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クールビズスタイルとオーダーシャツを理解して、夏を楽しもう!

地球温暖化など環境問題が注目されたことにより、2005年から開始されたクールビズも夏の定番になりました。クールビズでは、環境省がスーツスタイルよりも軽装で涼しい着こなしを推奨しており、夏でも室温28度以上を目安としています。しかし、「クールビズとは言っても、この着こなしでいいんだろうか?」「暑いけど、取引先との大事な商談があるからビジネスマナーも守りたい」「ノーネクタイの状態でもジャケットを着るのは問題ない?」など、コーディネートで悩まれている方も多いのではないでしょうか。スーツよりもラフなクールビズスタイルですが、ビジネスマナーが守られていない場合、マイナスなイメージを相手に与えてしまう可能性があります。ジャケットとパンツを別々の生地にした、いわゆるジャケットパンツスタイルも、近年着こなしが多様化しています。シャツ、ポロシャツ、Tシャツは、シーンに合わせたアイテムとコーディネートの使い分けがポイントです。アイテムにはカジュアル用とクールビズ用があり、その違いを知ることで、シーンに合わせたスタイルを楽しめます。この記事では、ビジネスシーンにふさわしく、夏を快適に過ごせるクールビズスタイルをテーマにしました。クールビズスタイルは、選ぶアイテムとコーディネート次第で、かっちりとしたスタイルからビジネスカジュアル、さらにリラックスしたオフィスカジュアルまで雰囲気を変えられます。ビジネスシーンは業種や部署によって着こなしに若干差があります。今回は、それらも含めクールビズコーディネートに役立つ、場面に合わせた着こなしの目安をご案内します。

ライフスタイルを快適に過ごす”クールビズ”をテーマにした夏の着こなしをご紹介していきます。 クールビズと一言で言っても、着こなし方やアイテムはたくさんの要素を持っています。 スーツ・ジャケット・オーダーシャツなどアイテムや素材・生地・デザインについて解説していきます。

地球温暖化・クールビズについて知ろう

地球温暖化

地球温暖化とは

世界は1990年代からの各10年間は、1850年以降のどの10年間よりも高温を記録しています。 人類が文化的に飛躍した産業革命以降の二酸化炭素の排出が主な原因と言われています。 産業革命以降、二酸化炭素濃度は増加し続けその増加率は産業革命以前と比べて、40%も上がりました。 気温の上昇による影響は海水面の上昇や農作物への影響など世界的な問題となっています。 (引用:https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/ondanka/)

クールビズの始まり

クールビズの始まりは意外と早く、そのはしりは1979年に提唱された「省エネルック」と言われる取り組みから始められたと言われています。 「省エネルック」とは、1979年第二次オイルショックを受けて、省エネのために提唱された夏用の紳士服のことです。 しかし、当時は見た目への配慮が欠けていて定着はしませんでした。 その後時代は流れ小泉政権下で「クールビズ」が始まった2005年から徐々に定着していき、現在では多くの企業で取り入れられています。

クールビズとは

環境省が提唱する環境対策により生まれた言葉です。温室効果ガス削減のために、冷房使用時の室温を28℃に設定しても、快適に過ごせるよう軽装にしたり、そのような取り組みを促すライフスタイルのことを言います。 (引用:https://ondankataisaku.env.go.jp/) すっかり定着したクールビズですが、毎年この時期になると「クールビズとは言っても、この着こなしでいいんだろうか?」、「暑いけど、取引先との大事な商談があるからきっちりとした服装で行きたい」など色々な悩みをお抱えの方も多いと思います。 今回はそんなクールビズの着こなし、スタイルについてご紹介したいと思います。

クールビズアイテムおすすめポイントと着こなし・スタイル

スーツ姿の男性
夏のクールビズを快適に過ごすためのアイテムの知識やポイントをご紹介いたします。

スーツ・ジャケットについて

ノーネクタイ・ノージャケットが基本のクールビズでもジャケットを着てはいけないという決まりはありません。 まずは、スーツ・ジャケットの基本的な知識を押さえておきましょう スーツは既製品だろうと、オーダースーツであろうと大きく3つに分類されます。
・春夏スーツ 素材は通気性の良いもので、仕立ても春夏の季節に適したスーツ
・秋冬スーツ 素材は保温性が高く、仕立ても秋冬の季節に適したスーツ
・オールシーズンスーツ 春夏・秋冬ほど季節感や通気性・保温性はないが、通年通してそれなりに快適に過ごせるスーツ
年間を通して同じスーツを使用される方も多いかもしれませんが、日本は四季が分かれていて寒暖差も激しいので、季節に適したスーツを着用することをお勧めします。 仕事のカジュアル化も進み、職業・職場によって服装も多様化されていますが、毎日スーツで勤務される方は ・夏用スーツ1~2着 ・秋冬用スーツ1~2着 ・オールシーズンスーツ2~3着 を揃えて着回しすると、快適で清潔なスーツで勤務することができるでしょう。

素材

夏用の素材は通気性が良く、軽い素材を使い着心地や見た目も涼やかな素材がおすすめになります。 ・リネン 夏用素地の代表格。肌触りがサラッとしていて通気性も抜群! 注意点としてはシワになりやすいので、化学繊維と混紡のものを選ぶとシワがつきにくくおすすめです。 ・コットン 保湿性に優れていて、肌触りが良い素材。生地の作り方によって様々な季節で使えますが、夏素材としてのイメージが強く商品展開も多い為、選択肢のが豊富なこともおすすめのポイント。 リネンと同じくシワがつきやすいので、ビジネス用として使う場合はケアが重要な素材になります。 ・モヘア アンゴラ地方に生息するヤギの毛が原材料のモヘア。耐久性が高く、光沢がありながらも、通気性に優れ、夏用のビジネススーツにはぴったりの素材。

生地

生地も様々な種類の作り方・織り方があり、夏用の生地は素材と同じように通気性が良く、軽くて肌感がさらりとしたものがおすすめです。 ・トロピカル スーツ生地の代表的な織り方である平織の夏生地になります。一般的に通気性が良く、薄地でハリがあります。 ・シアサッカー 「しじら織」とも言われる生地で、凹凸感があり肌との接地面積を減らしてくれます。サラリとした肌触りが特徴の夏素材の定番生地になります。 スーツ・ジャケット・パンツ等様々な夏アイテムに使用されます。 ・ホップサック 生地に使用する糸を強撚糸という硬めの糸を使いあえて粗めに織り上げたものになります。通気性がありつつシワになりにくいので様々なシーンでご利用いただけます。 ・ソラーロ 亜熱帯地域で紫外線から体を守るために開発され、紫外線を反射し玉虫色に輝く魅力的な生地 独特の光沢感が魅力で大人の雰囲気を演出してくれます。

