メンズのオフィスカジュアルにおすすめしたいパンツとは?選び方やコーディネートについてご紹介します!
2005年に環境省の主導ではじまった「クールビズ(COOLBIZ)」が普及してから、オフィスのドレスコードはカジュアル化しています。「オフィスでの服装といえばスーツ」という従来の考え方が絶対ではなくなり、ジャケットとパンツを組み合わせた「ジャケパンスタイル」で仕事をする人も増えました。 こうしたなか多く聞かれるようになったのが、着まわしの利く服を購入したいという声です。確かにあらゆるシーンで着られる服があれば、ビジネスかプライベートかを問わずコーディネートすることができます。コストパフォーマンスも非常に高いでしょう。 特におすすめなのは、カラーの異なるパンツをいくつか持っておくこと。清潔なジャケパンスタイルからニットと合わせたカジュアルなスタイルまで幅広い着こなしが可能です。今回は着まわししやすいパンツの種類やカラーを特集していきます。
オフィスカジュアルとは
ジャケパンスタイルのようにカジュアルになりすぎず、ビジネスの場においても失礼のないような服装のことを指します。
オフィスカジュアルと一言で言っても、会社や仕事によって許容範囲が変わってきます。
ジャケットにパンツ、また夏の暑い時期には襟付きシャツなどが基本型ですが、もう少しカジュアルなスタイルが許されている職場であれば、Tシャツやジーンズ、スニーカーなどがOKという場合もあります。
あくまでも会社のルールに基づき、相手がある場合には失礼のないような装いを心がけることが重要です。
オフィスカジュアルスタイルは、休日のデートや観劇、音楽会など普段よりもきちんとしたスタイルで出かけたいという場面でも使えます。
オンオフ問わずに着られることから、いくつかのコーディネートを揃えておけば重宝するアイテムだと言えるでしょう。
オフィスカジュアルを決める際のポイント
オフィスカジュアルをはき違えると、ビジネスにそぐわない装いになってしまう可能性があります。どのような点に注意して選ぶべきなのかについて見ていきましょう。
1,清潔感を意識する
ボタンを開けすぎていたり、シワがついている服を着用しているのは、ビジネスシーンにはふさわしくありません。清潔感や誠実な印象が与えられるような装いを意識しましょう。
カジュアルとついているものの、あくまでもビジネスの場であることを忘れてはいけません。
2,きちんと感のあるアイテムを取り入れる
オフィスカジュアルスタイルを上手に着こなすうえで重要なのが、「きちんと感のあるアイテム」を取り入れるということです。
定番であるテーラードジャケットやテーパードパンツ、襟付きシャツ、革靴などがその代表であり、こういったアイテムを1つ取り入れることでグッとコーディネートが引き締まります。
3,体に合ったサイズ感のものを選ぶ
カジュアルシーンであれば、体型よりもワンサイズ大きめものをだぼっと着るという着こなしもありですが、オフィスカジュアルスタイルでは、体型にフィットしたサイズ感のものを選びましょう。大きめサイズだと、だらしない印象になってしまうほか、清潔感に欠けてしまう可能性があります。
逆に、タイトすぎるものも窮屈に見えてしまったり、着心地の悪さを感じることから、試着やサイズ選びの際には自分の体型に合ったものを選ぶようにします。
また、パンツを選ぶ際には丈の長さ及びデザインにも注目します。丈が短すぎるものはカジュアルな印象が強くなってしまいます。デザインに関しては、テーパードパンツのように細身のシルエットが定番であり、ワイドパンツのようにだぼっとしたデザインはメンズのオフィスカジュアルコーデにはあまり向きません。
4,カラーバランスを考える
オフィスカジュアルスタイルでは、派手すぎる服装はNGです。したがって基本的には、モノトーンを意識した色を取り入れるのが無難であり、またコーディネートが考えやすいためおすすめです。
色味をプラスしたい場合には、ジャケットやズボンではなく、さりげなくインナーのカットソーやシャツに取り入れるのがおすすめ。色味も原色ではなくダークカラーや淡い色味のものを選ぶことで、落ち着いた印象になります。
オフィスカジュアルにおすすめのパンツの種類
オフィスカジュアルのメンズコーデにおすすめしたいパンツにはいくつかの種類があります。それぞれに特徴などをご紹介していきましょう。
1,チノパン
オンオフ問わずに使えるアイテムであるチノパンは、オフィスカジュアルスタイルでも大活躍。すっきりとしたシルエットのものがオフィススタイルにはピッタリです。
主にコットン生地で作られているチノパンは伸縮性に富んでいるので、着心地もよく長時間着ていても疲れにくいのも魅力だといえます。
コットン生地はややカジュアル感が強くなることから、ウールの混紡された生地のものを選べばよりきちんとした印象で着こなすことができます。
