【スーツ 名称】メンズスーツを作るなら知っておきたい仕立てやパーツの名称のアイキャッチ画像
【スーツ 名称】メンズスーツを作るなら知っておきたい仕立てやパーツの名称のアイキャッチ画像

【スーツ 名称】メンズスーツを作るなら知っておきたい仕立てやパーツの名称

スーツの名称とは

 

スーツは縫製するパーツが多く、仕立てやデザインなども多彩です。

今回は、理想のスーツをオーダーするために、知っておきたいパーツや仕立ての名称について解説します。

 

スーツの名称〜ジャケット編〜

カラー(上襟)

首回りを包むスーツの襟で、鎖骨付近にある縫製ラインまでがカラーです。
良いスーツは、カラーが首回りに密着しフィットします。

スーツ全体の縫製の良し悪しが出る部分です。

ゴージライン

襟に斜めに入っている縫製ラインがゴージラインです。

スーツの印象はゴージラインの位置で変わります。

細い襟はゴージラインが高めに設定されている場合が多く、シャープな印象になります。

クラシックな広い襟は、ゴージラインが低めになり重厚感のある雰囲気が特徴です。

現在のトレンドは鎖骨横か若干高めです。

ラペル(下襟)

ゴージラインよりも下の襟がラペルです。

ラペルが前ボタン付近で立体的なカーブを描くものは、生地のハリ、芯地、縫製の品質が良いスーツです。

フラワーホール

ラペルの襟先にある小さなホールです。

パーティーシーンのラペルピンや社章を付ける際に使用されます。

ノッチドラペル

カラーとラペルの襟角度が約90度で、一般的なシングルブレステッドスーツの襟です。
ラペル幅のトレンドは9㎝から10㎝です。

ピークドラペル

カラーに対してラペルの襟先が鋭角で長いデザインです。

ダブルブレステッドスーツの襟です。

襟に存在感があるため、華やかでドレッシーな雰囲気があります。

近年オフィスカジュアルではダブルスーツの人気が高まっています。
ダブルのラペル幅のトレンドは12㎝から15㎝です。

AMFステッチ

高級感のある襟のステッチです。

襟の型くずれを防ぐ補強の意味もあります。

フロントカット

フロントカットは、正面から見た際のスーツの前裾のカットです。スーツの印象を左右します。

ラウンデッド・・・前裾のカットが自然なカーブを描く標準的なタイプです。前合わせが深く、パンツの股上部分はあまり見せません。

セミカッタウェイ・・・前の裾のカットの角度が若干強めで、股上が少し見えます。

カッタウェイ・・・前裾が大きくカットされているため、着丈の短めな細身スーツ向きです。

前ボタンの種類

2つボタン・・・日本人の体型には2つボタンが合うため、スーツの定番となっています。

3つボタン段がえり・・・3つボタンの仕立てですが、襟のロール部分に一番上のボタンが隠れる仕様で、近年流行しています。このデザインでは第1ボタンを使用せず、2つ目のボタンだけを留めます。

ダブル

4つボタン・・・前ボタンが4つあるジャケットで、1掛け、2掛けがあります。1掛けはV ゾーンが深くなるため、ゆったりとしたシルエットになります。

6つボタン・・・1掛け、2掛け、3掛けがありますが、近年主流なのは、2掛けです。シルエットはタイトで着丈が短く、2掛けで着用するため腰回りがスッキリとして見えます。

腰ポケット

スラントポケット

腰ポケットが床と並行ではなく、斜めにつけられているタイプです。前ボタン側が高くなることで、視覚的にウエストが高く見えます。

チェンジポケット

腰ポケットの上に小銭やお釣り(チェンジ)を入れるための小さなポケットが付けられている仕立てです。クラシックな雰囲気になります。

ベント

センターベント・・・背面のスリットがひとつのタイプで、若々しさ、颯爽とした雰囲気が特徴です。

サイドベンツ・・・スリットが左右にあるタイプで、エレガントな雰囲気になります。ベントが二つになるため、複数形でサイドベンツと呼ばれます。

ノーベント・・・ベントが無いタイプです。フォーマルシーンに向いています。

本切羽・・・袖口のボタンが装飾ではなく、実際に開閉できるタイプを本切羽と呼びます。ボタンを1つ外しておしゃれに着こなすことも可能です。

本台場仕立て

表生地をスーツの内ポケット周りにまで使った高級仕様です。一般的なスーツは、内ポケットの周囲は裏地のみです。表からは見えない内側に、強度と装飾性のある表生地の使用は、高級スーツの証とも言えます。

 

