ボタンダウンシャツにネクタイは必要?正しい着こなしマナーからシーン別のおすすめ着こなし術まで解説のアイキャッチ画像
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ボタンダウンシャツにネクタイは必要?正しい着こなしマナーからシーン別のおすすめ着こなし術まで解説

一昔前はボタンダウンシャツをノーネクタイで着るのが定番でしたが、近年ではネクタイありで着用する人も見かけるようになりました。では、ボタンダウンシャツを着る際にネクタイはあった方が良いのでしょうか。

今回はボタンダウンシャツにおけるネクタイの必要性を解説します。本記事を読めば、正しいマナーからシーン別の着こなし方まで理解できます。ボタンダウンシャツに挑戦してみたい方や、購入を検討中の方はぜひ最後までご覧ください。

ボタンダウンシャツにネクタイは必要?

結論から言えば、ボタンダウンシャツはネクタイを着用してもしなくても構いません。元々ボタンダウンシャツはノーネクタイで着るのが一般的でした。ボタンダウンシャツはクールビズがはやったのをきっかけにビジネスシーンにも定着し、ノーネクタイの代名詞的な服装となったのです。以前と比べればボタンダウンシャツにネクタイをする人も増えているので、新たな着こなし方として認められているといえるでしょう。

ボタンダウンシャツとは?

ボタンダウンシャツを1枚も持っていない方からすれば、他のビジネス用シャツとの違いがわかりづらいかもしれません。ここではボタンダウンシャツについて紹介します。歴史や特徴を知って、まずはボタンダウンシャツへの理解を深めましょう。

ボタンダウンシャツの歴史

ボタンダウンシャツのルーツは馬に乗って行う団体球技の「ポロ」です。競技用のユニフォームは「ポロ・カラー・シャツ」と呼ばれ、激しい動きや風で襟がめくれるのを防ぐ目的で襟元にボタンが付いています。ポロ・カラー・シャツにあるボタンに注目したのが、のちのブルックスブラザーズ社長であるジョン・ブルックスです。1896年に作られた最初のボタンダウンカラーシャツはアメリカで販売されると、瞬く間にヒット商品になったのです。今ではボタンダウンシャツはアメリカンクラシックの定番となり、日本でも夏のビジネスカジュアルの服装として定着しました。

ボタンダウンシャツの特徴

ボタンダウンシャツとは襟元をボタンで固定できるタイプのシャツです。正式な名称である「ボタンダウンカラー・シャツ」と呼ばれる場合もあるでしょう。名称に含まれているカラーとは色でなく襟元を意味します。ボタンダウンシャツは本来のスポーティーさに加え、襟元が立体的なロールの見た目になるのも特徴です。実用性を重視した作りでビジネスとカジュアルの両方で使いやすいのも魅力といえます。

ボタンダウンシャツの着こなしマナー3選

ボタンダウンシャツを着る際はネクタイの有無は自由ですが、着こなしにはマナーがあるのです。着こなしのマナーを守れていなければ、良くない印象を与えてしまう可能性もあります。次はボタンダウンシャツの着こなしマナーを3つ紹介します。ボタンダウンシャツを着用する前に一度目を通しておきましょう。

ノーネクタイ時はボタンを外す

ボタンダウンシャツをノーネクタイで着るときは第一ボタンのみ外すのがルールです。第二ボタンまで外したり、中に着ているインナーが見える着こなしはマナー違反にあたります。特にクルーネックのインナーは見えやすいので注意してください。ボタンダウンシャツの第一ボタンを外した際に見えにくいのは、Vネックや深めのUネックのインナーです。クルーネックを着用する機会の多い方は、インナー選びも気にしてみましょう。

襟先にあるボタンは閉める

ボタンダウンシャツを着用する時は襟先にあるボタンは閉めるのが基本です。逆に洗濯時はボタンを閉めたままだと、ボタンホールやボタンの縫い目に負担がかかりやすくなります。襟元の負担を軽くしたい方は、ボタンを外してから洗濯しましょう。洗濯前に外したボタンは閉め忘れが多いです。特にノーネクタイでボタンダウンシャツを着用する場合には、一度鏡で襟元のボタンが閉まっているか確認してください。