2,スラックス
スラックスは、チノパンのように特定の生地を使用しているパンツを示すものではありませんが、特にジャケットとセットで着用するものを指します。そのため、オフィスカジュアルスタイルにはぴったりのデザインだと言えるでしょう。
センタープレスの入ったスラックスは、フォーマルな印象が強くなるため、びしっとした着こなしがしたいときにおすすめです。
3,デニム
デニムは、カジュアル度が高くなることから職場のルールや仕事環境によって着用してよいかどうかを判断しましょう。
また、デニムを選ぶ場合には色味の濃いものをチョイスします。明るい色味のものはカジュアルすぎる印象になってしまい、ビジネスシーンにはふさわしくありません。
太ももから足首に向かって細みのシルエットとなるテーパードパンツのデザインであれば、デニムであってもきちんと感が高まります。
オフィスカジュアルにピッタリのパンツの色
続いては、パンツの色に注目してみましょう。選ぶ色によって見た目の印象が大きく変わります。
1,基本はやっぱり「ネイビー」
ネイビーはメンズのファッションアイテムの定番カラー。どんな着こなしにも使いやすいアイテムなので、人気ランキング上位のカラーとなっています。また、デニムやチノ・クロス(チノパン)など、素材も豊富なのでコーディネートに幅が出ます。
大人の男性がネイビーパンツを選ぶときのポイントは、ややタイトなシルエットを選ぶこと。爽やかさや清潔感を印象づけることができます。逆に、必要以上に余裕のあるパンツを選ぶとだらしなくなってしまう危険があるので、避けるのが無難です。
どんなカラーにもよく合いますが、白や黒、グレー、ブルー、ネイビーなどを組み合わせると気持ちよくまとまります。ブルーやネイビーなど同系色を合わせるときは、パンツとトップスの濃淡に変化を持たせることが大切。まったく同じ色を合わせてもいいのですが、難易度は高めです。
「ネイビーのパンツ×ホワイトのシャツ×ネイビーのジャケット」、「ネイビーのパンツ×サックスブルーのシャツ」、「ネイビーのパンツ×ホワイトのシャツ」、「ネイビーのパンツ×ホワイトのシャツ×グレーのジャケット」など組み合わせは無数にあるので、自分好みのスタイルがきっと見つかります。
ただ、デニムをオフィスで着ることはなかなか難しいかもしれません。どうしても出勤しなければいけなくなった休日などに活用するといいですね。
2,スーツライクにまとめるなら「グレー」
オフィスでの服装をカジュアルダウンするなら、まずはジャケパンスタイルに挑戦するといいでしょう。その魅力は、ジャケットとパンツを自由に組み合わせられること。スーツと異なり上下を自分でセットアップできるので、ひと味ちがった着こなしになります。
その反面、不慣れな人にとっては合わせ方がわかりづらいことも。そこで役に立つのがグレーのパンツです。たとえば、定番のネイビージャケットと合わせれば、ビジネスシーンで充分に通用するスマートなスタイルになりますよ。このときのシャツ&ネクタイはホワイトがいいでしょう。知性や品格、清潔感がグッと際立ちます。
グレーのジャケットと合わせるのもおすすめ。ただ、似たような色味を選ぶとぼやけた印象になってしまうので、濃淡に差がある組み合わせを心掛けてください。
このほかにも、「グレーのパンツ×ホワイトのシャツ」、「グレーのパンツ×ネイビーのニット」など、ビジネスでもプライベートでも活躍しそうな組み合わせが多くあります。スーツのパンツをそのまま使える便利さがあるのも嬉しいですね。
3,あらゆる場面で活躍「ベージュ」
オフィスカジュアルを考えたとき、意外と使い勝手がいいのがベージュです。スーツを着ることが多い人には不慣れなカラーかもしれませんね。
特にベージュのチノパンには、どんなシーンにもマッチする使いやすさがあります。ホワイトと同じように膨張色なので、細身のものを選択するのがポイントです。また、腰回りや太ももなどにストレッチが効いているものをチョイスすれば、快適にはきこなすことができるでしょう。
ただ、濃淡によって印象に大きく変化が出るのがベージュの特徴。どれを選ぶか迷ったときは、淡い色を選んでおけば着まわしに困らなくなります。
上半身にはネイビーのジャケットを合わせるのがいいですね。クラシカルな雰囲気を演出できますよ。シューズにはブラックよりもブラウンがよく合います。
プライベートで着る場合にはニットを合わせるとカジュアルに着こなせます。春夏は「ベージュのチノパン×ホワイトのサマーニット」、秋冬は「ベージュのチノパン×ホワイトのタートルネック×ブラウンのジャケット」というようにホワイトを上手に使うと、清潔感のあるコーディネートになりますよ。
秋冬のアウターはブラックやグレーなどダークカラーのものを選ぶ人も多いので、ボトムスとのバランスが良く見えます。
4,モノトーンでおしゃれ感を出す「ブラック」
