スーツは生地の種類で変わる？原産国によっても違うスーツ生地の基本と種類

スーツを購入する際、ついシルエットや色に目がいってしまいがちですが、どのような種類の生地を選ぶかというのも重要なポイントとなります。

生地選びはどれだけそのスーツにこだわっているかというのが出やすい部分であり、知識の有無も顕著に出てしまいます。原産国はどこで、どんな素材で、どんな織り方なのかといった要素のうち一つが変わるだけで、全く別のスーツができあがるのです。

この記事では、スーツの生地の基本からこだわっておきたいポイントまで、スーツを購入する前に一度は目を通しておきたい情報をご紹介します。

オーダースーツSADA

広島並木通り店

みなさんこんにちは広島並木通り店です

今回はお客様のスーツのご紹介です。

M様

スタイリストから一言

M様、この度はご利用ありがとうございました。

生地はイギリスブランドのジョンフォスターを選んでいただきました。

柄もさりげない折柄でオーダースーツらしい仕上がりでとてもお似合いでした。

撮影もご協力いただきありがとうございました。

スタッフ一同またのご来店をお待ちしております。

スーツは生地の種類で変わる

どんな生地の種類を選ぶかによって、スーツの仕上がりに大きな影響を与えます。例えば、同じウール素材を使ったスーツでも、織り方によって春夏用・秋冬用と変化します。

選んだ生地でスーツの風合いや手触り、重量感など多数の要素が変化するのです。

原産国によるスーツ生地の違い

生地の原産国によっても特徴や違いがあります。生地の有名な産地にはきれいで豊富な水源があります。なぜなら、スーツの生地を作る上で重要な工程である「洗浄・染色・仕上げ」に大量の水を使うためです。

産地ごとの違いを理解することは、自分に合った生地選びをする上でとても重要といえます。

ここでは3つの産地についてご紹介します。

スーツ生地の原産国①日本

愛知県の尾張西部地域から岐阜県西濃地域あたりの「尾張」と呼ばれる地域で、ここには木曽川が流れています。

日本のスーツのルーツはイギリスにあるため、生地は強く厚手で耐久性があり、デザインなどもイギリスに近い点が特徴です。

尾州の強みは、毛織物の生産工程の紡績・撚糸・染色・織布といった全てを専門企業が分業で行っているという点で、専門の職人たちが各工程で高い専門技術を発揮しています。

スーツ生地の原産国②イタリア

イタリアの代表的な産地はビエラです。この地域にはアルプス山脈の軟水の湧水が流れるコルボ川やチェルヴォ川があります。

横糸に糸が1本のみの単糸を使った生地が多く、柔らかで滑らかな生地感が特徴です。また、美しい光沢やツヤが品格、高級感を醸し出しています。色使いがうまく、流行的なデザインもイタリア生地の特徴といえるでしょう。

スーツ生地の原産国③イギリス

イギリスの代表的な産地はバダースフィールドです。この地域にはコルネ川やホルム川があります。

生地を2本の糸を撚った双糸同士で織りあげているため、生地にハリとコシがあるのが特徴です。落ち着いた印象で、厚みや重みがあり、重厚感を感じます。

イギリスは寒くて湿気も多い地域のため、地厚な生地でないとすぐによれてしまう点や、防寒の面からも肉厚な生地が好まれます。

スーツ発祥の地であり、保守的な国民性から伝統的な色柄の生地が多いのも特徴です。

スーツ生地の素材

普段何気なく着ているスーツですが、どのような素材が使われているのかご存知でしょうか。それぞれの素材の特性を把握することで、自分が求めるスーツに一歩近づけるでしょう。

ここでは6つの素材について解説します。

スーツ生地の素材①ウール（羊毛）

ほとんどのスーツにはウールが使用されています。天然素材でありながら、衣類としての機能性をカバーしています。

ウールには以下のようなメリットがあります。

・保温性、吸湿性が良い

・弾力性があり、シワが回復しやすい

・肌馴染みが良い

・汚れにくく、汚れが落ちやすい

・夏は涼しく、冬は暖かく着られる

デメリットとしては、水に濡れると縮みやすい、虫がつきやすいといったことが挙げられます。

スーツ生地の素材②コットン（綿）

コットンはあらゆる衣類に使われており、特に直接肌に触れる肌着やシャツなどに使用されます。スーツでは主に春夏用の素材として使われ、ややカジュアルな印象があるため、ビジネスシーンにはあまり向きません。

