スーツの知恵袋③
2020年12月15日当時のものです。
公開から4年以上経過しています。
(1486日)
こんにちは!
今回の知恵袋もスーツのディティールについてお話しいたします。
ジャケットを正面から見たときに、胸元から腰ポケットにかけて縫い目がある事が分かります。
これはフロントダーツと言い、立体感だけではなくフィット感も出ます。
ウエストラインの胴しぼりも、身体のラインを綺麗に見せる役割があります。
その下にある腰ポケットはフラップ付ポケットが最も一般的なタイプですが、
それ以外にも種類が豊富です。
フォーマルウエアに多いのが玉縁ポケットです。
フラップがなく室内での着用を前提としています。
また、スラントポケットは手を入れやすいように斜めについているのが特徴です。
さらに外側に張り付けたパッチポケットというものもあります。
そして、ジャケットのもっとも下、前裾カットの部分はフロントカットと言います。
一方でジャケットの背中を見たときに真ん中にある縫い合わせ線がバックシーム、
裾のスリットがベントと言います。
ベントには真ん中に切れ込みがあるセンターベント、
切込みが無いノーベント、両サイドに切り込みがあるサイドベント、
ベントの上部がカギ形(フック)に曲がっているフックベントの4種類があります。
通常のベントの形で最近もっとも多いのがセンターベントで
若干クラシック寄りだが最近流行って増えてきているのがサイドベント、
礼服などに多いのがノーベント、あまり見ないのがフックベントとなっています。
ジャケットの裏地は通常、総裏(フルライトニング)仕様、
背中部分に裏地を付けない背抜き(ハーフライトニング)と
裏地を2枚使用し左右に分かれて拝みあうような形のクロスバックというものもあります。
総裏はジャケット全体に裏地が入るので若干温かくなり脱いだ時もお洒落です。
背抜きは背中の部分に裏地が入ってこないので若干涼しく、
クロスバックは背抜きよりも裏地と背中の接着面積が少ないので
さらに涼しい仕様になっています。
今回はここまでです!
また次回の知恵袋をお楽しみに^^