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【スーツ リクルートスーツ】ビジネススーツとリクルートスーツの違いって何?
ビジネススーツとリクルートスーツは違うの?
入社後、仕事に使えないってホント?
黒無地なら喪服で使える?
今回は、ビジネススーツとリクルートスーツの違いに関する疑問にお答えします。
スーツとは?
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スーツとは、同じ生地(共布)で作られた上下セットの洋服です。
テーラードの襟がついたジャケットとクリースライン(プレスライン)のあるパンツが基本の組み合わせです。
共布のベストがあるタイプはスリーピーススーツと呼ばれ、クラシックな雰囲気になります。
スーツの種類
・ビジネススーツ・・・一般的なビジネスシーンに着用されるスーツです。
・リクルートスーツ・・・ビジネススーツの一種です。
・お祝い事用スーツ・・・七五三、お宮参りなどに使われるスーツも、厳密にはビジネススーツの一種です。結婚式では、光沢のある上質な生地が好まれます。
・ブラックスーツ・・・ブラックスーツは黒いスーツのことではありません。
ブラックスーツと呼ぶ場合は、ビジネススーツではなく礼服や喪服を指します。
礼服や喪服は、ビジネススーツとは格式も生地も異なるため、全くの別物です。
周囲の人にも違いが分かるため、黒いスーツとブラックスーツは代用できません。
着用場面を必ず分けましょう。
・カジュアルスーツ・・・カジュアルな用途を目的としたスーツです。
オフィスカジュアルやお洒落着として着用するスーツで、ジャケットの内側にある芯地が一部省略されているタイプです。素材もウールではなく、ポリエステル100%やコットンなどが使用されます。
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スーツの正装にはどのような種類がある?フォーマルスーツの知識や着こなし方を解説
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リクルートスーツとは?
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リクルートスーツとは、就活生が着用する日本独自のスーツを指します。
最初にリクルートスーツという言葉が使われたのは1976年です。
大学生協が主体となり有名百貨店が販売協力、共同購入の場が設けられたことが始まりです。
この頃から学生たちは安心感のある同じスーツを着用するようになりました。
一方、海外には就活用とされるリクルートスーツが存在しません。
海外のビジネススーツは、ネイビーとグレーが基本です。
黒無地は、ごく一部のハイブランドがファッション性を求めて採用することがある程度です。
一般的に海外で黒いスーツは、ホテルやレストランの制服、タクシードライバーのようなイメージになります。
そのため世界から見ると、日本の黒無地スーツは特殊なスーツに分類されます。
リクルートスーツは何故黒無地なのか
リクルートスーツに黒無地が着用されるようになったのは2001年からです。
わずか3年ほどで、就活セミナーや説明会は黒無地が大半を占めるようになります。
爆発的に増えた黒無地の需要は、当初スーツ販売店によって意図的に作り出された流行でした。
その流行がそのまま定着し、現在に至ります。
ここまで継続して黒無地が着用され続けている理由は、黒無地に利便性があるからとも言えます。
・就活生が同じ色のスーツを着ているという安心感。
・ビジネスでは使わない色のため、就活生とすぐ分かる。
・黒を着ることで、引き締め効果がある。
・汚れが目立ちにくい。
・ネクタイの色合わせが簡単。
黒無地の利便性を活用しつつ、デメリットが特にないという使いやすさが、黒無地のリクルートスーツの人気を支えてきました。
また、周囲の人と違うスーツを着ることに対する強い抵抗があるという点も看過できません。
人と違うことで不安な気持ちになる事を避けたい、面接に安心して臨みたいという心理も、黒無地スーツの人気の理由と言えます。
転職を希望している方は「ジールコミュニケーションズ」のこちらの記事もご参考ください。
リクルートスーツの違い
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リクルートスーツにはどのような種類があるのでしょうか?