夏用アイテムには明るく爽やかな色味がおすすめ 普段ネイビーやチェコールグレーなど落ち着いた色合いのアイテムを使用してる方も、鮮やかなブルーやライトグレーなど見た目から涼しい色を選ぶと季節感を演出することができます。 定番の色以外にもおすすめの色としては、 ・ベージュ ・カーキ などアースカラー系の淡い色合いのものを選んでみても良いかもしれませんね。

仕立て

夏用スーツ・ジャケットの仕立てで1番のポイントは裏地にあります。 ジャケットの裏地は摩擦や湿気から生地を保護してくれる役割があり、基本的には背中前面を覆う「総裏仕立て」が基本になるのですが、 夏場の高温多湿の環境では、背中から裾にかけて裏地がついていない「背抜き仕立て」がおすすめになります。 裏地が一部しかついていないので、ジャケット自体が軽くなり通気性も良くなります。

スタイル

夏を楽しむためのクールビズスタイル ノータイ・ノージャケット以外にも夏の着こなしは色々とあります。 今回は代表的な3つのスタイルをご紹介します。

ジャケパンスタイル

ノーネクタイの状態でもジャケットを着ることにより見栄えがよくきっちりとした印象になりますよね。 しかし通年物のスーツで、ただネクタイを外しただけたと逆にだらしない印象を与えかねません。 そこで、上下のジャケットとパンツを別々の生地にしたいわゆるジャケパンスタイルがクールビズではオススメです。 本来共地生地の上下にアクセントカラーとしてネクタイを使うのがスーツファッションの基本になりますが、 上下の生地を変えることによりワイシャツをアクセントカラーとして扱うので、コーディネートもしやすいです。 ジャケパンスタイルの基本はネイビージャケットにグレーパンツを合わせたいわゆる「アメトラ」スタイルがコーディネートしやすくおすすめになります。 ネイビージャケットを軽く通気性の良いものにすれば、見た目きっちりで涼しく過ごすことができます。 ジャケットはリネンなどの夏素材で明るい色の生地を使い夏らしいコーディネートをするのもおすすめです。 夏のコーディネートは普段より色の彩度が明るいものを選択すると一気に季節感を出せて、夏を楽しめます。

ベストスタイル

3ピーススーツのジャケットを着ずに上半身ワイシャツ・ベストのスタイル。 ノージャケットで動きやすく、お腹周りのワイシャツが出てきてもベストが隠してくれるのできっちりとした印象を演出することができます。 クラシックで大人な印象を演出できるので、まだ試したことのない方にもオススメです。 春夏物ののスーツをオーダーするときは、3ピーススーツでオーダーしておくとクールビズの時期はジャケットを脱いで涼やかに、 季節の変わり目で体温調節の難しい秋は、3ピーススーツとして使えば快適に過ごせるので、オススメです。 共地のパンツとベストでまとめるのもいいですが、ベストだけ別売のものやオーダーするとコーディネートの幅も広がりますね。 夏のベストでしたら、シアサッカー生地で明るい色のものを選択すると夏らしいコーディネートが楽しめます。

ワイシャツスタイル

ノーネクタイ・ノージャケットのクールビズ時期では一番よくみられるスタイルになります。 何と言っても涼しいので、結局このスタイルを選択される方が多くなってしまいますね。 しかし、ジャケパンスタイル・ベストスタイルでも少し触れましたが上半身がワイシャツのみですとどうしてもだらしない印象になってしまいます。 なので、ワイシャツのみでもだらしなく見えない夏用のワイシャツはどんなものを選べば良いかオーダーシャツを頼む時のポイントと合わせて次の段落でみてみましょう

夏に役立つオーダーシャツの頼み方

ワイシャツと一言で言っても色々な要素があり、デザイン・生地の違いで印象はガラリと変わります。 夏用のオーダーシャツに必要なポイントを一つ一つ見ていきましょう。

襟の形

クールビズ用のワイシャツで大事なのは、ノーネクタイでも襟がだらんと広がらずに首元をスッキリ見せてくれるデザインにする必要があります。 おすすめの襟の形としては、 ・ボタンダウン 元々はポロという競技中に襟がひらひらしないようにボタンを止めたことが発祥のカジュアルなワイシャツ クールビスといえば、ボタンダウンという方が一番多いかもしれませんね。 襟先をボタンで止めることにより、ノーネクタイでも首元を綺麗に見せてくれます。 ・ホリゾンタル(カッタウェイ) ボタンダウンと比べると着用してる人が少ないホリゾンタルカラー 襟の開きが180度以上開いているため、襟が下へたれずに胸元が開いた状態になります。 首回りが太く、男性的で力強い印象と大人らしいシックな雰囲気を演出することができます。 ボタンダウンよりも華やかでフォーマルシーンでも着られます。

素材・色・デザイン

素材は上記のおすすめポイントでも書きましたが、リネンなどの通気性の良い夏素材やシアサッカーの様に肌触りの良いものを選びましょう 色は基本の白はもちろんのこと、涼しげなサックスブルーがおすすめです。清涼感があり爽やかな印象を相手に与えてくれます。 デザインも、上半身がワイシャツだとどうしても物足りない印象になってしまいがちなので、スタイリッシュなストライプや襟・袖部分だけ白色のクレリックカラーにするとノーネクタイでも誠実な印象を与えてくれます。

シルエット

ノーネクタイ・ノージャケットのワイシャツスタイルにおいてワイシャツのサイズ感が印象を全て決めると言っても過言ではありません。 ワイシャツはブランドによって様々なシルエットが出ているため自分の体型にマッチしたアイテムを探すのが大変です。 体のラインがはっきりと出る季節だたらこそ、体型に合わせて作れるオーダーでサイズ感に拘りましょう。 ジャケットを着ていないので、お腹周りからワイシャツがはみ出にくい様にシルエットはゆとりを少なく細身にするのがおすすめになります。 より体を立体的に見せたい場合は背中に絞りを入れるためダーツを入れるとより体のラインを綺麗に見せることができます。

オーダースーツSADAとは

ここまでクールビズのスタイルとオーダーワイシャツについて解説しました。 暑く軽装になる夏だからこそ、身に着けるアイテムにはこだわりを持ってみてはいかがですか。 オーダースーツSADAでは、低価格でこだわりのスーツ・ジャケット・オーダーシャツを作ることができます。 既成のア

