紡毛のこと。ウーリンとも。繊維は短くて太いものを使う。梳毛（ウーステッド）のようにコーミング工程がないためウールの繊維が不規則に並んだままのになる。生地に仕上げる際に縮絨（フエルト加工）させる場合もある。メリットは保温性の高さにある。表面の繊維間の隙間が大きくなるため空間容量が増える。つまり空気を多く含ませることができる。さらに熱伝導率が低いため、体温で温められた空気を逃しにくくなる。また構造上、凹凸感がどうしても出てしまうものの、起毛しやすく膨らみを持たせやすい。例えば、厚地のニットや、メルトンコート、カーペットなどに使われる。代表的な例としてはフランネル（平織りまたは綾織りの起毛）、ツイード（太い糸を平織りまたは綾織りで粗く厚い）などがある。