インターンシップの服装に指定なしが多いのはナゼ?失敗しない服装の選び方をマスターしよう
近年、インターンシップを実施する企業が増えています。学生も夏期休暇や春期休暇を利用して、半日から数日のインターンシップへ参加するケースが多く見られます。就職活動の初期に行われる夏期のインターンシップは、まだ就活の雰囲気が掴めず、服装に悩むことも多いのではないでしょうか?今回は、インターンシップで明確な指定がない場合にどのような服装を選ぶべきかについて解説します。インターンシップの服装は、企業から特に指定がないケースと、私服や動きやすい服装、ビジカジなど指定されるケースが存在します。インターンシップに何を着たらいいのかと悩む前に、なぜ指定がないのか、なぜ指定があるのかを考える必要があります。この服装に関する対応は、2022年6月にインターンシップのルールが一部改正されたことによって重要度が増しています。このルールの改正で、服装も選考に影響する可能性が出てきました。企業が服装を指定しない理由、私服を指定する意図を考えてみましょう。周囲の人が着ているから自分も着るという理由ではなく、TPOを意識し、シーンにふさわしい服装を選べることが重要になります。今回の記事では、インターンシップの服装の選び方をメインに解説しますが、入社後も役立つ着こなしの知識となっています。服装に迷ったときに活用してみてください。
インターンの服装が指定なしは多い?
企業がインターンシップの服装を指定しないケースが増えています。
理由としては、ビジネスシーンの服装がカジュアル化しており、通常業務でスーツを着用しない企業が増えたことが挙げられます。
これまでのスーツスタイルから、男性はジャケットパンツスタイルへ移行し、女性は襟付きブラウスからカットソーやソフトブラウスなどリラックス感のある着こなしに変化しました。
そのため企業はインターンシップに参加する学生にも、実際の業務に近い、「ビジネスカジュアル」や「オフィスカジュアル」と呼ばれる服装の着用を許容しています。
しかし、2022年6月にインターンシップの一部改正が発表されました。
この変更によって、インターンシップの服装が、採用に影響する可能性が考えられます。
なぜインターンの服装の指定がないのか
インターンシップの服装指定がない理由
これまでのインターンシップの服装は、ビジネスシーンの服装の変化による影響を受けていました。
また、動きやすさなどの実用的な面と、スーツよりもリラックスできることを重視した、企業側の学生に対する配慮もありました。
このようなインターンシップの状況が、2022年の6月に発表された規程の一部改正で影響を受けるのでは、と考えられています。
インターンシップの改正内容
2022年6月13日の一部改正の内容でポイントとなるのは情報活用の範囲です。
文部科学省、厚生労働省、経済産業省が合同で発表した今回の改正では、要件を満たしたインターンシップの場合、得られた学生の情報を採用活動に使用することが可能になりました。この改正は25卒生から対象になります。※
出典:文部科学省、厚生労働省、経済産業省「インターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る取組の推進に当たっての基本的考え方」2022年6月13日
服装を指定しないことで得られる情報とは
インターンシップの服装を指定しないことで企業が得られる情報は、面接では読み取りにくい学生の個性や、実際の職場での雰囲気です。
入社後は、業務に適した服装を個人で判断し、マナーやTPO(時、場所、場面)を意識した着こなしが常に求められます。
指示がなくても、ビジネスの場にふさわしい着こなしができるかどうかは、採用基準の基礎的な部分でチェックされる可能性が高いといえます。
入社後に顧客や他社を訪問する場合は、身だしなみや着こなしのイメージが、そのまま企業イメージに繋がります。
社員の服装は、会社の顔として相手を印象付けるポイントです。
第一印象を後から覆すことは困難なため、TPOにふさわしい服装の選び方を身につけておくことが大切です。
インターンの服装の指定がない場合どのような服装をするべきか
指定がなければスーツ
指定がない場合はスーツが基本です。
インターンシップの服装は、業界や業種、社風によって若干変わります。
ヘアメイクやファッション性が重視される業界ではカジュアル寄りに、金融系など資産を預る業種のインターンシップではスーツが多いなどの傾向があります。
事前に前年のインターンシップの様子などを調べておくと安心です。
企業のインターンシップに関する情報が少なく、指定もない場合は、就活用スーツで参加し社風を確認してみましょう。
周囲の人がカジュアルで、自分だけがスーツだったとしても失礼にはなりませんが、周囲の人がスーツで自分だけカジュアルになった場合は失礼になるためです。
ビジネスカジュアルとは