地球温暖化・クールビズについて知ろう

地球儀

地球温暖化とは

世界は1990年代からの各10年間は、1850年以降のどの10年間よりも高温を記録しています。 人類が文化的に飛躍した産業革命以降の二酸化炭素の排出が主な原因と言われています。 産業革命以降、二酸化炭素濃度は増加し続けその増加率は産業革命以前と比べて、40%も上がりました。 気温の上昇による影響は海水面の上昇や農作物への影響など世界的な問題となっています。 (引用:https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/ondanka/)

クールビズの始まり

クールビズの始まりは意外と早く、そのはしりは1979年に提唱された「省エネルック」と言われる取り組みから始められたと言われています。 「省エネルック」とは、1979年第二次オイルショックを受けて、省エネのために提唱された夏用の紳士服のことです。 しかし、当時は見た目への配慮が欠けていて定着はしませんでした。 その後時代は流れ小泉政権下で「クールビズ」が始まった2005年から徐々に定着していき、現在では多くの企業で取り入れられています。

クールビズとは

環境省が提唱する環境対策により生まれた言葉です。温室効果ガス削減のために、冷房使用時の室温を28℃に設定しても、快適に過ごせるよう軽装にしたり、そのような取り組みを促すライフスタイルのことを言います。 (引用:https://ondankataisaku.env.go.jp/) すっかり定着したクールビズですが、毎年この時期になると「クールビズとは言っても、この着こなしでいいんだろうか?」、「暑いけど、取引先との大事な商談があるからきっちりとした服装で行きたい」など色々な悩みをお抱えの方も多いと思います。 今回は、そんなクールビズの着こなし、スタイルについてご紹介したいと思います。

クールビズアイテムとおすすめのスタイル

スーツスタイル
夏のクールビズを快適に過ごすためのアイテムの知識や着こなしスタイルのポイントをご紹介いたします。

スーツ・ジャケットについて

ノーネクタイ・ノージャケットが基本のクールビズでもジャケットを着てはいけないという決まりはありません。 まずは、スーツ・ジャケットの基本的な知識を押さえておきましょう。 スーツは大きく3つに分類されます。

春夏スーツ

表生地の素材は通気性が良く薄いもので、仕立ても春夏の季節に適したスーツです。 背中部分の裏地が約半分の背抜きという仕立てが主流です。 盛夏用のスーツは、裏地を大きく減らして通気性を確保しています。

秋冬スーツ

表生地の素材は保温性が高く厚みがあり、仕立ても秋冬の季節に適したスーツです。 裏地が内側全面に付けられている、総裏地が主流です。

オールシーズンスーツ

表生地は盛夏用ほど薄くなく、冬用ほど厚くない標準的な生地です。春や秋に着用して快適な厚さの生地を使用しており、冬はインナーで温度調節をします。気温が30度以上になる真夏は暑く感じるため、厳密には10ヶ月を着用の目安としています。 年間を通して夏のクールビズ以外は同じスーツを着用される方も多いかもしれませんが、日本は四季が分かれていて寒暖差も激しいので、各季節の気温に適したスーツを着用することで快適に過ごすことが可能です。 仕事のカジュアル化も進み、職業・職場によって服装も多様化していますが、毎日スーツで勤務される方は ・夏用スーツ1~2着 ・秋冬用スーツ1~2着 ・オールシーズンスーツ2~3着が目安です。同じスーツの連続着用を避け、ローテーションで着回すことでスーツ自体も長持ちします。

素材

夏用の素材は通気性が良く、サラッとした肌触りで、軽い着心地が特徴です。

リネン

夏用素地の代表格です。肌触りがサラッとしていて通気性も抜群です。 注意点としてはシワになりやすいので、化学繊維と混紡のものを選ぶとシワがつきにくくおすすめです。

コットン

保湿性に優れていて、肌触りが良い素材です。生地の作り方によって様々な季節で使えますが、夏素材としてのイメージが強く商品展開も多い為、選択肢のが豊富なこともおすすめのポイントです。 リネンと同じくシワがつきやすいので、ビジネス用として使う場合はケアが重要な素材になります。

モヘア

アンゴラ地方に生息するヤギの毛が原材料のモヘアは、耐久性が高く光沢があり、通気性に優れ、夏用のビジネススーツにはぴったりの素材です。

生地

生地も様々な種類の素材や織り方があります。 夏用の生地は通気性が良く、軽量で肌へ接する面が少なくなるように織られた生地が涼しくおすすめです。

トロピカル

スーツ生地の代表的な織り方である平織の夏生地になります。一般的に通気性が良く、薄地でハリがあります。

シアサッカー

「しじら織」とも言われる生地で、凹凸感があり肌との接地面積を減らしてくれます。サラリとした肌触りが特徴の夏素材の定番生地になります。 スーツ・ジャケット・パンツ等様々な夏アイテムに使用されます。

ホップサック

生地に使用する糸を強撚糸という硬めの糸を使いあえて粗めに織り上げたものになります。通気性がありつつシワになりにくいので様々なシーンでご利用いただけます。

ソラーロ

亜熱帯地域で紫外線から体を守るために開発され、紫外線を反射し玉虫色に輝く魅力的な生地です。 独特の光沢感が魅力で大人の雰囲気を演出します。

夏用アイテムには明るく爽やかな色味がおすすめです。普段ネイビーやチェコールグレーなど落ち着いた色合いのアイテムを使用してる方も、鮮やかなブルーやライトグレーなど見た目から涼しい色を選ぶと季節感を演出することができます。 定番の色以外にもおすすめの色としては、ベージュ 、カーキ などアースカラー系の淡い色合いのものを選んでみても良いかもしれませんね。

仕立て

夏用スーツ・ジャケットの仕立てで1番のポイントは裏地にあります。 ジャケットの裏地は摩擦や湿気から生地を保護してくれる役割があり、基本的には背中全面を覆う「総裏仕立て」が基本になるのですが、 夏場の高温多湿の環境では、背中から裾にかけて裏地がついていない「背抜き仕立て」がおすすめになります。 裏地が一部しかついていないので、ジャケット自体が軽くなり通気性も良くなります。

