ネクタイをデザインで選ぶ際のコツとは?色や柄が与える印象の違いからシーン・年代別のおすすめまで解説
ネクタイをデザイン性重視で選ぶ方もいるでしょう。ネクタイの柄には無地のものからストライプ・チェック・ドットまであり、色を組み合わせれば何通りものパターンが存在するため、選ぶのに時間がかかります。スーツに合うのか、着用シーンに適しているかを考え始めると中々決まらない場合もあるでしょう。
今回は、ネクタイのデザインで選ぶ際のコツを解説します。本記事を読むと、ネクタイの色や柄が与える印象の違いや、シーンや年代ごとにおすすめのネクタイデザインがわかり、ネクタイ選びがスムーズに行えるようになります。自分に合ったネクタイを探している方や、シーン別での使い分けを検討中の方はぜひ最後までご覧ください。
ネクタイはデザイン性で選ぶべきか?
ネクタイをデザインで選べば、人に与える心証も変えられます。ここでいうデザイン性とは見た目のおしゃれさや派手さのことではなく、ネクタイの色や柄のことです。両者にはそれぞれ印象を左右する効果があり、組み合わせやスーツ・シャツとの気合わせ次第でも違った雰囲気を与えられます。ネクタイのデザイン性を確かめる際は、鏡の前に立ってスーツやシャツとの着合わせがおかしくないか、着用シーンに対して派手過ぎず地味すぎないかを確認してみましょう。
ネクタイの色で人に与える印象が変わる
ネクタイの色次第で人に与える印象は大きく変わります。明るい色なら活発的な印象が与えられ、少し暗めの色であれば落ち着いた印象が残せるでしょう。ネクタイの色を印象別にわける際は下記のような分類が可能です。
・暖色(温かい、熱い、元気、明るいなどのイメージが強い色)
赤色・エンジ、ピンク、オレンジ、茶色、黄色など
・寒色(冷たい、爽やか、清潔感、高級感などのイメージが強い色)
青色・紺色、水色など
・中性色(温度感がはっきりしづらい色)
緑、紫、無彩色(白・灰色・黒)など
上記の3種類の色を使い分けるだけでも、ネクタイ着用時の印象はだいぶ変わります。各色が与える印象や特徴に関しては、後述する内容をご確認ください。
ネクタイの色ごとの印象を解説
ネクタイの色にこだわれば第一印象を大きく変えられる場合もあるでしょう。以下ではネクタイの色ごとが与える印象を、前述した暖色・寒色・中性色の順番で解説します。合わせやすいスーツの色も紹介するのでネクタイ選びの参考にしてみてください。
赤・エンジ系
赤・エンジ系のネクタイは「情熱」「やる気」「積極性」がアピールできるため、勝負所での着用がおすすめです。色のトーンを落としたり、合わせるスーツやシャツの色・柄を目立ち過ぎないものにしたりすれば、手軽に上品さが出せるでしょう。赤系のネクタイを着用する際は青系のスーツ、エンジ系の場合は黒や紺との相性が良くなります。
ピンク系
ピンク系のネクタイは、「優しさ」「思いやり」「幸福感」を印象として与えられます。相手の緊張感を和らげる効果が期待できるので、女性とコミュニケーションを図る機会の多い二次会やパーティーでの着用に適しています。濃いピンクは派手さが強調されるため、少し薄めの色を選ぶのも大切です。灰色や紺色、茶色、黒色のスーツの硬い印象を中和させたいときに使うのも有効といえるでしょう。
オレンジ系
オレンジ系のネクタイは、話しやすく楽しそうな印象を与えてくれます。ビジネスでは新規取引先との商談や接待などのコミュニケーションを取るのに大事な場面で使うと良いでしょう。明るすぎるとカジュアルさが前面に出てしまうので、少し色味を抑えるのがポイントです。オレンジ系のネクタイで真面目さを出したい場合には黒など濃い色のスーツをおしゃれに着こなしたい場合には補色の青系スーツを合わせると素敵に着こなせます。
茶色(ブラウン)系
茶色には「堅実さ」「穏やか」「努力家」というイメージがあるので、茶色系のネクタイにすると、つつましく大人っぽい心証を与えられます。茶色には他にも場の緊張感を和らげる作用もあるため、大事な商談の場面でも落ち着きをもたらしてくれるでしょう。華やかさを出したい場合は、少し赤みや光沢のあるタイプを選んでみてください。特にネイビーやダークグレーのスーツとのコーディネートがおすすめです。
