スーツを着用するときのマナーとは?格好良く着こなすうえで知っておきたいポイントを伝授
近年、オフィスカジュアルやビジネスカジュアルといったカジュアル要素の強いビジネススタイルが広く浸透するようになり、幅広いコーディネートを認める企業が多くなりました。
カジュアル要素のスタイルが多くなる一方で、かわらずスーツをビジネススタイルの正装として着用し続ける会社もあります。そのような会社にとって、スーツは毎日着用するものであり、なくてはならないアイテムといえるでしょう。
しかし、スーツを着用する際のマナーなどを理解していないと、まわりの人に不快感を与えてしまったり、自分自身が恥ずかしい思いをしてしまうことも考えられます。
「スーツを着用する際のマナーってどんなものがあるのだろうか」
「シーンによってスーツのマナーは変わってくるの?」
「マナーを守りながらスーツを綺麗に着こなすポイントを知りたい」
など、スーツのマナーに関する疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、
- スーツのマナー
- ジャケットやパンツ、シャツなどアイテムごとの着こなしマナー
- スーツを綺麗に着こなすポイント
などをスーツの知識が豊富なオーダースーツSADAのスタッフが解説していきます。
スーツのマナーを守って、社会人らしいスタイルを実現させましょう。
スーツの選び方
スーツは身近なものということもあってあまり意識することがない人も多いと思いますが、スーツにも美しく着るためのルールやマナーがあります。
そこでこの章では、アイテムごとに美しく着こなすために気をつけなければならないことについて紹介していきます。
サイズの選び方
スーツを選ぶうえで最も重要なのが「サイズ感」です。スーツはサイズ感が命といわれるほど、サイズ選びが重要となります。どんなに高級な生地やハイブランドであっても、自分の体型にしっかり合っていないと途端に見栄えが悪くなってしまうため、ジャストフィットしたサイズを選ぶようにしましょう。
⚫︎ジャケットの肩
「ジャケットは肩で着る」という言葉があるように、肩部分のサイズ選びは慎重に行いましょう。
ジャケットを着た際に肩をひとつまみできる余裕が適正サイズです。それよりも多くつまめる場合は、サイズが大きい状態で大きすぎてしまうと肩がズレ落ちてしまい、だらしない印象にうつってしまいます。
反対に、小さすぎてしまうと生地が突っ張ってしまい、窮屈に見えてしまうため適正なサイズを選ぶことが大切です。
⚫︎ジャケットの着丈
着丈の長さはお尻がちょうど隠れるぐらいの長さがベストです。
ジャケットの裾がお尻よりも上にあると、スタイリッシュな見た目にすることができます。しかし、ビジネスシーンではカジュアルな印象に取られてしまうことも多いので、注意しましょう。
裾が長すぎると、野暮ったい印象を与えてしまうのと同時に、足が短く見えてしまいます。
裾の長さで印象が大きく変わるので、しっかりと意識して選ぶようにしましょう。
⚫︎ジャケットの胸まわり
胸まわりは、ジャケットのボタンを留めた状態でチェックするようにしましょう。
ボタン留めた状態で胸の下に横ジワができてしまう場合はサイズが小さく、ボタンに大きな負担がかかってしまいます。負担がかかってしまうとボタンの破損や紛失に繋がってしまうので、サイズ選びは慎重に行いましょう。
⚫︎ジャケットの袖丈
袖丈の長さは「机などに手を置いて、手の甲に袖が少し当たる長さ」がベストです。
袖丈が短いとワイシャツが袖から大きく飛び出して不格好な印象を与えてしまいます。適正な長さであれば、腕を下した時に1㎝ほどワイシャツの袖が見える形になるため、バランスのいい見た目に仕上げることが可能です。。
⚫︎パンツのお尻まわり
パンツの場合、着用時に生地が引っ張られたり、横のポケットが勝手に開いてしまったりする場合は、小さいサイズを着用している証拠です。動きづらく、窮屈な印象になってしまうのでサイズを上げることをおすすめします。
反対に、大きすぎるとお尻部分にたるみが出てしまい、スーツスタイルのシルエットが崩れてしまいます。そういった場合はサイズを下げて、適正なサイズを着用すると解決できるでしょう。