スタイル

夏を楽しむためのクールビズスタイルにはノータイ・ノージャケット以外にも夏の着こなしは色々とあります。 代表的な3つのスタイルをご紹介します。

ジャケパンスタイル

ジャケットスタイル
ノーネクタイの状態でもジャケットを着ることにより見栄えがよくきっちりとした印象になりますよね。 しかし通年物のスーツで、ただネクタイを外しただけたと逆にだらしない印象を与えかねません。 そこで、上下のジャケットとパンツを別々の生地にした、いわゆるジャケパンスタイルがクールビズではオススメです。 本来共地生地の上下にアクセントカラーとしてネクタイを使うのがスーツファッションの基本になりますが、 上下の生地を変えることによりワイシャツをアクセントカラーとして扱うので、コーディネートもしやすいです。 ジャケパンスタイルの基本はネイビージャケットにグレーパンツを合わせたいわゆる「アメトラ」スタイルがコーディネートしやすくおすすめになります。 ネイビージャケットを軽く通気性の良いものにすれば、見た目きっちりで涼しく過ごすことができます。 ジャケットはリネンなどの夏素材で明るい色の生地を使い夏らしいコーディネートをするのもおすすめです。 夏のコーディネートは普段より色の彩度が明るいものを選択すると一気に季節感を出せて、夏を楽しめます。

ジャケパンの場面別コーディネート

ジャケパンスタイルは、いくつかの基本パターンがあるため、ビジネスシーンに合わせてコーディネート方法を変えるとスマートな印象になります。 ジャケパンスタイルのコーディネートが苦手な方は、無地のアイテムを中心に集めると着回し力が上がります。

1.安心のかっちりコーディネート

ジャケットパンツの基本コーディネートは、ネイビー系で無地のジャケットに襟付きシャツ、ミディアムグレーで無地か柄のパンツです。 ジャケットとパンツは、色の濃淡の差が強いほどカジュアルな着こなしとされます。 そのためネイビー無地のジャケットにミディアムグレーのパンツを合わせる定番スタイルは、色の濃度が近いため、失敗できない大切な場面にも最適なコーディネートになります。 ビジネスマナーが大切な場面では、ジャケットとパンツを無地系のダークカラーやミディアムカラーの中から選び、インナーは襟付きシャツで白など明るい色を合わせると安心です。 シャツのみのクールビズスタイルでは、ダークカラーのパンツに襟が崩れにくいボタンダウンシャツがおすすめです。 パンツの素材は、ウールが正式な印象になります。 ポリエステル100%やチノパンはカジュアルな印象になるため避けます。

2.社内業務はリラックスコーディネート

デスクワークなど社内業務が中心の場合は、比較的自由なコーディネートが可能です。 ジャケットは、ミディアムグレーや明るめのネイビーなども合わせやすいカラーです。 パンツはライトグレーやベージュのチノパンなども軽やかな印象になります。 インナーは通常のボタンダウンシャツやワイドカラーシャツだけでなく、ポロシャツも一般的になってきました。 ビジネス用のポロシャツは、台襟と呼ばれる襟の部分がワイシャツのように高くなっているタイプです。 ビジネスシーンで少しカジュアルダウンしたい場合には、台襟付きのポロシャツがおすすめです。

3.オフィスカジュアルでは新しい着こなしに注目

ビジネスシーンでの着こなしが、近年急速にカジュアル化しています。特に夏場のクールビズスタイルは、カジュアルスタイルに近い着こなしが目立ち始めました。 オフィスカジュアルと呼ばれる着こなしでは、ビジネスの基本色である、ブラック、ネイビー、グレー、ベージュを中心にコーディネートしますが、以前は避けられていたブラックやブラウンなども多用されるようになっています。 また、カジュアルなポリエステル素材で、丸みのある肩、自然なパンツラインなどラフなシルエットのセットアップなども人気です。 ジャケットとパンツは同素材で、インナーにクルーネックTシャツやスタンドカラーシャツを合わせます。 カジュアルな着こなしの場合は、台襟付きではないポロシャツも合わせられます。 シャツやポロシャツの裾を出すタックアウトも定番化しており、裾はジャケットの着丈と同じか、若干短いタイプを選びます。 クールビズスタイルをスマートに着こなすコツはサイズ感です。 着丈や首回りがスッキリと見える、体型に合ったアイテムを選ぶことが重要になります。 タックアウトする着丈はヒップが半分ほど見える長さが目安です。

ベストスタイル

ベストスタイル
3ピーススーツのジャケットを着ずに上半身ワイシャツ・ベストのスタイルです。 ノージャケットで動きやすく、お腹周りの体型カバー効果もあり、クラシックできっちりとした印象を演出することもできます。 大人な印象を演出できるので、まだ試したことのない方にもオススメです。 春夏物のスーツをオーダーするときは、3ピーススーツにしておくとクールビズの時期はジャケットを脱いで涼やかに、 季節の変わり目で体温調節の難しい秋は、3ピーススーツとして使えるため快適に過ごせます。 共地のパンツとベストでまとめるのもいいですが、ベストだけ別売のものや生地の違うオッドベストをオーダーするとコーディネートの幅も広がりますね。 夏のベストでしたら、シアサッカー生地で明るい色のものを選択すると夏らしいコーディネートが楽しめます。

ワイシャツスタイル

シャツスタイル
ノーネクタイ・ノージャケットのクールビズ時期では一番よくみられるスタイルになります。 何と言っても涼しいので、結局このスタイルを選択される方が多くなってしまいますね。 しかし、ジャケパンスタイル・ベストスタイルでも少し触れましたが上半身がワイシャツのみですと、どうしてもだらしない印象になってしまいます。 ワイシャツのみでもだらしなく見えない夏用のワイシャツは、襟型やサイズ感がポイントになります。

夏に役立つオーダーシャツの作り方

オーダーシャツ
ワイシャツと一言で言っても色々な要素があり、デザイン・生地の違いで印象はガラリと変わります。 夏用のシャツをオーダーする際のポイントを把握しておきましょう。

襟の形

クールビズ用のワイシャツで大事なのは、ノーネクタイでもがだらんと広がらずに首元をスッキリ見せてくれるデザインにする必要があります。

ボタンダウン

元々はポロという競技中に襟がひらひらしないようにボタンを止めたことが発祥のカジュアルなワイシャツ です。 クールビスといえば、ボタンダウンという方が一番多いかもしれませんね。 襟先をボタンで止めることにより、ノーネクタイでも首回りを綺麗に見せてくれます。

ワイドカラー

ワイドカラーは襟の開きが120度前後のタイプで、第一ボタンを外すと襟が綺麗に開くため クールビズにもおすすめです。

ホリゾンタル(カッタウェイ)

ボタンダウンと比べると着用してる人が少ないホリゾンタルカラーですが、襟の開きが180度以上開いているため、襟が下へたれずに胸元が開いた状態になります。 首回りが太く、男性的で力強い印象と大人らしいシックな雰囲気を演出することができます。 ボタンダウンよりも華やかでフォーマルシーンでも着用できます。

