グレースーツをスーツの専門家が徹底解説!グレースーツの魅力から着こなしまで一挙にご紹介!
ビジネススーツで人気のグレースーツ。スーツのなかでネイビーについで人気なのがグレースーツです。グレースーツといっても、濃淡のちがいによって見た目の印象が大きく変わります。そういったなか、「グレースーツの魅力や特徴は何だろう?」「グレースーツに相性のよいアイテムを詳しく知りたい!」「グレースーツのおすすめのコーディネートを知りたい!」そういうふうに考える人も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、グレースーツの魅力や特徴、スーツに合うネクタイやシャツ、靴の紹介をしています。記事のさいごにはグレースーツを使った具体的なコーディネートも紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
グレースーツの魅力とは?グレースーツにおける印象はどのように映る?
ビジネスでネイビーについで人気のグレースーツ。色の濃淡のちがいや、生地の光沢、厚みによって与える印象が変化するバリエーションの豊かさから、多くの人に好まれています。ほかのアイテムと合わせやすく、使い勝手のよさからも人気です。
ただし使い勝手がよいからといって、グレースーツを着るのをさけたほうがよい場面もあります。就職活動の際にはリクルートスーツを着る必要がありますが、リクルートスーツにグレースーツは向きません。リクルートスーツには黒色か紺色がマナーとされているので、グレースーツで面接に臨まないようにしてください。ほかには葬式に参列する際もさけましょう。したがって、着るシーンに応じてスーツも選ばなくてはいけません。
このように一部使えない場面もあるグレースーツですが、スーツの色や生地のちがいによる印象、使い勝手のよさに着目して解説します。
【グレースーツにおける魅力 その1】グレースーツの色と生地が与える印象
グレースーツを着ると知的で落ち着いた雰囲気を与えます。グレースーツといっても色の濃淡のちがいによって、「ライトグレー」「ミディアムグレー」「チャコールグレー」の3つに大別できます。これらの色が持つ印象は異なるので、それぞれの特徴を解説します。
グレーのなかでもっとも明るく白に近い色のライトグレーは、涼し気なさわやかな印象を与えます。ライトグレーとチャコールグレーとの中間色であるミディアムグレーは、着た人をやわらかな上品な印象に。もっとも暗く黒色に近いチャコールグレーは、落ち着いた大人の雰囲気を演出します。チャコールグレーはその暗さから、ダークグレーとも呼ばれています。
これらのグレー色はいずれも白色と黒色の中間色に位置しており、色彩の世界では色味のない「無彩色」と呼ばれる色に属しています。一方で色味を持った有彩色がありますが、有彩色のなかには赤色や黄色などの暖かさを感じさせる暖色。青色や紫色などの冷たさを感じさせる寒色や、緑色や赤紫色の中性色があります。中性色は暖色と寒色の間に位置します。有彩色はそれぞれの色によって相性がよい色が異なるので、色のバランスを考えなければなりません。
その点無彩色は、どの有彩色ともバランスよく組み合わせられるため、コーディネートしやすい色といえるでしょう。コーディネートに派手な色を取り入れても、落ち着かせる効果があるので、たいへん便利です。
また、生地の光沢感や厚みによっても与える印象が変わります。光沢のある生地を選ぶことで、上品な大人の雰囲気を与えます。頼りがいのある大人のこなれた感を演出したい場合は、重厚感のある生地を選びましょう。
産地によっても生地の特徴があり、冬用のスーツであれば、イギリス産地の厚めの生地が大人のしっかりした印象を与えます。イタリア産の生地はやわらかさが特徴で、シックな風合いのなかにも光沢感があり、上品な大人を演出します。
グレースーツは、生地の品質や仕立てのよさがほかの色のスーツとくらべてわかりやすいため、目的に合わせて生地選びから楽しむのもよいでしょう。
このように生地によって与える印象も変わり、オーダースーツで生地にこだわってスーツをつくるのもひとつです。ここからは有名な生地ブランドをいくつか紹介します。
・ジョン・フォスター(JOHN FOSTER)
スーツ発祥の地ともされている、イギリスの有名な生地ブランドです。1819年に創業し、創設者のジョン・フォスターからブランド名が付けられています。ジョン・フォスターは世界初の万博グレートエキシビジョン(ロンドン万博)で生地や糸で優秀な成績を収め、世界的に品質を認められたブランドです。1世紀半以上に渡り世界で愛され続けています。
ジョン・フォスターの生地はイタリア生地よりもコシがあり、一般的なイギリス生地よりは軽くしなやかです。イタリア生地とイギリス生地のよさを兼ね備えた生地でもあり、耐久性もあります。
また、秋冬を代表する素材のフランネル生地もジョン・フォスターのものは人気です。イギリスらしいハリがあり、起毛素材ながらも耐久性にすぐれたスーツに仕上がります。起毛素材のスーツは、ウールのスーツ生地とはちがってデリケートな生地です。したがって、耐久性のあるジョン・フォスター生地のスーツはおすすめです。
・レダ(REDA)
イタリアを代表する老舗の生地ブランドです。1865年にイタリア北部のウール産地でもあるビエラ地区に、ウール工場を設立したのがレダの始まりです。レダでは羊毛の調達から生地を織り上げるまでの、すべての工程を一貫して生産しています。また、社内に専用の研究施設を用意して徹底して品質を追究し、高品質で機能性に富んだ生地を生み出しています。
このように高い生産性を保ちながらも、高品質でリーズナブルな価格を提供しているのも特徴です。定番であるクラシカルなデザインから、ファンシーなものまで約2,500種類ものデザインを毎シーズン輩出しています。また、レダは世界の有名なファッションブランドの生地としても使用されています。レダの生地はやわらかく着やすいので、毎日のように着るスーツにおすすめです。
・カノニコ(CANONICO)
カノニコも、イタリアを代表する生地ブランドです。1936年にレダと同様に、イタリア北部のビエラ地区に創業しました。世界的なファッションブランドや、国内の人気ブランドにもカノニコの生地は使われており、各国から高い評価を得ています。原毛を直輸入したのちに、すぐれた技術と開発力で仕上げまで一貫してカノニコでつくっているため、生地は高品質でリーズナブルです。
生地の特徴としては、軽くてやわらかく、ツヤがあって発色のよさが売りです。秋冬素材のフランネルは色味が少し暗くなりがちですが、カノニコは鮮やかできれいな色味をしています。このように着心地もよくて、色味もきれいな生地であるので、無地スーツにもおすすめのブランドです。
・ゼニア(Ermenegildo Zegna)
イタリアの高級生地ブランドであるゼニア。1910年に北イタリアのトリヴェロという街で創業しました。最高級の天然繊維を輸入し、厳選したウールのみを使用して紡績から仕上げまで一貫して自社工場で生地をつくっています。ゼニア生地はなめらかで肌ざわりもよく、高級感ある光沢が特徴です。その品質が世界各地でも認められて、ゼニア生地を使ったスーツは各国のセレブリティからも好まれています。
社会人経験も長くなると、社内で役職が上がることもあるでしょう。一度は憧れる高級ブランドのゼニア。ゼニアを着るためにも、ワンランク上のビジネスマンをめざすのもよいかもしれません。
以上のようにスーツの色や生地の種類によっても、グレースーツを着た際の印象が変わります。自由に好きな色や生地を着用したい際は、オーダースーツでスーツをつくるのもよいでしょう。
【グレースーツにおける魅力 その2】グレースーツは様々なアイテムと合わせやすい
おしゃれが苦手な人からすると、コーディネートを考える際に色のバランスを考えるのがむずかしく、苦労することもあるでしょう。グレースーツは無彩色にあたるので有彩色とバランスをとりやすく、様々なアイテムと合わせやすいスーツです。白・赤・青色などの色以外にも、存在感があって合わせづらい緑色や黄色とでも合わせられます。こういった存在感のある色をコーディネートに取り入れて、おしゃれを楽しむのもよいかもしれません。
スーツだけではおしゃれな着こなしにはならず、スーツに合わせるワイシャツやネクタイ、靴、チーフなどすべてを含めてひとつの着こなしです。全体のバランスを考えてコーディネートを決めるのはむずかしいこともありますが、それが楽しみにもなります。
また、様々なアイテムと合わせやすいのは、現在所持しているアイテムだけでコーディネートがつくれることを意味しています。スーツを買うたびに、そのスーツに合ったアイテムを買うのも楽しいかもしれません。しかし、アイテムの保管スペースの問題や金銭的な面もあるので、グレースーツを1着持っていると安心です。
ただし、どんなアイテムでもきれいにまとまるわけでもないので、おすすめのコーディネートを理解したうえで、おしゃれを楽しみましょう。本記事ではグレースーツにおすすめのネクタイやワイシャツ、靴について後述しています。
グレー一色でも多種多様!「色」からグレースーツを選ぶ!
