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アフリカンプリント

読み方
アフリカンプリント

アフリカの民族衣装に見られる色柄をプリントした生地、またその模様。アフロパターンとも呼ばれる。歴史の始まりは「カンガ」というコットン製の一枚布。東アフリカ沿岸部の女性たちが複数のハンカチを縫い合わせて、巻き衣として使用していた。現代は、生産方法の違いによって大きく分けて2つ。伝統的な「ワックス・プリント」と、多く生産されている「ファンシー・ファブリック」である。
ワックス・プリントは、ろうけつ染めの技法を使って生産されてきたもの。「バティック」とも呼ばれるろうけつ染め技法は、溶かしたろうで布に模様を描いて染める染色方法。染色の際にろうが防染機能を果たすため、ろうを塗った部分だけ白く染まらず模様を作ることができる。ろうをあえて乾燥させ、亀裂模様を作ることもできる。ろうの代わりに樹脂などをつける方法が採用されている場合が多い。染色工程において、落としたろうが玉状に残り、生地の地色のところどころに白いムラができやすい他、多くの色を重ねた鮮やかなデザインが魅力。一方で、ファンシー・ファブリックは、デジタルプリントの手法により生産されている。アフリカ諸国の独立以降に広まった綿生地にプリントする新しい手法で、ワックス・プリントより安価で生産できる。色使いの少ない、あっさりしている。幾何学模様やレース柄などが多い。