モヘヤは、アンゴラヤギの毛およびそれらを用いた織物のことだ。場合によっては、アンゴラウサギの毛であるアンゴラを含める場合もある。モヘヤのメリットは生糸のような光沢を持っており、毛足が長く通気性が優秀で、繊維のコシが強いといったことだ。一方でデメリットは抜けやすく、静電気が起きやすいことが挙げられる。
モヘヤの生産地はトルコや南アフリカ、アメリカなどだ。特にトルコでは高品質のモヘヤを生産しており、オスマン帝国時代にはアンゴラヤギの飼育と改良を進めて、商用として発展をさせてきた歴史がある。そもそも、アンゴラヤギは数千年前に遊牧民がトルコのアンゴラ（アンカラ）地方へ運んだと考えられており、長い歴史においてトルコとモヘヤは関係があったといえるだろう。なお、トルコ語でモヘヤは「最高の毛」を意味する言葉となっている。
モヘヤに関しては、アンゴラヤギの月齢・年齢によって毛質が変化する。例えば、生後生後3か月～6か月のアンゴラヤギから刈り取った毛はスーパーキッドモヘヤと呼ばれており、希少なものであることから人気が高く、価格も高い。また、生後1年以上のアンゴラヤギの被毛からできたものは、アダルトモヘヤと呼ばれる。