スーツを着用するときのマナー12選 格好良く着こなすために知っておきたいポイントを伝授-オーダースーツSADAのアイキャッチ画像
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スーツを着用するときのマナー12選 格好良く着こなすために知っておきたいポイントを伝授-オーダースーツSADA

スーツというのは、ただ着れば良いというものではありません。センスが良くて、サイズが合っていても、ボタンの留め方一つでマナー違反になってしまうこともあります。意外と怖いんです、スーツ社会。でも大丈夫です。本記事では、ジャケットのアンボタンマナーからネクタイ・ベスト、靴下まで、格好良くスーツを着こなすためのマナーを、初心者向けに分かりやすく解説します。普段スーツを着る機会が少ない方も、最後まで読んでみてください!

スーツを着る時の基本マナーとは?【まずはこれだけ押さえよう】

スーツを着る時の基本マナーとは?【まずはこれだけ押さえよう】

スーツのマナーとは、“相手にきちんとした印象を与えるための身だしなみルール”のことです。TPO(シーン)に合った着用ができていれば合格となります。

大切なのは、匂いやシワ、汚れなどの清潔感とジャケット・パンツ・シャツ・ネクタイ・靴までが“一つのチーム”としてまとまっていることです。どこか一つだけ浮いていると、「なんか惜しい……」という雰囲気になります。

ジャケットだけキメていても、パンツやシャツがヨレヨレだったり、ネクタイがだらしなかったり、靴が汚れていたり……なんてことになると、せっかくの努力も水の泡です。

ジャケット、パンツ、シャツ、ネクタイ、靴まで、全てに清潔感があり、バランス良く整えることが重要です。トータルバランスを意識すると、初心者でも安心してスーツデビューができます。

【1】ジャケットのアンボタンマナー


スーツのマナーで代表的なのはアンボタンマナー。ジャケットのボタン、特に第2ボタンは“留めない”のが基本です。その理由と正しい着こなし方を、タイプ別に分かりやすく解説します。

1.シングルジャケット(2つボタン)

2つのボタンが付いているシングルジャケットでは、上のボタンだけを留め、飾りボタンと呼ばれている下のボタンは留めないことがマナーです。

下のボタンを留めると、ジャケット全体にシワができてしまって見栄えが悪くなってしまうため、アンボタンマナーを守って着用するようにしましょう。

2.シングルジャケット(3つボタン)

3つボタンの場合でも、2つボタン同様に一番下のボタンを留めないのがマナーです。

2つボタンと同様に見栄えの良さを保つためにアンボタンマナーを取り入れるようにしましょう。

3.シングルジャケット(ローリングダウンラペル)

ローリングダウンラペルは一番上のボタンが襟の裏に隠れた状態の3つボタンスーツのことです。

ローリングダウンラペルの場合は、一番下のボタンを留めないのは他と同じですが、衿裏にある一番上のボタンも留めません。上下のボタンを外し、真ん中のボタン一つだけを留めるのがマナーです。

4.ダブルジャケット(4つボタン1つ掛け)

かけられるボタンが1つしかないため、留めるようにしましょう。

5.ダブルジャケット(4つボタン2つ掛け)

本来はすべて留めるのが一般的ですが、最近では下を外すパターンも多く見受けられます。

また、タイトなダブルスーツの場合、すべて留めた方がお洒落な場合もあるため、スーツのシルエットによって臨機応変に変えていきましょう。

6.ダブルジャケット(6つボタン1つ掛け)

かけられるボタンが1つのため、留めるようにしましょう。

7.ダブルジャケット(6つボタン2つ掛け)

本来はすべて留めますが、最近では下を外す事もあります。

8.ジレ(ベスト)