グレースーツは色の濃淡によって3種類に大別されており、それぞれ色の特徴や、与える印象が異なります。これらの特徴を理解しておくことで、1年を通してグレースーツを楽しめます。ここでは明るくカジュアルな印象をもたらすライトグレー、フォーマルな場面でも着られるチャコールグレー、その間に位置するミディアムグレーを確認しましょう。
万能型のグレースーツですが、シーンに適さない場合もあるのでそれぞれの特徴を理解しましょう。
【グレースーツの色の選び方 その1】ライトグレー
ライトグレーはグレーのなかでもっとも明るい色です。ライトグレーは生地の明るさから、華やかさ、さわやか、若々しい、軽やか、社交的、おしゃれといったような印象を与えます。このような印象からライトグレーはおもに結婚式やパーティー、祝い事などに着用するケースが多いスーツです。フォーマルなシーンではパステルカラーなどの小物と合わせると、おしゃれな着こなしになります。
ビジネススーツとなるとダーク系のスーツを選んでしまいがちですが、ライトグレーはそのなかでは軽やかな印象です。初夏から真夏の暑い時期に人気のカラーといわれています。ほかのアイテムと組み合わせることで、これらの季節以外に着ても浮いた着こなしにはならず、落ち着いた印象を与えることも可能です。スーツの生地や柄、合わせるアイテムによって、様々な印象を与えられます。
また、ライトグレースーツを着ることで、スーツの明るさからレフ板の役割を果たし、顔を明るく見せる効果があります。明るく見せることで相手にも好印象につながり、初めて会う人でもコミュニケーションが取りやすいでしょう。
このように軽やかでさわやかな印象を与えるスーツですが、膨張色でもあるため取扱いが少しむずかしい部分はあります。ただし、ライトグレーをうまく着こなすことで、周りから目を引く存在になるかもしれません。仕事でうまく印象に残せれば、仕事をスムーズに運べるでしょう。
ただし、派手さが残るためビジネスの場によっては好まれない場合があります。職種にもよりますが、若手社員のうちはできる限りさけたほうがよいでしょう。大事な商談や会議の場でもさけたほうが無難です。ビジネスで着る場合は社風も考慮しながら、着用シーンに応じて選びましょう。
少しハードルが高く感じてしまう人は、一度専門店に足を運ぶのもよいかもしれません。その場合は、オーダースーツ店で確認するのをおすすめします。オーダースーツ店であれば、スーツのバリエーションも多いのと、幅広く要望を叶えることが可能なためです。カジュアルすぎて一歩踏み出せない場合は、オーダースーツで一部をフォーマルに寄せたりと、細かなスタイルチェンジができます。既製品のスーツより幅広い調整ができることは、自分に合ったスーツも見つけやすいでしょう。
【グレースーツの色の選び方 その2】ミディアムグレー
中間色であるミディアムグレーは、やわらかく落ち着いた印象を与えます。多彩なデザインのネクタイやシャツとも合わせやすく、ビジネススーツとして扱いやすいスーツです。ライトグレーとチャコールグレーとの中間色であるため、だれにでも合わせやすいといった利点があります。
その人の持つ肌のトーンによっても、ライトグレーが似合うけどチャコールグレーが似合わないようなケースもあります。その点では中間色のミディアムグレーは、平均的にだれにでも合わせやすい色です。
ライトグレーが似合わないからといってさけていた人も、ミディアムグレーをスーツのレパートリーに加えられるでしょう。同じスーツの色をしたカラーを毎日着るよりも、バリエーションが増えて仕事に対するモチベーションも上がるはずです。
ライトグレーはその明るさから春夏のイメージ、チャコールグレーは秋冬を連想させる色味ですが、中間色のミディアムグレーは季節を問いません。オールシーズン使いやすいスーツといえます。ライトグレーを秋冬に着るのが悪いわけではありませんが、季節的に浮いてしまうこともあるでしょう。そういった際にミディアムグレースーツを持っていると便利です。また、シャツやネクタイなどのアイテムとも合わせやすいため、様々なコーディネートを楽しめるスーツです。
ミディアムグレーのスーツをよりスマートに着こなすポイントとして、全体のコーディネートをグレーカラーでまとめる方法があります。差し色で明るい色を入れるのも楽しいですが、ファッションに詳しくない人だとうまくいかない場合があります。ただし、同系色でまとめることはファッションに疎い人でもわかりやすく、苦労しません。このようにミディアムグレーのスーツは、幅広く使える便利なスーツといえます。
【グレースーツの色の選び方 その3】チャコールグレー
チャコールグレーのスーツを着ると、洗練や品格、重厚感のある落ち着いた大人の雰囲気を与えます。そもそもチャコールとは炭・木炭の意味があり、黒色に近い灰色のことで、日本では消炭色(けしずみいろ)とも呼ばれます。その黒さからダークグレーとも呼ばれますが、ネイビーのつぎに人気の色でビジネスの場でもよく着られるスーツです。初めて仕事をする相手や、大事な商談などの際にもおすすめです。
ビジネス以外にも冠婚葬祭などのフォーマルな場でも着られるスーツで、使用範囲が広いことからも好まれています。
ライトグレースーツは色が明るすぎて若手社員にはむずかしいこともありますが、チャコールグレーであれば若手社員でも着こなしやすいスーツです。一方でチャコールグレーは地味な印象を持たれるかもしれませんが、シャツやネクタイの組み合わせによってカジュアルにも変化します。
また、スーツにもシングルやダブル、スリーピースといったタイプがありますが、どのスタイルもグレースーツで楽しめます。たとえばシングルスーツであれば落ち着いた大人の雰囲気になり、ダブルスーツでは全体的にクラシカルで重厚感のあるスタイルを演出。スリーピーススーツであればベストを着用すると、上品さとエレガントさを兼ね備えた紳士的なイメージの装いとなります。
与える印象が柄別でも違う!「柄」からグレースーツを選ぶ!
スーツの柄によっても雰囲気が変わります。ここでは代表的な、無地、ストライプ、チェック柄の特徴を解説。これらの特徴を理解すると、ビジネススーツをおしゃれに着こなせます。着用する目的に応じてスーツ選びをしましょう。
【グレースーツの柄の選び方 その1】無地
どんな場面でも着用できるのが無地のスーツです。無地はシンプルで主張が強くないため、
様々な色や柄のシャツやネクタイと相性がよく、汎用性の高いスーツです。仕事をするうえでは、自職場で仕事をすることもあれば、取引先へ商談に向かうこともあるでしょう。重要な会議に出席したり、そのなかでプレゼンテーションをしたりする場面もあるでしょう。そういった場面でも無地のスーツであれば、周りに印象を悪くされることもなく、安心して仕事ができます。
また社会人経験が浅い若手社員は、どういった柄のスーツを選べばよいか迷うことがあるでしょう。無地のスーツを選んでおけば上記の理由からも、間違いはありません。無地に対して地味なイメージを抱く人もいるかもしれませんが、アイテムの組み合わせによって雰囲気を変えられます。また、派手ではなくてもスマートに着こなせば、シンプルさがかえって大人の雰囲気を出しておしゃれに決まります。
しかしながら、無地だとシンプルで敬遠してしまう人もいるかもしれません。そういった際に、オーダースーツで生地にこだわってつくってみるのもひとつです。生地のちがいによって、無地であっても雰囲気も変わるので、こだわってつくるのもひとつです。
ほかにもシンプルな無地をさけたい場合は、無地にも見える織柄があります。職種や会社の風土的に、あまりカジュアルなスーツを着られない人もいるでしょう。そういった際に無地のスーツばかりを着ていると、どうしても飽きがくることもあるでしょう。年齢が若いうちは、周りよりも目立ちたい気持ちも強いですし、個性を出したいものです。そういった際は織柄がおすすめで、ここでいくつか紹介します。
・シャークスキン
クラシックで伝統的な柄であるシャークスキンについてです。シャークスキンとは日本語に訳すと「サメの肌」という意味です。無地の生地を織る場合は縦横どちらも同じ糸で生地を織りますが、シャークスキンは縦横別の糸で織ります。そうすることでサメ肌の表面のような模様になります。遠目ではシンプルな無地に見えるので目立つことはありませんが、幅広く使えて、大人の落ち着いたおしゃれをしたい人に向いている柄です。
あまり大胆におしゃれはできなくても、少しでも気分や雰囲気を変えておしゃれを楽しんでみてはどうでしょうか。
・ヘリンボーン
