魅力を持っています。

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男性に向けてダブルスーツの特徴や魅力、おしゃれな着こなし方法を紹介しています。シングルスーツとの違いや着用でのポイント、おさえておくべきマナーを詳しく解説しています。ダブルスーツを冠婚葬祭やビジネスシーンなどで取り入れてみてください。

シングルスーツとダブルスーツ3つの違い

かつてはシングルのスーツを選ぶ人が多かったものの、最近は比較的タイトでスマートなシルエットのダブルスーツが登場しています。そのため、若者を中心にダブルスーツが人気を集めている傾向があります。

ここではシングルスーツとダブルスーツの違いについて説明します。具体的には、ボタンの数、ボタンの配列、下襟のデザインという3つの相違点を解説するので参考にしてください。

1.ボタンの数

シングルスーツとダブルスーツではボタンの数が異なります。それぞれの特徴を解説していきます。

シングルスーツ

シングルスーツは主に2つボタンと3つボタンがあります。

2つボタンは最もオーソドックスなタイプです。Vゾーンが広いため、ネクタイやシャツの存在感が際立ちます。また、ウエストラインが絞られるので、全体的にスリムな印象を与えます。

一方の3つボタンには「3つボタン2掛け」と「3つボタン段返り」があります。「3つボタン2掛け」は上2つのボタンを留めるのでVゾーンが狭くなり、クラシックな印象につながります。「3つボタン段返り」は2つボタンに近い一般的なスタイルです。

ダブルスーツ

ダブルスーツには主に4つボタンと6つボタンがあります。4つボタンは左右に2つずつボタンがついているタイプです。着用時は右側のみを留めます。

一方の6つボタンは左右に3つずつあり、「1つ掛け」と「2つ掛け」に分かれます。「1つ掛け」はウエストラインが強調されスマートな印象を醸し出せます。「2つ掛け」はしっかりとした印象を演出できるため、フォーマルな場面に適しています。

2.ボタンの配列

シングルスーツとダブルスーツではボタンの配列が異なります。配列によって見た目の印象は変わります。それぞれの特徴を解説するので参考にしてください。

シングルスーツ

シングルスーツは前面部分のボタンが縦1列に配列されています。それにより、スマートで洗練された印象を醸し出せます。縦のラインが強調されるため、すっきりした見た目になるでしょう。

また、一般的に1列のボタン配置は着脱が容易という特徴があります。シンプルなデザインは様々なシーンに適応しやすいため、ビジネスからカジュアルまで幅広い活用が可能です。

ダブルスーツ

ダブルスーツは前面部分のボタンが2列に配置されています。それにより、重厚感と存在感を演出できるでしょう。ボタンの並び方には、並列に配置されたタイプや、V字型に配列されたタイプなどがあります。

ダブルスーツで多いのは、ボタンが並列に配置されたデザインです。このスタイルはクラシックで落ち着いた雰囲気を演出します。

一方、V字型の配置は個性的な印象を与えるため、「まわりの人と少し変わったダブルスーツを着たい」というニーズに適したデザインです。

3.下襟のデザイン

シングルスーツとダブルスーツでは下襟(ラペル)のデザインが異なります。下襟とは、ジャケットの前面にある「襟から胸元にかけて折り返された部分」のことです。シングルスーツとダブルスーツの特徴を解説していきます。

シングルスーツ

一般的にシングルスーツの襟には「ノッチドラペル」が採用されています。「ノッチ」は切り込みや刻み目という意味です。上襟と下襟をつなぐ縫い目を「ゴージライン」といいますが、ノッチドラペルは下襟がひし形で、ゴージラインがまっすぐになっているのが特徴です。

ノッチドラペルは世界共通の基本的なデザインとされています。ビジネスシーンでの使用に適しており、控えめな印象を周囲に与えます。スーツの定番として広く認知されている襟型です。