スタンドカラー

近年人気が急上昇しているシャツがスタンドカラーです。襟の折り返し部分が無いシンプルなシャツのため、カジュアル感が強くなります。 カジュアルな着こなしが許容される、オフィスカジュアルスタイルでのクールビズに向いています。 スタンドカラーは第一ボタンを留めて着用するため、首回りがスッキリとまとまります。 シャツのみでも見栄えが良く、ジャケットのインナーとしても便利なため、コーディネートの幅が広い点が特徴です。 気温がそれほど高くない初夏や秋口のクールビズスタイルに、胸元を留めるスタンドカラーをジャケットのインナーに合わせると季節感にもマッチします。 夏本番のクールビズでは、半袖のスタンドカラーをタックアウトでラフに着こなすのもおすすめです。着丈は短めの物を選びます。

素材・色・デザイン

素材は綿など吸湿性の高い素材や、扱いやすい綿とポリエステルの混紡素材などがおすすめです。 色は基本の白はもちろんのこと、涼しげなサックスブルーも定番です。清涼感があり爽やかな印象を相手に与えてくれます。 デザインも、上半身がワイシャツだとどうしても物足りない印象になってしまいがちなので、スタイリッシュなストライプや襟・袖部分だけ白色のクレリックカラーにするとノーネクタイでも誠実な印象を与えてくれます。

シルエット

ノーネクタイ・ノージャケットのシャツスタイルにおいてシャツのサイズ感が印象を決めると言っても過言ではありません。 シャツは肩幅や腕の長さ、胸回りとウエストの落差など、個人差が大きい部分にフィットさせる必要があるため、自分の体型にマッチしたアイテムを探すのは大変です。 体のラインがはっきりと出る季節だからこそ、体型に合わせて作れるオーダーシャツでサイズ感にこだわりましょう。 フィット感のある肩、胸からウエストに余分なもたつきのないシャツスタイルは、非常にシャープな印象になります。

汗ジミが目立ちにくいシャツは?

暑い夏は、汗ジミも気になるポイントです。 シャツ生地は非常に薄く、汗に濡れると生地の色が濃くなる傾向があります。 そのためライトグレーのシャツは濡れるとミディアムグレーに変色し目立ちます。 汗ジミが気になる場合は、無地のカラーシャツは避けた方が無難です。 汗ジミが目立ちにくいシャツは白です。 色が無い白は濡れても変色しにくく、汗ジミも目立ちにくくなります。 白に近いパステルカラーも同様に汗による変色が少ない色です。 柄物シャツの場合は、変色しにくい白に薄いストライプが入ったものや、ダークカラーのストライプがおすすめです。 ダークカラーも汗で変色しにくい色です。 オフィスカジュアルスタイルなどでスタンドカラーシャツ、ポロシャツ、Tシャツが着用可能な場合は、黒やネイビーなどのダークカラーもおすすめです。 汗ジミが目立ちやすいミディアムカラーを避けることがポイントになります。

シャツの黄ばみの原因は?

シャツの黄ばみは、着用中の汗や皮脂などの汚れが原因です。 仕事が忙しいと、シャツの洗濯やクリーニングもまとめてすることが多くなります。 大量の汗が染み込む脇や首回りは、洗濯をしても他の部分よりも皮脂や汗が残りやすい部分です。 しかも、着用してから洗濯までの日数が長いと、その間に汗が乾き汚れも定着してしまいます。 定着した汚れが洗濯やクリーニングで完全に落としきれず、蓄積して黄ばみが目立ち始めます。 シャツは毎日交換し、2、3日分をまとめて洗うなど、メンテナンスを頻繁にするとシャツ自体も長持ちし、常に清潔感のある着こなしになります。 また、襟や袖口が汚れやすいシャツは、襟袖の専用洗剤も人気です。 第一ボタンを外すクールビズの着こなしでは、襟の汚れが目立ちやすく印象にも影響するため定期的にチェックしましょう。 専用洗剤は、洗濯機で洗う前に使用できるタイプがおすすめです。 襟や袖口にスプレーして洗濯機で洗うだけなど、簡単にメンテナンスできるものがあるため、活用しましょう。

クールビズでは肌着着用がマナー

シャツ一枚での着こなしが多いクールビズスタイルでは、肌着着用がマナーです。 湿度の低い海外ではシャツに肌着の役割がありますが、湿度の高い日本では汗ジミや肌への密着などが目立つため、ビジネスシーンでは肌着を着用することが暗黙のマナーとなっています。

透けない色は何色?

肌着着用がマナーですが、着ていることが目立つ肌着はNGです。 白いシャツの下に黒やネイビーなど、ダークカラーは避けます。 また、実際の肌色よりも明るい白も、肌と肌着の境が目立ちます。 実際のビジネスシーンで白い肌着は定番ですが、透けにくいベージュもおすすめです。

汗ジミ対策は?

汗ジミ対策としても肌着は効果的です。 脇パット付きの肌着で、しっかりと汗をブロックしたり、吸汗速乾機能で染み込んだ汗を素早く蒸発させるタイプ、接触冷感素材や通気性の良いものなどもあります。 肌着の種類も豊富になっているため、肌触りや着用感で好みの肌着を選んでみましょう。 汗をしっかりとキャッチする肌着は、汗のベタツキを防止するため快適です。

肌着はVネックがおすすめ

クールビズの肌着はVネックがおすすめです。 シャツの第一ボタンを開けても見えにくいためビジネスの定番です。 近年は、ネック部分や袖先部分に縫製ラインを入れない軽い着心地の肌着も人気があります。

オーダースーツSADAとは

オーダースーツSADA
ここまでクールビズのスタイルの選び方とオーダーシャツについて解説しました。 暑く軽装になる夏だからこそ、身に着けるアイテムにはこだわりを持ってみてはいかがですか。 オーダースーツSADAでは、低価格でこだわりのスーツ・ジャケット・オーダーシャツを作ることがで

地球温暖化・クールビズについて知ろう

地球儀

地球温暖化とは

世界は1990年代からの各10年間は、1850年以降のどの10年間よりも高温を記録しています。 人類が文化的に飛躍した産業革命以降の二酸化炭素の排出が主な原因と言われています。 産業革命以降、二酸化炭素濃度は増加し続けその増加率は産業革命以前と比べて、40%も上がりました。 気温の上昇による影響は海水面の上昇や農作物への影響など世界的な問題となっています。 (引用:https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/ondanka/)

