ビジネスでノーネクタイはOKなの?場面に適したおすすめコーデを紹介
クールビズが一般的となった現在は、ビジネスシーンでノーネクタイでも失礼にはならないのでしょうか?環境省がノーネクタイ、ノージャケットを推奨しているとはいえ、マナーが気になる場面では、どう対応することが正解なのか気になっている方も多いのではないでしょうか。クールビズは、室内での業務で必要以上に冷房の設定温度を低くしなくても、業務ができるように、服装を変える事を環境省が呼びかけたことから始まっています。そのため取引先への訪問時などは、室内業務とはやや異なるクールビズスタイルにも配慮が必要になります。今回は、クールビズスタイルで注意したいノーネクタイを避けるべき場面やノーネクタイに適したシャツの襟型について解説します。ノーネクタイで、シャツの第一ボタンを外していればクールビズスタイルになりそうですが、実際は、第一ボタンを開けることを前提とした襟型シャツの選択が必要です。ノーネクタイに適さないシャツを着用して第一ボタンを開けると、襟が不自然に開き、形も崩れてしまいます。この記事では、クールビズのノーネクタイスタイルを、すっきりとセンス良く着こなすために役立つ知識をご紹介します。
ビジネスでノーネクタイはOK?
結論からいうと、ビジネスでノーネクタイ×シャツのコーデがOKかどうかは状況によって変わります。一般的に、クールビズならノーネクタイでもOKな場合がほとんどですが、すべての場面でOKとはいえません。では、具体的にどのような場面だとノーネクタイがNGとなるのか見ていきましょう。
そもそもノーネクタイとはなにか?
ノーネクタイとはその名の通りネクタイをしない服装のことです。ビジネスにおいてはネクタイを締めて仕事をすることが通例となっていましたが、2005年に政府の呼びかけでクールビズが開始されてからは、ネクタイをせずに仕事をする方が増えました。この流れを受けて企業側もクールビズを積極的に実施するようになり、今ではノーネクタイが一般的になったのです。
クールビズの目的は、室内温度の設定を上げることを可能にする服装や着こなしです。そのための取り組みは、ノーネクタイ用のシャツを着用することに限らず、通気性の良い革靴や暑さを感じにくい清涼素材のジャケットやパンツなども含まれます。複数のクールビズアイテムを活用し、汗をかきにくい服装を選択することがポイントとなります。
基本的にクールビズならノーネクタイでOK!
クールビズは、夏場の冷房温度の設定を上げることで省エネ・省CO2を図る環境施策です。室温が今までより高くなっても、涼しくて動きやすい軽装を各自が選択することで、仕事を快適に進められるようになりました。
また、クールビズの実施期間は、環境省によって毎年5月1日から9月30日までと定められていましたが、2021年からは、クールビズの期間を各自の判断に任せることになりました。そのため、5月1日から9月30日はクールビズ期間の目安とされており、地域や企業によって若干実施期間に違いがあります。
クールビズは、ノーネクタイ、ノージャケットを推奨しています。そのため、クールビズを実施している企業では、ビジネスシーンのノーネクタイは失礼になりません。しかし、この期間中であってもノーネクタイはNGとされる場面があるので、状況に応じてネクタイを締めるようにしましょう。
ノーネクタイがNGな場面
取引先への訪問
クールビズの期間中であっても、取引先の企業に訪問をする時や商談をする時はネクタイを締めて臨むようにしましょう。なぜかというと、本来スーツとはビジネスの場で相手に対して不快感を与えないために着用する服装であって、ネクタイを締めている状態がスーツの基本とされているからです。訪問先でクールビズをすすめられた場合などは、ネクタイを取り、ジャケットを脱ぐことが可能です。
来客時はどうする?
