ジャケットの胸ポケット位置に切り込みを入れ、へり飾りの当て布を縫い付けたポケットで、へり(縁)の形が箱型のスリット・ポケットの一種。箱ポケットとも言う。ウェルトとは「縁飾り」の意味。細い玉縁で仕上げた縦長のものは単にスリットポケットとも言う。シーンを選ばずに使えるポケットとして多く用いられている。学生服、礼服にも取り入れられている。ただし、フォーマルな場ではポケットチーフを差し込むことがマナーとされている。他の立体的なポケットに比べてシンプルであるため、身頃によくなじむ。また型崩れしにくいポケットのため耐久性も良い。デザイン面では口布の部分を身頃の共布ではなく、異素材のものや柄違い、色違いなどにするとバリエーションを増やすことができる。ウールのコートにレザーの口布を施したり、無地のジャケットに柄の入った口布を施すなど。