おしゃれさアップにも機能面でも、実は重要なスーツの裏地の選び方を徹底解説
2022年7月12日当時のものです。
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(893日)
スーツについて意外と知られていないのが、裏地の重要さと奥深さです。どんな色や柄にするのか、素材をどれにするのか、3種類ある裏地の種類でどれを選ぶのか。選択肢は多岐にわたります。オーダースーツを仕立てる場合は、表地と同じぐらい裏地にもこだわることで、より愛着が湧く1着を手に入れられます。そのために、この記事ではさまざまな裏地の選び方をご紹介します。
D様
この度はお仕立て頂きありがとうございます!
色々候補を出させていただきましたが、一目惚れでこちらの生地になりました
裏地はシルバーでスッキリ見えるようになっています!
くびれも綺麗に出ていて ですね♪
またのご来店をお待ちしております!!
スーツの裏地の役割
あまり知られていませんが、スーツの裏地にはたくさんの役割と意味があります。普段あまり意識しない裏地ですが、スーツを着用する上で非常に重要なパーツということを知っていただきたいと思います。
スーツを着やすくする
裏地がスーツの生地と体の摩擦を軽減することで滑らかに着用することができます。これには裏地の生地の問題も絡んでくるので後述します。ジャケットを羽織ったり脱いだりする時に引っかかりなく滑らかにしてくれるのが裏地の役割の一つです。
内側からの汚れや変色を防ぐ
スーツの表地だけだと汗や湿気がこもってしまいますが、裏地の生地は吸湿性・放湿性に優れているものを使用しているため、湿気による汚れや変色を防ぐのです。表地へのダメージも軽減するため、スーツの寿命も伸ばしてくれます。
シルエットを保ち補強する
裏地があることで厚みと重さが増し、しっかりとしたシルエットになり見た目の印象が良くなります。表地1枚だと薄っぺらい印象になり、体のラインが出すぎてしまってラフな感じに見えるので裏地は重要なのです。
また、裏地は着やすさと補強の意味を込めて特殊な縫い付けをしています。それがシルエットを保つことや脱却の滑らかさにつながっています。
透けるのを防止する
表地の素材にもよりますが、薄い素材を使った上着だと透けてしまうことがあります。受けてしまうと見方によっては貧相に見えてしまいますし、フォーマルな場においてはあまりプラスに働きません。内側のシャツが透けることを防止するのも裏地の重要な役割です。
ファッション性を高める
普段は見えない裏地ですが、座った時やふとした時にちらっと見えてしまうことがあります。こだわった裏地だと、見えた時におしゃれな人という印象を持たれるでしょう。裏地にこだわりたい方は、オーダースーツを仕立てると色や柄など自分らしさを表現できます。
スーツの裏地の種類
スーツの裏地には「総裏」「背抜き」「半裏」の3種類があり、最後にいくにつれて徐々に裏地の量が減っていきます。季節によってどの種類が快適に過ごせるかを考えて、オーダースーツを仕立てる場合の参考にしてください。
総裏
一般的に用いられている、全面に裏地が張られた仕様のもの裏地ことです。役割のところで述べたように、汚れやダメージを最大限に軽減できるのでスーツが長持ちします。着やすくなりますし、保湿・保温性も高まるのです。しかし、夏場は蒸れすぎてしまうので、夏用スーツは総裏以外のものを選ぶことをおすすめします。
背抜き
総裏から背中の部分を抜いたものなので「背抜き」と呼びます。背中の裏地がない分、涼しく軽い点がメリットです。薄い表地のスーツに背抜きを合わせてしまうと、透けやすくなるので注意しましょう。また、裏地が少なくなる分、表地が痛みやすく型崩れもしやすくなります。
半裏
背抜きよりもさらに脇の下から裾までの裏地を無くしたものが半裏です。裏地の量が少ないので、背抜きよりも軽量で通気性も良くなります。型崩れしやすくなっていて、裾の切れ目(ベント)にシワがよってしまうことが多いため、オーダースーツを仕立てる場合は販売員の方に相談すると良いでしょう。