襟穴の色は変えない

ボタンダウンシャツの襟穴の色は変えないようにしましょう。ボタンダウンシャツはただでさえ他のシャツよりも目立ちやすいデザインです。特にボタンホールを目立つ色にしてしまうと他の箇所よりも浮いた感じになり、悪目立ちしてしまう場合があります。ボタンダウンシャツを長く着たい方は、なるべくシンプルで使いやすいデザインを選びましょう。

ボタンダウンシャツに合うネクタイを選ぶコツ

ボタンダウンシャツは単体で着用するとカジュアルな印象の強い服装です。一方で、ボタンダウンシャツとネクタイを合わせることで、フォーマル寄りの印象にも変えられ、着用シーンを広げられます。ボタンダウンシャツに合うネクタイを選ぶ際は色や柄も重要ですが、サイズにも注目してみましょう。

ネクタイの大剣の一番幅が広い部分は「剣幅」と呼ばれてます。剣幅の違いで4~6cmなら「ナロータイ」、7~9cmのものは「レギュラータイ」、10cm以上あるものは「ワイドタイ」に分類されます。

ビジネスシーンに最適なのはレギュラータイで、体格の良い方であればワイドタイの着用もおすすめです。若者に人気のナロータイは使い方が少し難しいです。細い剣先がよりカジュアルな印象を与えてしまうので、フォーマルな場面での着用には不向きといえるでしょう。ボタンダウンシャツをフォーマルなシーンで着用したい方は、体型に合わせてレギュラータイやワイドタイから選んでください。

ボタンダウンシャツにぴったりなネクタイの結び方

ボタンダウンシャツに合うネクタイを選んだら、次は結び方も確認しておきましょう。ネクタイの結び方もさまざまな種類があるので使い分けが重要です。シャツの形状や特徴に合わせた結び方をすれば、よりきれいに着こなせるでしょう。ここではボタンダウンシャツにぴったりなネクタイの結び方を解説します。

プレーン・ノット

最もシンプルで一般的な結び方です。小さな結びに仕上がるため、顔まわりもすっきりした印象になります。ネクタイを初めてする方にもまねしやすく、清潔感や軽やかさをアピールしたい場面に最適です。プレーン・ノットの結び方は以下の手順を参考にしてみてください。

手順1:ネクタイを首にかけて大剣を上にし、ネクタイのつなぎ目あたりで交差させる

手順2:上に重ねた大剣を小剣の裏側へまわす

手順3:裏側へ回した大剣を前に巻き付ける

手順4:大剣を内側にくぐらせ、巻き付けた輪の中に通す

手順5:通した大剣を下へ引き、結び目が小さくなるように形を整える

手順6:小剣を引きながら結び目を上げれば完成

プレーン・ノットは結び目をふっくらさせるのがポイントです。結び目が小さすぎると着こなしのバランスも崩れやすくなります。プレーン・ノットで結ぶ際は、結び目の大きさも意識してみましょう。

ダブル・ノット

プレーン・ノットでは結び目のボリュームが足りない場合におすすめの結び方です。二重で巻きつけるため、やや縦長で大きくふっくらとした結び目に仕上がります。ビジネス以外の冠婚葬祭などのフォーマルな場面にしていくのが良いでしょう。ダブル・ノットではネクタイ選びも大切です。特に生地が厚めのネクタイや幅の広いネクタイを選ぶと結びにくくなる場合があります。細身のネクタイ・長めのネクタイから選ぶのがおすすめです。ダブル・ノットの作り方は以下の手順を参考にしてみてください。

手順1:ネクタイを首にかけて大剣を上にし、ネクタイのつなぎ目あたりで交差させる

手順2:上に重ねた大剣を小剣の裏側へまわす

手順3:上に重ねた大剣側を後ろから形を整えながら2周まわす

手順4:2周まわした部分の輪の中に大剣を上から通す

手順5:通した大剣を下へ引き、結び目が小さくなるように形を整える

手順6:小剣を引きながら結び目を上げれば完成

ダブル・ノットはネクタイの縫い目をうまく使うと、最後に行う長さ調整がスムーズにできます。初めてダブル・ノットに挑戦する方は手順と共に参考にしてみてください。

セミウィンザー・ノット

左右対称になるように工夫された合理的な結び方で、特にワイドカラーのシャツに厚手のネクタイを合わせる際におすすめです。美しい逆三角形の結び目は程よいサイズ感と美しさで上品な仕上がりになります。自信のある印象を与えやすくなるので、大事な商談の日に使うのに良いでしょう。セミウィンザー・ノットの作り方は以下の手順の通りです。