スーツの名称〜パンツ編〜

ウエスマン・・・ウエストを覆う帯状の部分です。

ライズ・・・股上の長さです。近年は以前より股上が深くなっています。

ピンループ・・・前ファスナーの上部にある、ベルトのピンを固定するためのループです。

ノータック・・・パンツの腰回りにタックが無く、細身に見えるデザインです。

ワンタック・・・クリースラインの延長線上にタックがあるデザインです。

近年人気のタック入りパンツは、腰回りはタック入りで余裕があり、膝下はテーパードラインで細身になっています。

ツータック・・・クリースラインの延長線上に一つ目のタック、パンツポケットの手前にもう一つのタックがあるデザインです。お洒落に着こなす場合はツータックがおすすめです。

通常のツータックはアウトタックですが、あえてタックの向きを変えるインタック(リバースプリーツ)もあります。

サイドシーム・・・パンツの横の縫い目を指します。

サイドポケット・・・サイドシームの延長線上にあるポケットです。縦型、L字型などがあります。

クリースライン・・・パンツのセンタープレスです。

裾シングル(シングルカフ)・・・裾を内側に折込むシングル仕上げは、フォーマル感のある裾上げです。

裾ダブル(ターンナップカフ)・・・裾をシングルで仕上げた後、外側に折り返して固定するタイプです。近年オフィスカジュアルを中心に人気です。

スーツの名称〜シャツ編〜

レギュラーカラー・・・襟の開きは70度から90度弱で、最も格式が高い基本の襟型です。かっちりとした印象になります。

セミワイド・・・襟の開きが90度から100度前後で、襟の角度が広くなることで、ネクタイのノットがハッキリと見えるため、印象が明るくなります。

ワイドカラー・・・襟の開きが120度から140度程度です。かなり襟の角度が開き、解放感がある胸元になります。ワイドラペルの流行で人気の襟型です。

ホリゾンタル・・・襟の角度が水平線のように横一線になるタイプです。結婚式などフォーマルシーンにも着用されます。現在はクールビズやオフィスカジュアルなどノータイスタイルでも着用されています。

カッタウェイ・・・襟の角度が180度以上です。ノーネクタイシーズンに胸元を開けても襟が綺麗に開きます。

ボタンダウン・・・襟先にボタンがあるタイプです。ビジネスではノーネクタイシーズンに襟が乱れにくいため人気があります。冬場はボタンダウンシャツにネクタイも可能です。シャツの中ではもっともカジュアル寄りになります。

タブカラー・・・左右の左右の襟にタブが付けられていて、タブを留めることでシャツ襟がタイトにまとまり、ネクタイが立体的に見えるシャツです。イギリス紳士風のかっちりとした印象になります。ダブルブレステッドスーツと相性が良い襟型です。

ピンホールシャツ・・・襟にアイレットと呼ばれる、ピンを通す穴があるシャツです。シャツ襟用ピン(カラーピン)を通し、ネクタイのノット(結び目)を上向きにします。ブリティッシュスーツと合うクラシックな雰囲気を持つシャツです。

 

スーツの名称〜シューズ編〜

革靴はデザインによって格式が変わるため、種類を格式順で覚えておくと安心です。

内羽根式(うちばねしき)

内羽根式とは、靴紐を通すパーツの下側が、靴本体に固定されているタイプです。

モーニングコートや礼服でも使用できる格式高い靴です。

外羽根

外羽根式(そとばねしき)はビジネスシーンで人気です。靴紐を通すパーツが、紐を緩めると大きく開くタイプです。靴の脱ぎ履きが楽で、甲が高い方にも履きやすい革靴です。

格式高めの靴

ストレートチップ・・・つま先部分に横一線の切り替えラインが入ったタイプをストレートチップと呼びます。

プレーントゥ・・・つま先に切り替えや装飾が一切ないものをプレーントゥと呼びます。

ポイント

昼の正礼装であるモーニングには黒の内羽根式ストレートチップが正式です。

夜の正礼装である燕尾服では、黒の内羽根式プレーントゥを使用します。

しかし、時間に合わせた着こなしは現在一般的ではないため、通常のビジネスや就活、結婚式であれば、黒の紐靴で内羽根式のストレートチップ、プレーントゥを使用していれば失礼にはなりません。

ビジネスでは外羽根のストレートチップとプレーントゥも定番です。

カジュアル寄りの靴

Uチップ・・・つま先部分にU字型の切り替えがあるタイプです。カジュアル寄りのビジネスなどに使用されます。

ウィングチップ・・・鳥の翼のようにつま先にW型の装飾があるタイプです。カジュアル感が強くなります。

モンクストラップ・・・モンクストラップの名前は修道士(モンク)が使っていた靴であることに由来します。靴ひもが無いタイプで、ストラップで固定するタイプです。以前はカジュアルな靴に分類されていましたが、ドレッシーなデザインが人気となり結婚式でも着用されています。ただし、紐靴よりも格式は低くなるため、葬儀や就活は避けます。