英国発祥の伝統的な織柄であり、織柄のなかで人気が高いヘリンボーンを紹介します。ヘリンボーンを日本語に訳すと「ニシンの骨」という意味です。名前の通り、柄がニシンの骨のように見えるストライプ柄の一種です。こちらも遠目だと無地に見えますが、近づくと光の加減でストライプ柄が浮かびます。生地も華やかなので、スリーピーススーツのベストを付けた際にもおしゃれに決まります。
また、秋冬に使われるツイード生地のバリエーションとしても有名で、スーツ以外にコートの衣料でもよく見かける柄です。
・バーズアイ
さいごにバーズアイの紹介です。日本語に訳すと「鳥の目」です。異なる2色の糸で織られていて、小さな円形が狭い間隔で規則正しく並んだような柄です。これが鳥の目のように見えるため、バーズアイと呼ばれています。グレースーツのバーズアイは品格があり上品な印象を与えます。バーズアイも遠目からだと無地に見えますが、近づくと柄が見えてクラシカルな雰囲気に。無地にくらべて少しだけ落ち着いた雰囲気のある柄です。
このように、遠目から見ると無地のように見える、控えめな生地もあります。無地のスーツは場所を選ばず汎用性が高いので、重宝するスーツともいえます。長く使うことを考えると、オーダースーツを検討してもよいかもしれません。なぜなら、長く着るとなると体のストレスが少ないスーツが望ましいためです。オーダースーツであれば、体の歪みも考慮して、体にフィットしたスーツをつくれます。
【グレースーツの柄の選び方 その2】ストライプ
ビジネススーツで定番の柄でもあるストライプ。ストライプは無地にくらべて洗練された、スタイリッシュな雰囲気を与えます。ストライプにはシャドーストライプ、ピンストライプ、ペンシルストライプ、チョークストライプと数多くの種類があります。それぞれの特徴を見てみましょう。
・シャドーストライプ
シャドーストライプはビジネスで着られている人が多く、ストライプのなかでも人気の柄です。光の当たり方や見る角度によっては無地にも見える柄で、派手すぎずコーディネートしやすい柄のため人気とされています。汎用性が高いことからも人気の所以ですが、誠実さや論理的な印象を与えることからも、ビジネスで好まれているといえるでしょう。無地では物足りず、さりげないおしゃれをしたい人には向いています。
・ピンストライプ
ピンストライプは名前の通り、針の頭のような小さい点が連続してライン状に連なった模様をしています。ビジネスではもっとも使われる定番のデザインです。ストライプのなかでも控えめで、落ち着いた印象の装いとなります。主張も強くないため、シャツやネクタイにも合わせやすい柄です。ストライプが細かい柄のため無地のシャツと合わせたり、反対に幅の広いストライプのシャツを合わせたりするとよいでしょう。もしくは、スーツの柄と外すようにするのもおしゃれに決まります。
・ペンシルストライプ
ペンシルストライプは、ピンストライプよりも線に見えるような模様をしています。鉛筆で書いたような線に見えることから、ペンシルストライプと呼ばれています。線がはっきりするので縦ラインが強調され、スマートな印象に。スーツに合わせるシャツは、ネクタイは比較的シンプルなものを合わせるのもひとつです。または英国調のペイズリー柄など、クラシカルなネクタイをして、こなれた着こなしをするのもおすすめです。
・チョークストライプ
ピンストライプやペンシルストライプとくらべて、主張が強く存在感のある模様です。別名をバンカーズストライプとも呼びます。銀行家が好んで着用したことからこの名前が付き、信頼を与える象徴的な柄として愛されてきました。チョークで書いた少しかすれたような線の模様で、秋冬のスーツや、フランネル素材と合わせることが多い柄です。
チョークストライプにはソリッドタイ(無地)や、ブロックストライプ、クラブストライプのネクタイと合わせると個性があっておすすめ。ちなみにブロックストライプとはストライプ幅の広いネクタイで、クラブストライプは赤色や白色などの比較的派手な色でできたネクタイのことです。少し派手さを抑えたい場合は、スーツと同系色のソリッドタイを合わせると派手さを抑えられます。
以上のようにシャドーストライプやピンストライプは、世代間問わずビジネスで選ばれやすいデザインです。種類以外にもストライプの幅にも注意が必要です。ストライプの間隔が狭くなるほどビジネス向きで、1cm以上となるとカジュアルな印象に変わります。
知的さや誠実さは残したうえで、スタイリッシュなおしゃれも楽しみたい人はストライプ柄を選んでみてください。
【グレースーツの柄の選び方 その3】チェック
無地やストライプにくらべて、カジュアルな印象が強いチェック柄。ビジネスではその派手さや合わせづらさから、敬遠されている人も多いのではないでしょうか。しかしながらチェック柄を着こなすとやわらかさや、親しみやすさ、おしゃれといった印象を与えられます。チェック柄にはシャドーチェック、グレンチェック(グレナカートチェック)、ハウンドトゥース(千鳥格子)、ウィンドーペンといった種類があります。これらの伝統的なチェック柄の特徴は以下の通りです。
・シャドーチェック
シャドーストライプと同様に、柄がハッキリとしておらず、光の当たり方や見る角度によって無地にも見えるチェック柄です。チェック柄が細かいシャドーチェックは、上品さや洗練されたイメージを与えます。
・グレンチェック(グレナカートチェック)
英国の代表的な柄でもあるグレンチェック。正式名称をグレナカートチェックといいます。千鳥格子柄とヘアラインの格子柄を組み合わせた柄を、グレンチェックと呼びます。グレンチェックは季節を問わず、多くの生地ブランドが扱っている定番の柄です。ジャケットやパンツそれぞれ単品でもよく使われている柄のため汎用性が高く、英国柄人気の高まりによって注目を集めています。
知的で大人の雰囲気を演出する柄ですが、若い人でも品のあるイメージに仕上がります。
・ハウンドトゥース(千鳥格子)
ハウンドトゥースとは和訳すると「猟犬の牙」を意味します。言葉の通り、犬の牙が並んだように見えることから付いた名称ですが、日本では鳥が飛んでいるようにも見えることから千鳥格子と呼ばれています。
ハウンドトゥースは柄の大きさの大小がありますが、大きな柄はジャケット単体やコートにおもに用いられています。小さいハウンドトゥースは上品な印象を与えられるので、スーツの柄でよく用いられて人気です。小さい柄は遠目に見ると無地のように見えるため、チェック柄を初めて着る人にとってもチャレンジしやすい柄です。
ウィンドーペン
ウィンドーペンは名前の通り、窓の格子のような単色の四角形の格子柄で、チェックのなかでも大きな模様をしています。カジュアル要素が強い柄で、若々しさや親しみやすいといった印象を与えます。しかしながら英国で古くからある伝統的な柄でもあるので、クラシックな印象で貫禄のある雰囲気も要素として持っています。
ウィンドーペンはジャケットでもよく取り入れられる柄なので、ジャケット・パンツスタイルのジャケットに使うのもおすすめです。その場合に合わせるパンツは、無地などの目立たない柄を選びましょう。
以上のようにそれぞれの特徴を押さえればビジネスでも着られる柄なので、ふだんとは違ったおしゃれを楽しみたい人は取り入れてみてください。
グレースーツに合うネクタイの色は何色?
ネクタイは全体のコーディネートを決めるうえで、とても重要な部分です。ジャケット、ワイシャツ、ネクタイからなる胸元の部分をVゾーンと呼びますが、胸元から上の部分で印象の7割が決まるといわれています。それほど胸元は重視されており、ネクタイによって相手に与える印象が変わったり、個性を出したりできる大切な部分です。
そこでグレースーツは、無彩色のため様々な色のネクタイと合わせやすいスーツです。これまでに買ったネクタイで使っていないようなものでも、グレースーツとなら合わせられるかもしれません。ネクタイは毎日同じものを使うわけでもないので、耐久性もあって自分で新しく買う機会も限られています。使い回せるものは使い回したほうが経済的にもお得です。
グレースーツは主張が強くはないので、ネクタイでメリハリをつけたり、同系色のワントーンでまとめたりするのもよいでしょう。ネクタイによってコーディネートのセンスを左右することもあるので、ここではおすすめのネクタイを紹介します。
自分でネクタイを買うのはもちろんですが、プレゼントでネクタイを渡す際にも参考にしてみてください。ネクタイはリーズナブルなものから高価なものまで豊富にあるので、クリスマスプレゼントなどで渡すのも人気です。その際には相手の年齢や職場環境、仕事内容、コーディネートを考慮して渡しましょう。
スーツの濃淡別でそれぞれ3つずつ取り上げて紹介しているので、参考にしてください。
チャコールグレースーツに合うネクタイ3選!
