シワを防いでスーツのワイシャツを洗濯する正しい方法を紹介
仕事着がスーツの方ならば、日々着用するワイシャツは清潔でシワがない状態を維持しなければなりません。毎日クリーニングに出したワイシャツを着られれば良いのですが、クリーニング代を考えると自宅で洗濯・アイロンがけの必要性も出てくるでしょう。ポイントをおさえていれば、自宅でも簡単にワイシャツを洗濯、アイロンがけが可能です。今回はワイシャツの洗濯方法を中心に、洗濯表示の見方、アイロンがけの方法などを解説します。
ワイシャツを洗濯するタイミングは?
ワイシャツは直接肌に触れるため、衛生面を考えると毎日洗濯されたワイシャツを着用するのが基本です。洗濯を行うタイミングは干し方次第ともいえますが、まずは「外干し」と「部屋干し」の違いを比較してみました。
メリット | デメリット | |
外干し | ・乾くまでの時間が短い・生乾きの不快臭がつきにくい・室内にスペースは不要 | ・天候に左右される・花粉や黄砂がつくこともある・陰干しをしないと紫外線のダメージを受ける |
部屋干し | ・天候に左右されない・好きなタイミングで洗濯できる・花粉、黄砂、紫外線を気にしなくてよい | ・生乾きの不快臭がつくこともある・乾くまでに時間がかかる・室内にスペースが必要 |
ワイシャツを家で洗濯する方法
ワイシャツはシワが付いたり色移りしたりしやすいため、洗濯前にもポイントがあります。日々正しいお手入れを行っていれば、その分ワイシャツも長持ちします。洗濯前に確かめるのは、主に2つです。
洗濯ネットを使って洗濯する
洗濯の際、ワイシャツが他の衣類と擦れるとシワやたるみの原因になります。皮脂や汗などの汚れを落とすためにも、ワイシャツは裏返しにして畳んだ状態で洗濯ネットに入れましょう。ネットに入れて洗うと、付着した汚れもしっかり落ち、シワになってしまうのも防げます。
表示確認必須
市販されている大半のワイシャツは家庭で洗濯できますが、ワイシャツの品質表示タグに以下のマークが記載されている物は洗濯機で洗えません。
・家庭での洗濯禁止マーク
・手洗いマーク
この他、「漂白剤が使えない」「タンブル乾燥禁止」のマークにも注意しましょう。品質表示タグの種類は多岐にわたるため、詳しくはこちらのリーフレットを参考にしてください。
参考:新しい洗濯表示 平成28年12月1日~
ワイシャツを洗濯するときに使う洗剤
市販されている洗濯洗剤は種類も豊富で、どれを選んだらよいか迷うこともあるでしょう。洗剤を多く入れても洗濯槽の汚れの原因となるだけで、洗浄力が増す訳ではありません。表示を確認し、規定量を守るようにしてください。
汚れが少ないものであれば、液体タイプかジェルボールタイプの洗剤を使い、頑固な汚れや袖口の黒ズミが気になる場合は酸素系の漂白剤を併用する方法もあります。ただし、素材によって漂白剤の使用が禁止・制限している衣類もあるので注意しましょう。
洗濯の仕上げに柔軟剤を使うと、ワイシャツのシワや静電気対策にも有効です。さまざまな香りの商品が販売されているので、好みの香りをつけられます。
ワイシャツのしわになりにくい脱水時間
脱水時間を長くすれば乾かすまでの時間は短縮できますが、ワイシャツは脱水時間に比例してシワになりやすいので注意が必要です。家庭用洗濯機の脱水時間の初期設定は5?9分程度ですが、これでは長すぎます。ワイシャツは他の衣類とは別に洗濯し、脱水時間を30秒~1分程度に変更してください。
ワイシャツのしわになりにくし干し方
シワになりやすいワイシャツは、干し方にも工夫が必要です。シワになったワイシャツをきれいにするのは、手間がかかります。干し方にはいくつかのポイントがあるので、日々のお手入れで心がけてみると良いでしょう。
ある程度シワを伸ばして干す