ダブルスーツ

一般的にダブルスーツの襟は「ピークドラペル」が採用されています。ピークドラペルの特徴は襟の先端が鋭く尖っていることです。

ピークドラペルはフォーマルな装いで多く使われているデザインであるものの、最近ではビジネススーツに取り入れられることもあります。

ピークドラペルによって優雅さや華やかさを演出できます。クラシカルでエレガントな印象を与えたい場合に向いているデザインです。

ダブルスーツをおしゃれに着こなす6つのポイント

ダブルスーツをおしゃれに着こなすには、以下の6つのポイントを押さえることが大切です。

  1. 着丈の長さに気を付ける
  2. Vゾーンを意識する
  3. ボトムスを選ぶ
  4. 柄を選ぶ
  5. ラペルやベントにもこだわる
  6. 小物を上手く取り入れる

それぞれ解説していきます。

1.着丈の長さに気を付ける

ダブルスーツの着丈はスタイルの印象を大きく左右する要素です。かつては長めの着丈が主流でしたが、最近では短い着丈でスタイリッシュに着こなす人も増えています。

トレンドの着丈の長さはヒップトップが隠れるくらいの長さが基本です。ただしダブルスーツを上品に着こなすためにも短すぎる着丈には注意してください。

適切な着丈にすることで、バランスの取れたスタイリッシュな着こなしが可能です。体型やスタイルに合わせて着丈の長さを調整しましょう。

2.Vゾーンを意識する

ダブルスーツはVゾーンの面積が狭いため、ネクタイの印象がより強調されることがあります。ネクタイ選びは重要なポイントです。

ダブルスーツのコーディネートに慣れていない場合は、スーツと同じような色味でシンプルな柄のネクタイを選ぶことで全体的な統一感が出てすっきりした印象になるでしょう。

華やかなカラーのネクタイを用いれば明るい印象を醸し出せます。シンプルなネクタイに慣れたらTPOに合わせて挑戦してみるのもおすすめです。

またシャツの選び方も重要です。ダブルスーツには襟の開きが狭いシャツがおすすめです。襟の開きが狭いレギュラーカラーシャツに合わせるならナロータイ(幅が狭いネクタイ)を組み合わせると良いでしょう。

3.ボトムスを選ぶ

ダブルスーツを着こなすにはボトムス選びも重要です。ダブルスーツをスマートなシルエットで着こなしたくても、ボトムスが極端にタイトだとバランスが悪くなります。

ダブルスーツのジャケットは重厚感があるため、ワンタック(シングルタック)やツータックのパンツがおすすめです。タックとは、ウエスト部分から下に向かって入る折り目のことです。

ただしサイズが大きすぎるボトムスは選ばないように注意してください。全体のシルエットが崩れる可能性があるからです。

また、パンツの裾をダブル仕立てにし、足元にアクセントをつけるのもおすすめです。

4.柄を選ぶ

スーツには多くの種類があるため、どんな柄を選択したらいいのか分からなくなることもあるでしょう。さらに着こなしが難しいダブルスーツの場合、なおさらではないでしょうか。ダブルスーツのスタイルを着こなすには柄の相性とのバランスが大切です。

ダブルスーツ初心者の人におすすめの柄は「控えめなチェック柄」です。ダブルスーツは、上品で大人っぽい印象になるため、抵抗がある人もいるでしょう。控えめなチェック柄で着丈が短めのダブルスーツを選べば若々しくおしゃれな雰囲気を演出できます。

5.ラペルやベントにもこだわる

ダブルスーツをスタイリッシュな印象にしたい場合は、ラペルとベントの選択も重要になります。ラペルとはジャケットの下襟のことです。ダブルスーツにはピークドラペルがおすすめです。ピークドラペルによってドレッシーさを表現できます。

ベントとはジャケット背面の裾のスリットを指しますが、ダブルスーツにはサイドベンツ(背面の両脇に切れ目が入ったデザイン)がおすすめです。足長効果が期待でき、ダブルスーツの特徴ともいえるエレガントな印象を醸し出せるでしょう。