クールビズの始まり

クールビズの始まりは意外と早く、そのはしりは1979年に提唱された「省エネルック」と言われる取り組みから始められたと言われています。 「省エネルック」とは、1979年第二次オイルショックを受けて、省エネのために提唱された夏用の紳士服のことです。 しかし、当時は見た目への配慮が欠けていて定着はしませんでした。 その後時代は流れ小泉政権下で「クールビズ」が始まった2005年から徐々に定着していき、現在では多くの企業で取り入れられています。

クールビズとは

環境省が提唱する環境対策により生まれた言葉です。温室効果ガス削減のために、冷房使用時の室温を28℃に設定しても、快適に過ごせるよう軽装にしたり、そのような取り組みを促すライフスタイルのことを言います。 (引用:https://ondankataisaku.env.go.jp/) すっかり定着したクールビズですが、毎年この時期になると「クールビズとは言っても、この着こなしでいいんだろうか?」、「暑いけど、取引先との大事な商談があるからきっちりとした服装で行きたい」など色々な悩みをお抱えの方も多いと思います。 今回は、そんなクールビズの着こなし、スタイルについてご紹介したいと思います。

クールビズアイテムとおすすめのスタイル

スーツスタイル
夏のクールビズを快適に過ごすためのアイテムの知識や着こなしスタイルのポイントをご紹介いたします。

スーツ・ジャケットについて

ノーネクタイ・ノージャケットが基本のクールビズでもジャケットを着てはいけないという決まりはありません。 まずは、スーツ・ジャケットの基本的な知識を押さえておきましょう。 スーツは大きく3つに分類されます。

春夏スーツ

表生地の素材は通気性が良く薄いもので、仕立ても春夏の季節に適したスーツです。 背中部分の裏地が約半分の背抜きという仕立てが主流です。 盛夏用のスーツは、裏地を大きく減らして通気性を確保しています。

秋冬スーツ

表生地の素材は保温性が高く厚みがあり、仕立ても秋冬の季節に適したスーツです。 裏地が内側全面に付けられている、総裏地が主流です。

オールシーズンスーツ

表生地は盛夏用ほど薄くなく、冬用ほど厚くない標準的な生地です。春や秋に着用して快適な厚さの生地を使用しており、冬はインナーで温度調節をします。気温が30度以上になる真夏は暑く感じるため、厳密には10ヶ月を着用の目安としています。 年間を通して夏のクールビズ以外は同じスーツを着用される方も多いかもしれませんが、日本は四季が分かれていて寒暖差も激しいので、各季節の気温に適したスーツを着用することで快適に過ごすことが可能です。 仕事のカジュアル化も進み、職業・職場によって服装も多様化していますが、毎日スーツで勤務される方は ・夏用スーツ1~2着 ・秋冬用スーツ1~2着 ・オールシーズンスーツ2~3着が目安です。同じスーツの連続着用を避け、ローテーションで着回すことでスーツ自体も長持ちします。

素材

夏用の素材は通気性が良く、サラッとした肌触りで、軽い着心地が特徴です。

リネン

夏用素地の代表格です。肌触りがサラッとしていて通気性も抜群です。 注意点としてはシワになりやすいので、化学繊維と混紡のものを選ぶとシワがつきにくくおすすめです。

コットン

保湿性に優れていて、肌触りが良い素材です。生地の作り方によって様々な季節で使えますが、夏素材としてのイメージが強く商品展開も多い為、選択肢のが豊富なこともおすすめのポイントです。 リネンと同じくシワがつきやすいので、ビジネス用として使う場合はケアが重要な素材になります。

モヘア

アンゴラ地方に生息するヤギの毛が原材料のモヘアは、耐久性が高く光沢があり、通気性に優れ、夏用のビジネススーツにはぴったりの素材です。

生地

生地も様々な種類の素材や織り方があります。 夏用の生地は通気性が良く、軽量で肌へ接する面が少なくなるように織られた生地が涼しくおすすめです。

トロピカル

スーツ生地の代表的な織り方である平織の夏生地になります。一般的に通気性が良く、薄地でハリがあります。

シアサッカー

「しじら織」とも言われる生地で、凹凸感があり肌との接地面積を減らしてくれます。サラリとした肌触りが特徴の夏素材の定番生地になります。 スーツ・ジャケット・パンツ等様々な夏アイテムに使用されます。

ホップサック

生地に使用する糸を強撚糸という硬めの糸を使いあえて粗めに織り上げたものになります。通気性がありつつシワになりにくいので様々なシーンでご利用いただけます。

ソラーロ

亜熱帯地域で紫外線から体を守るために開発され、紫外線を反射し玉虫色に輝く魅力的な生地です。 独特の光沢感が魅力で大人の雰囲気を演出します。

夏用アイテムには明るく爽やかな色味がおすすめです。普段ネイビーやチェコールグレーなど落ち着いた色合いのアイテムを使用してる方も、鮮やかなブルーやライトグレーなど見た目から涼しい色を選ぶと季節感を演出することができます。 定番の色以外にもおすすめの色としては、ベージュ 、カーキ などアースカラー系の淡い色合いのものを選んでみても良いかもしれませんね。

仕立て

夏用スーツ・ジャケットの仕立てで1番のポイントは裏地にあります。 ジャケットの裏地は摩擦や湿気から生地を保護してくれる役割があり、基本的には背中全面を覆う「総裏仕立て」が基本になるのですが、 夏場の高温多湿の環境では、背中から裾にかけて裏地がついていない「背抜き仕立て」がおすすめになります。 裏地が一部しかついていないので、ジャケット自体が軽くなり通気性も良くなります。

スタイル

夏を楽しむためのクールビズスタイルにはノータイ・ノージャケット以外にも夏の着こなしは色々とあります。 代表的な3つのスタイルをご紹介します。

ジャケパンスタイル

ジャケットスタイル
ノーネクタイの状態でもジャケットを着ることにより見栄えがよくきっちりとした印象になりますよね。 しかし通年物のスーツで、ただネクタイを外しただけたと逆にだらしない印象を与えかねません。 そこで、上下のジャケットとパンツを別々の生地にした、いわゆるジャケパンスタイルがクールビズではオススメです。 本来共地生地の上下にアクセントカラーとしてネクタイを使うのがスーツファッションの基本になりますが、 上下の生地を変えることによりワイシャツをアクセントカラーとして扱うので、コーディネートもしやすいです。 ジャケパンスタイルの基本はネイビージャケットにグレーパンツを合わせたいわゆる「アメトラ」スタイルがコーディネートしやすくおすすめになります。 ネイビージャケットを軽く通気性の良いものにすれば、見た目きっちりで涼しく過ごすことができます。 ジャケットはリネンなどの夏素材で明るい色の生地を使い夏らしいコーディネートをするのもおすすめです。 夏のコーディネートは普段より色の彩度が明るいものを選択すると一気に季節感を出せて、夏を楽しめます。