スーツの裏地に使われている素材
スーツの裏地にも3種類の素材があり、それぞれに特徴やメリット・デメリットがあります。特にオーダースーツを仕立てる場合は自分の好きな裏地にすることができますので、特徴を把握した上で、自分に合った素材を選びましょう。
合成繊維
一般に使われているのが、石油から作られたポリエステルなどの合成繊維です。強度と耐久性に優れているのがメリットですが、吸湿性が悪く・通気性も悪いため他の素材と比べて着心地はあまり良くありません。また、静電気が起こりやすい素材のためほこりが付きやすく、冬場は見た目に注意が必要です。
天然繊維
シルクに代表されるような、肌触りの良い天然の高級素材で作られた裏地もあります。傷みやすくデリケートなため取り扱いには気を配る必要がありますが、吸湿性も高いため夏用スーツを総裏で仕立てても良い着心地が得られます。静電気も起きにくいので全シーズンを通して快適に過ごせる裏地です。
再生繊維
再生繊維は天然素材を加工したもので、レーヨンやキュプラと呼ばれる素材になります。吸湿性・放湿性に優れていて静電気も起こりにくく耐久性も高いため、合成繊維と天然繊維のメリットを合わせ持つ素材です。薄くて軽い上に肌触りも良く、光沢があるので高級感もあります。
スーツの裏地の選び方
裏地の選び方は人それぞれでこだわりが出るところです。快適さを求めるかファッション性を求めるか、どんな素材・色・柄にするかなど、オーダースーツを仕立てる場合は、楽しみながら裏地を選んでみてください。
表地と裏地を同系色で合わせる
表地の色や柄に合わせて似たような色や柄を選ぶ方法はいかがでしょうか。例えば、ネイビーの表地に裏地を青にすると、無地でも柄物でもとても映える組み合わせになり、グレー系で統一すると落ち着いた大人の雰囲気になります。同系色で合わせるとまとまりが出るのです。
表地と裏地を別の柄で組み合わせる
あえて別の柄同士で組み合わせてみる方法もあります。色の系統を同じにして柄を変えることでアクセントを付けられます。控えめにおしゃれをしたい方には特におすすめです。
自分の好きな色や柄にする
表地との調和を優先せず、自分の好きな色や柄で裏地を選ぶという方法もあります。オーダースーツを仕立てる場合は裏地もたくさんの種類から選べるお店もありますので、派手な色や柄にチャレンジするのも良いかもしれません。
季節に合わせる
機能性を重視して季節に合わせて裏地の種類を選びます。冬は総裏、夏は半裏といったように快適さを求めるのも大切です。裏地の素材と種類をかけ合わせて自分が快適に過ごせる裏地を選びましょう。細かくこだわりたい方は、オーダースーツを仕立てるのがおすすめです。
オーダースーツ専門店「オーダースーツSADA」とは?
「オーダースーツSADA」は、2023年には創業100年を迎えるオーダースーツ専門店です。メンズもレディースもフルオーダーで仕立てられ、リクルートスーツや冠婚葬祭のフォーマルスーツまで、幅広く受注しています。2022年11月現在、店舗数は全国に49店舗を展開しており、オーダースーツの専門店としては日本最多の店舗数です。
生地の仕入れ・縫製・販売を一貫して自社で行っているため、リーズナブルにフルオーダーのスーツを提供しています。そういった点も多くのユーザーから支持を受けており、仕立てたオーダースーツは累計500万着以上です。プロアスリートや政治家など、多種多様な業種のお客様に合ったスーツを仕立てているため、どんな方でもぴったりのオーダースーツを手に入れられます。
オーダースーツSADAでは、表地だけでなく裏地も豊富な品ぞろえで皆様をお待ちしております。機能面に優れたもの、おしゃれなものを幅広く取りそろえていますので、あなたの個性が発揮できるお気に入りの1着を仕立てます。
工場直販ならではの品質を誇るオーダースーツをリーズナブルな価格で提供しているオーダースーツSADAまで、来店予約の上ぜひご来店ください。
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