チャコールグレースーツは様々な色や柄のネクタイと、組み合わせやすいスーツです。季節に合わせてネクタイを選ぶのも楽しみ方のひとつです。たとえば春夏シーズンはさわやかな色を選んだり、秋冬は上品な色で落ち着いた雰囲気を演出するのもよいでしょう。チャコールグレースーツととくに相性のよいネクタイの色は、以下の通りです。
・青系
チャコールグレーはほかのアイテムと合わせやすいスーツである一方、少し堅いイメージを持たれる可能性があります。そこで青系を選ぶとさわやかな印象に。スーツの落ち着いた雰囲気に、知的さをプラスした印象にもなります。青色のネクタイは人気のカラーでもあるので、以前から持っているものがあれば、一度合わせてみてはどうでしょうか。
・赤系
赤系のネクタイは少し派手なイメージがあり、敬遠する人もいるでしょう。しかし、赤系のネクタイは元気さや情熱的な印象を与える色でもあり、仕事で大事な契約を勝ち取りたいときなどにおすすめの色です。相手にもその情熱が伝わりますし、身に付けている本人も、付けている自分を見ることで気合いが入るものです。チャコールグレースーツと合わせることで、派手さも中和されるのでおすすめといえます。
・ブラウン系
チャコールグレースーツのうえにブラウン系のネクタイを身に付けることで、さらに大人の雰囲気が磨かれます。堅実さや温かみのある雰囲気にもなり、年配に選ばれる傾向がありますが、若手社員でも問題ありません。少し明るめのものを選ぶとよいかもしれません。
・緑系
緑系のネクタイを合わせると大人の雰囲気を保ちつつも、カジュアルさを出せます。安心感や落ち着いた印象のあるカラーです。緑系のネクタイを付けている人も少ないので、取り入れることで周りから目を引く存在にもなるでしょう。
・ブラック
ブラックを身に付けることで、全体がモノトーンで洗練された印象に仕上がります。ただし、無地タイプを選ぶと喪服のような装いになるのでさけましょう。柄入りかカジュアルなニットタイがおすすめです。
このようにネクタイの色によって相手に与える印象が変わります。身に付けるシーンや、カラーが持つイメージを把握したうえで、コーディネートを楽しんでみてください。イメージは掴めたけどそれでも自分で選ぶのがむずかしい人は、これから紹介する3選から選ぶのもよいかもしれません。
【チャコールグレースーツに合うネクタイ1】ボルドーのソリッドタイ
ボルドーのソリッドタイは、チャコールグレースーツに合うネクタイで定番ともいえるでしょう。ボルドーとはフランスのボルドー産の赤ワインにちなんだ色で、明るさを少し抑えた暗めの赤色のことです。結婚式やお祝いの席などは鮮やかな赤色でも似合いますが、ビジネスの場面では胸元が明るくなり、浮いてしまうリスクがあります。
そこでボルドーであれば落ち着いた色味のスーツのなかに、アクティブさやエネルギッシュさを演出できます。情熱を伝えたいプレゼンテーションの場面でも、活躍するネクタイです。ダークカラーのなかにボルドーを取り入れることで全体にメリハリが付き、おしゃれのアクセントとして楽しめます。
ボルドーのネクタイの素材としては、シルク素材がもっとも一般的です。光沢感があって上品でなめらかな表面をしており、オールシーズンで活躍できます。リーズナブルなポリエステル素材もありますが、シルク素材は上品な見た目にくわえてネクタイを締めやすく、結び目が解けにくい利点もあります。
また、ネクタイを彼氏や夫にプレゼントする機会もあるでしょう。そういった場合にもボルドーであれば合わせやすく、どんなシーンでも外さないのでおすすめです。若手社員の人でも付けやすい色合いになっているので、年代は問いません。このように定番のボルドーのネクタイを、一度手に取ってみてはいかがでしょうか。
【チャコールグレースーツに合うネクタイ2】ブラックのニットタイ
チャコールグレースーツには、ブラックのニットタイもよく似合います。ニットタイとは20世紀前半に生まれたネクタイで、ニット編みされたネクタイのことです。なめらかな手触りのネクタイが多いなか、ニットタイは独特の手触りで特別な雰囲気を演出します。ニットタイはカジュアルな印象にはなりますが、コーディネートにうまく取り入れると、こなれたおしゃれができます。
ニットタイを選ぶ際は、季節に合った素材かどうかも確認するとよいでしょう。春夏であれば、コットンやリネン素材でさわやかさを演出しましょう。秋冬はウールやカシミヤで温かさや落ち着いた印象に。シルク素材であれば通年で使用できるので、迷った際にはシルク素材をおすすめします。
ニットタイを選ぶ際に、ネクタイの先端の形を気にする人もいるでしょう。よくイメージされるのは、先端が水平になっているスクエアエンドタイプではないでしょうか。コーディネートのアクセントになりますが、カジュアルさが強くなるので着るシーンには注意しましょう。もしくは、一般的なネクタイの形(先端が三角形の形)をした大検タイプです。ここではビジネスで使いやすい大検タイプをおすすめします。
ブラックのニットタイを身に付ける際のコーディネートですが、白シャツで合わせると全体がモノトーンの仕上がりに。モノトーンのコーディネートは、都会的で洗練されたイメージを与えます。ネクタイが黒色なので生地選びに注意しないと、喪服のようにフォーマルな着こなしになるので注意が必要です。
ブラックのニットタイを選ぶことで、これまでに試してこなかったようなコーディネートができます。ふだんの着こなしに飽きてきた人や、カジュアルな装いに挑戦したい人にはおすすめです。ただし、取引先によってはカジュアルすぎる点でNGになる場合もあるので、着るシーンをよく考えて身に付けましょう。
【チャコールグレースーツに合うネクタイ3】ブラウンの柄タイ
チャコールグレースーツに合うネクタイとして、ブラウンの小紋柄のネクタイをおすすめします。ブラウンの小紋柄のネクタイを身に付けるとこなれた雰囲気や、シックな大人の雰囲気を与えます。
小紋柄とは規則的もしくは不規則に、連続して並んだ柄のことです。柄には花柄やひし形、紋章などがあり、もっとも古典的な柄で日本の着物の柄にも使われています。柄が小さくて控えめなものから、柄が大きくて大胆なものまで、着るシーンによって使い分けが可能です。小さいものほど上品であり落ち着いた雰囲気で、ドレッシーな装いに取り入れるのもおすすめです。柄が大きいとカジュアルな印象になるので、使い分けするとおしゃれが楽しめます。
ビジネスの場面では小さい小紋柄ほどコーディネートには使いやすく、主張も強くないので、商談の場でも好印象です。大きい柄の小紋柄を身に付ける場合は、使われている色が少ないデザインを選ぶとうまくまとまります。
ブラウンの小紋柄のネクタイをチャコールグレースーツに合わせる場合は、白シャツに革靴はブラウンを選ぶのもおすすめです。センターがブラウンでそろってバランスがよく、大人の雰囲気を演出します。
クラシックにもカジュアルにも対応できる、ブラウンの小紋柄のネクタイ。幅広いシーンで使える便利なネクタイです。
ミディアムグレースーツに合うネクタイ3選!
ここからは、ミディアムグレースーツに合うネクタイ3選を紹介します。ミディアムグレースーツは1年間を通して使いやすく、様々なネクタイと相性のよいスーツです。ただし、柄入りのネクタイと合わせる場合は、ネクタイに使われている色数が多いものはできる限りさけましょう。カジュアル度合いが強くなり、ビジネスシーンに向かない場合があるからです。着用シーンに合わせてコーディネートを楽しみましょう。
【ミディアムグレースーツに合うネクタイ1】ネイビーのソリッドタイ
ミディアムグレースーツにネイビーのソリッドタイの組み合わせは、定番のコーディネートとしておすすめです。ネイビーのソリッドタイを合わせることでスーツの持つ落ち着きと、ネクタイの持つさわやかさや、誠実さを演出できます。大事な商談の場面では誠実さは必要な要素のため、ネイビーのソリッドタイで臨むのもよいでしょう。クライアントにも悪い印象は持たれません。
また、シャツをサックスブルーのシャツにすると青系で胸元がまとめられて、知的なコーディネートにもなります。ネイビーのストライプ柄のシャツを着てみても、シックで大人の雰囲気の装いに。その際にシルバーのタイピンを留めると、メリハリが付いて、よりおしゃれな着こなしになります。
何かと出番の多いネイビーのソリッドタイでもあるので、うまくコーディネートに取り入れてみましょう。
【ミディアムグレースーツに合うネクタイ2】ネイビーのチェックタイ
カジュアルさを少し足して遊び心を持ったコーディネートをしたい場合は、ネイビーのチェックタイを合わせるのもおすすめです。ネイビーのチェックタイは親しみや、やわらかな印象を与えるのにも効果的。ただし、全体のコーディネートで色数が多いとカジュアルになりすぎるため、注意が必要です。少し堅い職場をなごやかにする目的で、ネイビーのチェックタイを身に付けるのもよいかもしれません。
少し目立つ見た目をすれば覚えてもらいやすくもなりますし、相手に印象を残すことは大切です。印象を残して相手に覚えてもらえれば、新たな仕事につながったり、任せてもらったりする機会も増えるからです。
【ミディアムグレースーツに合うネクタイ3】ブラウンのストライプのネクタイ
ミディアムグレースーツにブラウンのストライプのネクタイと、サックスブルーのシャツを合わせたコーディネートをおすすめします。全体のバランスを決める際に色の数が多くなりすぎると統一感がなくなるので、色の数を3色までに抑えるのが基本です。そこでサックスブルーのシャツにブラウンのネクタイを合わせた「アズーロ・エ・マローネ」と呼ばれるイタリア定番のコーディネートが成り立ちます。
アズーロ・エ・マローネとは青色と茶色の組み合わせのことを指し、イタリアで流行に左右されずに長年愛されているスタイルです。寒色系の青色と暖色系の茶色は補色関係にあり、組み合わせるとお互いを引き立てる効果を生みます。ふたつを組み合わせることで、落ち着きのなかに上品さや、洗練さの表現が可能です。
またイタリア人らしい人間性も、この組み合わせに反映されています。本来はドレッシーな服装には同系色でそろえるのがセオリーなところ、それを無視して自由に表現しているイタリア人の性格が出ています。
アズーロ・エ・マローネのスタイルでもグレースーツによってうまくまとまり、ビジネスのコーディネートに取り入れても問題はありません。革靴もブラウン系の靴を選ぶことで、全体に統一感が出るのでおすすめです。おしゃれを自由に楽しみたい人や、自由に表現したい人は挑戦してみてください。
ライトグレースーツに合うネクタイ3選!