クールビズだからといってノーネクタイ、ノージャケットで来客を迎えることは避けましょう。ノーネクタイで来客を迎える場合は、ジャケットを羽織ることで着こなしを格上げします。すぐにジャケットを羽織れない場合は、クールビズを実施しているため軽装である旨を説明し、失礼しますと一言添えることがポイントです。
ビジネスを円滑に進めるためにも、状況に応じてネクタイやジャケットを着用するようにしましょう。
就活の面接
就活の面接では、ノータイを避けましょう。
しかし、近年面接の着こなしも大きく変わっています。以前の就活面接は長袖シャツにスーツが定番でしたが、企業によっては服装自由やクールビズを指定している場合もあります。就活の面接では、明確にクールビズスタイルや服装自由を指定している場合のみ、ノータイ、ノージャケットが可能です。しかし、企業によってはクールビズでの面接は、ノータイでジャケット着用という認識の場合もあります。そのため長袖シャツを着用し、ジャケットやネクタイを持参するという方法も可能です。
式典
クールビズ期間中でも、「式」が付く場面では、ノータイを避けましょう。社内式典、認定式、結婚式、お葬式、などの式典では、ネクタイ着用が基本となります。
ノーネクタイは「襟」が大事!
ノーネクタイのコーディネートで重要になるのが襟型です。ネクタイを着用することを前提にデザインされているワイシャツからネクタイを外すと、物足りない印象を与えてしまうことがあります。そんな時は、ボタンダウンカラーやホリゾンタルカラーのようなノーネクタイでも襟型が立体的に見えるデザインのシャツを選ぶと良いでしょう。ここからは、それぞれのカラーについてご紹介します。
ボタンダウンカラー
ボタンダウンカラーシャツは、襟先にボタンが付いているシャツのことです。襟先のボタンを締めることで襟が崩れにくく、襟型が立体的に見えます。この襟先のボタンは必ず留めて着用します。ボタンを外したまま着用すると、固定されない襟先が浮いて、だらしない印象を相手に与えてしまう可能性があります。必ず襟先のボタンは留めるようにしましょう。ボタンダウンシャツをノーネクタイで着用する場合は、第1ボタンだけ外します。程よい清潔感とカジュアルなイメージを与えることができます。
ワイドカラー
ワイドカラーは、襟の開きが120度前後の物を指します。第一ボタンを外すと、襟が綺麗に開くため、開放感のあるスッキリとした胸元になります。ボタンダウンのように襟先が固定されないため、ノータイでジャケットを羽織る際におすすめです。第一ボタンを開けたシャツの襟先がジャケットの襟の下に入ることで、固定されます。
ホリゾンタルカラー
ホリゾンタルカラーは、襟の開きがが水平(180度)のシャツです。襟の開きがとても広く設計されていて、別名カッタウェイシャツとも呼ばれます。厳密にはカッタウェイの方が襟の開きが大きくなります(180度以上)。第1ボタンをだけ外すと襟先が鎖骨よりも上の位置に開くため上品な印象になることが特徴です。ホリゾンタルカラーは、肩幅が広い男性におすすめのシャツです。
ノーネクタイで避けるべきシャツは?
ノーネクタイの場合は、第一ボタンを外すため、ボタンを外して着用すると襟型が崩れやすいシャツを避けます。レギュラーカラーとセミワイドカラーを避けましょう。
襟の開きが90度程度のレギュラーカラーは、第一ボタンを外すと襟が安定しないため、不自然に広がります。セミワイドカラーは、レギュラーカラーよりも少し襟の開きが大きいシャツですが、レギュラーカラー同様に襟が崩れやすいため避けます。
ノーネクタイにおすすめのシャツ
ノーネクタイ×シャツのコーディネートをする時は、シャツのデザインにもこだわりましょう。ドレスシャツを着たり、ストライプやギンガムチェックのような柄のあるシャツを着るとおしゃれ上級者の着こなしが可能です。また、職場からOKが出ているのなら長袖のシャツの他に半袖のビジネスポロシャツを着ても良いでしょう。ここからは、それぞれのシャツの特長を紹介するのでぜひシャツ選びの参考にしてください。
ベーシックカラーのドレスシャツ
まず始めに、基本となるベーシックカラーのドレスシャツの特長をご紹介します。例えば、白のドレスシャツはオーソドックスなものとして扱われているため、単調なイメージがあるかもしれません。しかし、パンツをグレンチェックパンツのような柄物のパンツにすることでおしゃれな着こなしが可能です。柄物のパンツに抵抗がある場合は細かいデザインを選ぶと良いでしょう。また、白のドレスシャツの着こなしに慣れてきたらグレーやネイビーのような他のベーシックカラーにも挑戦してみましょう。
