カシミアとは、カシミアヤギから取れた毛のことを指し、それらを織った毛織物もカシミアと呼ばれる。名前の由来はインドの北部高山地帯のカシミール地方の古い綴りであるが、消費者庁の家庭用品品質表示法の表記としてはカシミアではなくカシミヤである。ただ、双方とも同じものであることに変わりはない。
カシミアは保温性と保湿性に優れており、上品な光沢と肌触りの良さが魅力である。ただし、生産量が少ない影響で高級品として扱われており、「繊維の宝石」とも呼ばれている。現在の主な生産地は中国やネパール、モンゴルなど。特に中国の生産量が多く、採取量は1年あたり約10,000トンと推定されている。ただ、高級であるがゆえに他の素材を混ぜた偽物もあるのが現実だ。
カシミアは幅広いものに使われる。具体的には、セーターやマフラー、帽子などだ。しかし、上記で述べたように高級なものであるため、羊毛や化学製品と組み合わされて用いられることもある。
なお、カシミアはスーツに用いられることもあるが、高級なものであるため、もし購入するのであれば、長く愛着を持って使っていけるものを選ぶのがおすすめだ。そうすることで、丁寧に扱うようになり、長持ちさせられる。