一番下のボタンを外します。一番下のボタンが、ボタンを留められない離れた場所にある場合、留められるボタンはすべて留めます。

また、ジレを着用している場合には、上に着るジャケットのボタンはすべて外しておいてもマナー違反にならないので覚えておきましょう。

商談や目上の人と会うときなど、TPOによっては留めた方がよい場合もあるので、状況に応じて対応することが重要です。

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スーツ着用時のボタンマナーを解説します。スーツの種類やシチュエーションによって適切なボタンの留め方が異なるため、正しい知識が重要です。併せて面接時のマナーを男女別に解説します。最後にオーダースーツ専門店「オーダースーツSADA」を紹介しています。

【2】ジャケットのマナー|しつけ糸やシワに注意

【2】ジャケットのマナー|しつけ糸やシワに注意

次はジャケットのマナーを紹介します。まずは、スーツを買った直後はしつけ糸が付いたままになっているので、そのまま着て歩かないように注意しましょう。

また、スーツは着用中のシワに注意する必要があります。 

ウールに限らず、スーツの生地は着席時の湿気と圧力でシワが付くことが多いです。 仕事中にシワが付いてしまった場合、メンテナンスすることは難しくなります。 シワの付いたスーツで訪問先へ向かうのはマナー違反となるため、シワが付かないように配慮した着こなしが必要です。

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ジャケットは脱いでシワを防止する

ジャケットのシワは目立つため、長時間の着席の際には脱いでシワを防止します。

1.新幹線など電車での長時間移動

上着を脱いで着席しましょう。 リラックスでき、スーツもシワにならないため安心です。

2.車での長時間移動

シワを防ぐため上着を脱ぎます。 ビジネスで頻繁に運転する場合、シートベルトの摩擦でも肩の生地が傷むことが多いです。乗り降りが頻繁な際も、可能であれば乗る前に脱ぐ習慣を付けるとスーツを長持ちさせられます。

3.デスクワークで脱ぐ

デスクワークでは、シワだけでなく袖口部分が摩擦で傷んでしまうことが多いです。ジャケットを傷めないように脱いでかけるようにしましょう。

ジャケットをたたむ際は表生地を内側に入れる

ジャケットは表生地を内側に入れてたたみます。 周囲にホコリを落とさないためのマナーですが、持つときに手の皮脂が表生地につかないようにする意味もあります。 

  1. 両肩に内側から手のひらを入れて持ち、手を合わせるように二つ折りにします。 
  2. 片側を内側が表に出るように返して、反対側へ重ね、表には裏地しか見えない状態にします。 
  3. 二つ折りにして腕に掛けます。 
  4. 皮脂がスーツの表生地につかないように、手首側にスーツの裏地が来るように持ちます。

このたたみ方は、シワも防止できるためおすすめです。


【3】ポケットのマナー|ポケットの意味や役割を理解する

【3】ポケットのマナー|ポケットの意味や役割を理解する

スーツのポケットは場所ごとに意味や役割があります。まず、腰ポケットにはものを入れないのが基本です。財布や鍵などを入れるとポケットが膨らむため、見栄えが悪くなります。型崩れやシワの原因にもなるので、必要なものはカバンに入れる習慣を付けましょう。

また、腰ポケットにはフラップ(蓋)が付いているものがあります。フラップは装飾ではなく、屋外で雨やホコリが入らないようにするためのものです。基本的にビジネスシーンではフラップを出した状態で問題ありません。ただし、冠婚葬祭や就職活動のような場においては、屋外でフラップを出し、室内でしまうのがマナーです。

胸ポケットはポケットチーフを挿すためのものです。結婚式のようなフォーマルシーンで華やかな印象を演出できます。ただし、ビジネスシーンでは胸ポケットを使用しないのが一般的です。

内ポケットは実用的な役割を果たします。名刺入れや手帳など、最小限のものを収納するのに適しています。多く入れすぎるとジャケットの型崩れにつながるため、注意が必要です。

【4】パンツのマナー|裾丈とシワが決め手

【4】パンツのマナー|裾丈とシワが決め手

スーツをかっこよく見せるには、パンツの裾とシワがかなりの重要ポイントです。まず裾の長さですが、基本は「ワンクッション」や「ハーフクッション」を推奨します。靴の甲に軽く触れるくらいの絶妙な長さで、足元に上品な動きを与えつつ、もたつかないのが魅力です。