インターンシップでビジネスカジュアルが指定されている場合は、ジャケットパンツスタイルが基準になります。ビジカジスタイルとも呼ばれます。
スーツよりも少しカジュアルダウンした着こなしです。
ボタンダウンシャツでノーネクタイ、ウール系パンツが基本になります。
クールビズ指定の場合は、ジャケットが不要になり、半袖の着用が可能になります。
夏のビジネスシーンでは、半袖シャツの下に汗ジミや透けを防止するインナーを着用することがマナーです。
忘れずにビジネス用インナーを着用しましょう。
ビジネス用インナーはVネックの半袖で、白やベージュが定番です。
オフィスカジュアルとは
インターンシップで私服が指定されている場合は、オフィスカジュアルを目安に服装を選びます。
オフィスカジュアルはビジネスカジュアルよりも、私服に近いカジュアルな着こなしです。
しかし、休日に着用する私服とは異なり、ビジネスシーンにふさわしいデザインを選ぶ必要があります。
ジャケットやパンツはネイビー、ブラック、グレーの無地か無地見えする薄い柄から選びます。
コットン系のチノパンウールやポリエステル混紡素材のパンツ、最近人気のある無地のダークカラーのセットアップも着用できます。
メンテナンスは、シワ回復機能があるウール系生地が便利です。
インナーは襟付きで、白やパステルカラーなどがおすすめです。
ダークカラーのインナーはカジュアル寄りの着こなしになるため避けます。
動きやすい服装とは
インターンシップのスケジュールによっては、動きやすい服装が指定されます。
スーツのジャケットは腕を前に出す動作や腕を上げる動作に弱く、作業に向きません。
パンツも大きな動きがある場合、膝や腰、ヒップ部分の生地に負担がかかります。
そのため動きやすい服装を指定された場合は、ビズポロやチノパンがおすすめです。
ビズポロは、ビジネス用の無地のポロシャツで、襟が高くかっちりとした印象です。
ストレッチ性が高いため動きやすくなります。
チノパンは素材がコットンのため耐久性があり、大きい動作でも生地が破れる心配がありません。
ウールやポリエステル素材のパンツを着用する場合は、ストレッチ性が高いポリウレタンが混紡されている生地がおすすめです。
インターンシップについては「UT-Board」もご参考ください。
男性のインターンの服装指定なしでおすすめの服装
インターンシップで指定がない場合、おすすめの服装はスーツです。
スーツ以外の指定がある場合は、ジャケットパンツスタイルやクールビズスタイルが候補になります。
面接でも使える無地のスーツ
就活用の無地のスーツは、服装指定がないインターンシップから最終面接まで使用できます。
色は、黒や濃紺が定番です。
大半の学生が黒無地を用意します。
しかし、黒無地のスーツは喪服のようにみえることから、実際のビジネスシーンでは着用を避ける企業が多く、入社後に使える機会は研修程度に限られます。
研修後にビジネススーツへ買い替える学生も多く、近年は入社後も着用しやすい紺無地を用意するケースも増えてきました。
スーツのデザインは、前ボタンが2つのタイプが主流です。
前ボタンは上のボタンのみ使用し、下のボタンは常に開けたままにする、アンボタンマナーを守りましょう。
既製服を使用する場合は、サイズ感で印象が変わります。
袖丈や裾丈は、体型に合わせて調整しましょう。
シャツは白無地、ネクタイはネイビーやエンジのストライプが定番です。
ジャケットパンツスタイル
インターンシップでビジカジ指定や服装自由など、スーツ以外の指定がある場合は、かっちりとした印象になるジャケットパンツスタイルがおすすめです。
ジャケットパンツスタイルは、紺無地のジャケットと、ダークグレーからミディアムグレーの無地のパンツが定番です。
無地は堅めな雰囲気、生地の柄が目立つほどカジュアルな印象になります。
ジャケットやパンツの色は、ネイビー、チャコールグレーが基本となり、ミディアムグレー、ベージュやライトグレーなど、色が明るくなるほどカジュアルになります。
ワイシャツは襟先にボタンのあるボタンダウンシャツが基本です。
ノータイになるため第一ボタンを開けて着用します。
ワイシャツの色は、白が堅め、淡色、濃色の順でカジュアルになります。
状況に合わせて色合いを調整しましょう。
ジャケットパンツスタイルは、素材で雰囲気を変えることが可能です。
素材はウール系の生地がかっちりとした印象になり、コットン素材はカジュアル感が強くなります。
インターンシップでは、インナーの色は明るめ、ジャケットやパンツの色は暗めがおすすめです。
業種によっては、ジャケットのインナーにTシャツを着用するケースもありますが、その場合はビジネス用として販売されている、無地の首回りが狭いクルーネックを使用しましょう。
VネックのTシャツはカジュアル感が強いため避けます。
クールビズスタイル
クールビズは、ノージャケットノーネクタイが基本です。