現在のリクルートスーツは、黒無地が8割以上を占めています。
残り2割が紺無地、チャコール無地、その他となります。
メンズリクルートスーツ
メンズのリクルートスーツはジャケットにパンツという2ピースが基本です。
メンズは前ボタンが2つのものが主流です。
以前は3つボタンのスーツもありましたが、就活では日本人の体型に合う2つボタンが人気です。
リクルートスーツの種類と違いを説明します。
・スーツの柄の種類
就活では、スーツの中で格式が高いとされる無地を着用します。
スーツは柄が派手になるほどカジュアル寄りになり格式も下がるため、就活では柄のあるスーツを避けます。
そのため柄に関しては、無地一択となります。
・スーツの色の種類は3つ
就活では、黒、濃紺、濃灰(チャコールグレー)の3色が基本です。
しかし、現在は黒が人気となっています。
例外は、医療系と外資系です。
本来は、濃紺が適していますが、あまりにも黒を着用する学生が多いため、就活だけは許容されています。
医療系が黒を避けるのは、黒が喪の色に似ているためです。
入社後の現場では黒無地がNGのため注意しましょう。
また、業種を問わず入社後の海外出張では黒を避けると安心です。
濃灰(チャコールグレー)は着用割合が少ない色ですが、就活の基本カラーの一つです。
・着こなし方
アンボタンマナーを守ります。
スーツの前ボタンは、上を留めて下のボタンは外します。
腰ポケットのフラップ(フタ)は、外資系では出したままにします。
(海外ではフラップの出し入れのマナーは形骸化しており、出したままで問題ありません。)
国内企業は、フラップのマナーに厳しい場合もあるため、社風に応じて出し入れを決めましょう。
着席時の前ボタンは、面接では留めたままにします。
レディースリクルートスーツ
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レディーススーツの色柄の傾向は、ほぼメンズと同じです。
着こなしの違いに注意しましょう。
・スーツの柄
メンズ同様に無地の格式が高いため、リクルートスーツは無地を選びます。
・スーツの色
黒・濃紺・濃灰(チャコールグレー)が基本です。
黒の着用率が最も高く、8割以上です。
スーツを2着用意する場合は、黒と濃紺でも良いでしょう。
1着だけ用意する場合は黒無地が無難です。
リモート面接も増えたため、スーツの着用回数は減っています。
就活だけでなく入社後の使いやすさも考えると、紺無地もおすすめです。
医療系、外資系は面接官に対しての印象は紺無地の方が無難ですが、周囲の人と違う事が不安の原因になるようであれば、黒無地で問題ありません。
・ジャケット
レディースジャケットは1つボタンのタイプも増えてきましたが、割合としては2つボタンが若干多くなります。
日本人の体型にあっている2ボタンが、着用時のきちんと感もありおすすめです。
胸とウエストの落差が大きい場合は、前ボタンを中心に出る大きなシワに注意しましょう。
スーツによって前ボタンの位置が違うため、胸が気になる方は前ボタンが低い位置にあるスーツを選ぶと安心です。
胸の下でウエストよりも少し上に一つ目のボタンがあると、ウエストラインが美しく見えます。
女性は前ボタンの位置と体型の相性が良いスーツを選ぶようにしましょう。
・スカート
タイトスカートが正式になります。
Aラインやフレアースカートなどは避けます。
・パンツ
ストレートかセミフレア程度のデザインが正式な場面にふさわしくなります。
裾に向かって細くなるテーパードパンツは避けましょう。
・着こなし
レディーススーツには、アンボタンマナーがありません。
前ボタンは全て留めます。
メンズスーツは袖口にシャツを出しますが、レディーススーツは袖にブラウスを出さないようにします。
パンプスはヒールが3㎝から5㎝を選びます。
低すぎても失礼になるため注意します。
スーツとリクルートスーツの違い
→生地の主な違い
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スーツとリクルートスーツに使われる生地の違いについて解説します。
基本的には、リクルートスーツもビジネススーツの一種であり、大きな差はありません。
販売する企業のコンセプトで、実用性を高めるために化学繊維を多くして洗えるようにしたり、面接の第一印象を優先して高級感のあるウールの割合を増やしたりします。
一般的に用途が就活に限定されるスーツであるため、ポリエステル100%の安価なタイプも存在します。