コットンには以下のようなメリットがあります。

・肌触りが良い

・吸湿性に優れる

・耐久性・耐熱性に優れる

デメリットとしては、水に濡れると縮みやすい、シワになりやすい、色落ちしやすいことなどが挙げられます。

スーツ生地の素材③リネン

リネンは夏に着用するシャツや寝具に使われることが多い素材です。鮮やかな色合いの生地も多く、お洒落を楽しみたい方向けの生地といえるでしょう。

リネンには以下のようなメリットがあります。

・コシがあるため肌に密着せず、通気性が良い

・リネンに含まれるペクチンは汚れを染み込みにくくし、抗菌・消臭効果がある

・吸湿性がある

デメリットとしては、伸縮性がないためシワになりやすいことなどが挙げられます。

スーツ生地の素材④モヘア

モヘアはアンゴラヤギの毛のことを指します。ウールと比較すると糸が太いため、触り心地はシャリっとしており硬めです。

モヘアには以下のようなメリットがあります。

・熱がこもりにくく清涼感がある

・独特のキラキラとした光沢・ツヤ感がある

・シワに非常に強く、型崩れしづらい

デメリットとしては、生地が固いためズボンの織り目加工ができない、肌触りがチクチクすると感じる人もいることなどが挙げられます。

スーツ生地の素材⑤シルク

シルクは繊維が非常に細く軽いため、シルクの割合が多いほど軽くしなやかな肌ざわりになります。

シルクには以下のようなメリットがあります。

・美しい光沢・ツヤがある

・生地自体が軽い

・肌触りが柔らかい

・静電気が発生しづらい

・吸湿性・保温性・放湿性に優れている

デメリットとしては、摩擦に弱いことなどが挙げられます。

スーツ生地の素材⑥ポリエステル

ポリエステルは石油を原料として作られており、スーツの裏地としても使われます。

ポリエステルには以下のようなメリットがあります。

・弾力性が高く、丈夫でシワになりづらい

・着心地が軽く、実用性が高い

・速乾性に優れている

・価格が安価

デメリットとしては、吸湿性が低いこと、静電気が発生しやすいことなどが挙げられます。

スーツ生地の織り方

生地の織り方にはさまざまなものがありますが、主にスーツに使われるのは「平織り」「綾織」になります。ここではその2つについて解説します。

スーツ生地の織り方①平織り

縦糸と横糸ともに1本ずつ交互に交差して織られた生地で、春夏物の生地に多く使われます。

糸が交わる部分に隙間ができるため、軽量で通気性の高いものが多く、質感はマットです。模様は左右対称で、頑丈で摩擦に強い特徴があります。

スーツ生地の織り方①綾織

斜文織やツイルとも呼ばれ、その中でも三つ綾と四つ綾があります。糸の交差部分が斜めに浮き上がって見える織り方で、ツヤが出やすいのが特徴です。

密度が高く保湿性に優れており、秋冬物で使用されることが多くなります。伸縮性の高さや、シワに強いというメリットにも注目です。

スーツ生地のこだわりたいポイント

スーツの生地のこだわりたいポイントとして、「ツヤ」「手触り」「重量」「ハリやコシ」の4つが挙げられます。ここではそれぞれのポイントについて解説します。

スーツ生地のこだわりたいポイント①ツヤ

ツヤは高級感やフォーマル感を左右します。ツヤがあればフォーマル感が強くなり、マットな質感であればカジュアル感が強くなります。

ツヤが強いものはビジネスシーンには向かないため、どのような場面で着用するかを想定して選びましょう。

スーツ生地のこだわりたいポイント②手触り

スーツを着用するなら手触りはこだわりたいポイントです。使用する糸が細くなるほど手触りはなめらかになり、また織り方によっても変化します。

糸が細かい綾織のカシミア生地であれば、なめらかな手触りを実現できるでしょう。

スーツ生地のこだわりたいポイント③重量

生地はそれぞれ目付（重量）が異なり、シーズンごとに適した目付があります。オールシーズン着用することを前提とすると、平織りでは300g前後、綾織であれば250g前後が適しています。

スーツ生地のこだわりたいポイント④ハリやコシ

生地に触れた時にハリやコシを感じるものがあります。イギリス生地に多く、シワに強く頑丈な印象を与えるのが特徴です。ハリやコシがある生地は仕立て映えがします。

オーダースーツ専門店「オーダースーツSADA」とは？

生地の種類にこだわったスーツを着用したいなら、オーダースーツ専門店「オーダースーツSADA」へ足を運んでみてください。ここまで紹介した生地の産地や素材、こだわりたいポイントを詰め込んだスーツが作れる、フルオーダースーツ専門店です。

オーダースーツSADAでは、初回お試し価格19,800円（税込21,780円）でフルオーダースーツを作ることができます。生地代・加工代・ネーム代込み、大きいサイズの割増料金・仕立て1か月以内の寸法調整が無料、ウエストのサイズ調整は永久に無料と、嬉しいサービスがついています。また、初回&同時購入なら何着でも無料です。（2022年11月時点。価格とサービスは予告なく変更になる場合があります）

ぴったりの着用感にこだわりを詰め込んだスーツを作りましょう。公式サイトで簡単に来店予約ができ、スムーズにオーダーを進められます。

皆様の理想を組み込んだ一着のお仕立てをサポートさせて頂きますので、ぜひお越しくださいませ。

2ボタン シングルスーツ

生地素材	生地番号　7-7832[JHNONFOSTER] 紺　折柄
裏地
ボタン
オプションその他
担当スタイリスト	松田