洗濯が終わったら、すぐに取り出してある程度シワを伸ばして干しましょう。すぐに干すことで、ワイシャツ本来のパリッとした形状に戻りやすくなります。洗濯後とはいえ、濡れたまま放置しておくと雑菌が繁殖しやすく、生乾きの原因にもなり不衛生です。洗濯に伴うシワも取れにくくなるので注意してください。
厚みがあるハンガーにかけて干す
ハンガーの形状もさまざまですが、ワイシャツを干すのは肩の部分に厚みのあるハンガーがおすすめです。このようなハンガーに干すことで、ワイシャツの肩回りが崩れにくくなります。全体的に重みが出て、シワが伸びやすくなる点もメリットです。
日が出ている昼間(12時~15時)の内に干す
日干しにはおすすめの時間があり、昼間の12時~15時頃が湿度も低く洗濯物を干すのに適した時間帯です。夕方になると次第に湿度が上がってくるので、可能であれば昼間のうちに乾かし、取り込むようにしましょう。
直射日光を当てないように陰干しをする
シワとは直結しませんが、ワイシャツに直射日光を当てると紫外線により黄ばみや変色の原因になることがあります。ワイシャツのコンディションを考え、直射日光を避けて陰干しを心がけましょう。
第1~第3ボタンまで留め、襟(えり)は立てて干す
型崩れを防ぐために第1~第3ボタンは留め、襟も立てて干すようにしましょう。洗濯ばさみで固定すると後が付くこともありますが、ボタンを留めると風にも飛ばされにくくなります。このひと工夫でシワも型崩れも防げるため、一石二鳥です。
ワイシャツのアイロンの仕方
アイロンがけに不慣れな方でも、パーツごとのアイロンがけのポイントを抑えていれば自分でも行えます。以下の順でアイロンをかけると、余計なシワがつくのも防げるので便利です。何枚もアイロンがけを行っていれば次第に慣れ、抵抗感も和らいでくるでしょう。
襟
襟際のカラーステイはアイロンの熱で溶けてしまうので、外してからアイロンがけを行いましょう。襟元を左右に開いた状態で置き、アイロンを持つ手と反対側の襟先をもう片方の手で押さえ、襟先から中心に向けてアイロンをかけていきます。中心まできたらアイロンを持つ手を持ち替えて、同じように襟先から中心に向かってアイロンをかけます。
肩(ヨーク)
高さのあるアイロン台を使う場合、肩の部分をアイロン台の端にかけると平らになります。肩の部分を平らにするとアイロンもかけやすいので、襟も立てて平らにした肩にアイロンをかけていきましょう。片方が終わったら左右入れ替えます。なお、襟の付け根はアイロンの先端を使うと良いでしょう。
袖口(カフス)
袖口のボタンは外し、シワにならないよう開いた状態で両端から中心にアイロンをかけます。剣ボロ(袖先の切り込み)→プリーツひだ、裏→表の順番で行うと、仕上がりもきれいです。ボタンを留めるあき部分は揃え、上から押さえるようにアイロンをかけていきましょう。
袖
下側の生地がシワにならないよう伸ばし、袖口から脇に向かってアイロンをかけます。折り目がついてしまうのを防ぐため、端をアイロン台から出すのがコツです。袖の周囲を3等分に分けるように、袖を回しながらかけていきましょう。袖ぐり(アームホール)→そで山→全体→裏面も同様、の順でも構いません。
身ごろ
最後は面積も広く、胴の部分にあたる「身ごろ」にアイロンをかけます。後身ごろと前身ごろの左右3つに分けましょう。順序としては後ろ→右前→左前、もしくは右前→後ろ→左前がおすすめです。
・後ろ身ごろ
アイロンを全体にすべらせ、ボックスプリーツやダーツ部分は片方の手で形を整え軽く押さえます。
・左右前身ごろ
面積の広い部分はアイロンをゆっくり大きく動かします。ボタン周辺はアイロンの先端を使います。
ワイシャツの洗濯の頻度
