ベンベルグ®はキュプラ繊維のことであり、現在では日本の旭化成株式会社が世界で唯一のベンベルグ®製造会社となっている。もともとベンベルグ®はドイツのベンベルグ社の商標であり、1919年にベンベルグ社によって工業化および商品化された。その後、1928年に旭化成がベンベルグ®の技術を導入し、1931年に生産を開始。2009年には他社のベンベルグ®生産が終了し、旭化成株式会社が唯一のベンベルグ®生産メーカーとなった。
ベンベルグ®は、繊維の表面がなめらかであることから摩擦が生じにくく、体の動きをスムーズにしてくれる。そのため、アウター素材や民族衣装の素材、インナーウェアの素材などに用いられている。また、美しい発色と光沢、独特の風合いなどもベンベルグ®の魅力的なポイントである。
ベンベルグ®は繊維の中に水分を多く含んでいるものだ。そのため、衣服内の環境をコントロールする力に優れており、季節を問わずに快適な衣服内環境を作り出してくれる。また、湿気をコントロールする繊維でもあり、衣服内の湿気をすばやく吸収して外側へ放出してくれる。