ライトグレースーツはスーツの明るさから派手なイメージやカジュアルな印象を与えるため、ビジネスでは敬遠している人もいるでしょう。しかしながら、様々なネクタイと相性がよく、落ち着いた印象にも見せられます。ライトグレースーツは、ネクタイを変えることで幅広くおしゃれを楽しめるのでおすすめです。
ただし、選び方を間違えるとビジネスの場で浮いてしまったりもするので、ここではおすすめのネクタイ3選を紹介します。
【ライトグレースーツに合うネクタイ1】小紋柄のネクタイ
ライトグレースーツに合うネクタイとして、同じライトグレーの小紋柄のネクタイをおすすめします。グレーのネクタイには、穏やかで落ち着いた雰囲気を与える効果があります。グレーは主張が少ないカラーでもあることから、相手に警戒心を与えないことも特徴のひとつです。商談や営業の際にグレーのネクタイを付けていくのは有効であり、多くの人と接するパーティーシーンでも効果的です。
ただし、ライトグレースーツに同系色のネクタイだと全体的に印象が薄くなりがちなので、ピンクシャツを着ることでメリハリが付きます。また、柄のサイズが大きすぎない小紋柄を選ぶことで、ビジネスシーンでもうまく着こなせます。ライトグレーのネクタイや小紋柄は、年代問わず合わせやすいネクタイです。ライトグレースーツで何を付けたらよいのか迷ってしまう人は、まずは控えめなライトグレーの小紋柄のネクタイから試してみてはどうでしょうか。
【ライトグレースーツに合うネクタイ2】ブラウンのレジメンタルタイ
つぎはライトグレースーツにピンクのラインが入ったレジメンタルタイ、ピンクのシャツを合わせたコーディネートです。ピンクのシャツに同系色のネクタイを合わせると色の主張が強くなり、全体的に甘い、かわいい印象になってしまいます。
しかし、ブラウンベースのネクタイに変えることで甘さを抑え、上品な装いに変わります。男性だとピンクシャツをさける傾向がありますが、ブラウンのレジメンタルタイだとうまくまとまるので、初心者の人にもおすすめです。このようにピンクをコーディネートにうまく取り入れると、おしゃれな着こなしになり、女性にも好印象です。
ちなみにレジメンタルタイを取り入れる際には、注意すべきことがあります。とくに仕事で海外出張がある人は理解しておきましょう。
レジメンタルタイを身に付けるうえでの注意点を知るには、まずはレジメンタルタイの起源を確認しましょう。レジメンタルとは英語で「連隊に属する」といった意味合いで、17世紀ごろにイギリス陸軍が、連隊ごとに異なる色の斜めストライプのネクタイを着用したことがきっかけです。19世紀ごろになるとイギリスの名門大学も起源にならって、レジメンタルタイの色によって出身大学を示す風習ができました。
したがって、イギリスのフォーマルな場でレジメンタルタイを着用することは、学歴を自慢するようなふうにもとらえられるリスクがあります。マナーを知らない人間だとも思われるので、できる限りフォーマルの場では身に付けるのをさけましょう。
豆知識として、レジメンタルタイには、「英国式」と「米国式」の2種類があります。英国式はストライプの線が正面から見たときに、カタカナの「ノ」の字のように右肩上がりになっているのが、英国式です。一方で、ストライプの線が右肩下がりになっているのが「米国式」で、「リバース」とも呼ばれています。
なお、レジメンタルタイとストライプのちがいですが、ストライプには縦や横の模様もあるので、若干の意味のちがいがあります。ストライプのなかに、レジメンタルタイが含まれるようなイメージです。しかしながら、縦や横のストライプタイはほとんどないので、レジメンタルタイといえばストライプタイのことと同義としてとらえても問題ありません。
このように海外でネクタイを身に付ける際には、風習なども頭に入れながら選ぶように心がけてください。
【ライトグレースーツに合うネクタイ3】ブラックポルカドットタイ
ライトグレーのスーツにブラックのポルカドットタイ、ピンクのシャツのコーディネートもおすすめです。ライトグレースーツとピンクのシャツで淡くぼやっとしたところを、黒色のポルカドットタイによって、全体を引き締めます。ドット柄はカジュアルな印象が強いため、ビジネスには不向きだと考える人もいますが、ドットのサイズや色味によってビジネスでも使用可能です。
そのなかでもポルカドットは5~10mmサイズのドットのことで、上品でやさしい印象を与えます。心理学的にドットのような円形は心をなごませたり、安心感を与えたりする効果があり、温和な人が選ぶ傾向があります。
ポルカドット以外にも、柄が小さな1~2mmサイズのピンドットや、柄が大きなコインドットがあります。サイズが小さいほどフォーマルで、大きいほどカジュアルな装いとなります。コインドットになるとカジュアル要素が強くなるため、ビジネスにはピンドットやポルカドットが適していると理解しておきましょう。
ポルカドットはドット特有のポップさやカジュアルさもありながら、英国やイタリア、アメリカの紳士服文化には人気で、ビジネスでも使用されています。パーティーでもよく使用される柄です。
このように多少は遊び心を入れながらビジネススーツを楽しみたい人は、まずは控えめな柄からスタートするのをおすすめします。そこで、ブラックのポルカドットタイから始めてみてはどうでしょうか。
グレースーツに合うシャツの色は何色?