逆に長すぎるとダボッとしてだらしない印象に。短すぎると「そのパンツ、弟のじゃない?」というツッコミを受けかねません。

さらに忘れてはいけないのがシワ取りのマナー。どんなに高級素材のパンツでも、シワくちゃでは一気に残念な雰囲気に。着用後にきちんとハンガーにかけ、着用前にはアイロンやスチームで整えるだけで、印象は見違えます。

見た目の清潔感は、細部のケアから。裾丈とシワ、この二つを押さえるだけで、パンツ姿が一段と洗練されます。

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【5】シャツを着用する際のマナー

シャツを着用する際の主なマナーには、ジャケット着用時は長袖のシャツを選ぶこと、ジャケットの袖口からシャツを出すことの2点があります。

それぞれ解説するので参考にしてください。

ジャケット着用時は長袖のシャツを選ぶ

スーツを着用する際は、長袖のシャツを選ぶのがマナーです。半袖のシャツはカジュアルな印象を与えるため、ビジネスや公式な場には適していません。腕や手首の肌を見せるのもフォーマルな服装として好ましくないので避けましょう。

クールビズのような特別な期間以外は、ジャケットを脱ぐ可能性を考慮して長袖を着用することが大切です。ジャケットを脱いだ際に半袖が見えると周囲に違和感を与えかねません。

スマートにスーツを着こなしたい方は、季節を問わず長袖シャツを選んでください

長袖シャツであれば、どのようなシーンでも安心してジャケットを脱げるでしょう。

ジャケットの袖口からシャツを出す

ジャケットの袖口からシャツを少し出すのがマナーです。腕を自然に下ろした状態で1cmから1.5cmほど出すとよいでしょう。シャツが見えない場合、半袖を着ていると誤解される可能性があるので注意が必要です。

また、長袖シャツを着用することで、スーツを汗や汚れから守りやすくなります。汗が直接スーツに染み込むと生地が傷んだり、変色や臭いが発生したりという原因になるので気を付けてください。

シャツの袖丈が長すぎるときは、アームバンドで調節すると美しい着こなしになります。

【6】ネクタイ・ベストのマナー|結び方・長さ・Vゾーンの整え方

【6】ネクタイ・ベストのマナー|結び方・長さ・Vゾーンの整え方

ビジネスの現場で使うネクタイのデザインは、以下の3種類が定番です。

  • 小さな水玉模様が並んでいるピンドット
  • 小さいマークが一定の間隔ごとに並んでいる小紋
  • 無地のソリッド

カジュアルな雰囲気の職場などではストライプやチェックなどといった柄のネクタイを着用している人も多いですが、通常のビジネスシーンにはカジュアル感が強いため、避けるのが無難といえます。

ネクタイの結び方も意外と盲点です。多くのビジネスマンは「プレーンノット」という結び方でネクタイを結んでいますが、左右がアンバランスになって見栄えが悪くなりやすいというリスクがあります。

ビジネスの現場でネクタイを締める場合は、バランスが取れて重厚感のある「セミウィンザーノット」でネクタイを結ぶのがおすすめです。

どの結び方を選ぶとしても、結び目にしっかりとくびれを形成し、ディンプルを作ることを心がけましょう。

 ネクタイの「長さ」も、スーツのネクタイマナーの重要ポイントの一つです。

結び方をマスターしても、長さが適切でなければ台無しです。大剣の先端が、ちょうどベルトの中央に触れるくらいが理想的な長さとされています。長すぎるとだらしなく見え、短すぎると子どもっぽい印象を与えてしまうので、鏡の前で確認しましょう。