ストライプシャツ
ストライプシャツは、ストライプの幅やカラーによって相手に与える印象が変化します。例えば、青系のストライプシャツなら知的な印象を与えてくれるうえ、清潔感と真面目さをアピールできます。青系のストライプシャツはビジネスで定番のコーデですので、初めて柄のあるシャツを着る方にもおすすめです。また、ストライプの幅は細めと太めの2種類ありますが、幅が細めならビジネスでも使用可能な上品な雰囲気になり、スタイルも良く見えます。反対に、幅が太めだと色の主張が強くなりカジュアルな雰囲気になります。以上の特徴から、ビジネスでストライプシャツを着るなら青系のストライプで幅の細いデザインのシャツがおすすめです。
ギンガムチェックシャツ
ギンガムチェックシャツは、規則的な格子柄とシンプルな配色が特長で汎用性が高くビジネスシーンでも活用されるシャツです。ノーネクタイでも規則的な格子柄のおかげで襟型の物足りなさがありません。ギンガムチェックシャツもストライプシャツのように青系の色を選んでおけばビジネスシーンで活用しやすくなるのでおすすめです。また、ギンガムチェックシャツはビジネスシーン以外に普段着としても活用可能なのでコストパフォーマンスが高いデザインのシャツといえるでしょう。
ビジネスポロシャツ
ビジネスポロシャツとは、その名の通りビジネス用にセットアップされたポロシャツのことを指します。一般的なポロシャツと違い、柄やロゴがありません。また、基本的にビジネスポロシャツにはドレスシャツのような台襟があります。台襟がないビジネスポロシャツもありますが、台襟がないとスポーティな印象が強くなってしまうのでなるべく台襟のあるビジネスポロシャツを選びましょう。一般的なポロシャツはビジネスシーンで着ることを想定されていないので、ビジネスシーンではビジネスポロシャツを着るようにしましょう。
ノーネクタイスタイルの4つのコツ
クールビズスタイルは、単にネクタイを外しただけでは、だらしない印象を相手に与える可能性があります。悪い印象を相手に与えないためにも、これから4つのコツをご紹介します。
シャツのボタンは第一ボタンのみを開けるまでにする
ノーネクタイスタイルでは、開けるボタンの数は1つまでにしておくのが大切なポイントです。ボタンを2個以上開けるとインナーのシャツ(下着)が見えてしまい、相手にだらしない印象を与えてしまいます。夏のクールビズで軽装化が推奨されているとはいえ、相手に不快感を与えてしまっては本末転倒です。ノーネクタイをスマートに着こなすためにも、開けるボタンは第1ボタンだけにしておきましょう。
シャツ(下着)は見えないようにする
ノーネクタイの場合、シャツの第1ボタンだけ開けてスマートに着こなすと前述しました。しかし、シャツの下に着ている下着がクルーネックの場合、第1ボタンを開けただけで下着が見えてしまうおそれがあります。そんな時は、下着を深めのVネックに変更するのがおすすめです。また、シャツから下着の色が透ける事が気になる方はベージュの下着を着ると良いでしょう。
ポケットチーフを活用する
ポケットチーフとは、ジャケットの胸ポケットに入れる布のことです。主に装飾が目的の布のことを指し、ハンカチとは用途が違います。結婚式のようなフォーマルな場面で使用されることが多いですが、ビジネスの場面でも使用可能です。ノーネクタイの場合、ネクタイでおしゃれをすることはできませんが、シャツの上にジャケットを羽織ればポケットチーフでおしゃれができます。ノーネクタイで胸元にアクセントのないジャケットスタイルが、ポケットチーフを使用することで、メリハリのあるコーディネートに変わります。
ビジネスの場面で、ポケットチーフを活用する場合は、リネン素材で色は白がおすすめです。
秋冬はニットを組み合わせるのもOK
ウォームビズの取り組みの一環として、秋冬の時期でもノーネクタイがOKな職場もあります。ウォームビズに取り組んでいてカジュアルな服装が認められている職場なら、ジャケットの下にニットを着るというコーディネートを試してみましょう。
秋冬の時期は寒いので厚着をする機会が増えますが、あまり着こみすぎると雰囲気が重くなってしまいます。そこで、上手にニットを組み合わせておしゃれなビジネスマンを目指しましょう。
ノーネクタイのジャケットスタイル