6.小物を上手く取り入れる

ダブルスーツの魅力を引き立てる小物選びも重要なポイントです。おすすめのアイテムとして、ベスト、蝶ネクタイ、ポケットチーフがあります。

ダブルスーツにベストを合わせると3ピーススーツとなり、紳士的な雰囲気を演出できるでしょう。ベストは防寒具にもなるため、実用性の観点からも重宝します。

ダブルスーツに蝶ネクタイを合わせれば華やかで個性的な雰囲気を演出できます。特に結婚式やパーティーなどのシーンで効果的です。

胸ポケットにポケットチーフを挿すと上品な印象に。ポケットチーフはネクタイと同系色のカラーを選ぶことで、コーディネートに統一感が生まれます。

【シーン別】ダブルスーツを着用する際の注意点

ダブルスーツを着用する際の注意点を解説します。ビジネスシーン、結婚式、お葬式に分けて説明するので参考にしてください。

【ビジネスシーン】TPOに合わせて着用する

ダブルスーツはもともとパーティーや結婚式などのフォーマルシーンで着用されていたものです。しかし最近はシーンや年齢を問わず着用する人が増えています。

基本的にダブルスーツとシングルスーツに格式の差はないため、ビジネスの場で着用しても問題ないでしょう。ただし一部の人々は、依然としてダブルスーツをフォーマルシーン専用と考えている可能性があります。昔からの慣習が残っている場合、ダブルスーツは受け入れられないかもしれません。その場合は着用を控えるのが賢明です。

【結婚式】身だしなみに気を付ける

結婚式でダブルスーツを着用する際は、新郎新婦を引き立てつつ、自身も華やかに見せるバランスが重要です。ツヤ感のある素材を選ぶことで、フォーマルな雰囲気を演出しつつ、華やかさを表現できます。

また、小物の使い方もポイントです。ポケットチーフやカフスを上手く取り入れることでスタイリッシュな印象を与えられます。

結婚式というお祝いの場なので、特に身だしなみにも気を配りましょう。髪型や靴の手入れ、爪のケアなど、細部まで注意を払うことで全体的な印象がよくなります。髪型は清潔感のあるスタイルを心がけ、靴は念入りに磨いておくことが大切です。

さらに結婚式の華やかさを楽しみたい場合は、シルクの蝶ネクタイを合わせてもよいでしょう。

【お葬式】素材感や色柄に気を付ける

お葬式でダブルスーツを着用する際は、故人への敬意を表すため、慎重なスーツ選びが求められます。素材は光沢のない生地、柄は無地、色は通常のブラックスーツよりも黒い「漆黒」を選びましょう。

ダブルスーツは重厚感があるため、お葬式の場にも適していますが、華美にならないように注意が必要です。装飾的な要素は極力控え、シンプルで品格のある装いを心がけてください。

お葬式でのダブルスーツ着用は、故人への敬意と弔意を表現する適切な選択肢の一つと言えます。ただし、場所や宗教、故人や遺族の意向によっては、より簡素な装いが求められる場合があるので事前確認を行ってください。

【季節別】ダブルスーツの着こなし方

ダブルスーツもシングルスーツと同じように季節に合ったスーツを着用することがポイントです。ここではダブルスーツの着こなし方について解説します。

春夏

暖かくなり始める春から夏の時期には、季節を問わず人気のネイビーや爽やかで明るいベージュのダブルスーツがおすすめです。

ネイビーのダブルスーツは、濃いめのダークネイビーを選ぶことによって重厚感は損なわずに、爽やかな印象を演出できます。ネクタイやポケットチーフなどの小物には、爽やかで清涼感のある淡いブルーやグリーンを選ぶことでアクセントになり、清涼感漂うコーディネートに仕上げることが可能です。

ネイビーをベースにすることで、全体的に爽やかな雰囲気に仕上げることができるため、春夏に向いているコーディネートとなります。

ベージュのダブルスーツの場合、明るい印象になり、一気に春夏感を表現することが可能です。オーダーなどによって裏地にもこだわれば非常におしゃれなコーディネートにすることができます。ネクタイやチーフなどには、イエローや濃いめのブラウンなどのはっきりした色をアクセントとして取り入れることで派手な色ながらも落ち着いた印象に仕上げることができます。