⚫︎パンツの太ももまわり
太ももまわりのサイズを調べるには、立ち上がったときに太もも裏の生地がつまめるかどうかで判断するとわかりやすいです。
小さくても無理につまむことはできますが、「無理につままなければつまめない」状態ではサイズが小さいことになります。
基本的にお尻まわりのサイズが合っていれば、サイズが合わないという心配はほとんどありません。太ももが太い、下半身ががっしりしている方などはオーダースーツがおすすめです。
色の選び方
続いては「色の選び方」です。
色の選び方次第で見た目の印象を大きく左右させるものですので、注意を払いたいポイントの一つだといえます。
はじめに、ビジネスシーンにおいては、ネイビー、グレーといったカラーが定番です。ダークカラーを選択することで、落ち着いた誠実な印象を与えることができます。一般的に、色が濃いほど上品で重厚感が感じられ、薄いほどフレッシュでさわやかな雰囲気になります。
自分の年齢やTPOに合わせて選ぶようにしましょう。
なお、ビジネスでは、礼服や喪服を想起させる黒無地スーツを避けるのが無難です。医療系、外資系は特に黒無地を避けるように注意しましょう。
次に、結婚式などのパーティーシーンではブラウンやブルー、グリーンなど明るめで華やかな印象のカラーがおすすめです。周りと差をつけたコーディネートを楽しみたいという方であれば、ビジネスシーンでは選ばないような色味のものを着用すると、個性が発揮されます。
柄の選び方
スーツは柄によっても大きく印象が異なってくるため、シーンによって使い分けるのがおすすめです。スーツの柄として定番は「無地」「ストライプ」「チェック」となっています。
「無地」は、最もオーソドックスなデザインであり、必ず持っておきたい柄だといえます。年齢やシーンを選ばずに着用することができる万能品です。
「ストライプ」は、ビジネスシーンでも定番の柄です。ストライプは線の太さや色、間隔によって見た目の印象が大きく変わってくるので着用する際は注意するようにしましょう。
線が太く、間隔が広いものだと柄の印象が強まってカジュアルに見えてしまいます。ビジネスシーンでストライプを着用する場合には、線が細く感覚の狭いものがシンプルでスタイリッシュに見えるのでおすすめです。
「チェック」は、無地やストライプと比べるとカジュアルな印象が強くなります。既に複数着のビジネススーツを持っていて、別のデザインを買い足す場合やパーティーシーンなどといった華やかなシーンに着用していく場合におすすめです。
チェックもストライプと同様に、柄に複数の種類があるため、シーンに合わせて選ぶ必要があります。
ボタンのマナー【ジャケットのデザイン別】
スーツのジャケットにはさまざまな種類があり、その代表的な部分が「ボタン」です。ボタンは、ジャケットによって付いている数や位置が違うため、どこを留めるべきなのか、どこを外せばいいのか悩んでしまう方も多いはずです。
ここでは、ボタンに関するマナーを紹介していきます。
スーツのジャケットには、特定のボタンを外すアンボタンマナーがあります。 デザイン別に把握しておきましょう。
①シングルジャケット(2つボタン)
2つのボタンが付いているシングルジャケットでは、上のボタンだけを留め、下のボタンは飾りボタンと呼ばれており、留めないことがマナーとなっています。
下のボタンを留めると、ジャケット全体にシワができてしまって見栄えが悪くなってしまうため、アンボタンマナーを守って着用するようにしましょう。
②シングルジャケット(3つボタン)
3つボタンの場合でも、2つボタン同様に一番下を留めないのがマナーです。
2つボタンと同様に見栄えの良さを保つためにアンボタンマナーを取り入れるようにしましょう。
③シングルジャケット(ローリングダウンラペル)
一番上のボタンが襟の裏に隠れた状態の3つボタンスーツのことです。
ローリングダウンラペルの場合は、一番下のボタンを留めないのは他と同じですが、衿裏にある一番上のボタンも留めません。
上下のボタンを外し、真ん中のボタン一つだけを留めるのがマナーです。