黄色(イエロー)系
明るいイメージを与えたいときにおすすめなのは、黄色系のネクタイです。面白く、かつ好奇心旺盛な人物という印象を残せるので、特にコミュニケーションを積極的に図りたいシーンで付けると良いでしょう。使いやすさを重視するなら少し淡い色合いの黄色を選ぶのもポイントです。濃い黄色はカジュアルさが強調されてしまい、利用シーンが限定される場合もあるので注意してください。
青色(ブルー)系
青色のネクタイには「冷静」「知的」なイメージがあります。グレースーツを合わせれば、知的な印象を強められるので商談などのビジネスシーンに最適です。ブラックスーツと合わせると真面目さ・実直さをアピールできるので、就職活動などの印象を良くしたい場面で活躍します。
紺色(ネイビー)系
紺色のネクタイは、知的なイメージに清潔さや真面目さをプラスしてくれるので、シーンを選ばずに使いやすい色です。特に無地または柄の小さめのものを選べば着回しもしやすくなり、普段使いからフォーマルな場まで活躍の幅を広げられます。ネクタイ選びで迷いやすい方は、最低でも1本は持っておきたいカラーといえるでしょう。
水色系
水色のネクタイは、さわやかさ・清潔さ・若々しさを出したいときに活躍してくれる色です。夏場に着用すれば涼しげな印象が与えられます。冬場に着用する場合は、濃い色合いの紺などが入ったものを選びましょう。寒そうな印象も和らげられ、フレッシュさのアピールが可能です。
緑(グリーン)系
緑色のネクタイは自然をイメージしやすく、穏やかで平和的な印象を表現したい場面に最適です。取引先や同僚とのトラブルを解決したい日に付けていくと良いでしょう。緑系のネクタイは色の濃淡の違いで印象も変えられます。淡い緑色なら優しい印象が、濃い緑色なら安心感や協調性のある印象が与えられます。スーツの色では茶色・紺とのスーツとの相性が良く、落ち着いた印象にさわやかさをプラスしたい場面におすすめです。
紫(パープル)系
紫色のネクタイは、高貴でエレガントなイメージを与えてくれます。ブラウン系のスーツと合わせれば、格式高いパーティーでもエレガントさをしっかりと強調できます。他にも堂々とした印象を与えてくれるのも魅力です。特にブラック系スーツに合わせれば、威厳のある見た目になり、大事な場面でも自分に自信を持てるようになります。
白(ホワイト)系
純粋さや清潔感を出したいシーンで活躍するのが白色のネクタイです。基本的には結婚式や披露宴で使われやすく、ブラック系のスーツとの組み合わせがよく合います。グレー混じりのものであれば、ビジネスでも使いやすいでしょう。使う頻度はさほど多くないものの、紺色と同じく一本あると便利なネクタイの色といえます。
灰色(グレー)系
慎重さやクールさをアピールしたいときにおすすめなのは灰色のネクタイです。決して主張し過ぎず、感情や思惑を抑制してくれる効果もあります。目上の人との大事な商談や交渉の席に着用していくと落ち着きのある印象が残せるでしょう。中性色の中でもスーツの色を問わずに合わせやすい点も特徴のひとつです。
灰色のネクタイで少し地味だと感じる場合には、アクセントとして柄が入ったものを選ぶのも良いでしょう。あまり目立ちたくない場合や、中立的な立場を示したい場合には、2色で小さめの柄が入ったものにすればバランスよく着こなせます。
黒(ブラック)系
黒色のネクタイは威厳やストイックさを表現したい場面に向いています。冠婚葬祭などフォーマルな場面での着用が多いものの、人と会う機会の少ないデスクワークの日に付けても問題ありません。ビジネスシーンで着用する際は、明るめのネイビーやグレーを合わせればフォーマル感も抑えやすくなります。
ネクタイの柄ごとの印象を解説
ネクタイのデザイン選びで色と一緒に意識したいのが柄です。ネクタイの柄は、無地のものからストライプ、チェックなどさまざまあり、柄次第では人に与える印象も変わります。ここでは、ネクタイの柄で代表的な6種類が与える印象や特徴を解説します。
無地柄