手順1:小剣を短めにとる

手順2:ネクタイの縫い目を目印に大剣が前にくるようにクロスさせ、小剣の裏側へまわす

手順3:裏側へ回した大剣を首の上から通す

手順4:通した大剣を締めて形を整える

手順5:大剣を前からまわして首の下から通す

手順6:ループ状になったところに大剣を上から通す

手順7:結び目の形を整え、小剣を引きながら結び目を高くすれば完成

プレーン・ノットやダブル・ノットに慣れた方やネクタイの結び方で変化を付けたい方は、ぜひセミウィンザー・ノットにも試してみてください。

ボタンダウンシャツはどんな場面で着るのが良い?

ボタンダウンシャツはカジュアルな印象があるので、着用する場面には十分に注意が必要です。以下ではボタンダウンシャツの着用OKなシーンとNGシーンを解説します。着用を避けた方が良いケースも紹介するので、ボタンダウンシャツを着る前にチェックしておきましょう。

OKなシーン

ボタンダウンシャツはカジュアル寄りの服装です。主に一部のビジネスシーンやフォーマルな場に着用するのに適した服装といえます。ボタンダウンシャツの着用がOKな場面はたとえば以下のようなシーンです。

・クールビズ

・ビジネスシーン

・フォーマルシーン(結婚式の二次会やパーティーなど)

・カジュアルシーン

なお、上記のうちクールビズ、ビジネスシーン、フォーマルシーンに合ったボタンダウンシャツの着こなし方は後述します。着こなしのポイントやコーディネート例も紹介しているのでぜひご確認ください。

NGなシーン

ボタンダウンシャツの着用がNGなシーンは、冠婚葬祭などの正装が求められる場面です。たとえば葬儀の場合は、光沢のないブラックスーツに白か無地のワイシャツを合わせ、ネクタイや靴下も黒で統一するのが正装です。正装が必要な場面ではフォーマルさ重視で服装や着こなし方を考え、くれぐれもボタンダウンシャツを着ないようにしましょう。

他にもドレスコードがあるケースではボタンダウンシャツの着用がNGな場合もあります。事前にドレスコードを確認し、ボタンダウンシャツの着用が適切か判断してみましょう。着用シーンとして判断が難しい場合に関しては、フォーマルな服装をしておけば問題ありません。

避けた方が無難なシーン

ボタンダウンシャツを着てもよいか判断に悩む場合もあるでしょう。特に以下のシーンは服装選びに迷いやすいシーンといえます。

・初めての人と顔合わせをする会議や打ち合わせ、面会

・大事な商談や会議

・マナーを重んじる人との面会や年配の人と同席する場

上記のシーンに該当するときはボタンダウンシャツの着用を避けるのが無難でしょう。特に初めて会う人に対しては第一印象が重要で、カジュアルな着こなしがふさわしくないケースがほとんどです。少しでもボタンダウンシャツの着用に迷った場合は、フォーマルな服装を選ぶようにしてください。

【シーン別】ボタンダウンシャツの着こなし術

実際にボタンダウンシャツを着る場合には、シーン別に合った着こなし方も覚えておきたい点です。特にビジネスマンに関してはクールビズ・ビジネス・フォーマルの3つで着こなし方を変えれば、シーンごとに違った印象も与えられるでしょう。以下ではボタンダウンシャツの着こなしのポイントやコーディネート例を紹介します。

クールビズでの着こなし

ボタンダウンシャツをクールビズで着こなす際はシャツ選びが重要です。夏場は暑く、クールビズで着るボタンダウンシャツも半袖を選ぶ人が多いでしょう。ジャケットなしで着こなすビジネスマンには、スマートな印象になる長袖シャツも人気があります。室内が寒いときはそのままで、外に出て暑い場合は腕まくりすれば温度調節も自由にできるため1枚持っておくと便利です。他にもシャツ選びでは色や柄にもこだわりが出ます。ジャケットを羽織らない分、特におすすめなのはさわやかな印象のブルーやおしゃれさが増すストライプ柄です。ボタンダウンシャツ単体で着るときは、ノージャケットならではの着こなし方を意識してみましょう。