グレースーツは様々な色のシャツに合わせやすいスーツですが、全体のバランスを考えないと、まとまりのない装いになってしまいます。そこでグレースーツにも合う定番のシャツがあり、ここでは4つ紹介します。グレースーツに合わせやすいシャツとしては白色、ピンク、サックスブルー、そしてストライプのシャツです。これらのシャツであれば持っている人も多く、すぐにでもコーディネートに合わせやすいでしょう。
ワイシャツはジャケットを着ると隠れるので、あまり気を遣わない人もいるかもしれませんが、スタイル全体の印象につながるのでシャツ選びは大切です。ワイシャツそれぞれが与える印象が異なるので、特徴を押さえて着用シーンに合わせて着こなしましょう。
【グレースーツに合うシャツの色1】白
まずはもっともスタンダードな白シャツです。ビジネスマンであれば、だれもが1着は持っているシャツといえるでしょう。白シャツもグレースーツと同じように無彩色で、とてもコーディネートしやすいシャツです。
白色は信頼感や清潔感のある色で、ビジネスの際や就職活動の際、フォーマルな場でも使われるベーシックなシャツです。したがって、堅い仕事の現場でも白シャツであれば失礼に当たらず、どの年代が着てもおかしくないコーディネートです。
白シャツはグレースーツをはじめとした、あらゆるカラーのスーツに合わせられます。白シャツはベーシックな色なので、白シャツを選ぶことでコーディネートの幅が広がります。白色は落ち着いた色のダークスーツと組み合わせると、全体のバランスが取れたり、スーツを引き立てたりするので効果的です。グレースーツのような無彩色と合わせてもまとまりが生まれ、明るい雰囲気を演出します。
ただしグレースーツと白シャツであれば、無彩色のためネクタイ選びがコーディネートには重要です。よくも悪くもネクタイが目立つので、着用シーンやTPOをわきまえる必要があります。TPOを押さえれば自由にコーディネートが楽しめる点では、便利なシャツといえるので、おすすめとして挙げています。
【グレースーツに合うシャツの色2】ピンク
つぎにおすすめのシャツは、華やかな印象をもたらすピンクのシャツです。ショッキングピンクのような派手すぎない淡いピンクを選ぶことがコツで、さりげないおしゃれさが魅力です。
ピンクはさわやかで春夏を連想させることもあり、季節感を楽しめます。秋冬でも少し濃い色のピンクを合わせることで、温かみのある人柄を印象付けます。男性はピンクを選ぶことに抵抗があるかもしれません。しかし、グレースーツと合わせることでピンクが中和してくれます。慣れない人や初めての人でも取り入れやすいシャツです。
ピンクのシャツはやわらかな印象を与えるため、女性にも受けがよいシャツなので、女性が多い職場には向いているかもしれません。
ただし、ピンクのシャツを身に付けるうえで注意すべきこともあります。シャツの素材も印象に大きく影響するので、できる限り薄手のシャツをビジネスでは選びましょう。オックスフォードシャツのような厚手のコットン素材だとカジュアルさが増して、ビジネスにはあまり向きません。また、襟のタイプもビジネスのシーンに適したものを選んでください。
堅めの職種であればピンクのシャツはNGとなる場合もあるので、取引先によっても考える必要があります。
このようにTPOを気にする必要もありますが、ピンクのシャツは相手を不快な気持ちにさせることもないのでおすすめのシャツです。さりげないおしゃれを楽しみたい人や、やわらかな印象を与えたい人は、ピンクはおすすめです。これまで白シャツにしか挑戦したことがなかった人も、雰囲気が変わるので一度チャレンジするのをおすすめします。
【グレースーツに合うシャツの色3】サックスブルー
グレースーツにはサックスブルーのシャツもおすすめ。サックスブルーとは青色にグレーを少し足したような、薄い色をしたシャツのことです。グレーが混ざっているので上品で落ち着いた雰囲気を持ちながらも、さわやかさや清涼感を与えるシャツです。白シャツと同様にビジネスの場ではたいへん人気で、定番のカラーともいえます。サックスブルーにもグレーの要素が含まれているため、グレースーツとの相性はたいへんよいものです。
白シャツよりも堅苦しさがないため、職種や人によってはサックスブルーを頻繁に使う人も多いでしょう。また若々しさも伝える役割があるので、年配の人でも好んで着るシャツです。年配の人がグレースーツに白シャツだと貫禄や生真面目さの印象が強くなり、若手社員に少し距離を持たれるかもしれません。ただし、サックスブルーのシャツを着ることで、貫禄を少しやわらげる効果も見込めます。
サックスブルーは定番で人気のシャツであるので、あらゆるシーンで着ても外すことはありません。ピンクにくらべて着ることに対するハードルは低く、気軽におしゃれを楽しめるので、サックスブルーのシャツをおすすめします。
【グレースーツに合うシャツの色4】ストライプシャツ
4つめのグレースーツに合うシャツとしては、ストライプシャツがおすすめです。ビジネスシーンでは無地のシャツが無難ですが、控えめなストライプ柄であればビジネスでも着用可能です。海外では無地よりもストライプシャツのほうが、スタンダードとされるケースも多くあります。
スーツと同じようにシャツのストライプの幅が広くなると、カジュアル寄りになるので着るシーンが狭まります。また、見た目によっても印象が変わり、ストライプが細いと知的さやスタイリッシュな印象に。ストライプが太いと、力強くゆったりと華やかな印象を与えます。
ビジネスでは人気のシャツですが、さけるべき場面も理解しておきましょう。重要な取引先との商談がある場合は、ストライプシャツをさけて無地のシャツを選ぶほうが無難です。就職活動の面接時でもストライプシャツはさけて、無地の白シャツにしてください。ストライプシャツが面接官によっては、えらそうだと思われる可能性があるからです。面接の第一印象を外見で悪くするのはもったいないので、さけなければなりません。
このようにさけるべき着用シーンや、ストライプ幅には注意したうえで、ストライプシャツでおしゃれを楽しんでみてください。地味になりがちなグレースーツをおしゃれに着こなすためのひとつとして、おすすめです。
グレースーツに合う靴の色は何色?
グレースーツをスマートに着こなすには靴選びも重要です。ビジネスで履く革靴といえばブラックが定番ですが、グレースーツにはブラウンも人気です。グレースーツはどちらも合わせやすいですが、スーツの濃淡に合わせて靴の色を合わせるとまとまりがよくなります。逆にスーツのトーンと合わないような靴を選んでしまうと一体感がなくなり、スマートな着こなしにはなりません。
ここでは、チャコールグレースーツのようなダーク系のスーツにはブラックの革靴をおすすめします。ミディアムグレーやライトグレースーツのような明るめのスーツには、ブラウンの革靴を参考として挙げています。それぞれの靴のよさがあるので、理解したうえで選択してください。
【グレースーツに合う靴の色1】黒
ビジネスで履く靴は黒色が王道です。デザインによってはフォーマルな場所でも黒色であれば対応可能なので、履くシーンを考える必要はありません。とくにチャコールグレースーツのようなダーク系のスーツには、黒色を履くことで全体のコーディネートが引き締まります。ここでは、チャコールグレースーツにおすすめの黒色の靴を紹介します。
・黒色の内羽根ストレートチップ
革靴のなかでもっとも格式高いデザインで、フォーマルな場でも履けます。内羽根式とは羽根が甲の部分と一体しているか、甲の前部分の革に入り込んでいるデザインの靴です。内羽根は外羽根よりもフォーマルであり、冠婚葬祭の場でも履けます。
上品さや落ち着き、エレガントな印象を与えるデザインです。海外では内羽根式の革靴を「オックスフォード」とも呼びます。日本ではオックスフォードとは、黒色の革靴の総称のことを呼ぶので少し異なります。
またストレートチップとは、革靴のつま先に一本の直線が入ったデザインの総称です。黒色の内羽根式は、ビジネスでも冠婚葬祭でも対応できる汎用性のあるデザインなので、1足は持っていると安心です。革靴を初めて買う人も、黒色の内羽根ストレートチップを買うことをおすすめします。
・黒色の外羽根プレーントゥ
シンプルなデザインで人気の外羽根のプレーントゥ。内羽根式がフォーマルな印象に対して、外羽根式は少しカジュアルなデザインです。羽根と甲が一体していない外に羽根が開いたデザインです。内羽根式よりも、ひもを結んだときの調整がしやすい靴となっています。外羽根式を海外では「ダービー」とも呼びます。
ちなみにプレーントゥとは、つま先にデザインがなくてシンプルなデザインの総称のこと。内羽根式のプレーントゥと異なり、羽根と甲が一体していない外に羽根が開いたフォルムです。また、プレーントゥのスタンダード型とも呼ばれており、内羽根式よりも紐を結んだときのフィット感を調整しやすい点も魅力的です。
・黒色の外羽根Uチップ
テーパードパンツのスーツに合わせるのであれば、重厚感やボリュームのある黒色の外羽根Uチップがおすすめです。Uチップとはつま先部分にU字の装飾がある革靴の総称です。Uチップのなかでも、外羽根との組み合わせがスタンダードといわれています。適度にカジュアルでビジネスでも履ける革靴です。
Uチップはいまではドレスシューズのひとつとして使われることもありますが、起源はカントリーシューズといわれています。カントリーシューズとは、田舎道を歩くのに適したシューズのことです。