ワイシャツの袖口や襟の部分は汚れがつきやすく、相手からも目に留まりやすいので注意が必要です。汚れが付着したままの状態で放置すると、洗濯しても汚れが落ちにくくなってしまいます。
汚れが気になる場合、洗濯洗剤を溶かしたぬるま湯に10分程度つけ置きすると、汚れが落ちやすくなります。清潔なワイシャツを着て快適に1日をスタートするためにも、日々のお手入れに気を配るようにしましょう。
洗濯が楽になるワイシャツ
ワイシャツのお手入れを自宅で行うとなれば、取り扱いに工夫も必要で、注意点も多数あります。最近では、日々の洗濯が楽になる工夫が施された機能的なワイシャツが販売されているため、有効活用しましょう。
「ノーアイロンシャツ」「形状安定加工シャツ」「イージーケアシャツ」などの名前で呼ばれており、洗濯によるシワが残りにくく、機能性に優れたものが多い傾向にあります。濡れた状態で干すことで機能性を発揮するので、脱水時間を長くしすぎないように注意しましょう。
ワイシャツをクリーニングに出す時の注意点
ワイシャツの洗濯やお手入れは、都度クリーニングに出してプロに任せてしまえば安心です。ただしクリーニングを利用する場合にも注意点があり、知らないままではトラブルに巻き込まれてしまうことや、ワイシャツを傷めてしまうかもしれません。ここではクリーニングに関連した注意点を解説します。
ポケットは空にする
気づかないうちに、ポケットに物が残ってしまっていることがあります。受付をしてもらう際に確認してくれますが、それでも見落としがないとは言い切れません。仮に私物が残ったままクリーニングに出した場合、後から気づいても戻ってくるとは限らないので、注意が必要です。不安やトラブルを防ぐためにも、クリーニングに出す前は全てのポケットをきちんと確認しましょう。
ワイシャツの汚れ・ほつれをチェック
ワイシャツのどの部分にどのような汚れやシミ、ほつれなどがあるかも確かめましょう。状態によっては別途料金が発生することもあり、確実にきれいにしたい箇所は別途申告しましょう。ボタンが外れかけているならば、繕ってから出した方が紛失のリスクを防げます。仕上がりの説明を聞き、納得した状態でクリーニングに出すと安心です。
クリーニング後の状態をチェック
クリーニングに出すと洗濯のプロが仕上げてくれますが、手元に戻ってきたら速やかに状態を確認しましょう。日にちが経過してから気になる所を見つけても、何も良いことはありません。確認の上、もし気になることがあればクリーニング店に相談してください。
ビニールは外しておく
クリーニングから戻ってきた衣類には、ビニール袋がかけられています。すぐに着る予定がなくとも、ビニール袋は外して保管しましょう。ビニール袋は輸送時に衣類を守るための役割で、そのままでは湿気がこもり、カビや雑菌が繁殖する原因になります。クリーニング時に使用した揮発性洗剤が残っている場合もあるので注意しましょう。保管する場合は、100円ショップなどでも売られている、不織布のカバーの使用がおすすめです。
オーダースーツ専門店「オーダースーツSADA」とは?
今回は家庭でワイシャツを洗濯し、アイロンがけを行うコツを紹介してきました。日々着用するワイシャツだからこそ、仕事のモチベーションを高めるために良い状態を維持したいものです。
オーダースーツSADAでは、お客様一人ひとりのライフスタイルやボディサイズに沿って、お客様を印象付ける納得のスーツアイテムをご提案致します。機能性に優れた豊富なカテゴリーの素材を、手が届きやすい価格で取り揃えているのが強みです。
パソコンやスマートフォン、タブレット端末からでも注文可能で、ご予算に応じて商品一覧を掲載しています。豊富な経験と知識を持ったスタッフがお待ちしておりますので、スーツ選びやご注文の相談を何なりとお申し付けください。