④ダブルジャケット(4つボタン1つ掛け)
ボタンが1つのため、留めるようにしましょう。
⑤ダブルジャケット(4つボタン2つ掛け)
本来はすべて留めるのが一般的ですが、最近では下を外すパターンも多く見受けられます。
また、タイトなダブルスーツの場合、すべて留めた方がお洒落な場合もあるため、スーツのシルエットによって臨機応変に変えていきましょう。
⑥ダブルジャケット(6つボタン1つ掛け)
ボタンが1つのため、留めるようにしましょう。
⑦ダブルジャケット(6つボタン2つ掛け)
本来はすべて留めますが、最近では下を外す事もあります。
⑧ジレ(ベスト)
一番下を外します。一番下のボタンが、ボタンを留められない離れた場所にある場合、留められるボタンはすべて留めます。
また、ジレを着用している場合には、上に着るジャケットのボタンはすべて外しておいてもマナー違反にならないので覚えておきましょう。
商談や目上の人と会うときなど、TPOによっては留めた方がよい場合もあるので、状況に応じて対応することが重要です。
シャツのマナー
ここではシャツのマナーを解説していきます。
肌を見せない
基本スーツスタイルでは、半袖を着用せず、長袖着用がマナーとなっています。肌を見せることはNGとなっており、 長袖シャツを着用してジャケットを羽織ることが一般的なスタイルです。
クールビズなどの特別な期間でない限りは、ジャケットを脱いだら半袖だったという状況にならないように注意しましょう。
ジャケットの袖口にシャツを出す
先ほど述べたようにジャケットの下は長袖シャツが基本です。
ジャケットの袖口からシャツが見えないと、半袖を着ているのではと周囲の人に不審に思われます。 必ず、腕を下げた状態で袖口に1㎝から1.5㎝シャツが出るように着用しましょう。 シャツのサイズが大きく、袖が長い場合にはアームバンドで調節すると綺麗なスタイリングに仕上げられます。
⚫︎シャツがスーツを守る
ジャケットの下に長袖を着用する理由には、実用的な面もあります。
長袖のシャツを着用していないと、スーツに直接汗が染み込み、生地を傷めることに繋がってしまいます。 汗が染みると、生地の変色や臭いの原因にもなるため、 スーツを傷めないためにも長袖シャツを必ず着用しましょう。
ワイシャツはスーツ同様にサイズ感が非常に重要です。
ワイシャツの場合、首周りと衿丈で自分に合ったものを選ぶことになりますが、多くのスーツ販売店では無料で計測してもらうことが可能なので、必ず購入前に確認しましょう。
ワイシャツにも、さまざまなデザインやカラーがあるため、迷ってしまう方も多いですが、どんなスーツにも合わせやすいということを考えると、無地の白がおすすめです。
ワイシャツ選びはスーツとのバランスが大切になってくるため、スーツが柄物や色物であれば、ワイシャツはシンプルなものを、スーツがシンプルなデザインと色であるのであれば、ワイシャツは柄物や色物を選ぶなど、組み合わせで考えていくようにします。
ジャケットのマナー
スーツは着用中のシワに注意する必要があります。
ウールに限らず、生地は着席時の湿気と圧力でシワが付くことが多いです。 仕事中にシワが付いてしまった場合、メンテナンスすることは難しくなります。 シワのついたスーツで訪問先へ向かうのはマナー違反となるため、シワが付かないように配慮した着こなしが必要です。
ジャケットは脱いでシワ防止
ジャケットのシワは目立つため、長時間の着席の際には脱いでシワ防止します。
①新幹線など電車での長時間移動
上着を脱いで着席しましょう。
リラックスでき、スーツもシワにならないため安心です。
②車での長時間移動
シワを防ぐため上着を脱ぎます。
ビジネスで頻繁に運転する場合、シートベルトの摩擦でも肩の生地が傷むことが多いです。
乗り降りが頻繁で脱いでいる暇が無い場合もあると思いますが、可能であれば脱ぐようにするとスーツを長持ちさせることができます。
③デクスワークで脱ぐ
デスクワークでは、シワだけでなく袖口部分が摩擦で傷むことが多いです。
可能であれば、スーツを傷めないように脱ぐようにしましょう。
ジャケットのたたみ方は?