クールビズでボタンダウンシャツを着る際にジャケットを羽織る場合は選び方も大事です。代表的なジャケパンスタイルとスーツスタイルでは着こなし方にも違いがあります。それぞれのコーディネート例は下記の通りです。

・ジャケパンスタイルのコーディネート例

ジャケット……色はネイビーやグレー

シャツ……色は青系、柄は無地やウィンドウチェック

・スーツスタイルの場コーディネート例

スーツ……色は黒やグレー、同系色の青系

シャツ……色は白や青系

ジャケパンスタイルではジャケットの色や柄で変化を付けるのが重要です。柄モノのシャツに無地のジャケットを合わせるなど、コーディネート全体のバランスも意識してみましょう。スーツスタイルではカジュアルさを抑えるために、普段使いしている色や柄に近いものを選ぶのがポイントです。クールビズでボタンダウンシャツにジャケットを合わせたい方は、ぜひ上記の点も参考にしてみてください。

ビジネスでの着こなし

ボタンダウンシャツをビジネスで着こなす際は大きめの襟のものを選びましょう。たとえば襟の開きが大きい「ワイドカラー」なら、より立体的な感じですっきりした印象になります。ドレッシーな印象を与えたい場合には、襟裏にあるボタンで固定できる「スナップボタン」を選ぶのも良いでしょう。ビジネスシーンでボタンダウンシャツにネクタイを合わせる人も増えていますが、一度会社のドレスコードを確認するのも大切です。ボタンダウンシャツの着用が問題なければ、無地の白から着こなしを行ってみましょう。着慣れてきたらシャツの色や柄を変化させ、おしゃれな着こなし方も楽しんでみてください。

フォーマルでの着こなし

NGなシーンでも紹介したように、正装が決まっているシーンでのボタンダウンシャツの着用はふさわしくありません。結婚式の二次会やパーティーのような華やかさが求められる場面であれば、基本的に着用しても問題ないでしょう。程よいフォーマル度でしっかりした印象に仕上がるためおすすめです。フォーマルな着こなしでおすすめのコーディネート例は以下を参考にしてみてください。

・ブラウンスーツを合わせる場合

スーツ……うっすらとした控えめなチェック柄(おしゃれで落ち着いた雰囲気になる)

シャツ……無地の白(ノーネクタイで涼しげな印象が与えられる)

・ネイビースーツを合わせる場合

スーツ……無地でシンプルなデザイン

ネクタイ……ストライプ柄(色は目立ち過ぎず紺色とバランスが取れるものが良い)

ボタンダウンシャツの着こなしに慣れてきたら、クールビズのようにジャケパンスタイルで着こなすのも良いでしょう。ネクタイの柄やシャツの色味を変えるだけでさまざまな個性的な着こなしが可能です。着用シーンも意識しながらおしゃれを楽しみたい方はぜひ挑戦してみてください。

オーダースーツ専門店「オーダースーツSADA」とは?

ボタンダウンシャツにはネクタイを合わせないのが一般的でしたが、最近では着用するケースも増えています。ボタンダウンシャツを着る際に重要なのはネクタイの有無ではなく、着用OKなシーンで正しい着こなしができるかどうかです。ネクタイをしたい場合は、本記事で紹介した選び方や結び方も参考になるでしょう。ノーネクタイの方もジャケットの有無でファッションにアクセントを付けられます。ボタンダウンシャツには他にもさまざまな着こなし方があるので、詳しく知りたい方は調べてみてください。

「オーダースーツSADA」は2022年11月現在、全国49か所に店舗を構えるオーダースーツ専門店です。値段が高いイメージの強いオーダースーツを高品質・低価格で購入できます。ボタンダウンシャツの購入を検討している方におすすめなのは「フルオーダーワイシャツ」です。体型に合わせてシャツのサイズやフォルムを調整できるだけでなく、メンズなら35種類の衿型から選択できます。2枚や3枚のセット購入ならセット割価格での購入も可能です。他にもオーダースーツSADAではボタンダウンシャツに合うネクタイも多数取り扱っています。気になった方はぜひ一度店舗でご確認ください。