最初に紹介するのは無地柄です。品格があって誠実な印象をアピールできるため、フォーマルなシーンからビジネス、カジュアルなスタイルまで幅広い場面で使えるのが魅力といえます。単色のデザインが映えるネクタイは、スーツの色を問わず合わせやすく、コーディネートに迷った際にあると頼りになるでしょう。
無地柄では少し物足りない場合は、織柄のある「ソリッドタイプ」もおすすめです。他の柄程派手な印象を与えずに、さり気ない織り方の変化で柄の違いを見せつつ光沢感を出せます。上品な印象に仕上がるので、パーティーやセレモニー用に持っておくのも良いでしょう。
ストライプ柄
複数の斜めの線で構成されるストライプ柄は、知的で勤勉な印象を与えたい場面で使うのに最適です。ストライプ柄は、線の太さで印象も変えられます。たとえば細いタイプでは真面目さと少し硬い雰囲気が出せ、太めのタイプではカジュアルさが演出できます。スーツとネクタイに柄を取り入れる場合は、幅に変化を付けるのが重要です。たとえばスーツのストライプが太い場合には細いタイプのネクタイを合わせると、コーディネートもまとまりやすくなります。スーツスタイルに複数のストライプ柄を取り入れる際は、使い方にも注意してみてください。
チェック柄
チェック柄はカジュアルさがあり、明るく親しみやすい印象を与えたい際におすすめです。色数が増えると目立ちすぎる恐れがあるため、ビジネスシーンではなるべく落ち着いたデザインのものを使いましょう。
小紋柄
知的で控えめな印象を与えたい場合におすすめなのは小紋柄です。小紋柄とは小さなモチーフを間隔空けて配置したもので、花や幾何学模様、紋章など種類も豊富にあります。特にストライプ柄のシャツやスーツとの相性が良く、落ち着いた印象を与えたいシーンに最適です。
ドット柄
ドット柄は上品で格式高い印象が残せるのが特徴です。ドットは水玉の大きさでコインドット(大)、ポルカドット(中)、ピンドット(小)にわけられます。コインドットに近づけばポップな雰囲気が出せて、ピンドットに近づけばフォーマルな印象が強まります。
ペイズリー柄
紳士的でかつ華やかな印象を与えたいシーンに最適なのがペイズリー柄です。まがたま模様や草花モチーフなど独特な植物模様が多く、細かな図柄に複数の色を組み合わせているのが特徴といえます。柄が大きめのものはカジュアル向き、細やかなものはビジネス向きです。特にビジネスで使う際は、プリント柄・柄が密集したもの・同系色でまとまったものから選ぶと良いでしょう。
シーンごとに選ぶべきネクタイのデザイン
ネクタイは色や柄で印象が大きく変わる場合もあります。ビジネスや就職活動、結婚式ではそれぞれに適したネクタイ選びが必要です。以下ではシーンごとに選ぶべきネクタイのデザインを解説します。各シーンにふさわしい色・柄の組み合わせも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
ビジネスの場合
ビジネスでネクタイを着用する際は、立場やシーンに応じて使い分けを意識しましょう。たとえば、新入社員の場合は落ち着いた色味の青・紺・赤に、無地柄やストライプ柄、小紋柄、ドット柄を合わせたものがおすすめです。商談の場合は、真面目な印象が残せる青や手堅い印象が出せる茶色にドット柄や小紋柄を合わせると控えめな印象が与えられます。プレゼンテーションなど大勢の人前で話す際には、無地柄またはストライプ柄に赤いネクタイを着用して熱意をアピールするのも良いでしょう。
就職活動の場合
就職活動の場合は、おしゃれさよりもきちんとした見た目を重視しましょう。ネクタイの見た目を重視する際は、赤系などの暖色と青系などの寒色をそれぞれ用意するのがおすすめです。1次選考ではやる気を強調するために赤系のネクタイを着用し、最終面接では知的な青系で使い分けると面接官にも覚えてもらいやすくなります。
結婚式の場合
結婚式の場合は、立場に応じてネクタイの色や柄を使い分けると良いでしょう。たとえば会社の同僚の式なら、定番の白や灰色を選ぶのがおすすめです。友人として参加する際は、パステルカラーやシャンパンゴールドなどの色を選ぶ方法もあります。カジュアルな印象を与えたい方は参考にしてみてください。