スリーピーススーツの要であるベスト(ジレとも呼ばれます)にも、着こなしのルールがあります。

ジャケットのアンボタンマナーと同様に、ベストの一番下のボタンは留めないのが基本です。Vゾーンに軽快さと奥行きを演出し、より洗練された印象を与えられます。

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今回はスーツの印象を決めるネクタイの簡単な結び方をご紹介いたします。ネクタイの結び方にもいくつかあり、それぞれに細かなマナーが存在します。中には聞いたこともない結び方もあるかと思いますが、各結び方をマスターして周りよりワンランク上の印象を目指していきましょう。

【7】ベルトと靴のマナー

【7】ベルトと靴のマナー

スーツを着る際のベルト着用は基本的なマナーです。たとえジャストサイズでも、ベルトによって初めてスーツスタイルが完成すると考えてください。シンプルなデザインのベルトはシーンを問わずに使えます。幅が広すぎるベルトはカジュアルに見えるため、幅は3cmから3.5cm程度のものを選びましょう。

また、ベルトと革靴の色を揃えると統一感が生まれます。ベージュのような明るすぎる色は浮いて見えるため、ビジネスシーンではブラックやダークブラウンのような落ち着いた色を選びましょう。靴は革素材を選び、デザインはストレートチップやプレーントゥ、ウイングチップが一般的です。

さらに、腕時計のベルト、名刺入れ、バッグの色を統一すると洗練された印象につながります。男性のコーディネートは3色以内に抑えるのが理想的です。色数が多いと全体がまとまりづらいため、革小物の色にも配慮し、スーツスタイル全体のバランスを整えましょう。

【8】靴下のマナー|色合わせと清潔感が命

【8】靴下のマナー|色合わせと清潔感が命

スーツに合わせる「靴下の色」は、黒、グレー、ネイビーとスーツの基本色同様のダーク系が一般的で、白を選ばないのがマナーです。スーツの色味から大きく色を外してしまうと、靴下だけ浮いて見えてしまうため、あくまでスーツと同系色のものを選ぶようにしましょう。選ぶのに迷った場合にはスーツと同じ色を選んでおけば間違いありません。足元までまとまりのあるコーディネートが完成します。

次に「靴下の柄」に関しては、無地もしくは控えめなものを選ぶようにしましょう。あくまでも、靴下は主張しない存在であるべきですので、シンプルなものがおすすめです。

最後に「靴下の長さ」ですが、ここが重要なポイントです。スーツにおける靴下のマナーは、立った時に素肌が見えないのはもちろんのこと、座った時にすねが見えない長さを選ぶことが必須です。くるぶしよりも長いもの、特にふくらはぎまであるロングホーズがおすすめです。椅子に深く腰掛けた際でも、スマートで隙のない印象を保てます。

【9】シーン別マナー|ビジネス・入学式・フォーマルで違う

【9】シーン別マナー|ビジネス・入学式・フォーマルで違う

面接や冠婚葬祭などのシーン別にスーツを着用する際のマナーについて解説します。

面接でのスーツマナー

就職や転職などの面接でスーツを着用する際は、ブラックやダークネイビー、チャコールグレーといった落ち着いた色を選びましょう。柄は基本的に無地、ジャケットのボタンは縦一列のシングルスーツが一般的です。

また、ジャストサイズのスーツの着用が大切です。サイズが合っていないと面接官にだらしない印象を与えかねません。

白いシャツは清潔感や誠実さをアピールできます。淡いブルーも許容範囲ではあるものの、面接のように第一印象を重視する場では白いシャツが無難です。ネクタイは派手な色や柄は避け、落ち着いた無地のダークカラーを合わせましょう。ベルトと靴は、黒または暗めのブラウンが一般的です。

スーツのポケットにはものを入れず、A4サイズが入るビジネスバッグを持参するとよいでしょう。

冠婚葬祭でのスーツマナー

冠婚葬祭ではブラックのスーツの着用が基本的なマナーです。ブラックフォーマルのスーツは結婚式と葬儀の双方に合っています。

一般的に葬儀に参列する際は全身を黒で統一します。シャツは白無地を着用し、ネクタイやベルト、革靴は黒で揃えましょう。ネクタイピンのような光るアクセサリー類は避けるのがマナーです。