表生地を内側に入れてたたみます。 周囲にホコリを落とさないためのマナーですが、持つときの手の皮脂が表生地につかないようにする意味もあります。
- 両肩に内側から手のひらを入れて持ち、手を合わせるように二つ折りにします。
- 片側を内側が表に出るように返して、反対側へ重ね、表には裏地しか見えない状態にします。
- 二つ折りにして腕に掛けます。
- 皮脂がスーツの表生地につかないように、手首側にスーツの裏地が来るように持ちます。
このたたみ方は、シワも防止できるためおすすめです。
ポケットのマナー
ポケットというと、ついつい物を入れて便利に利用したくなってしまいますが、スーツのポケットには場所によってそれぞれに意味や役割があります。
ひとつずつご紹介していきましょう。
①腰ポケット
腰ポケットには基本的に物は入れないことが一般的です。
物を入れて膨らんでいると、見栄えが悪いだけでなく、スーツにシワができたり型崩れに繋がります。必要なものは、カバンに入れて持ち歩くという習慣をつけましょう。
腰ポケットには、フラップと呼ばれる蓋がついているものがあります。このふたは、もともと屋外にいるときにポケットに雨やホコリなどが入らないようにするために付けられたもので、装飾ではなく機能的なものとして作られたものでした。
現在では、汚れがポケットに入るような場面はほぼないため、ビジネスシーンにおいてはフラップが出したままで良いとされています。
しかし、冠婚葬祭等のフォーマルシーンや就職活動においては、本来の使い方である、屋外では出して室内ではしまうという使い方はマナーとされています。
なお、マナーを意識してフラップを出し入れしている間に、左右がばらばらになってしまうようなことのないように気を付けましょう。
②胸ポケット
胸ポケットは、ポケットチーフを入れるためのものです。
結婚式や礼服着用時など、フォーマルシーンではポケットチーフを挿して華やかに魅せるための役割を果たします。
ビジネスシーンでは、胸ポケットは使用せずに、そのままの状態で構いません。
③内ポケット
ジャケットの裏側にある内ポケットの場合、実用性重視のポケットとなり、名刺や手帳を入れることが可能です。
しかし、あまりにも厚めのものや多くのものを入れるとジャケットが型崩れしてしまうので、注意しましょう。
あくまでも最小限のものを入れるにとどめておくことが重要です。
ネクタイのマナー
ビジネスの現場で使うネクタイのデザインは、
- 小さな水玉模様が並んでいるピンドット
- 小さいマークが一定の間隔ごとに並んでいる小紋
- 無地のソリッド」
の3種類が定番です。
中にはカジュアルな職場などではストライプやチェックなどといった柄のネクタイが使われていることも多いですが、通常のビジネスシーンにはカジュアル感が強いため、避けるのが無難といえます。
また、ネクタイの結び方も意外と盲点であり、かなりいい加減な結び方をしているビジネスマンも多いです。
多くのビジネスマンは「プレーンノット」という結び方でネクタイを結んでいますが、それだと左右がアンバランスになって見栄えが悪くなってしまいます。
ビジネスの現場でネクタイを締める場合は、バランスが取れて重厚感のある「セミウィンザーノット」でネクタイを結ぶのがおすすめです。
どの結び方を選ぶとしても、結び目にしっかりとくびれを形成し、ディンプルを作ることを心がけましょう。
ベルトと靴のマナー
大前提として、スーツ着用時にはベルトは必須です。ジャストサイズでベルトしなくても大丈夫という方もいますが、あくまでもベルト込みでスーツスタイルが完成すると理解しておくことが大切です。
ベルトはシンプルなデザインを選ぶことで、どんなシーンにでも活用することができます。特にバックル部分が派手なものなどは、ビジネスシーンには向かないので避けるようにします。
ベルトの幅が広すぎてしまうとカジュアル感が強くなってしまうため、3センチ〜3.5センチくらいがベストです。
スーツスタイルの基本として、ベルトと革靴の色味を揃えることを覚えておきましょう。