結婚式で着用する柄は定番のストライプ・チェック・ドットから選びましょう。「殺生」のイメージがあるアニマル柄は、式にふさわしくないので選ばないように注意してください。
二次会の場合
二次会では、結婚式のときよりも明るい色を選んでも問題ありません。特に若々しさが演出できる水色、華やかさが増すピンクはおすすめです。スーツの色を明るくする場合は、全体での調和が重要になるため、ネクタイの色は変えない方が無難でしょう。
ネクタイの柄は、アニマル柄以外の定番のものであれば問題ありません。ストライプ柄や小紋柄でおしゃれさをアピールしたり、無地柄でフォーマルさを演出したりするのも良いでしょう。
葬儀の場合
葬儀の場では光沢がない、黒の無地のネクタイを選びましょう。厳粛な場におけるマナーにあたるので、くれぐれも他の色や柄を選ばないように気を付けてください。
パーティーの場合
パーティーや会食の席では話しやすさをアピールできるオレンジ、明るさが強調できる黄色がおすすめです。特にチェック柄のものを付けていけば、より親しみやすさも出せるでしょう。仕事の接待などコミュニケーションを積極的に図りたい場面でも、コミュニケーションカラーを取り入れたスタイルで問題ありません。控えめな印象を残したい場合は、少し落ち着いた色を選ぶのも手です。合コンでは女性から人気の高い水色・ピンクで勝負してみましょう。
年代別でつけたいネクタイの色・柄やデザイン
ネクタイの色・柄やデザインは年代ごとに違いがあります。特に同じ年代であっても前半と後半では似合う色・柄も異なる場合があるので注意が必要です。次は20代から50代までの年代別でつけたいネクタイの色・柄やデザインを解説します。
20代の場合
20代前半は特にフレッシュ感を出せる色選びが重要です。たとえば就職活動中であれば、知的さが出せる青系や真面目さがアピールできる紺系を使うのが定番といえます。やる気を見せたい場面では赤系の色を取り入れるのも効果的です。社会人になりたての場合は、職場の上司や先輩の格好を参考に職場に馴染む色や柄を選んでみましょう。20代後半に差し掛かれば、ブランドものでできるビジネスマンを演出し始めるのもおすすめです。
30代の場合
30代になれば持っているスーツ・ネクタイの数が増える方も多いでしょう。ビジネスシーンでは青系や赤・エンジ系、結婚式には白や灰色など場面によって色を使い分けるのも大事です。特にビジネスシーンでは働き盛りなので、落ち着きよりもアクティブな感じを与える色や柄を選ぶと良いでしょう。たとえばメリハリのあるチェック柄やストライプ柄を選べば、仕事に対するモチベーションの高さも表現しやすくなります。
40代の場合
40代は会社の中でも役職者になる人が増え始める頃合いです。色として人気が高いのは、ビジネスでは派手過ぎない紺系やエンジ系、フォーマルなシーンでは白や灰色です。特に清潔感が出せるストライプ柄や色を選ばずに合わせやすい無地柄のものであれば、あらゆるビジネスシーンで活躍できます。大人っぽさにおしゃれさを加えたい場合には、ドット柄やチェック柄を取り入れる方法もおすすめです。
50代の場合
50代では真面目な印象が与えられる紺系や穏やかな心証が与えられる茶色が人気です。ビジネスで着用する場合には、無地柄やストライプ柄を合わせると落ち着いた感じが与えられます。少しカジュアルさを出したい場合には、ペイズリー柄で紳士的な感じを与えるのもおすすめです。
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ネクタイのデザインは色や柄の種類によっても与える印象が変わります。各色や柄が与える印象を理解できれば、TPOに合わせたネクタイ選びも可能となるでしょう。年代別に似合うネクタイのデザインも意識すれば、ビジネスやフォーマルなシーンでのネクタイの使い分けも自在に行えるようになります。
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