しかし、スーツには形状を維持するための大量のパーツが必要で、複雑な構成であるため、価格が安価になるほどシルエットが影響を受けます。
コストダウンするための直線的な縫製ラインは、体にフィットせずウエストの絞りは少なくなります。
全体的には、ボックスシルエットに近くなり、襟のロールは省略され平面的にプレスされている場合もあります。
スーツ選びのポイントは、スーツに求める価値が、見た目の印象なのか使いやすさなのか、それとも予算が優先されるのかを決めることから始まります。
就活は、入社を決める大切な場面です。
予算としては2万円から3万円を目安にしましょう。
市場の2万円以下の安価なスーツの場合、本来のスーツの縫製は難しくなるため、シルエットで周囲の人との違いが分かりやすくなる傾向があります。
スーツの生地とリクルートスーツの生地
では、具体的にビジネススーツとリクルートスーツは何が違うのでしょうか、使用される生地の色柄、素材についてご紹介します。
・光沢
ビジネス・・・ビジネスでは淡い光沢は高級感の目安です。海外の老舗生地メーカーの高級ウールが持つ光沢は独特で、ポリエステルの光沢とは別物です。ビジネススーツでは場面に応じて、光沢の度合いを調節します。
リクルート・・・就活で光沢のある生地はNGです。面接試験では極力、華美な印象になる生地を避けましょう。
・柄
ビジネス・・・ビジネスでは、業種によって柄の許容範囲が異なります。無地、シャドーストライプなどの織柄、ピンストライプまでの淡い柄が、全業種共通で無難な柄になります。
リクルート・・・面接では無地が基本です。柄物はカジュアルになり、面接官に対して失礼になります。
・素材
ビジネス・・・ビジネススーツではウールが人気です。シルエットが美しく、快適な着心地と高級感を両立できる素材です。
リクルート・・・面接での第一印象が良いのもウールです。ウールの生地が持つハリやコシで立体感を表現できるため、体にフィットするシルエットになります。
着用回数が多くなりそうな場合は、ポリエステルを混紡したシワになりにくいタイプもおすすめです。
ウールが50%以上入っていれば、シワの回復力も強くメンテナンスも楽になります。
→色の違い
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スーツとリクルートスーツの色の違いを解説します。
スーツカラーの基本は4色です。
ざっと一覧してその特徴を知っておくだけでもスーツ選びの目安になります。
1.黒
ビジネス・・・ビジネスでは黒無地が冠婚葬祭を想起させるため、避ける傾向があります。
これは、医療系に限らず、全業種で多少の差はありますが共通です。
一方、柄物のブラックスーツは人気が高く、シャドーストライプやピンストライプなどは幅広い世代で着用されています。
近年、カジュアルな着こなしを好むオフィスカジュアルでは、黒無地が見直されてきており、クルーネックシャツやハイネックニットと合わせて着用されるようになりました。
リクルート・・・黒無地は白シャツとのメリハリがあり、シャープな印象です。スーツとシャツがモノトーンであるため、ネクタイのカラーでイメージを変えられる点も便利です。
2.濃紺
ビジネス・・・信頼感がアップする紺はビジネスで最も活躍する色です。業種や場面に応じて、ブルーに近い紺から黒に近い濃紺まで、実に多彩な濃度のカラーで着用されています。
リクルート・・・紺のスーツは正式な印象です。周囲の人に合わせるという選び方ではなく、面接にふさわしい色として紺を選ぶというのも選択肢の一つと言えます。
紺には誠実さ、清潔感、爽やかさなど、プラスのイメージが多いためおすすめです。
3.濃灰(チャコールグレー)
ビジネス・・・知的で上品なカラーです。落ち着いた雰囲気で、リラックスして商談に臨みたい場合におすすめです。
グレーは対話しやすい雰囲気もあるため、営業職などで色のイメージを活用することも可能です。
リクルート・・・現在は少数派のチャコールグレーですが、黒よりも柔らかな印象になります。
4.ブラウン
ビジネス・・・ブラウンのスーツは、包容力のある大人の雰囲気が特徴です。若干カジュアル寄りになるため場面を選びます。
オフィスカジュアルでは、手軽にカジュアル感を演出できるため人気のカラーです。
リクルート・・・ブラウンは就職試験と言う場面では、カジュアル寄りのカラーであるため着用を避けます。
リクルートスーツの就活以外での着用シーン
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就活が終わったらリクルートスーツは着用できる場面が無いのでしょうか?
