イブニングコートとはフォーマルウェアの1つであり、日本だと燕尾服である。イブニングコートは正礼装であり、宮中晩餐会やノーベル賞の授賞式など非常に格式あるイベントの際に着用される。一般的な生活では着用しないものであるため、これまで着たことがない方やイブニングコートを持っていない方も多いかもしれない。ちなみに、燕尾服と呼ばれる理由は裾の部分が燕の尾に見えるためである。また、イブニングコートのような正装では白い蝶ネクタイをつけるため、ホワイトタイとも呼ばれている。
イブニングコート自体は誕生して200年ほど経った今でもほとんど変わっておらず、着こなし方もむやみに変えるべきではないという考えから、ある程度決まった形で着用されている正装だ。ジャケットは黒か濃いミッドナイトブルーで、無地が基本。襟は拝絹地付きのピークドラペルを用いる。シャツはイカ胸シャツのウィングカラーで、ネクタイは上記で述べたように白だ。靴は黒色で、牛のカーフ・キップかキッドスキンのパテントレザーを用いたオペラパンプスが最適である。このように一般的なスーツと比べて細かいところまで決められているため、もしイブニングコートを着用する機会があるならば、きちんと着こなし方をあらかじめ知っておくようにすべきである。