結婚式にゲストとして参加する場合もブラックスーツが基本です。シャツは白を選び、ネクタイに白やシルバーを合わせるとフォーマルで華やかな印象になります。

カジュアルな雰囲気の結婚式であれば、チャコールグレーやダークネイビーのようなダークスーツを着用しても問題ありません。ただし、ビジネス感が出ないようにネクタイやポケットチーフを明るい色でまとめ、華やかさを演出しましょう。

入学式でのスーツマナー

入学式でのスーツマナーは、ネイビーやグレーの落ち着いた色味なら安心感があります。親がスーツを着用する場合、明るさも必要ですが、派手すぎる色や柄は、主役は子どもであることを意識しましょう。TPOを意識した装いがマナーの基本です。

ビジネスシーンでのスーツマナー

ビジネスの現場では、清潔感と信頼感が命です。見た目が9割と言っても過言ではありません。ヨレヨレのスーツでは商談も気持ちも崩れがち。シワ一つないパリッとしたスーツで、“できる人”を演出しましょう。

【10】スーツのサイズの選び方のマナー

【10】スーツのサイズの選び方のマナー

スーツにも美しく着るためのルールやマナーがあります。特に、サイズ感が合っていなければ、せっかくの魅力が半減し、時にはマナー違反と見なされてしまうことも。

どんなに高級な生地やハイブランドであっても、自分の体型にしっかり合っていないと見栄えが悪くなってしまうため、ジャストフィットしたサイズを選ぶようにしましょう。

ここではアイテムごとに美しく、かつマナー違反にならないよう着こなすために気を付けなければならないマナーを紹介します。

ジャケット/肩

「ジャケットは肩で着る」という表現があるように、肩部分のサイズ選びは慎重に行いましょう。

ジャケットを着たときに肩をひとつまみできる余裕がある状態が適正サイズです。ジャケットが大きすぎると、肩がズレ落ちてしまいがちになり、だらしない印象になってしまいます。
一方で、ジャケットの肩が小さすぎてしまうと生地が突っ張ってしまい、窮屈でシワも寄ってしまいます。適正なサイズを選ぶことが大切です。

ジャケット/着丈

ジャケットの着丈の長さは、お尻がちょうど隠れるぐらいの長さがベストです。

裾がお尻よりも上にあるデザインのジャケットは、スタイリッシュな印象です。しかし、ビジネスシーンではカジュアルすぎる印象に取られてしまうことも多いので、注意しましょう。

ジャケットの裾が長すぎるデザインは、プライベートやカジュアルシーンでは良いですが、ビジネスでは野暮ったい印象を与えてしまい、足が短く見えてしまいがちです。ジャケットの裾の長さで印象が大きく変わるので、意識して選ぶようにしましょう。

ジャケット/胸まわり

ジャケットの胸まわりのフィット感は、ジャケットのボタンを留めた状態でチェックするようにしましょう。

ボタン留めた状態で胸の下に横ジワができてしまう場合はサイズが小さく、ボタンに大きな負担がかかってしまいます。ボタンに過剰な負荷がかかるとボタンの破損や紛失に繋がるので、サイズ選びは慎重に行いましょう。

ジャケット/袖丈

袖丈の長さは「机などに手を置いたときに、手の甲に袖が少し当たる長さ」がベストです。

袖丈が短いとシャツが袖から大きくはみ出して不格好な印象になってしまいます。適正な長さなら、腕を下したときに1cmほどワイシャツの袖が見え、バランスのいい見た目になります。

パンツ/お尻まわり

パンツを着用時に、生地が引っ張られたり、横のポケットが勝手に開いてしまったりするなら、サイズが小さ過ぎます。動きづらく、窮屈なのでサイズを上げることをおすすめします。

