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ウーステッド・ファブリック
読み方
ウーステッド・ファブリック
ウーステッドを原料とする織物の総称。 「梳毛織物」のこと。洗毛した羊毛を梳毛機で繊維にクシを通すことにより短い繊維(けば)を取り除く工程があるのが梳毛。織物の特徴として、やや光沢のある薄地で丈夫な性質があるため、主にスーツ地として用いられることが多い。ウーステッド・ファブリックには、織り・柄の変化が多く、丈夫でカチッとしているところから、ドレスアップ感覚としてもっとも使いみちの広いメンズ素材とされている。使われる色糸の数によって霜降りやミックス調の色柄のムーリン・ウーステッド、起毛することによるミルドウーステッド、織りの状態によるマットウーステッド、毛羽を残したアンフィニッシュド・ウーステッドなど形状が変わる。ミルド・ウーステッド、アンフィニッシュ・ウーステッドとも、毛羽の感じを残した仕上げで、ミルド・ウーステッドは英国での呼称。織物の例としてはサージ(45度斜め模様の綾織り)、ギャバジン(経糸が緯糸の2倍の綾織り)、トロピカル(細い糸で平織り)、ポーラ(強撚で平織り)、ドスキン(礼服用生地)、ベネシャン(急角度の綾目が密にあり光沢のある朱子織物)、シャークスキン(経糸、緯糸に異なる色糸を交互に使った綾織り)などがある。国内の毛織物生産のうち約9割が梳毛織物であるものの総生産量としては少ない。