白か白に近い明るい色の半袖ワイシャツや台襟付き半袖ポロシャツ(ビジネス用ポロシャツ)に、ダークカラーのパンツを合わせます。
インターンシップでは、就活スーツのパンツを代用する事も可能ですが、パンツだけ使用を継続していると、後日スーツとして着用する際に劣化が目立つ場合があります。
インターンシップの日数が多い場合は、専用のパンツを単品で購入しましょう。
女性のインターンの服装指定なしでおすすめの服装
インターンシップで指定がない場合、おすすめの服装はスーツです。
スーツ以外の指定では、ジャケットパンツスタイル、クールビズスタイルが候補になります。
面接でも使える無地のスーツ
インターンシップで指定がない場合、就活用の黒や濃紺の無地のスーツスタイルが無難です。
女性の場合は、2つボタンジャケットにタイトスカートの組み合わせと、2つボタンジャケットにパンツの組み合わせが定番です。
女性は前ボタンを全て留めて着用します。
ブラウスは白無地を合わせます。
既製服を購入する場合は、印象に影響する袖丈やスカート丈、パンツの裾丈を適正な長さに調整しましょう。
ジャケットパンツスタイル
インターンシップで、私服や服装自由の指定があった場合には、ビジネスカジュアルを目安に服装を選びます。
スーツよりもカジュアル寄りで、休日の私服よりもビジネスにふさわしい服装です。
インナーは白や白に近い明るめのパステルカラーで襟付きがおすすめです。
社風によっては、襟なしのカットソーやソフトブラウスが着用できます。
デザインは肌の露出が少ない、首周りが狭いものがおすすめです。
ジャケットやボトムは、黒や濃紺、チャコールグレーなどダークカラーがかっちりとした印象になります。
ミディアムグレーや明るめのネイビーなど、ジャケットやボトムが明るい色になるほど、カジュアル寄りの着こなしになります。
逆に、インナーは白からダークカラーに近づくほど、カジュアルになります。
パンツは、裾の長さが踵付近になるストレートパンツが正式な印象、裾の長さが足首程度のテーパードパンツやワイドパンツはカジュアル寄りです。
ワンピースやロングスカートも着用できますが、インターンシップの内容によっては、動きにくくなるため避けた方が無難です。
膝が出るミニスカートは避けましょう。
インターンの服装指定なしだが避けた方がいいNGな服装
肌の露出を避ける
ビジネスシーンでは、肌の露出が多い衣服はNGとされます。
女性の場合は、胸元が大きく開いたカットソー、透ける素材、膝上丈のスカートなどを避けましょう。
男性の場合は、ハーフパンツやダメージジーンズなどを避けます。
カジュアルな素材を避ける
革素材、デニム素材、光沢のあるスポーティな素材の衣服は、ビジネスシーンではNGとなります。
柄物を避ける
ロゴ入りTシャツやプリント柄など、派手な柄物を避けます。
ビジネスでは、細かいドットや少し離れて見ると無地に見えるマイクロチェックや千鳥格子(ハウンドトゥース)などは許容されます。すべてのアイテムが無地でも問題ありません。
カジュアルな靴を避ける
スニーカーやサンダルなどは避けましょう。
ビジカジ用スニーカーなどもありますが、インターンシップでは革靴が無難です。
男性は黒か茶の紐靴、女性は黒のパンプスが定番です。
まとめ
現在スーツの着こなしは、体型に合った標準サイズが主流です。
肩幅から胸回り、ウエスト、腰回り、袖丈、太腿、裾丈など、個人の体のサイズにフィットしたスーツは印象が良く、スタイルもスッキリとして見えます。
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今回は、インターンシップで指定がない場合の服装について解説しました。インターンシップで企業から指定がない場合は、基本的にスーツが無難となります。インターンシップは、今後選考情報として活用される可能性が出てきたため、TPO(時と場所と場面)を意識した着こなしを選択する知識が重要になります。この着こなしの判断基準は、入社後も重要になるため把握しておきましょう。かっちりとした着こなしが必要な場合は、上下が同じ生地で仕立てられたダークカラーのスーツが最適です。インナーは白や明るい色を合わせます。スーツほど堅くない着こなしでも許容される場合は、ダークカラーのジャケットスタイルが候補になります。インナーはスーツ同様に白系の襟付きシャツが比較的堅め、襟のないインナーやインナーの色が暗くなるほどカジュアル寄りになります。私服に近いオフィスカジュアルでは、Tシャツなども実際の企業では着用されていますが、インターンシップでは襟付きが無難です。もし、Tシャツの着用も許容されるようであれば、ビジネス用の首回りが狭いタイプの無地を合わせましょう。着こなしに迷う場合は、堅めな着こなしを選んでおく方がリスクが少なくなります。服装は合う人に対して敬意のある着こなしかどうかがポイントといえます。