スーツに合わせるベルトと靴の色味としては、黒かブラウンが一般的です。黒、ネイビー、グレーといった基本的な色は、どんなスーツにも合わせやすいので、組み合わせに悩む手間もありません。
なお、ベージュの色味ですが、あまり明るいものを選ぶと浮いて見えてしまうので、ビジネスシーンで使用する場合には、ダークブラウンのような落ち着いた濃い色味を選ぶようにしましょう。
靴に関しても、ベルト同様革の素材がおすすめです。
色だけでなく素材もベルトと靴でそろえることで、より統一感のあるコーディネートが完成します。
革靴のデザインとしては、つま先にラインが入ることによって切り替えが施された「ストレートチップ」、つま先に装飾がない「プレーントゥ」、鳥の翼をモチーフとした模様が靴の甲に施されている「ウイングチップ」が定番です。
靴下のマナー
スーツに合わせる「靴下の色」は、黒、グレー、ネイビーとスーツの基本色同様の色となっており、白を選ばないのが一般的です。スーツの色味から大きく色を外してしまうと、靴下だけ浮いて見えてしまうため、あくまでスーツと同系色のものを選ぶようにしましょう。
選ぶのに迷った場合にはスーツと同じ色を選んでおけば間違いありません。足元までまとまりのあるコーディネートが完成します。
次に「靴下の柄」に関しては、無地もしくは控えめなものを選ぶようにしましょう。あくまでも、靴下は主張しない存在であるべきですので、シンプルなものがおすすめです。
最後に「靴下の長さ」は、素肌が見えない長さのものを選びます。立っているときはパンツの裾がかぶっているため、見えなくても、着用時に素肌が見えてしまうのはマナー違反です。くるぶしよりも長いものを選ぶようにしましょう。
おすすめなのはふくらはぎまであるロングホーズです。
革小物のマナー
可能であれば、ベルト、腕時計のベルト、名刺入れ、靴、バックの色を黒なら黒で統一すると統一感のあるコーディネートに仕上げることが可能です。
小物を取り入れる場合、男性のコーディネートでは色数が少ない方がまとまりがよくなります。コーディネートの色数の目安は3色です。
コーディネートが3色以内でまとまっていても、革小物に黒や茶が混在すると、一気に色数が増えてバラバラな印象になるので、全体の色バランスを意識してコーディネートを仕上げるようにしましょう。
着席時のボタンマナー
スーツのボタンには、着席時にすべて外し、起立する際には留めるというルールがあります。
しかし、ボタンを外す理由が、スーツのシワ防止や着席時の窮屈感の緩和であるため、場合によっては失礼になる場合もあります。 場面に応じて、留め外しをしましょう。
ここではシーンによって、着席時のボタンマナーがどうなのか解説していきます。
就活
学生の就職面接での留め外しはやめましょう。
対面する面接官に、本来肌着であるシャツやウエストが丸見えになり、あまり良い印象ではありません。
面接は試験であるため、シワを気にせず留めたまま着席することが一般的です。社風もありますが、入社式までは留め外ししない方が無難といえます。
転職
社会人の転職の場合は、面接で留め外しをします。
ビジネス
「転職」と同様に、着席する際には外し、立ち上がる際にはボタンを留めるようにすると、マナーがわかっていると認識されることが多いです。
冠婚葬祭
葬儀以外は留め外しをします。
結婚式は留め外ししても大丈夫ですが、葬儀では留め外しを控えましょう。 もし、窮屈でボタンを外した場合は、お焼香と出棺を見送るときに必ず留めることが大切です。
マナーとしては、ボタンの留め外しはOKですが、まだ学生の立場で挑む就活や葬式などよりきちんとした服装での参加が求められる場においては常時ボタンは留めて対応するのが良いとされています。
スーツを綺麗に着こなすためのポイント
スーツを含めたビジネスファッションの全体に言えることですが、スーツ、シャツ、ネクタイのどれかに柄物のものを選んだ場合、他の2つは無地にするという「一柄二無地」というコーディネートがあります。
たとえば柄物のスーツを選択した場合、シャツとネクタイは無地にするというものです。最近では「柄on柄」といって柄物のアイテムを2つ選択するというものもありますが、これは超上級者向けのコーディネートであり、普通の人が真似をしようとしても一朝一夕で出来るものではありません。