ちなみにフランスでは狩猟靴として、アメリカではゴルフシューズとして愛用されてきました。このようなことからも流通しているUチップの多くが、しっかりとした丈夫なシルエットをしています。
また、外羽根のUチップはテーパードスーツとの相性は抜群ですが、オフィスカジュアルのジャケット・パンツスタイルにもおすすめの一足です。
・黒色のコインローファー
カジュアルさが強い黒色のコインローファー。ペニーローファーとも呼ばれ、名前の由来は諸説ありますが、革靴のサドル部分に1セント硬貨(ペニー)を差し込んだことから、そう呼ばれているようです。
ローファーはひもがないタイプで、「なまけ者(Loafer)」が起源とされているようです。その名前からも予測されるようにローファーはひもがないので、履いたり脱いだりする際にひもを結ぶ手間がありません。フォーマル感のあるチャコールグレースーツを少しくずして着こなす際には、おすすめの一足です。
以上のように黒色の革靴はフォーマルなものからカジュアルなものまであるので、コーディネートのテーマに応じて選びましょう。
【グレースーツに合う靴の色2】ブラウン
グレースーツに合う靴の色としてブラウンもおすすめです。黒色だと全体的に重くなりがちなイメージをブラウンにすると、少し華やかな印象に変わります。ミディアムグレースーツやライトグレースーツにはブラウンを合わせることも増えてきており、ここではおすすめのデザインを紹介します。
コーディネートを少し軽やかに、カジュアルに着こなしたい場合は参考にしてみてください。
・ブラウンの内羽根ストレートチップ
これまでにブラウンの革靴を履いたことがない人は、そのカジュアルさに抵抗感がある人もいるでしょう。そういった人に対しては、ブラウンの靴のきっかけとして内羽根のストレートチップがおすすめです。内羽根ストレートチップのフォーマルな部分と、ブラウンのカジュアルさが混ざって、初めての人にも取り入れやすい靴となっています。ミディアムグレースーツによくなじむ色で、店舗で試し履きしてみると印象が変わるかもしれません。
・ブラウンの外羽根スエードフルブローグ
秋冬にはブラウンのスエード素材のフルブローグもおすすめです。フルブローグとは別名ウィングチップとも呼ばれており、つま先がW状で装飾された革靴です。材質がなめらかな革ではなくスエード素材にすると、マットな質感になり派手さを抑えています。上質なスエード素材は起毛がやわらかく、上品な雰囲気を演出します。
スエード素材なので磨いたりする手入れがない代わりに毛並みを整えたり、経年劣化によって色の変化など味わいのある素材です。雨にも比較的強く、防水スプレーをかけることで水をはじきます。少しカジュアル要素が強いですが、ミディアムグレースーツに相性がよく、上品でやわらかな印象を与えます。
・ブラウンの内羽根クォーターブローグ
ストライプ柄やチェック柄のミディアムグレースーツに、ブラウンの内羽根クォーターブローグもおすすめです。クォーターブローグとは、パンチドキャップトゥとパーフォレーションが施されたデザインのことをいいます。ちなみにパンチドキャップトゥとは、つま先の一文字部分が穴飾りで装飾されたものです。パーフォレーションとは、甲や側面に穴のあいた装飾が施されたデザインのことです。
フルブローグやセミブローグの靴では装飾性が強く、カジュアルさが強い側面があります。しかし、クォーターブローグはフォーマルさとカジュアルさを兼ね備えたデザインをしています。そういった面ではビジネスでも履ける一足といえるでしょう。
・イタリアンカーフの内羽根ストレートチップ
ライトグレーのスーツには、イタリアンカーフ製のブラウンの内羽根ストレートチップがおすすめです。カーフとは生後6カ月以内の仔牛の革のことです。カーフは大人の牛の革にくらべてキメ細かくなめらかで美しく、高級素材として扱われています。イタリアンカーフを使用していることで、革靴の質感はやわらかく、上品な光沢があります。ダーク系のスーツに合わせると足元が浮いてしまいますが、ライトグレーのスーツであれば相性がよい靴です。
・ライトブラウンのダブルモンクストラップ
ブラウンのおすすめの靴のさいごに、ビジネスでもプライべートでも使えるライトブラウンのダブルモンクストラップの靴をおすすめします。ダブルモンクストラップとは、英国のウィンザー公(エドワード8世)が、英国紳士靴を代表する高級ブランドのジョン・ロブに注文したことが起源とされています。
モンクストラップとは、ベルトと金属のバックルでサイズの調整をする靴で、ひもが付いていないタイプです。金属のバックルが付いているため、ほかの靴にはない派手さやラグジュアリーな雰囲気があります。モンクストラップはストレートチップが基本デザインで、ひも靴ではないタイプでは唯一のクラシックスーツに合う靴です。ライトグレーのスーツに合わせて華やかに、かつ上品におしゃれを楽しんでみてください。
グレースーツのおすすめコーデ8選
ここからは、グレースーツにおすすめのコーディネートを8選紹介します。これまでの解説でグレースーツが持つ特徴や、スーツに合うネクタイやシャツ、靴を紹介しました。それらの特徴をふまえて、おすすめのコーディネートを紹介するので、自分ではなかなかコーディネートを決められない人はとくに参考にしてみてください。また、ビジネススーツで新たなコーディネートを探している人にもおすすめです。
ツーピースで着こなすグレースーツコーデ
まずはツーピースのグレースーツコーディネート3選を紹介します。ツーピースとはジャケットとパンツがセットされたスーツのことで、もっとも一般的なスーツです。スーツを買う人のほとんどが、ツーピースのスーツを買っていることでしょう。
定番の無地のスーツからストライプ、チェックのスーツのコーディネートを紹介します。また、フォーマルからカジュアルな装いまで幅広く紹介しているので、着用シーンに応じて使いわけてください。
【ツーピースでグレースーツのおすすめコーデ1】グレー無地スーツ
定番のチャコールグレーの無地スーツに、無地の白シャツを合わせたものです。ビジネスでは定番のコーディネートであり、着用シーンを選びません。ネクタイには青色の小紋柄を採用しています。シックで大人の落ち着きのあるチャコールグレースーツに、シャツやネクタイによって明るさを演出しています。靴は黒色のダブルモンクストラップシューズで、少しくずすスタイルに。
人気の英国系モダンブリティッシュのコーディネートです。モダンブリティッシュの特徴として、全体的にカッチリとした見た目でだれが着てもクセがありません。そのため、スーツを着慣れていない若手社員にもおすすめのスタイルです。
チャコールグレーの無地スーツでイメージが堅くなりすぎると悩んでいる人は、青色の小紋柄のネクタイを取り入れてみてはどうでしょうか。
ちなみに無地のスーツの生地にはコストパフォーマンスにもすぐれた、カノニコを採用しています。チャコールグレーのシンプルな無地スーツですが、カノニコを採用していることで、上品でエレガントな見た目となっています。チャコールグレースーツに白シャツ、青色の小紋柄のネクタイはフォーマル寄りな服装であるため、オールシーズンで様々な場面で着用可能です。
カノニコは生地がやわらかく着心地もよいので、オールシーズン着るスーツは、高品質のものをおすすめします。
【ツーピースでグレースーツのおすすめコーデ2】ライトグレーストライプスーツ
ライトグレーのストライプスーツに無地のサックスブルーシャツを合わせて、青色ベースのレジメンタルタイを合わせたコーディネートです。足元は黒色のダブルモンクストラップシューズでまとめます。
グレースーツが浮いてしまうところを、それぞれの色合いを近づけることで、よりなじんだ着こなしにしています。また、サックスブルーのシャツに青色ベースのレジメンタルタイを合わせることで、清涼感あふれるコーディネートにしています。オールシーズン着用可能なスタイルで、クラシックな部分とセクシーな部分を融合したモダンクラシックな装いです。
モダンクラシックの特徴はボタン位置やウエストのシェイプラインが少し低く、Vゾーンが少し深い見え方をしています。万人向けのスタイルよりかは、少しクセのあるタイプで、周りと差別化できる着こなしです。着こなせば周りより目立つので、おしゃれな着こなしを楽しみたい人におすすめのコーディネートです。
【ツーピースでグレースーツのおすすめコーデ3】ライトグレーチェックスーツ
チェック柄の明るめのライトグレースーツに、おしゃれなチェック柄の黄色シャツを合わせたスタイル。ネクタイは無地のオレンジを採用し、足元はブラウンのUチップシューズでコーディネート。ビジネスの面からすると、かなり攻めたカジュアルな着こなしです。
ライトグレースーツにチェックの黄色のシャツを合わせることで、ポップで華やかな印象に。オールシーズンで楽しめるコーディネートで、クラシックな部分と華やかな部分を融合したモダンクラシックな装いです。パンツの裾はシングルタイプでスッキリと足元を見せています。ライトグレースーツ、黄色のシャツ、オレンジのネクタイとそれぞれ3色を絶妙に取り入れた、ハイセンスな着こなしです。
コーディネートの派手さが周りの目を引くので、ビジネスの場では取引先などに強い印象を残せるでしょう。ただし職種や取引先を選ぶような服装であるため、着るシーンを選びましょう。
スリーピースで着こなすグレースーツコーデ
スリーピーススーツスタイルで着こなす場合の、グレースーツのコーディネートを紹介します。スリーピーススーツとは、ジャケットとベスト、パンツの3つのアイテムで成立するスーツスタイルです。本来は3つのアイテムとも同じ生地でつくられたものを指していましたが、いまではそれぞれ生地が異なっていてもスリーピーススーツとされています。日本では三つ揃えスーツとも呼ばれることも。