ジャケパンの場面別コーディネート

ジャケパンスタイルは、いくつかの基本パターンがあるため、ビジネスシーンに合わせてコーディネート方法を変えるとスマートな印象になります。 ジャケパンスタイルのコーディネートが苦手な方は、無地のアイテムを中心に集めると着回し力が上がります。

1.安心のかっちりコーディネート

ジャケットパンツの基本コーディネートは、ネイビー系で無地のジャケットに襟付きシャツ、ミディアムグレーで無地か柄のパンツです。 ジャケットとパンツは、色の濃淡の差が強いほどカジュアルな着こなしとされます。 そのためネイビー無地のジャケットにミディアムグレーのパンツを合わせる定番スタイルは、色の濃度が近いため、失敗できない大切な場面にも最適なコーディネートになります。 ビジネスマナーが大切な場面では、ジャケットとパンツを無地系のダークカラーやミディアムカラーの中から選び、インナーは襟付きシャツで白など明るい色を合わせると安心です。 シャツのみのクールビズスタイルでは、ダークカラーのパンツに襟が崩れにくいボタンダウンシャツがおすすめです。 パンツの素材は、ウールが正式な印象になります。 ポリエステル100%やチノパンはカジュアルな印象になるため避けます。

2.社内業務はリラックスコーディネート

デスクワークなど社内業務が中心の場合は、比較的自由なコーディネートが可能です。 ジャケットは、ミディアムグレーや明るめのネイビーなども合わせやすいカラーです。 パンツはライトグレーやベージュのチノパンなども軽やかな印象になります。 インナーは通常のボタンダウンシャツやワイドカラーシャツだけでなく、ポロシャツも一般的になってきました。 ビジネス用のポロシャツは、台襟と呼ばれる襟の部分がワイシャツのように高くなっているタイプです。 ビジネスシーンで少しカジュアルダウンしたい場合には、台襟付きのポロシャツがおすすめです。

3.オフィスカジュアルでは新しい着こなしに注目

ビジネスシーンでの着こなしが、近年急速にカジュアル化しています。特に夏場のクールビズスタイルは、カジュアルスタイルに近い着こなしが目立ち始めました。 オフィスカジュアルと呼ばれる着こなしでは、ビジネスの基本色である、ブラック、ネイビー、グレー、ベージュを中心にコーディネートしますが、以前は避けられていたブラックやブラウンなども多用されるようになっています。 また、カジュアルなポリエステル素材で、丸みのある肩、自然なパンツラインなどラフなシルエットのセットアップなども人気です。 ジャケットとパンツは同素材で、インナーにクルーネックTシャツやスタンドカラーシャツを合わせます。 カジュアルな着こなしの場合は、台襟付きではないポロシャツも合わせられます。 シャツやポロシャツの裾を出すタックアウトも定番化しており、裾はジャケットの着丈と同じか、若干短いタイプを選びます。 クールビズスタイルをスマートに着こなすコツはサイズ感です。 着丈や首回りがスッキリと見える、体型に合ったアイテムを選ぶことが重要になります。 タックアウトする着丈はヒップが半分ほど見える長さが目安です。

ベストスタイル

ベストスタイル
3ピーススーツのジャケットを着ずに上半身ワイシャツ・ベストのスタイルです。 ノージャケットで動きやすく、お腹周りの体型カバー効果もあり、クラシックできっちりとした印象を演出することもできます。 大人な印象を演出できるので、まだ試したことのない方にもオススメです。 春夏物のスーツをオーダーするときは、3ピーススーツにしておくとクールビズの時期はジャケットを脱いで涼やかに、 季節の変わり目で体温調節の難しい秋は、3ピーススーツとして使えるため快適に過ごせます。 共地のパンツとベストでまとめるのもいいですが、ベストだけ別売のものや生地の違うオッドベストをオーダーするとコーディネートの幅も広がりますね。 夏のベストでしたら、シアサッカー生地で明るい色のものを選択すると夏らしいコーディネートが楽しめます。

ワイシャツスタイル

シャツスタイル
ノーネクタイ・ノージャケットのクールビズ時期では一番よくみられるスタイルになります。 何と言っても涼しいので、結局このスタイルを選択される方が多くなってしまいますね。 しかし、ジャケパンスタイル・ベストスタイルでも少し触れましたが上半身がワイシャツのみですと、どうしてもだらしない印象になってしまいます。 ワイシャツのみでもだらしなく見えない夏用のワイシャツは、襟型やサイズ感がポイントになります。

夏に役立つオーダーシャツの作り方

オーダーシャツ
ワイシャツと一言で言っても色々な要素があり、デザイン・生地の違いで印象はガラリと変わります。 夏用のシャツをオーダーする際のポイントを把握しておきましょう。

襟の形

クールビズ用のワイシャツで大事なのは、ノーネクタイでもがだらんと広がらずに首元をスッキリ見せてくれるデザインにする必要があります。

ボタンダウン

元々はポロという競技中に襟がひらひらしないようにボタンを止めたことが発祥のカジュアルなワイシャツ です。 クールビスといえば、ボタンダウンという方が一番多いかもしれませんね。 襟先をボタンで止めることにより、ノーネクタイでも首回りを綺麗に見せてくれます。

ワイドカラー

ワイドカラーは襟の開きが120度前後のタイプで、第一ボタンを外すと襟が綺麗に開くため クールビズにもおすすめです。

ホリゾンタル(カッタウェイ)

ボタンダウンと比べると着用してる人が少ないホリゾンタルカラーですが、襟の開きが180度以上開いているため、襟が下へたれずに胸元が開いた状態になります。 首回りが太く、男性的で力強い印象と大人らしいシックな雰囲気を演出することができます。 ボタンダウンよりも華やかでフォーマルシーンでも着用できます。

スタンドカラー

近年人気が急上昇しているシャツがスタンドカラーです。襟の折り返し部分が無いシンプルなシャツのため、カジュアル感が強くなります。 カジュアルな着こなしが許容される、オフィスカジュアルスタイルでのクールビズに向いています。 スタンドカラーは第一ボタンを留めて着用するため、首回りがスッキリとまとまります。 シャツのみでも見栄えが良く、ジャケットのインナーとしても便利なため、コーディネートの幅が広い点が特徴です。 気温がそれほど高くない初夏や秋口のクールビズスタイルに、胸元を留めるスタンドカラーをジャケットのインナーに合わせると季節感にもマッチします。 夏本番のクールビズでは、半袖のスタンドカラーをタックアウトでラフに着こなすのもおすすめです。着丈は短めの物を選びます。