スーツ自体の色が明るいため、ビジネスシーンなどで着用する場合は注意が必要になるので気をつけましょう。

秋冬

ダブルスーツといえば、グレンチェック柄のスーツが一般的です。ダークブラウンやワインレッドのスーツにグレンチェック柄を合わせることで、秋冬にぴったりの暖かみのあるコーディネートに仕上げることができます。

グレンチェック柄が入ったダークブラウンのダブルスーツの場合は、ワイシャツを青やグレーなどの色にすることで、ダークブラウンでありながら地味になりすぎずにアクセントを取り入れることができます。さらに、シャツとネクタイを同色に合わせることで、バランスの取れたコーディネートにすることが可能です。

ワインレッドのスーツの場合は、赤みのあるスーツの色合いが秋冬にぴったりな組み合わせとなるので、寒い冬にはぴったりのコーディネートになります。ネクタイやシャツをブラウンやグレーにすることでさらに秋冬感を演出できるので、落ち着いた暖かみのある配色を行うようにしましょう。スーツに取り入れる小物を暖色系に揃えると統一感のあるコーディネートにすることができます。

秋冬になると、生地の厚みが増すので、カラーのトーンを落として、落ち着いた色を選択することが大切になります。地味すぎず、かつ派手すぎないカラー選択が大切です。

オールシーズン

オールシーズン対応しているスーツがいいという場合は、グレーのダブルスーツがおすすめです。グレースーツでも特におすすめの柄として「織り柄」が挙げられます。一見、無地に見える柄ですが、うっすらと柄が入っているため地味になりすぎず、着用することができます。反対に派手になりすぎることもないので、どんなシーンにも活用できるスーツといえます。

ボタンの数が多いダブルスーツは、ボタンの色味にもこだわるとおしゃれ度が増して注目を集めるでしょう。スーツ自体がグレーなので明るめのブラウンや黄色など、目を引く色味のものがおすすめです。地味めなグレーの中に目立つボタンがあるとアクセントになるのでおしゃれに見せることができます。

ダブルスーツをおしゃれでスマートに着こなそう

ダブルスーツといえば上品で大人っぽい印象があるものの、最近ではタイトでスマートなダブルスーツも登場しています。ダブルスーツはスタイルや着こなしによって個性的でおしゃれな雰囲気を演出できるのが魅力です。

ダブルスーツをおしゃれに着こなすには、着丈の長さ、Vゾーン、ボトムス、柄、ラペルとベント、小物に気を配ることが大切です。

ダブルスーツをさらにおしゃれに着こなすならオーダーがおすすめ。自分好みのダブルスーツにカスタマイズして一味ちがったコーディネートを楽しんでみませんか。

高位の軍服がルーツのため、重厚なイメージのあるダブルスーツ。最近ではスマートなシルエットのデザインも誕生し、スタイリッシュな着こなしを楽しむ人が増えています。ダブルスーツとシングルスーツの違いは、ボタンの数やボタンの配列に加え、下襟のデザインです。襟の先端が鋭く尖っている「ピークドラペル」がダブルスーツの基本的な襟型となっています。ダブルスーツのデザインはモダンでクラシカルな印象が特徴。着こなし次第で個性的なおしゃれを楽しめます。

ダブルスーツをおしゃれに着こなすポイントは、着丈の長さを確認する、Vゾーンを意識する、ボトムスや柄の選び方をマスターする、ラペルやベントにもこだわる、小物を上手に取り入れること。記事で紹介したそれぞれのポイントを参考にしてみてくださいね。

また、ダブルスーツはシーンや季節に合った着こなしも重要です。ビジネシーンではTPOに合わせて着用する、結婚式では身だしなみが大切、お葬式で着用するなら素材感や色柄に注意してください。

ダブルスーツをさらにおしゃれに着こなすならオーダーしてみるのも一つの方法です。オーダースーツは、自分にぴったりのサイズに合わせられるのはもちろん、お好みのデザインにカスタマイズができます。周りと一味違った個性的な雰囲気を演出できるでしょう。ダブルスーツに合わせるシャツやネクタイのコーディネートも楽しみながらダブルスーツをおしゃれに着こなしてくださいね。

湯浦孝恵