ここからは、ジャケットとノーネクタイシャツを合わせたコーディネート例をご紹介します。ノーネクタイコーデ初心者から上級者まで幅広い方におすすめのコーディネートになっているのでぜひ参考にしてください。
ネイビースーツ×ストライプボタンダウンシャツ
ネイビースーツ×ストライプボタンダウンシャツはシンプルな構成ですので、初心者におすすめのコーディネートです。主張が控えめな色のストライプボタンダウンシャツを着用し、ノーネクタイにすることでスタイリッシュな雰囲気を演出できます。また、クールビズでこのコーディネートをするならストライプボタンダウンシャツの色をライトグレーにすると涼しげな印象を相手に与えられるのでおすすめです。
ライトグレージャケット×ネイビーシャツ
ライトグレージャケット×ネイビーシャツのコーデは、ノーネクタイでもおしゃれを楽しめるコーディネートです。色の主張が少し強めのコーディネートになるので、使用する靴やポケットチーフを同じ系統の色で統一しましょう。そうすることでコーディネートに統一感が生まれてモダンな雰囲気を演出できます。コーディネートで使用するアイテムが多く、複雑になるので上級者向けのコーデですが、おしゃれに慣れてきたら挑戦してみても良いでしょう。
ネイビーブレザー×ブルーギンガムチェックシャツ
ネイビーブレザー×ブルーギンガムチェックシャツのコーデは、若々しい雰囲気を演出できるコーディネートです。ブルーギンガムチェックシャツを着用することで涼しげな印象を相手に与えます。また、ブルーギンガムチェックシャツの上にネイビーブレザーを着ると色のメリハリがつくので、印象的な着こなしが可能になります。トップスの色が青系でまとまっているので清涼感があり、初夏のような時期におすすめのコーデです。
綿ジャケット×シャツ
綿ジャケット×シャツのコーデは幅広い季節に対応できるコーディネートです。例えば、夏の場合はシャツの代わりにポロシャツを着る、冬の場合はカーディガンを1枚追加するなどの方法で季節に対応したコーディネートが可能になります。また、綿ジャケットの素材もウールやコットンなどがあるので、シーンに応じて使い分けをすると良いでしょう。
「オーダースーツSADA」とは?
オーダースーツSADAは、オーダースーツを専門で扱っている販売店です。
オーダースーツSADAは、本格的なフルオーダースーツを初回19,800円(税込み21,780円)で販売しています。オーダーしたスーツの仕上がりに満足できない場合は全額返金保証(※利用条件あり)があるなどアフターサービスも充実しています。
※2024年3月時点の価格です。価格は変更になることがあります。
オーダースーツSADAでは、フルオーダーシャツもオーダーが可能です。肩幅やウエストを採寸してパターン(型紙)を作成するフルオーダーシャツは、快適な着心地と美しいシルエットが最大の魅力です。襟型、ボタン、ボタン糸、ポケットの有り、無しなど、イメージ通りのデザインでカスタマイズが可能です。ジャケットを脱ぐ機会が多いクールビズシーズンは、シャツのシルエット次第で印象が変わります。シャツが着こなしの主役となるため、ぜひフルオーダーシャツでおしゃれに着こなしてください。
お金やビジネスのTIPS情報は「おかねチップス」もご参考ください。
今回は、クールビズでのノーネクタイスタイルについてご紹介しました。環境問題に対する取り組みとして定着したクールビズですが、場合によってはノーネクタイを避ける必要があります。取引先への訪問時や面接、式典など、マナーが重視される場面では、クールビズ期間中でもネクタイの着用がおすすめです。また、ノーネクタイに適した襟型、適さない襟型があることにも注目しましょう。ノーネクタイに適さないレギュラーカラーやセミワイドカラーのシャツは、第一ボタンを外すと襟が崩れるため避けましょう。襟先が固定されているボタンダウンは、襟が高く胸元の開きも狭いため、かっちりとした雰囲気になります。ワイドカラーやホリゾンタル、カッタウェイは、第一ボタンを開けると襟先が胸の前から背後に向かって広がるため、胸元がスッキリとして開放感があります。ビジネスシーンでは、マナーが気になる場面や、デスクワークなど着用場面に合わせて襟型を選ぶことがおすすめです。堅めのシーンでは、白無地のボタンダウン、デスクワークではリラックス感のある、サックスブルーのワイドカラーなどでコーディネートしてみてください。オーダーであれば、肌触りが快適なコットンの生地や、メンテナンスが簡単な形態安定加工の生地も選択が可能です。