ブラックも定番中の定番です。細身のものを選ぶことでスマートに着こなすことができますよ。ストレッチの効いたスキニーパンツなら、動きやすさもあるのでおすすめです。また、ブラックで下半身の印象を引き締めれば、上半身に合わせるものに困らないというメリットもあります。
コーディネートとしては、ホワイトと合わせるのがスマート。ブラックとホワイトの配分にもよりますが、威厳とともに清潔感をアピールすることができます。
グレーのパーカーなどでシンプルにまとめるのもいいですね。その上にレザージャケットを羽織れば、20代の定番休日スタイルが完成。一方、パーカーを脱いでテーラードジャケットと合わせれば、30代以上の定番スタイルになりますよ。
このほかにも、「ブラックのパンツ×ホワイトのTシャツ×デニムのシャツ」、「ブラックパンツ×鮮やかなカラーのニット」など、本当にたくさんのアイテムと組み合わせることができます。ブラックのパンツは1本持っておいて損はないでしょう。
パンツを選ぶ際に押さえておきたいポイント
パンツを選ぶ際に押さえておくべきポイントを理解することで、オフィスカジュアルコーデを考えるのが楽になります。
1,無地が使い勝手が良くおすすめ
パンツは柄なしの無地がコーディネートを考えやすく、使いまわしが効くためおすすめです。合わせるジャケットやトップスとの組み合わせのパターンが広がります。
柄問は派手な印象になってしまう可能性もあるため、基本的には避けておいた方が無難でしょう。先にご紹介したように、色味によって大きく印象が変わります。数着用意するのであれば、色の違うものやデザイン、素材にこだわって選んでみましょう。
2,タック付きデザインもあり
タックとは、パンツのウエストから裾にむかって入っているヒダのことです。
タックがあることで、クラシカルな雰囲気となるほか、ウエスト周りに余裕ができるために動きやすくなるというメリットがあります。
普段のパンツではお腹周りや太もも周りが窮屈に感じるという方や、いつもと少し雰囲気を変えてみたいという方はぜひ一度タックパンツを試してみてください。
3,機能性が高いものを選ぶ
パンツを選ぶ際に着目しておきたい機能性にはいくつかあります。まず一つ目が、ストレッチ性です。ストレッチが効いていると、動きやすく着心地の良さを感じることができます。
また、生地への負担を軽減させ、パンツを長持ちさせることにもつながります。
次に、ウォッシャブル加工です。最近は、ウォッシャブルスーツも増えていますが、汚れてしまっても自宅の洗濯機ですぐに洗うことができるのは大変重宝する機能だといえます。
最後にご紹介するのがイージーパンツです。イージーパンツとは、ウエストがゴムでできているパンツのことです。
上品な印象でありながら、とにかく着心地が楽で、ゆったりとリラックスして着ることができます。
ただし、ビジネスシーンではカジュアル度が高くなりすぎてしまうということも考えられるため、どちらかというと休日のきれいめファッションとして取り入れるのがおすすめです。
オフィスカジュアルのパンツを選ぶ際には、デザインだけではなく機能面にも注目してみましょう。
4,スーツのパンツとオフィスカジュアルのパンツは別
ビジネスシーンで着用すること、またジャケットと組み合わせてコーディネートをすることなどから、スーツのパンツをオフィスカジュアルパンツとして使ってもいいのでは?と思う方もいらっしゃるかもしれません。
結論から言うと、それはNGです。
スーツのパンツは、生地の質感や光沢感が独特であり、セットアップで着用しないと見た目に違和感が出てしまいます。そのためスーツパンツをオフィスカジュアルパンツとして代用することはせずに、あくまでも別物として扱う必要があります。
着まわししやすいパンツの種類やカラー、着こなしのポイントなどを紹介しました。ビジネスでもプライベートでも使いやすいものばかりなので、ぜひ自分に合ったものを探してみてください。
オフィスカジュアルという言葉が日本でも定着し始めましたが、まだまだ着こなし方やどのようなアイテムを使用すれば良いかわからない方も多いと思います。ファッションにおいてパンツは印象を整えてくれる重要なアイテムです。オフィスカジュアルにおすすめのパンツ種類には、チノパン、スラックス、デニムがあり、それぞれの場面に応じて選ぶべき色味も異なります。ネイビーやグレー、ベージュ、ブラックなどは、オフィスカジュアルにピッタリの色であり、各色にはその特性を活かしたコーディネートすることができます。機能性を考慮したパンツ選びや、スーツパンツとオフィスカジュアルパンツを明確に区別することもポイントです。オフィスカジュアルを上手にマスターし、ビジネスシーンでの印象を向上させるとともに、プライベートのシーンでも活用できる汎用性の高いファッションを楽しみましょう。