反対に、サイズが大きすぎるとお尻部分にたるみが出て、スーツスタイルのシルエットが崩れてしまいます。

パンツ/太ももまわり

太ももまわりのサイズは、立ち上がったときに太もも裏の生地がつまめるかどうかで判断します。「無理矢理ならつまめる」状態ではサイズが小さいことになります。

基本的にスラックスのお尻まわりのサイズが合っていれば、太もものサイズが合わない心配はあまりありません。ただし、スポーツなどをしていて太ももが太い、下半身ががっしりしている方などはオーダースーツでしっかり計測してから作るのがおすすめです。

【11】スーツの色・柄の選び方とマナー

【11】スーツの色・柄の選び方とマナー

スーツの色の選び方、柄の選び方の順に説明します。マナー違反にならないスーツ選びの参考にしてください。

スーツの色の選び方

スーツは色の選び方次第で、見た目の印象を大きく左右します。ビジネスシーンにおいては、ネイビー、グレーが定番です。ダークカラーを選択することで、落ち着いた誠実な印象を与えられます。一般的に、色が濃いほど上品で重厚感が感じられ、薄いほどフレッシュでさわやかな雰囲気になるため、自分の年齢やTPOに合わせて選ぶようにしましょう。

なお、ビジネスでは、礼服や喪服を想起させる黒無地スーツは避けるのが無難です。医療系、外資系は特に黒無地を避けるように注意しましょう。 

パーティーシーンでは明るめで華やかな印象のカラーもおすすめです。周りと差をつけたコーディネートを楽しみたいという方であれば、ビジネスシーンでは選ばないような色味のものを着用すると、個性が発揮されます。

スーツの柄の選び方

スーツは色だけではなく、柄によっても大きく印象が異なってくるので、シーンによって使い分けましょう。スーツの柄の定番は「無地」「ストライプ」「チェック」です。

無地

無地は最もオーソドックスなデザインで、年齢やシーンを選ばずに着用することができる万能品です。

ストライプ

ストライプは、ビジネスシーンでも定番の柄です。ただし、線の太さや色、間隔によって印象が大きく変わるので注意しましょう。

縞の線が太く、間隔が広いと柄の印象が強まってカジュアルに見えます。ビジネスシーンでストライプを着用する場合には、線が細く間隔の狭いものがシンプルでスタイリッシュに見えます。初心者は控えめなシャドーストライプを選ぶのがおすすめです。

チェック

チェックは、無地やストライプよりさらにカジュアルな印象が強くなります。既に複数着のビジネススーツを持っていて、別のデザインを買い足す場合やパーティーシーンなどの華やかなシーンに着用していく場合におすすめです。チェックもストライプと同様に、柄に複数の種類があるため、シーンに合わせて選ぶ必要があります。

スーツの色や柄が与える印象とは?失敗しない選び方、着こなし方を解説-オーダースーツSADAのアイキャッチ画像
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スーツの色や柄が与える印象とは?失敗しない選び方、着こなし方を解説-オーダースーツSADA

スーツは色や柄によって、相手に与える印象が変わります。誠実さや落ち着きを重視したい場合は暗めのカラー、フレッシュさや親しみやすさを感じてほしいときは明るめのカラーがおすすめです。シーン別の着こなしのポイントを知り、目的に合ったスーツを選んでいきましょう。

【12】男性と少し違う!女性のスーツマナー

【12】男性と少し違う!女性のスーツマナー

女性のスーツスタイルも奥深く、男性とはまた違ったマナーがあります。まず、スカート丈は座ったときに膝が隠れる程度が基本です。また、インナーは透け感の少ない、派手すぎない色が安心です。

スーツに合わせるヒールは3〜5cm前後の高さが好印象。歩きやすさも大事なので、無理してピンヒールを履かない方が良いでしょう。

パンツスーツを選ぶ場合は、裾の長さに注意しましょう。引きずるほど長いのはNGですが、くるぶしが丸見えもビジネスシーンではカジュアルすぎてNGです。足首がほんのり見えるくらいがスタイリッシュなバランスです。全体の服装のスタイルに統一感があることが前提です。靴下ではなくストッキングを合わせる方が無難でしょう。