素材・色・デザイン

素材は綿など吸湿性の高い素材や、扱いやすい綿とポリエステルの混紡素材などがおすすめです。 色は基本の白はもちろんのこと、涼しげなサックスブルーも定番です。清涼感があり爽やかな印象を相手に与えてくれます。 デザインも、上半身がワイシャツだとどうしても物足りない印象になってしまいがちなので、スタイリッシュなストライプや襟・袖部分だけ白色のクレリックカラーにするとノーネクタイでも誠実な印象を与えてくれます。

シルエット

ノーネクタイ・ノージャケットのシャツスタイルにおいてシャツのサイズ感が印象を決めると言っても過言ではありません。 シャツは肩幅や腕の長さ、胸回りとウエストの落差など、個人差が大きい部分にフィットさせる必要があるため、自分の体型にマッチしたアイテムを探すのは大変です。 体のラインがはっきりと出る季節だからこそ、体型に合わせて作れるオーダーシャツでサイズ感にこだわりましょう。 フィット感のある肩、胸からウエストに余分なもたつきのないシャツスタイルは、非常にシャープな印象になります。

汗ジミが目立ちにくいシャツは?

暑い夏は、汗ジミも気になるポイントです。 シャツ生地は非常に薄く、汗に濡れると生地の色が濃くなる傾向があります。 そのためライトグレーのシャツは濡れるとミディアムグレーに変色し目立ちます。 汗ジミが気になる場合は、無地のカラーシャツは避けた方が無難です。 汗ジミが目立ちにくいシャツは白です。 色が無い白は濡れても変色しにくく、汗ジミも目立ちにくくなります。 白に近いパステルカラーも同様に汗による変色が少ない色です。 柄物シャツの場合は、変色しにくい白に薄いストライプが入ったものや、ダークカラーのストライプがおすすめです。 ダークカラーも汗で変色しにくい色です。 オフィスカジュアルスタイルなどでスタンドカラーシャツ、ポロシャツ、Tシャツが着用可能な場合は、黒やネイビーなどのダークカラーもおすすめです。 汗ジミが目立ちやすいミディアムカラーを避けることがポイントになります。

シャツの黄ばみの原因は?

シャツの黄ばみは、着用中の汗や皮脂などの汚れが原因です。 仕事が忙しいと、シャツの洗濯やクリーニングもまとめてすることが多くなります。 大量の汗が染み込む脇や首回りは、洗濯をしても他の部分よりも皮脂や汗が残りやすい部分です。 しかも、着用してから洗濯までの日数が長いと、その間に汗が乾き汚れも定着してしまいます。 定着した汚れが洗濯やクリーニングで完全に落としきれず、蓄積して黄ばみが目立ち始めます。 シャツは毎日交換し、2、3日分をまとめて洗うなど、メンテナンスを頻繁にするとシャツ自体も長持ちし、常に清潔感のある着こなしになります。 また、襟や袖口が汚れやすいシャツは、襟袖の専用洗剤も人気です。 第一ボタンを外すクールビズの着こなしでは、襟の汚れが目立ちやすく印象にも影響するため定期的にチェックしましょう。 専用洗剤は、洗濯機で洗う前に使用できるタイプがおすすめです。 襟や袖口にスプレーして洗濯機で洗うだけなど、簡単にメンテナンスできるものがあるため、活用しましょう。

クールビズでは肌着着用がマナー

シャツ一枚での着こなしが多いクールビズスタイルでは、肌着着用がマナーです。 湿度の低い海外ではシャツに肌着の役割がありますが、湿度の高い日本では汗ジミや肌への密着などが目立つため、ビジネスシーンでは肌着を着用することが暗黙のマナーとなっています。

透けない色は何色?

肌着着用がマナーですが、着ていることが目立つ肌着はNGです。 白いシャツの下に黒やネイビーなど、ダークカラーは避けます。 また、実際の肌色よりも明るい白も、肌と肌着の境が目立ちます。 実際のビジネスシーンで白い肌着は定番ですが、透けにくいベージュもおすすめです。

汗ジミ対策は?

汗ジミ対策としても肌着は効果的です。 脇パット付きの肌着で、しっかりと汗をブロックしたり、吸汗速乾機能で染み込んだ汗を素早く蒸発させるタイプ、接触冷感素材や通気性の良いものなどもあります。 肌着の種類も豊富になっているため、肌触りや着用感で好みの肌着を選んでみましょう。 汗をしっかりとキャッチする肌着は、汗のベタツキを防止するため快適です。

肌着はVネックがおすすめ

クールビズの肌着はVネックがおすすめです。 シャツの第一ボタンを開けても見えにくいためビジネスの定番です。 近年は、ネック部分や袖先部分に縫製ラインを入れない軽い着心地の肌着も人気があります。

オーダースーツSADAとは

オーダースーツSADA
ここまでクールビズのスタイルの選び方とオーダーシャツについて解説しました。 暑く軽装になる夏だからこそ、身に着けるアイテムにはこだわりを持ってみてはいかがですか。 オーダースーツSADAでは、低価格でこだわりのスーツ・ジャケット・オーダーシャツを作ることがで イテムとは全く異なる着心地のオーダーアイテムを低価格、高品質で体験である「オーダースーツSADA」 東京だけでなく全国展開していますので >ぜひ一度来店予約をして体験してみてください。

いかがでしたでしょうか。ここまでクールビズが取り入れられた背景や歴史をはじめ、クールビススタイルの魅力やオーダーワイシャツについて解説しました。暑く軽装になる夏だからこそ、身に着けるアイテムにはこだわりを持ち、快適で涼しい着こなしをしたいはず。今回紹介したジャケパンスタイル、ベストスタイル、ワイシャツスタイルは手持ちのアイテムでも、すぐに取り入れられるため、興味がある方はぜひ試してみましょう。もし、手持ちのものでは物足りないと感じている方は、ノーネクタイでも襟がだらんと広がらずに首元をスッキリ見せられるようなシルエットを自分好みにチョイスできるオーダーシャツにも挑戦してみてはいかがでしょうか。色・素材・デザインもリネンなどの通気性の良い素材のものを選べば、着心地もよく長く愛用できる一着を作れるでしょう。オーダースーツSADAでは、専門のスタッフがしっかりサポートするため、フルオーダーの楽しさ、快適さ、フィット感はもちろんのこと、着回しの相談や着こなしに関しての些細なお悩みにも親身にお答え致します。オーダースーツを検討している方はぜひ、オーダースーツSADAでその魅力を体験してみてはいかがでしょうか。

三好 星良