スーツのステッチって何?なんのためについている?種類や役割を紹介!
2021年12月27日当時のものです。
公開から2年以上経過しています。
(1092日)
お客様スーツコレクションのご紹介です。
グレー、ストライプ柄
明るめのグレースーツです。
ベスト付きの三つ揃えでお仕立て頂きました。
ポイントになる衿のステッチや袖の重ね釦、
パンツの裾口をダブルにするなど拘りが詰まっています(*^^*)
サイズもピッタリでとてもお似合いでした。
撮影ご協力ありがとうございました。
またのご来店心よりお待ちしております。
さて今回、お客様には「ステッチ」の入ったスーツをお仕立てさせていただきました。
ステッチを入れるだけで、高級感のあるオシャレなスーツに変身させられますよ!
今回はそんなステッチとは何か?から始まり、ステッチの種類やステッチの入れ方についてご紹介します!
ぜひこの記事を読んで、ステッチ入りのスーツを仕立ててみてくださいね!
ステッチって何?
ステッチとは、主にスーツの襟の端っこに付いている縫い目です。
ステッチには、明確に以下の3つの役割があります。
- 耐久性アップ
- 印象アップ
- コーデのアクセント・オシャレ
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
ステッチの役割①:耐久性アップ
ステッチを入れると、スーツの耐久性が上がります。
主にステッチが入れられる襟を例に説明していきましょう。
スーツの襟の中身には、「毛芯」と呼ばれる固い素材を使っています。
毛芯によって、襟の形を立体的かつ綺麗に保っているのです。
しかし、毛芯は接着などがされておらず、簡易的に縫い付けられただけのもの。
ステッチが入ると、毛芯のズレ・劣化を抑えてくれます。
他の部位に入れられたステッチも含め、このように耐久性をアップさせる効果があるのです!
ステッチの役割②:印象アップ
ステッチが入っていると、見た人からの印象が良くなります。
ステッチが入っているのは、「スーツにコストと手間をかけている」という証拠のひとつ。
普段から身だしなみに気を付けており、きちんとしたスーツを着用していることをアピールできます。
多くの少しお高めの既製品スーツにも、よく見るとステッチが入っているので見てみましょう!
ステッチの役割③:コーデのアクセント・オシャレ
ステッチはスーツコーデにおける一つのアクセントの役割を果たします。
襟の端っこに普通に施したステッチは、きちんとしたフォーマル感を出してくれます。
ですが、糸の色を変えたり、少し内側寄りにステッチを入れたりすると、一気にカジュアルな印象に。
使いこなすことで、幅広いコーディネートが可能になりますよ!
ステッチはどこに入っているのか
ステッチを入れる場所は、一般的な入れ方か、オプション的な入れ方かで変わってきます。
一般的なステッチが入る場所
ステッチが入っているのは、一般的には以下の場所です。
- 上襟
- 下襟
- フロントライン
- ポケット
- ベント(背中の切れ目)
この辺りは、入っていてもカジュアルさをあまり感じさせず、ビジネスライクなステッチとして活用できます!
オプションでステッチが入る場所
主にオプションとしてステッチが入るのは、以下のような場所です。
- 脇
- フロントダーツ
- 肩山
- 袖口
- ズボンの側面
これらは比較的目立つ場所に入り、カジュアルライクなステッチです!
ちなみにこうした場所すべてに付けられるステッチを「総ステッチ」と呼びます。
ステッチの種類
ステッチには以下の2つの種類があります。
- ミシンステッチ
- AMFステッチ
それぞれの違いを見ていきましょう!