ジャケットのボタンは座るときには外すのがマナーですが、デザインによっては不要です。

髪型やアクセサリー、バッグ、メイクにも配慮が必要です。所作一つでも、スマートさと気配りがにじみ出るものです。正しいマナーを押さえれば、第一印象で信頼を得られるでしょう。

NG例から学ぶ!初心者がやりがちなスーツのマナー違反

NG例から学ぶ!初心者がやりがちなスーツのマナー違反

特にスーツ初心者がやりがちなNG例をまとめて解説します。

まず、一番避けたいのが“サイズが合っていない”スーツです。大きすぎるとだらしなく、小さすぎるとパツパツで窮屈そうに見えてしまいます。自分の体にフィットしたサイズを選ぶのが、着こなしの基本です。首元や袖丈、身幅など、自分の体に合ったバランスで着るだけで印象は激変します。

既製品で合わない場合は、オーダースーツを検討してください。フィット感と着こなしが一段とレベルアップします。

そして意外と多いのが、ジャケットの“ボタン全留め”。第2ボタンは留めないのがマナーなのに、律義に全部留めてしまっていませんか?

足元も要注意です。スニーカーやカジュアルな靴下は、業界にもよりますが、ビジネスシーンでは基本的にはご法度です。

“派手すぎるネクタイ”も気を付けるべきポイントです。ビジネスシーンでは、落ち着いた色柄が無難です。

シャツのシワや汚れも印象ダウンの原因になります。高価なハイブランドスーツを着ていても、シャツがヨレヨレだったり、襟元が汚れていたりすると、一気にだらしなく見えてしまいます。

初心者でもできる!格好良くスーツを着こなすコツ

初心者でもできる!格好良くスーツを着こなすコツ

スーツを含めたビジネスファッション全体にいえることですが、スーツ、シャツ、ネクタイのどれかに柄物を選んだ場合、他の二つは無地にするという「一柄二無地」というコーディネートルールがあります。

たとえば柄物のスーツを選んだなら、シャツとネクタイは無地にするのが基本です。最近では「柄on柄」で個性を演出する人もいますが、これは上級者向け。初心者が真似をすると、派手なブランドを着ていても逆にマナー違反になりかねません。

色と素材(生地)の統一感も忘れてはいけません。全身がチグハグだと、一気に残念な印象に。ネイビー系なら濃淡でまとめる、ウール素材に対しては靴やバッグも落ち着いたものを選ぶなど、全体の調和が大切です。

最後に、小物の使い方にも気を配りましょう。ネクタイやポケットチーフ、腕時計などをさりげなく組み合わせれば、センスの良さを自然に演出できます。

まとめ:スーツマナーは少しのポイントで好印象に

まとめ:スーツマナーは少しのポイントで好印象に

スーツのマナーって難しそうに思えますが、実は「知れば安心・知らなきゃ恥をかく」ちょっとしたルールばかり。たった少しのポイントを押さえるだけで、あなたのスーツスタイルは劇的に変化し、周囲に好印象を与えられます。

「もっと似合うスーツで格好良く、清潔感も手に入れたい!」とお考えなら、オーダースーツがおすすめです!既製服では叶わない、あなたの体型に完璧にフィットしたサイズや、お好みの生地やデザインをすべて自分仕様にできるのが魅力です。

オーダースーツSADAなら、スーツ初心者の方でも専門スタッフが丁寧にアドバイス。初めての一着でも、安心価格で理想のスーツを仕立てられます。あなたもワンランク上のスーツスタイルで、新しい自分を発見しませんか?

スーツのマナーを紹介しました。スーツのサイズ感と選び方から、ボタン・シャツ・ジャケット・ネクタイ・ベルト・靴・靴下のマナーなどを細かく解説したのでぜひ参考にしてください。面接と冠婚葬祭でのスーツ着用のマナーやスーツをかっこよく着こなすポイントも解説しています。特にビジネスシーンやフォーマルシーンで役にたつスーツのマナーを把握しておきましょう。

(構成/志田実恵)