スーツは柄の種類によって印象が変わる?各柄の特徴やシーン別のおすすめを解説
ビジネスでは無地のスーツしか着用した経験がないものの、柄のあるスーツを着たいと考えている方もいるでしょう。上司や同僚が柄の入ったスーツを着ている姿を見ると、着こなしが難しくないように感じるかもしれません。実際はスーツの柄は種類も多く、着こなしのポイントを知らないと無地よりコーディネートに時間がかかってしまう場合もあります。さまざまなシーンで着用する場合は、フォーマルさを調節するテクニックも必要です。
この記事では、スーツの柄であるストライプやチェック、織柄の違いや、シーン別におすすめのスーツの柄について紹介します。
スーツの柄の種類~ストライプ~
元々ストライプ柄には縦ラインを強調してくれる役割があり、着やせ効果が見込めます。同時にさわやかな印象も強まるので、春夏のコーディネートに取り入れるのもおすすめです。
ストライプ柄は柄の太さや間隔で印象も変化します。たとえば太めでラインの間隔の広いストライプでは華やかで力強い印象に、反対に細めでラインの間隔が狭いストライプの場合は繊細でドレッシーな印象に仕上がるのです。大人っぽさや落ち着いた雰囲気を出したいハレの日には前者、さわやかさを演出したいビジネスシーンでは後者を選ぶと良いでしょう。以下ではスーツの柄に用いられるストライプの種類をいくつか紹介します。
シャドーストライプ
小魚の骨のように見える柄で「へリンボーンストライプ」と呼ばれる場合もあります。控えめなラインが特徴的でおしゃれさのアピールも可能です。「誠実さ」や「論理的」な印象になるので、ビジネスシーンに取り入れても違和感がありません。
ピンストライプ
一本線ではなく細かいドットでラインが構成されている柄です。柄の主張があまり強くないため、スマートで落ち着いた印象になります。ビジネスで着用する場合はストライプの間隔が広くなりすぎないように、1cm以下のデザインを選びましょう。
ペンシルストライプ
鉛筆で線を引いたような細いラインが特徴で、単色が一般的です。線の間隔はピンストライプとあまり変わりませんが、線の太さがより太いので知的で凛々しい印象を与えられます。
チョークストライプ
チョークで引いたような少しかすれた輪郭でラインの太さが特徴です。主にアメリカの銀行・金融関係者が着用していたため「バンカーストライプ」とも呼ばれています。黒や紺色、グレーのスーツとの相性が良く、エレガントな印象を与えたい場面での着用におすすめです。
オルタネートストライプ
2種類の異なる織柄や色を交互に配置した柄で、華やかな印象が強まります。おしゃれさが増す一方で、Vゾーンの着こなし方が難しいので上級者向けのデザインといえるでしょう。
ダブルストライプ
2本のラインを等間隔に並べた縞模様で作る柄です。エレガントな印象におしゃれさとクラシックさを共存できるので、年齢の高い方に良く似合う柄といえます。
スーツの柄の種類~チェック~
チェック柄には元々柔らかい印象を与える効果があり、格子の大きさの違いで印象も異なります。チェックが大きいとカジュアルさが増し、小さくなればフォーマルな雰囲気が出せるのです。各チェック柄の特徴や印象の違いは下記を参考にしてみてください。
シャドーチェック
遠目では無地に見えても、近寄って見ると柄がさり気なく見えるのが特徴といえます。「品の良さ」や「洗練さ」を与えられるので、相手にいつもと違った印象を与えたい方や着こなしに変化を付けたい方におすすめです。
ウインドペン
大きな格子柄が特徴的で、「カジュアルさ」や「親しみやすさ」を出したい場面での着用に向いています。柄自体の主張が強いので、無地のシャツやネクタイを合わせると自然な着こなしが可能です。
グレンチェック
英国の伝統的な柄で「知性的」な感じや「上品さ」をアピールしたい場に最適です。ウインドペンとは対照的な印象になるので、シーンによって使い分けると良いでしょう。
ハウンドトゥース