仮にコーディネートがうまくいった場合でも、しっかりとしたフォーマルなビジネスシーンではマナー違反になってしまうこともあります。「一柄二無地」は基本として押さえておくことが必要です。
また、スーツを美しく着こなす場合、忘れてはいけないのは適切なサイズのシャツを着ることです。
というのもスーツの首周りのゆとりがあまりにも大きすぎると不格好になり、ビジネスマンとして相応しくありません。かといって逆に小さすぎると、ネクタイを締めたときに首が締まってしまい、窮屈になります。
スーツのシャツを選ぶ際には、首回り実寸に対して指1〜2本分を目安に選んだ方がいいでしょう。袖丈の場合は、スーツの袖からシャツが1〜2㎝見えるのを目安に選ぶことがおすすめです。
スーツの身幅はバスト実寸15〜20㎝、ウエスト実寸10〜15㎝というのが一つの基準ですので、それに従って決めるのがいいでしょう。
一般的にはスーツの下に着るシャツは白の無地が無難と解説しましたが、少し慣れてきたら柄物のシャツを着るというのもいいでしょう。ストライプ柄のシャツを着る場合は、ピンストライプやペンシルストライプといったタイプのシャツにすると、知的な印象が芽生えます。
凛々しさを出したい場合は、ロンドンストライプのシャツを選ぶのがおすすめです。
スーツ選びに迷ったら?オーダースーツSADAなら丁寧にサポートしてくれます!
これまでスーツの基本的なマナーについてご紹介してきましたが、いざスーツ本体の色やデザインを選ぶとなると、さまざまな種類の中から自分好み、そして自分に合ったものを見つけるのはなかなか難しいものです。
そういった場合には、実店舗を訪問して専門スタッフに相談しながら選ぶのがおすすめです。
オーダースーツSADAでは、経験豊富なスタイリストが全身約20カ所以上を採寸し、その人に合ったオリジナルスーツの作成をお手伝いしてくれます。
オーダースーツSADAは、オーダースーツのなかでも1番こだわったスーツを作ることができるフルオーダーを採用しているのが特徴です。そして、価格は19,800円(税込21,780円)〜と、既製品のスーツと変わらない価格で作成が可能となっています。(※2023年10月時点の価格です。価格は変更になることがあります。)
どのようにスーツを作成したらいいのかわからない、自分のサイズに合ったスーツが欲しいという方にとってはおすすめのお店です。
まとめ
今回はスーツのマナーについて見てきました。
スーツのマナーは社会人にとって覚えておかなければならない知識といえます。ビジネスシーンやフォーマルシーンでは些細なことで相手に不快な思いをさせてしまう可能性があるため、しっかりとスーツのマナーを把握しておきましょう。
スーツのマナーは、細かい部分までたくさん。ボタンマナーの基本は、一番下のボタンだけを外す「アンボタンマナー」です。基本のスーツスタイルは、とにかく一番下を外しておけばOK。ベストを着用している場合は、ジャケットのボタンを全部外して、ベストの一番下のボタンを外すことを押さえておきましょう。また、着席時はボタンを外します。例外として、就活と葬儀はそのままつけっぱなしが基本。覚えておきましょう。中に着るシャツは「半袖NG」です。スーツの袖口から、シャツが1㎝~1.5㎝見えている状態がもっともきれいです。スーツの袖口を汚さないという実用的な面も。スーツを着る場合には必ず長袖シャツを着用してください。ジャケットで意識すべきマナーは「シワ」を避けること。車で長時間移動する際やデスクワークの時は脱ぎましょう。ホコリがつかずシワもつきにくい畳み方をマスターしておくのがおすすめです。暗黙のマナーとして「黒無地は冠婚葬祭以外で着ない」「靴・ベルトなど革小物の色はすべて統一」「靴下は黒か紺」といった点があります。また、全体のコーデの色は「3色」以内に抑えること。さまざまマナーがあるので、分からなくなったらこの記事を読み返したり、スーツ屋さんに聞いてみてくださいね!