ミシンステッチ
ミシンステッチとはその名の通りミシンで仕立てる、スッキリした印象のステッチです。
ミシン縫いのため縫い目の細かさを細かく調整できます。
強度の高いミシン縫いは、後述するAMFステッチと比較しより襟の形がしっかり保たれるでしょう。
ミシンステッチは襟の端っこに寄るほど上品でフォーマルに、内側に寄るほどカジュアルに決まります。
着用シーンを意識して調整していきたいですね。
もちろん、襟以外にも使われます。
AMFステッチと比較すると、強度を上げたい部分で使われることが多いでしょう。
AMFステッチ
AMFステッチとは、「手縫い仕様」のミシンで仕立てるステッチです。
ビジネススーツでは標準仕様ともいわれるほど定着しています。
手縫いのような縫い目が、襟の高級感を演出してくれますよ。
また、ミシンステッチよりもかなり目立つデコボコ感があり、手の込んだ縫製という印象を与えることもあります。
どんな種類のスーツ、ジャケットに合わせても、目立ちすぎずうまくまとまるステッチです。
そのままでもかなり目立つので、縫い糸は主にスーツと同色が使われます。
ですがカジュアルなシーンでのみ着用するジャケットなどは、色糸に変更して挑戦的・個性的なスタイルにチャレンジしてみるのも良いですね。
ステッチはどんなスーツに入れてもいい?
ステッチを入れるべきなのはどんな時に着るスーツでしょうか?
基本的にはどんなスーツにステッチが入っていても問題はありませんが、推奨されないこともあります。
シーン別に見ていきましょう。
お葬式:基本的にステッチなし
「喪に服す」ことを目的としたお葬式には、装飾が一切付いていない礼服を着るのが基本です。
ステッチもできれば付いていない方がいいでしょう。
ただし、礼服の代用として着るブラックスーツに、ステッチが入っていても特に問題はありません。
あくまで「ない方がいいけど、あっても特に問題があるわけではない」くらいのものだと思っておきましょう!
冠婚祭:ステッチありでもOK
冠婚祭にスーツで参加する場合は、ステッチがついていても問題はありません。
ただし、あまりに目立つ派手なステッチは避けた方が無難でしょう。
適度な見た目を心掛けてくださいね!
ビジネス:おしゃれにしたいならOK
ビジネスシーンでは襟・ベント・ポケットなどにステッチが入っているほうがおしゃれな雰囲気となり、よりフォーマルな印象になります。
特に営業マンなど社外の人と頻繁に会う方は、ステッチがあるスーツを着ていても損はないですね!ただし、色糸などの目立つステッチを入れたい場合はTPOを考える必要があります。
プライベート:より自由なステッチを
プライベートではどこにステッチをつけていても誰も文句はありません!
色糸を使ったり、特殊な部位にオプションでステッチを入れたりなど工夫を凝らしてみましょう!
ステッチは後から入れることができるの?
ステッチは後入れもOKです。
あくまで「仕上げの加工」ですので、すでに着始めているスーツでも後付けできますよ。
後入れの場合でも、部位問わずどこでも適用できます。
ただし、どこに入れても外すことはできないので注意しましょう。
また、後入れのステッチにおすすめの場所をご紹介します。
ベント:耐シワ性がアップ!
ベントとはスーツのジャケットに入った背中の割れ目のこと。
座った際に潰れてしまうので、どうしてもシワになりやすいのが難点です。
そこで、ベントにステッチを施します。
強度が増し、折れ曲がってもステッチに沿って形を修復してくれるのです。
ベントからスーツがダメになることも多いので、スーツを長持ちさせたい人はベントにステッチを入れてみましょう!
ポケット:形崩れ防止!
ポケットに物をよく入れる人はステッチを入れておくのがおすすめです。
ポケットに入ったものの重みで、ポケットは内側から形が崩れてしまいます。
ずっと形崩れをさせたまま着ていると、少しずつスーツが伸びたり、なかなか取れないシワがついたりと劣化してしまうのです。
そこでポケットにステッチを入れれば、ポケットの形崩れのリスクが軽減されます。
結果的にスーツを長持ちさせることにもつながりますよ!
オーダースーツ専門店「オーダースーツSADA」とは?
オーダースーツSADAは、これまでに累計5,000,000点以上のスーツを仕立てているオーダースーツブランドです。
オーダースーツSADAでは初回19,800円(税込21,780円:2022年10月現在)の低価格からスーツをお仕立てできます。
AMFステッチは3,000円(税込3,300円:2022年10月現在)で適用可能。
個性的な「魅せるスーツ」をお仕立てしますよ!
ぜひ、オーダースーツSADAへ来店予約をお待ちしております!
(価格は予告なく変更になる場合があります。)
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