猟犬の歯を模した柄が規則的に並んでいるのが特徴で、日本では「千鳥格子」と呼ばれています。エレガントさやクラシカルな雰囲気を演出したい場合におすすめです。黒・白や茶色・白のようなツートンカラーが主流で、おしゃれな着こなしをしたい方にも使いやすいでしょう。
スーツの柄の種類~織柄~
織柄とは糸の織り方の違いで柄に変化を加える生地のことです。一見無地に見えても光の当たり方や角度に応じて柄が浮き上がって見えるため、シャドー柄と呼ばれる場合もあります。さり気なくおしゃれな感じを与えつつ、凛とした雰囲気も出せるのが特徴です。前述したシャドーストライプやシャドーチェックを中心に、スーツの柄にもよく使われるようになっています。上記以外にスーツで使用される機会の多い柄は以下の2つです。
シャークスキン
縦横の色を変えて交互に組み合わせた生地で、サメ肌のように見えるのが名前の由来とされています。シャープな印象にまとまるのが特徴です。派手さは抑えつつ、おしゃれな雰囲気が出せるのでビジネスでも幅広いシーンで着用できます。
バーズアイ
2色の糸を使って織り上げた生地で、小鳥の目に見えるのが名前の由来です。落ち着いた雰囲気が出せるので、目上の方と同席する際や商談時に着るのも良いでしょう。
シーン別におすすめのスーツの柄
チェック・ストライプ・織柄は線の太さや格子の大きさで与える印象に違いがあります。柄のあるスーツの着こなしに慣れるまでは、シーン別に合ったデザインを模倣しながらコーディネートすると良いでしょう。シーン別におすすめのスーツの柄は以下を参考にしてみてください。
ビジネスシーンの場合
ビジネスで着用するスーツは柄の間隔や格子の幅が狭く、線が細いものにすればフォーマルさがしっかり残せます。ビジネスではあくまで実直さや誠実さが求められるので、目立つ柄は選ばないように気を付けましょう。
パーティー・会食の場合
パーティーのようにカジュアルな着こなしができる場面ではチェック柄が活躍します。特に「平服」がドレスコードの場合では、ウインドペンでカジュアルに着こなしてみるのも良いでしょう。
結婚式の場合
結婚式でも着こなし方を工夫すれば柄もののスーツでもフォーマルな着こなしも可能です。たとえば柄のあるスーツに無地のベストを着用すれば、スタイリッシュなコーディネートに仕上がります。2次会では落ち着いた印象のチェックやシャープなストライプのスーツを着用し、あえて印象を変えてみるのも効果的です。
世代によっても柄の選び方は違う?
スーツは一般的なファッションとは異なり、はやり廃りが激しいわけではありません。代わりに年齢や世代ごとに人気の柄がある程度決まっているのです。世代別に人気の柄を把握しておけば、店舗での購入もスムーズに行えるでしょう。以下では20~50代から人気の高いスーツの柄を紹介します。
20代に人気の柄
20代はスーツの所持数が少ないため、柄の小さい「ストライプ」のように使い勝手の良いデザインを購入する方が多くなっています。若々しさを出したい、スーツでおしゃれを楽しみたい方の間では「織柄」も人気です。
30代に人気の柄
30代はシーンごとにスーツを使い分けたり、着こなし方を変化させたりする術を覚え始める時期です。最初に小柄のストライプを買った方では、2着目として「チェック」を選ぶ方もいます。柄幅の大きいタイプを購入する際は控えめな色を選んでバランスを取ると、さまざまな場面で使いやすい1着になるでしょう。
40代に人気の柄
40代では組織の中心として活躍するケースも増え、スーツの着こなし方に気を遣う方も増えます。貫禄が出せる「チョークストライプ」や柄幅が大きめのストライプを選び、20・30代の着こなしとの違いをアピールしても良いでしょう。
50代に人気の柄
50代になるとTPOに合わせたスーツの着こなしにも慣れ、流行でスーツを選ぶケースも少なくなるでしょう。50代に似合うのは年長者の魅力を引き出す「ダブルストライプ」です。既製品は少ないため、必要な場合はオーダーメイドで仕立てる必要があります。
柄で見た目の体型は変わるのか
