衣服の襟・袖・衽（おくみ）を除いた、身体の前と後ろを覆う部分の総称のことを言う。スーツには衽がないので襟と袖以外の胴体部分とすればよい。前半分が前身頃、後ろ半分が後身頃であり、それぞれ前身・後身と略される。オーダースーツではこの前後の生地のバランスが重要。前屈みの屈伸体型の場合は前身頃を長く、後身頃を短くとる。反り身の反身体型の場合は前身頃を短く、後身頃を長くとる。そうすることで個々に合った補正をしている。他にもいかり肩やなで肩を補正することもできる。「スーツは肩で着る」という言葉にあるように肩にシワが出ないようなスーツを仕立てることがベスト。特にブリティッシュスーツにおいてはドレープという生地の余裕が綺麗なシルエットを生み出すため、身頃を正しく補正するために採寸は特に慎重に行なう必要がある。