スリーピーススーツはイギリスで生まれ、格式高いフォーマルスーツとされています。いまではフォーマルな場に限らず、ビジネススーツとしても人気です。スリーピーススーツを着ることでおしゃれさを演出したり、大人の男性の印象を与えられるからです。注意点としては葬式で着ていくことはさけましょう。また、ビジネスで初対面の取引先に着ていくと、職種によってはえらそうに見えてしまうこともあるので注意しましょう。
スリーピースはツーピースにはないベストがあるので、おしゃれに着こなしたいところです。ベストを着ることでフォーマルさが増して、エレガントさや、おしゃれを演出できます。スリーピーススーツは人気といいつつも、まだ着たことがない人もいるでしょう。そういった人は、これから紹介するコーディネートを参考にしてみてください。
【スリーピースでグレースーツのおすすめコーデ1】ライトグレーチェックスーツ
スリーピースでグレースーツのおすすめコーディネートとしては、うっすらと紫色が入ったライトグレーのチェックスーツを採用。白無地のボタンダウンシャツと、足元はライトグレーと相性がよいブラウンのダブルモンクストラップシューズを合わせています。白無地のボタンダウンシャツを着ることで、ノーネクタイでもカジュアルに。
ジャケットの裏地は、シルバーの線で描かれた美しい柄で、光に当たると輝くボタンで遊び心を演出しています。裏地にもこだわり、スーツを脱ぐ際やボタンを外した際のさりげないおしゃれも楽しめるコーディネートに。オールシーズン着用できるコーディネートで、人気の英国系のモダンブリティッシュの装いです。
ちなみにこちらのコーディネートではボタンダウンシャツを着て、ネクタイなしの着こなしです。ボタンダウンシャツは、カジュアルな服装のためネクタイは不要なこともあります。ただし、急な商談が入ったり、取引先と会ったりすることもあるので、ネクタイをカバンに所持するなどの対応は検討してください。
【スリーピースでグレースーツのおすすめコーデ2】グレー無地スーツ
グレー無地のスリーピーススーツに、紫ベースのストライプシャツを合わせて、ピンクのネクタイで胸元を華やかに。ライトグレースーツでカジュアルさもありながら、無地のスリーピーススーツによってフォーマルさを演出。足元はライトグレースーツに合わせたトーンでライトブラウンのUチップシューズを採用。
スリーピースのベストによって、フォーマルさや重厚感を演出しています。そこで胸元にピンクのネクタイで華やかさを演出し、高級感がありつつも親しみやすいコーディネートにしています。
【スリーピースでグレースーツのおすすめコーデ3】チャコールグレーストライプスーツ
光沢感のある上品な落ち着いたトーンのチャコールグレーストライプのスーツに、暖色系のネクタイを合わせたコーディネート。シャツはスーツに合わせてややグレーがかったストライプシャツを採用し、靴は黒色のコインローファーでカジュアルさを演出。スリーピースのベストには、襟付きのラペルドベストを選んでいます。ジャケットを脱いでもベストに襟が付いているため、きっちりとした印象を与えられます。
チャコールグレーのスリーピースは上品でありながらも、フォーマル感が強い見た目といえるでしょう。そこにストライプのシャツや暖色系のネクタイ、コインローファーの靴でカジュアルさを入れて、フォーマルさを少しくずした着こなしにしています。また、スーツの裏地は派手な紫色をしており、エレガントさを意識しています。
スーツは高級生地のゼニアを採用し、上品で高級感ある見た目に。ゼニア生地によって、オールシーズン着用しても疲れない軽い着心地を実現しています。また、暖色系のネクタイ、紫の裏地を入れることで人目を引くコーディネートを演出しています。
【スリーピースでグレースーツのおすすめコーデ4】ブルーグレースーツ
あまり聞きなれないかもしれませんが、ここではブルーグレースーツのコーディネートを紹介します。グレーの落ち着いた雰囲気と、ブルーのクールさが混在したスーツです。シャツは青色のストライプシャツに青色のニットタイを合わせ、足元は黒色のモンクストラップシューズで華やかに。襟付きのシングルベストを合わせることで英国調のクラシックな装いにしていますが、ニットタイによってほどよい抜け感も演出。
全体を青色に寄せた色で統一したことでまとまりのある装いに。オールシーズン着用可能なコーディネートです。ブルーグレースーツはビジネスの場では着る場面を選ぶので、注意しましょう。
【スリーピースでグレースーツのおすすめコーデ5】チャコールグレー無地スーツ
ゼニア生地のチャコールグレーの無地スーツに、青色のストライプシャツに紫の小紋柄のネクタイを採用。上品で落ち着いた嫌味のないスーツに、足元はスーツのトーンに似たダブルモンクストラップシューズを合わせます。チャコールグレーのダーク系のスーツに紫のネクタイを合わせることで、堂々としたエレガントさを演出。
クラシックとセクシーさを融合したモダンクラシックな装いに。紫色の柄のネクタイに、さわやかな青色のストライプシャツを組み合わせて、春夏シーズンのコーディネートに仕上げています。全体が重くならずにスタイリッシュさも残しています。
以上のように、グレースーツのおすすめコーディネート8選を紹介しました。ファッションに詳しくない人は、少しずつでも取り入れてみてください。また、ふだんのビジネススーツに飽きてしまった人や、新たなファッションに挑戦したい人も参考にしてください。
コーディネートを参考にすることは、おしゃれの感覚を身に付けることにもつながります。参考にしているうちに、どうすればバランスよくおしゃれに決まるのかがわかるようになります。そこで身に付けた感覚を活かして、自分なりにおしゃれを楽しむのもよいでしょう。
グレースーツのオーダーならオーダースーツSADA!19800円(税込21780円)でフルオーダーを!
ここまでグレースーツの魅力や特徴について紹介してきました。ほかにもグレースーツに合うネクタイやシャツ、靴などスーツの着こなしに関わるアイテムにも触れました。グレースーツをもとにしたコーディネートを理解できても、それが自分に合っているのかどうかの判断はむずかしいところもあります。別の人同士が同じコーディネートをしても、同じようにスマートな着こなしにならないこともあります。
そのスーツやコーディネートが合うかどうかはデザインだけではなく、体にフィットしているかどうかも重要な要素です。スーツがスマートに見える要素には、スーツがジャストフィットしているかどうかはとても大切です。フィットしていないスーツを着てしまうと、スーツがダブついて野暮ったく見えたり、逆に窮屈な見た目になることもあります。そうなるとコーディネートもうまく活かせません。
そこでオーダースーツであれば、一人一人の体の採寸をおこなうので、ジャストフィットしたスーツが提供できます。オーダースーツSADAであれば、採寸したデータからマシーンメイドによるフルオーダースーツがつくれます。SADAでは人それぞれが持っている上がり肩や猫背といった、体のクセにも対応してくれるので安心です。体が大きなスポーツ選手にも好まれているスーツでもあるので、体にコンプレックスを抱えている人でもスーツをつくることが可能です。
たとえば、下半身が上半身にくらべて大きい人の場合、既製品のスーツを買う際には少し苦労します。大きいほうの下半身に合ったスーツを買うと、上半身がひと回り大きくて、サイズに合っていない不格好な着こなしになります。その点でオーダースーツは採寸するので心配不要です。また、一度採寸したデータは5年間も保存されるので、スーツを新調するたびに店に訪れる必要もありません。
2回目からは保存されたデータを活用し、オンラインで済ませることもできます。多少の体型変化であれば、ウエストを3cmまで無料でいつまでも手直しできるので、3cm以内の増減であれば調整も可能です。
また、オーダースーツなので生地選びやボタン、裏地選びなど、自分の好みを反映させられます。ただし、自分が好みの色でも自分に合うとは限らないので、プロの意見を参考にしてみてください。ファッションに詳しくない人でも、経験豊富なスタッフと相談しながらつくるので、心配はご無用です。
スタッフに相談の際には、スーツを着るシーンや目的を伝えていただくと、より目的に合った世界にひとつのスーツが提供できます。
なお価格についてはリーズナブルで、初回お試し価格として、シングル上下1着19800円(税込21780円)からつくれます。SADAでは生地の仕入れから縫製までワンストップで機械化や自動化を進めているため、この値段でも実現可能です。万が一、オーダースーツをつくってみて満足いかなかった場合でも、全額返金保証があるので安心です。
なお、オーダースーツSADAではスーツ以外にもオーダーシャツをつくることも可能です。ネクタイも買うことができるので、スーツ以外の全体のコーディネートについてもお気軽にご相談ください。
自分ひとりではなかなか決めづらいスーツのコーディネート。お客様満足度5冠達成(※)した、信頼のあるオーダースーツSADAでグレースーツを新調してはどうでしょうか。全国に約50店舗展開しているのでアクセスも便利です。SADAのHPから事前予約をおこなって、一度足を運んでみてください。
(※)日本マーケティングリサーチ機構調べ(2022年7月期 ブランドの顧客満足調査より)