羊毛の生産を目的とした羊の品種。約３０００種類ある羊毛の中では最高品質。この羊毛を使用したものはメリノウールとして広く知られている。生産量は世界一。日本の羊毛輸入の８０％はメリノウール。主な生産地はフランス、ニュージーランド、オーストラリア。フランス・メリノは希少性が高いものの、品質が均一に保てない（歩留まりが悪い）。ただ、ふんわりしていて耐久性に優れているため布団に使われることが多い。ニュージーランド・メリノはニュージーランド・ウールの約５％程度。長く細い軽量のメリノ。繊維の太さは１９〜２４ミクロン。オーストラリア・メリノは世界生産量の４０％を占めている。実は原産であるスペイン・メリノを交配してつくられているオーストラリア・メリノ。品質のランクは以下のとおり繊維の細い順で決まっている。スーパーエクストラファインメリノ、エクストラファインメリノ、ファインメリノ、ストロングメリノの順。一般的なウールと比べた場合メリノウールの特徴としては、毛が抜けにくい、ごわつかずチクチクしない、保温性に優れる、通気性が高い、夏は涼しく冬は暖かい、防臭効果が高いことが挙げられる。容易に洗濯ができないことをうまく利用しているためスーツやジャケットに使われる。