スーツの名称〜シルエット編〜

ブリティッシュスタイル

ウエストの絞りが高く、肩がかっちりとしてシャープなシルエットが特徴です。イギリス紳士のような毅然とした印象になります。肩先はビルドアップショルダーのような堂々とした雰囲気のラインです。標準体型や細身体型はシャープ感が引き立ちます。

イタリアンスタイル

ウエストの絞りは若干低めに設定され、肩から胸周りはしなやかなラインを描きます。肩は丸みがあり、ブリティッシュスタイルよりも柔らかな印象になります。大人の余裕を感じさせる、おしゃれなスタイルです。肩先は自然な丸みのあるナチュラルショルダーが多くなります。

ガッチリ体型、体格の大きい方は堂々とした雰囲気になります。

アメリカンスタイル

ウエストの絞りは緩やかで、全体的にゆったりとした実用性重視のシルエットです。

ビジネススーツに、快適な動きやすさを求める方におすすめのスタイルです。

スーツの名称〜素材編〜

ウール・・・スーツの代表的な素材です。吸湿、放湿性に優れているため着心地が良く、蒸気を利用した加工が可能な点でスーツの縫製に向いています。高級ウールのSuper表記は、ウールの原毛の細さを示していますスーツの生地はウールにその他の素材を混紡して生地を織ることが多いため、混紡される素材の特徴を把握しておくと生地が選びやすくなります。

カシミヤ・・・カシミヤは高い保温性、なめらかな肌触りと軽さを持つ素材です。

数パーセントでもカシミヤが混紡されたウール生地は、高級感のある風合いに変化します。

モヘア・・・スーツの夏生地に混紡されるモヘアは、シルクよりも光沢の強い素材です。

春夏の結婚式用スーツに華やかさを与える素材です。

シルク・・・夏用スーツにおすすめのシルク混ウールは、サラサラとした肌触りに上品な光沢が特徴です。

ポリエステル・・・ウールにポリエステルを混紡した生地はシワになりにくく、扱いやすい点が特徴です。

ポリエステルはウールのデメリットであるシワになりやすい点をカバーし、ウールは吸湿性がないポリエステルの着心地を改善します。

ウールとポリエステルの混紡は、互いに長所を生かす組み合わせのため、ビジネススーツの素材として人気です。

スーツの名称〜柄編〜

スーツの柄は無地が格式高く、柄が派手になるほど華美でカジュアルになるため場面によって使い分けます。

ビジネス・お祝い事向き

無地・・・失敗できない場面では無地がおすすめです。

織柄・・・生地の織り方を変え光の反射で柄を表現します。遠目には無地に見える落ち着いた柄です。シャドーストライプ、ヘリンボーンなどがあります。

ピンストライプ・・・針の先でストライプを書いたような薄い柄です。

ビジネスやお祝い事にも使いやすい柄です。

ヘアラインストライプ

髪の毛のような細いラインが、狭い間隔で並ぶストライプです。

控えめな柄です。

おしゃれ着・オフィスカジュアル

ペンシルストライプ・・・離れても分かるはっきりとしたストライプです。ストライプの間隔も広く、派手目のコーディネートが合います。

オルタネートストライプ・・・パターンの違うストライプが交互に連なる柄です。

ライン自体は細いため、繊細でありながら華やかさもあるストライプです。

チョークストライプ・・・非常に太いはっきりとしたストライプで、強い存在感があります。ダブルブレステッドスーツとの相性が良い柄です。

ハウンドトゥース・・・千鳥格子とも呼ばれる柄で、濃色と淡色のコントラストが美しい柄です。

グレンチェック・・・伝統的なイギリス柄です。

ハウンドトゥースにヘアラインを重ねた柄で、複雑な柄でありながら上品な印象の定番柄です。

ウィンドウペーン・・・文字通り窓枠のような大きな格子柄です。ラインは細い物からハッキリとしたものまであり、お洒落な雰囲気です。

 

オーダースーツ専門店「オーダースーツSADA」とは?

オーダースーツSADAは、理想の一着をお仕立てするフルオーダーです。

細かな採寸で体型に合わせた型紙を作ることで、スーツに無駄な余裕を作りません。

肩幅、ウエスト、太ももと、それぞれのサイズに心地良いフィット感を作り出します。

肩に合わせるとウエストが緩い、ウエストに合わせると太ももがダボダボなど、サイズのお悩みはありませんか?

本来スーツは仕立て服です。

納得のフィット感を得るには、採寸して型紙を作るフルオーダーが最適と言えます。
アスリートの方にフルオーダーが人気なのは、自在にサイズを調整できるためです。

ぜひ、オーダースーツSADAでフルオーダーのフィット感を体験してください。