スーツの柄ひとつで見た目の印象も変わるため、体型をカバーするのに活用したいと考える方もいるでしょう。実際にスリムな見た目にしたい場合、ストライプの輪郭がはっきりしたスーツを着用すると、すらっとした印象に仕上がる効果が期待できます。スーツの柄をうまく使えば、体型のコンプレックスにもある程度対応可能です。スーツの柄ひとつで見た目の体型が大きく変わるケースは少ないので、体型の印象を変える目的で柄選びをするのはおすすめできません。
体型の印象を変えたい場合は、自分の体型に合ったスーツを着用するように意識するのが大事です。サイズ感の合わないスーツだと着こなしもぎこちなく見えてしまいます。体型で気になる部分がある方は、オーダースーツのフィッティングを利用してから購入しましょう。
柄スーツを着るときに気を付けるべきネクタイとシャツの柄
柄のあるスーツの着こなしではネクタイ・シャツを無地と柄のどちらにするかが重要です。柄を多用しすぎたり、同じ柄を使いすぎたりするとコーディネートがまとまりづらくなり、くどい印象になる場合もあります。以下では柄のあるスーツにネクタイとシャツを合わせる際のポイントを3つのパターンを例に紹介します。
一無地・二柄で着こなす場合
片方は無地・もう片方は柄を選びましょう。特にシャツを無地・ネクタイを柄にする組み合わせがおすすめです。柄同士に少し距離を置かせるとコーディネートにもまとまりが出て、自然な着こなしができます。
二無地・一柄で着こなす場合
ネクタイとシャツは両方とも無地で統一しましょう。無地は基本的に何にでも合わせやすくコーディネートも失敗しづらいので、柄ものスーツに初挑戦の方にもおすすめです。
全て柄でそろえる場合
柄の入ったスーツに柄もののネクタイ・シャツを合わせるのは上級者向けの着こなしです。柄の種類か大きさを全体で統一すると、コーディネートもきれいにまとまります。仮に柄の種類を統一した場合は、大きさで変化を付けて奥行きのある仕上がりにしても良いでしょう。
ツーパンツでジャケットだけ残る状況を回避
スーツはジャケットとパンツがセットになっていますが、外回りやしゃがむ機会の多い職種ではパンツが先に傷んで履けなくなる場合があります。ジャケットだけ残ってしまうと、せっかく購入した柄の入ったスーツも長持ちせず、すぐに買い替える必要があるでしょう。
柄の入ったスーツをできるだけ長く着たい方におすすめなのはツーパンツです。ジャケット1着に対してパンツが2着分付き、傷みやすいパンツもローテーションしながら履けます。スーツが通常より2倍長持ちしやすくなるので、お財布にも優しいのが特徴です。オーダーメイドでパンツごとにシングルやダブル、タックの有無を変更すれば、シーンごとの使い分けもできます。スーツのジャケットだけ残る状態を避けたい方は、ツーパンツのオーダーメイドも検討してみてはいかがでしょうか。
オーダースーツ専門店「オーダースーツSADA」とは?
スーツに柄を入れると着こなしの印象も変わります。特にストライプやチェック、織柄の人気が高く、各柄の特徴をおさえていればスーツファッションの幅も広がります。シーン別の使い分けや年代別に人気のある柄にも詳しくなれば、ワンランク上のコーディネートにも挑戦できるでしょう。柄スーツを着る際はネクタイ・シャツとのバランスも重要です。おしゃれに着こなしたい、コーディネートの完成度を高めたい方はぜひ意識してみてください。
柄もののスーツは大型量販店でも購入できますが、柄や生地にこだわりたい方にはオーダーメイドが向いています。オーダースーツ専門店「オーダースーツSADA」なら低価格で品質の高いスーツが仕立てられ、充実したサービスも受けられます。ジャケットで300通り、パンツで250通りの基本パターンがあるので、あらゆる体型の方のフィッティングが正確に可能です。スーツの柄にもこだわった1着がフルオーダーで作れるため、今回紹介したスーツの柄の種類も参考にしてみてください。ツーパンツもオーダーできますが、生地の在庫によってはすぐに準備できない場合があります。詳しくは店舗でご確認ください。