以前よりもリモート面接が増え、スーツ着用の機会や移動が減った結果、リクルートスーツが傷みにくくなりました。
まだ使えるリクルートスーツが使える場面をご紹介します。
リクルートスーツが利用できる場面
・結婚式・・・スーツに少しでも着用感が出てしまっている場合は、お祝い事に日常使いのスーツは失礼になるため避けましょう。
スーツがあまり傷んでいない場合は、結婚式などで着用することが可能です。
ただし、ダークスーツ(濃紺・濃灰などダークカラーのスーツ)として着用しましょう。
親族の結婚式や友人代表の挨拶があるなど、役割がある場合はブラックスーツ(礼服)が正式です。
色の濃度も違うため、ブラックスーツの代用としては着用出来ないことに注意しましょう。
・通夜・・・本来通夜はダークスーツがマナーであったため、黒無地スーツも着用できます。
しかし、近年通夜も斎場が増え、本葬と通夜の両日をブラックスーツ(喪服)で参列するケースが増えてきました。
会社関係の通夜の場合は、ブラックスーツ(喪服)が無難です。
黒無地のスーツは略喪服に分類されます。
ブラックスーツは準喪服の扱いとする傾向にあります。
つまり、準喪服がふさわしい場所に黒無地のスーツ(略喪服)で参列することは失礼であり、周囲の方を不快にする可能性もあるため避けます。
・入社一年目・・・入社後一年ほどは、リクルートスーツの着用が許容されています。
スーツの着回しに最低3着は必要になるため、スーツを買いそろえるまでは、リクルートスーツもローテーションに組み込んでしまいましょう。
ビジネスで黒無地は基本的に着用しないため、2年目以降は着用を避けます。
お仕事を探している方はこちらもご参考ください。
>> 転職求人・バイト探しメディア「メルズジョブ」
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リクルートスーツとは?就職活動に向けた選び方と着こなし方を解説 – オーダースーツSADA
就職活動でリクルートスーツを着るときは、採用担当者に好印象を与えるためにも、正しい選び方や着こなしのマナーを知っておく必要があります。この記事では、リクルートスーツを着こなすときのポイントやビジネススーツとの違いなどを紹介しています。
初めてビジネススーツを購入する際に気をつけたいポイント
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入社後にビジネススーツを購入する場合は、社風や周囲の人の着こなし、服装規定をチェックしておきましょう。
・色
入社一年目は紺系が必ず1着は必要です。無地と薄い柄物から選びましょう。
社内的に問題なければ、ブラックの織柄かピンストライプを加えます。
チャコールグレーも色合わせが簡単なため、コーディネートが不安な場合はおすすめです。
・柄
無地、シャドーストライプと呼ばれる織柄、針の先で点を描いたような細いピンストライプまでが、柄としてはおすすめです。
オルタネイトストライプや、ペンシルストライプなど、柄が目立つものは1年目では避けましょう。
・スタイル
20代前半では、シャープでかっちりと見えるブリティッシュスタイルが人気です。
スポーツや筋トレなどでがっちりとした体型の場合はイタリアンスタイルのシルエットが美しく出ます。
近年スーツのサイズ感はタイトから標準へシフトし、パンツラインもタック入りが注目されるようになりました。
オフィスカジュアルでは、着丈は短めで若干余裕があるサイズ感が主流となりつつあります。
一年目では、社内と取引先の着こなしの雰囲気をよく観察しましょう。
過度なトレンドを取り込んだ着こなしは、スーツの格式がカジュアルダウンしてしまうため、失礼になります。
ビジネスとしての基本マナーを守り、ほどよくトレンドカラーなどをコーディネートに取り入れましょう。
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サラリーマンは知っておきたいスーツの着こなしと影響力。スーツは顔である理由と重要性
スーツは多くのサラリーマンたちにとってマストアイテムの一つです。着こなし次第で印象が大きく変わるため、ビジネスチャンスにもつながります。良くない印象を避けるためにも、スーツについての理解を深めることが大切です。
オーダースーツ専門店「オーダースーツSADA」とは?
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オーダースーツSADAでは、お手頃な価格でフルオーダーを楽しむことが可能です。
市場では、既製服やパターンが決まっているパターンオーダー、当社のようなフルオーダーが3万円前後の価格帯に集中しています。
もし、店舗選びに迷った時は、情報を比較してスーツの縫製にこだわってみてください。
スーツは、採寸で体の特徴を把握し、袖丈、着丈、裾丈を合わせて作る仕立服が原点です。
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ぜひ、快適で安心感のあるフルオーダーをお試しください。