スーツ・釦について・・・その①
優しい色合いの自然素材・・ナット釦についてです・・
池袋店お久しぶりのブログです!
今回はナット釦についてです、、そもそもナットとは何かというとヤシの種で作った釦の事を指します。非常に長い歴史を持ちその加工のしやすさからあらゆる衣類に使用されています。
「ヤシの実を使う」と聞くと皆様茶色を想像しますが使うのは種の内側、淡いクリーム色(象牙色)をした部分です。この実をスライスして作るので実際は白っぽい釦が出来上がります。
なので普段私たちが目にするような写真の釦は実は後から茶色く染めているんですね、地色が薄いためあらゆる色に着色可能なのもナット釦の良い所!
そしてその染の過程でナット釦最大の魅力、繊維の模様が浮き上がってきます。まるで年輪のような渦巻き模様が天然の柔らかさや温かい印象を与えてくれます。(実は非常に硬いのですが…….)
またナットは天然素材&後染め故に経年によって色が変化します、さらに年輪が浮き上がり、色むらが風合いとなってスーツを魅力的に見せますが昔はこれがデメリットだったようです。
実はナット釦は昔は水に弱く長く濡れた状態だと天然素材ですのでアクが出て色落ちを起こす事があったそうです。現在は技術が発展し、色落ちが無いようコーティングがされ気にする必要がなくなりましたのでご安心ください。
またその名の名残か、ナット釦風合いを模したプラスチック製の釦もありますがやはりナット特有の温かみや経年による変化の楽しみのは劣りますので本物のナット釦、スーツご購入の際はお手持ちのうちの1着によろしければお試しください!!